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ふぇみんの書評

コンバヒーリバー・コレクティヴ宣言

キアンガ=ヤマッタ・テイラー 編 Political Feelings Collective 訳

  • コンバヒーリバー・コレクティヴ宣言
    • キアンガ=ヤマッタ・テイラー 編 Political Feelings Collective 訳
    • 花伝社3200円+税
    コンバヒーリバー・コレクティブとは、1974年に米ボストンで結成された急進的なブラックフェミニストの集団。宣言は、公民権運動やマイノリティへの強制不妊手術をなくす運動等にも携わった黒人女性の生の現実と経験に基づいて政治的信条を記したもの。内容の革新性から現代の運動現場に再結合させようと、コレクティブ創立者3人と、ブラック・ライブズ・マター(BLM)運動の共同創設者への聞き取り等が収録されている。  宣言は、概念が確立していない時に「交差性」の視座を含み、性別・人種・階級・異性愛主義・家父長制のほか、資本主義や帝国主義などの抑圧システムの打破を目指し、自らを「第三世界女性」と名づけ国際的な解放運動との連帯と、分離主義に陥らない全ての人の解放のための連合体の構築を目指した。  「全ての人が自由になるまで、誰一人として自由ではない」。運動現場で今こそシェアしたい。(新)

    抵抗 無関心からの脱却

    サロメ・サケ 著 清水珠代 訳

    • 抵抗 無関心からの脱却
    • サロメ・サケ 著 清水珠代 訳
    • 春秋社2200円+10%
    世界中で極右が勢力を拡大する中、本書は私たち日本人が知らない、あるいは勘違いしている多くのことを教えてくれる。日本では保守と極右を区別できていない人が多いようだが、排外主義やLGBTQへの攻撃、障がい者差別などは極右の特徴だ。フランスの場合、それはナチスの傀儡だったヴィシー政権に端を発する。極右とナチスの関係を川の上流と下流だと捉えれば、その親和性の高さにも納得できよう。  著者は、“中立”が幻想であり、そこから生じた結果に対する免罪符にならない、ゆえにジャーナリズムに中立など存在せず、中立意識とは絶縁しろとまで言う。教育も同様であろう。わが国の教育や報道をめぐる中で中立が叫ばれるとき、そこにはある種の偏向が存在する。そもそも中立とは、無思想、無責任、黙認、権力への忖度と同義ではない。右傾化の流れを止めるには、ひとりひとりが無関心から脱却し、よりよき未来をつくるための抵抗が求められている。(た)

    ルポ 支援という生き方 貧困問題の最前線

    室谷明津子 著

    • ルポ 支援という生き方 貧困問題の最前線
    • 室谷明津子 著
    • 筑摩書房960円+10%
    ビジネス分野のライターである著者が偶然出会った、貧困や非正規外国人など困難を抱えた人々へ〈支援〉を行う「つくろい東京ファンド」。本書はスタッフ5人に2年間、密着取材したルポ。  得意分野も方法も五人五様であることを聞き出す著者。なぜ助けるのか、という根本的な問い。困難に陥った人からは一銭も受け取らないという矜持。もう手持ちが数百円しかないと連絡があった時にどう対応するか。ITを駆使しつつ、対面を重視する方針。なんとかしたくても方策が尽きている相手との関わり。徹底的に相談者のペースに合わせる支援方法。「フェアでないことへの怒り」…。それぞれの考え方は静かに頑固に一貫している。  困難に直面したことへの「自己責任論」に対する言葉を見つけようとし、「少しでもマシな自分になるために書いた」という著者。門外漢だからこそ、著者自身も納得できるように聞き、記した内容が、5人の感情も含めて胸に響く。(三)
    【 新聞代 】(送料込み)
     1カ月800円、3カ月2400円
     6カ月4800円、1年9600円
    【 振込先 】
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     加入者名:一般社団法人婦人民主クラブ
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