「ふぇみん」3177号(2018/1/25)を発行しました。
目次
2…生活保護基準の引き下げは、社会の「地盤沈下」を招く
3…国連人権理事会が日本の人権状況を審査
4…原子力開発の歴史は核災害の歴史
5…連載 彼女たちの引揚げ②
6…mystery 『冷たい家』
1面 独り芝居で「ミスワカナ」を演じる 中川圭永子さんNakagawa Keeko
[戦争したくなる漫才はあらしまへん]
聞き手…社納葉子
撮影…井上陽子
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なかがわ けえこ
1964年大阪府生まれ。2018年4月7、8日、大阪にて「贋作・ミスワカナ」の舞台を務める。問い合わせ 企画集団A-A' mail:kikakusyudan.aa@gmail.com TEL 090(3599)8857 ウクレレ漫談や紙芝居、落語など幅広く芸を磨く。大阪での表現活動も本格的に開始する。
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2面 生活保護基準の引き下げは、社会の「地盤沈下」を招く 文●稲葉剛
●ねこのひげ
●number 1015
3面 国連人権理事会が日本の人権状況を審査 日本政府は言い訳するも再三の勧告
●FLASH
・エルサレム問題を考える 東京・北とぴあで講演会 1月6日
・安倍改憲NO! に1300人が 旗開きの講演集会開催 1月7日
・自分らしい終末を考える 東京・文京アカデミアで 1月12日
・社会保障の破綻を避けるには 税で未来の希望をつくる 1月13日
4面 世界の核災害の「後始末」に関する研究報告会開催 原子力開発の歴史は核災害の歴史 文●岩崎眞美子
5面-1 【連載】彼女たちの引揚げ② 共同体の恥、男たちの屈辱 文●山本めゆ
5面-2 【連載】在日3世、4世を生きる④ 文●高秀美(上)
6面 ミステリーの本棚 『冷たい家』 JP・ディレイニー 著 文●稲塚由美子(ミステリー評論家)
唐木田みゆき訳 1800円(税別) 早川書房 ハヤカワ・ポケット・ミステリ
【書評】1/25号の書評ページへ
『ベル・フックスの「フェミニズム理論」 周辺から中心へ』ベル・フックス 著 野﨑佐和、毛塚翠 訳/あけび書房2400円
『マッドジャーマンズ ドイツ移民物語』ビルギット・ヴァイエ 著 山口侑紀 訳/発行 花伝社 発売 共栄書房1800円
『沖縄のアイデンティティー 続 沖縄の自己決定権』新垣毅 著/高文研1600円
●books 不寛容という不安/三ギニー 戦争を阻止するために/一人でもだいじょうぶ 仕事を辞めずに介護する/いつも全力。こんな議員が国会にいた
●Gallery マンガ『ニンチショウ大使れも参上!』
7面 【連載】ゆりばら!(292)竹内佐千子
●voices ぴーちくぱーちく 「ふるさとの山と海を狙う大型風力発電計画」
●FORUM「性は人生そのもの」
●ふぇみんのお店 まるめろ だし昆布(90g) 702円 若生昆布(100g) 464円
8面
●event information
●diary ふぇみん日誌
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●ねこのひげ
●韓国・文在寅政権が2015年の「日韓『慰安婦』問題合意」の交渉過程を調査した。その結果、「性奴隷」という言葉を使わないことを求めた日本政府に当時の韓国政府が妥協したことなど非公開の合意が存在し、両国間が不均衡だったと発表。文大統領は「この合意では問題は解決されない」と表明した●日本の多くのマスメディアやネット上では、韓国批判が始まった。日本政府も反発を強める●そもそも合意直後から、「最終的かつ不可逆的解決」という文言に疑問を持ち、元「慰安婦」女性も支援者も抗議していた●当初から「合意」に批判的な「日本軍『慰安婦』問題解決全国行動」は日本政府に対し、韓国の検証結果に真摯に応えよと、声明を出した●本来、謝罪と補償をすべき歴史問題を、外交カード(平昌五輪に首相不参加等)に使うなど、争点をずらす日本政府。そこに“真摯な姿勢”などいまさら求めるべくもないが。(さ)
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3面【フラッシュ】
・エルサレム問題を考える 東京・北とぴあで講演会 1月6日
ジャーナリストの川上泰徳さんが、「エルサレムをイスラエルの首都に」というトランプ発言で注目されるエルサレムをテーマに話した。トランプの発言はイスラエルが武力で捻じ曲げてきた占領の現実を認め、米国が中東和平の仲介者の役割を放棄し、イスラエルに加担することだと述べ、新たな3つの危機の可能性として、①中東政治体制の危機②欧米での大規模テロ③湾岸、イラク戦争のような中東の戦争、を挙げた。主催はパレスチナ子どものキャンペーン。
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・安倍改憲NO! に1300人が 旗開きの講演集会開催 1月7日
年内にも改憲発議をとの安倍首相の発言がある中、改憲阻止の3000万署名運動などを進める「安倍9条改憲NO!全国市民アクション」が集会を開催。俳優の松尾貴史さんは現状への危機感を「オセロゲームで言えば四隅を取られている」とのたとえで表明。憲法学者の石川健治さんは「暴走しがちな支配者の権力行使を憲法で縛るという立憲主義の重要性を理解しない人たちの手で改憲が進められている。これは極めて危険」と警鐘を鳴らした。
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・自分らしい終末を考える 東京・文京アカデミアで 1月12日
「自分らしい終末や葬儀の生前準備」を出版した源淳子さんを囲む会が開かれた。島根県の寺に生まれ、僧侶であり(浄土真宗)、フェミニストの源さんが、しきたりとして継承されてきた葬儀のあり方に疑問を持ち、つれあい(がんで亡くなる)と話し合い、直葬、戒名なし、骨を拾わず、仏壇も墓もなしを実践した体験と、知人らの体験(高額の葬儀料)をもとに本を書いたというお話に、参加者は熱心に耳を傾けた。
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・社会保障の破綻を避けるには 税で未来の希望をつくる 1月13日
「わたしたちが知らない財政のちから これからのリベラルを考える」と題し、井手英策さん(慶応大学・財政学)が講演。手取り300万円前半が5割を占め、貯蓄もなく、相対的貧困率は15.6%だが、生活水準は中流と答える人が92%。アベノミクスではなく、等しく税を払い(消費税)、等しくサービスを増やせば格差は縮まる。消費税、所得税、法人税、相続税等の税率を上げ、将来の不安から解放される頼り合える社会を、と説く。わいわい勉強会in三鷹主催。