「ふぇみん」3168号(2017/10/15)を発行しました。 目次 2…五野井郁夫さんに聞く 衆議院解散総選挙 3…安田菜津紀さん寄稿 イラク・モスル奪還作戦の影で 4…犠牲者から知る戦争 5…連載 つないで紡いで色とりどり生活(終) 6…film 『ソニータ』 1面 米西海岸を足場に在日朝鮮人の運動を行う 河庚希さん Ha Kyung Hee [「日の丸」を覆い隠し、立ち上がる] 聞き手…清水さつき 撮影…宇井眞紀子 は きょんひ 1981年京都府生まれ。大学教員。活動の足場はアメリカ西海岸サンフランシスコにあり、在米の在日朝鮮人による団体「エクリプス・ライジング」の設立メンバーの一人。趣味は旅行や食べ歩き、映画鑑賞など。お気に入りは是枝裕和監督の作品。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2面 ●五野井郁夫さん(政治学者)に聞く 衆議院解散総選挙 「希望」に希望を託さず 真の野党共闘へ ●ねこのひげ 3面 ●安田菜津紀さん寄稿 イラク・モスル奪還作戦の影で ●FLASH ・消費者の意見を省庁へ きれいな水といのちを守る全国連絡会 ・辺野古、工事設計に疑問続出 防衛省交渉で追及 9月28日 ・私たちは戦争を許さない! 東京・日本教育会館で集会 9月28日 ・デジタル時代のプライバシー 自由人権協会シンポ 10月1日 4面-1 『旧日本軍朝鮮半島出身軍人・軍属死者名簿』が刊行 犠牲者から知る戦争 4面-2 【連載】在日3世、4世を生きる③ 文●梁・永山聡子 葛藤と抵抗、そして肯定 5面-1【連載】つないで紡いで色とりどり生活(終) 文●金澤まゆ 一緒にスクラムを 5面-2 ふぇみん聞き書き集『めげない女たちの物語』好評につき増刷! 6面 【Film】『ソニータ』 監督 ロクサレ・ガエム・マガミ 文●斉藤綾子(大学教員) 10月21日より東京・アップリンクほか公開 配給 ユナイテッドピープル tel 090(8833)6669 【書評】10/15号の書評ページへ 『ルポ 沖縄 国家の暴力 現場記者が見た「高江165日」の真実』阿部岳 著/朝日新聞出版1400円 『教誨師 関口亮共とBC級戦犯 シンガポール・チャンギー刑務所 一九四六-一九四七』布川玲子、伊藤京子 編著/日本評論社2300円 『原爆死の真実 きのこ雲の下で起きていたこと』NHKスペシャル取材班 著/岩波書店2000円 ●Books 新版 韓国の小さな村で伝統文化の世界を刻む/バクバクっ子の在宅記 人工呼吸器をつけて保育園から自立生活へ/記憶の残照のなかで ある在日コリア女性の歩み/史教科書の日米欧比較 食料難、移民、原爆投下の記述がなぜこれほど違うのか ●Gallery ドキュメンタリー映画『被ばく牛と生きる』 7面 【連載】ゆりばら!(283)竹内佐千子 ●voices 「映画『未来を花束にして』を観て」 ●FORUM「差別・排除を強く感じた9月」 ●ふぇみんのお店から 第3世界ショップ メープルシロップ(250ml)1556円 8面 ●event information ●diary ふぇみん日誌 -------------------------------------------------------------------------- ●ねこのひげ ●「あったものをなかったことにはできない」とは前川前文科省事務次官の言葉だが、これは安保法反対で生まれた市民連合と4野党のこれまでの関係にも当てはまる●前回の参院選も今回も市民連合は4野党と政策協定を結んできた。だが今回、7項目の基本合意は、民進・自由による突然の希望の党合流で、あっさり反故に●総がかり行動などの集会のたび、何人もの民進・自由党議員が登壇、共に歩む姿勢をアピールしてきた、あれをなかったことに?●新潟知事選勝利など野党共闘が積み重ねてきた実績は、保守層にはさぞ目障りだったろう。選挙を巡る大騒動の背後には市民連合潰しの意図もないとは言えない●7項目の中には、LGBT差別及び女性の雇用・賃金差別撤廃、選択的夫婦別姓や議員男女同数化実現の文言もある●今、野党共闘は困難のなか再誕生した。平和主義や人権など戦後民主主義の継続を賭け、さあ、全力で逆襲を!(束) -------------------------------------------------------------------------- 3面【フラッシュ】 ・消費者の意見を省庁へ きれいな水といのちを守る全国連絡会 9月26日、参議院議員会館で環境省・経産省・消費者庁への要請と意見交換をした。経産省に対してはJIS規格中の洗剤表示やGHS表示(絵表示)を正確に伝える、柔軟仕上げ剤の家庭用品品質表示法の指定品目での規制、人工香料の規制等を要請。香料は、現在調査で日本石鹸洗剤工業会など関係団体から聞き取り中とのことで、当会は意見交換を断られた経緯がある。消費者の声が正確に伝わらない懸念が大きい。 ● ・辺野古、工事設計に疑問続出 防衛省交渉で追及 9月28日 辺野古新基地建設は設計変更の必要が明らかになっている。FoE Japanなど4団体が参議院議員会館で行った防衛省交渉で、土木工学専門の北上田毅さんは「防衛省が4月、K9護岸の〈本体工事〉と発表したものが実は〈仮設工事〉であった」と改めて指摘。防衛省はそれを認めた。さらに19カ所の海底調査の追加や「ケーソン護岸」の大幅な工程変更など知事に申請すべきではないかと質したが答えなかった。北上田さんはゲート前の阻止行動の強化を訴えた。 ● ・私たちは戦争を許さない! 東京・日本教育会館で集会 9月28日 「安保法制の憲法違反を訴える」市民大集会が開かれた。主催は安保法制違憲訴訟の会。弁護士の伊藤真さんが裁判の意義などについて基調講演の後、原告の東京大空襲被害者、広島原爆被爆者、元船員、元自衛隊員がそれぞれの立場から戦争への反対を表明。元最高裁判事の濱田邦夫さんが、裁判所には、政府の意向を忖度せず正しい判決を求めると発言し、青井未帆さん、柚木康子さんらがスピーチした。最後に山城博治さんが沖縄の現状を訴えた。参加者は約800人。 ● ・デジタル時代のプライバシー 自由人権協会シンポ 10月1日 同協会70周年シンポで、元・米国家安全保障局のエドワード・スノーデンさんが、キャスターの国谷裕子さんの質問にネット経由で答え、「多くの国の政府が国民を大量監視する技術を、民主的手続きを経ずにすでに持っている。監視を抑止する機関と安全な通信手段を創設することが重要」と。プライバシー権に関する国連特別報告者のジョセフ・ケナタッチさんは「国家による監視に対して承認を与える独立機関、事後チェックできる機関、救済機関が必要」と提言した。