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2019年10月25日(金)、26日(土)
 
《渚シネマ 『アレッポ最後の男たち』上映会》
〜生活クラブ虹の街千葉ブロックとの共催〜 報告
 
 
 反体制派が支配するアレッポは、政府とロシア軍から昼夜を問わず、爆撃が続く。
 その現場には自らの命を顧みず生き埋めとなった生存者を救おうと駆けつける「ホワイトヘルメット」(民間防衛隊)の男たちがいた。その男たちを追ったドキュメンタリー。

 内容を要約すると、とても薄っぺらなものになってしまいますが、現実の戦争をカメラマンも命がけで撮影したものです。生き埋めとなった現場で救えなかった命、家族とともに隣国へ難民として逃れるか揺れる主人公、死と隣り合わせでおこなう結婚式、ホワイトヘルメット活動中に落とされる爆撃。これが私たちと同じ時代に同じ地球上で起こっていることなのです。

 豪雨の影響もあり、参加者が少なかったのが残念でしたが、映画後のシェア会では、戦争の不条理さや平和への活動、環境問題までいろいろな意見・感想が出ました。なかなか一般上映されない映画ですが、多くの人に是非見てほしいと、参加者の意見が一致しました。
  
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2019年9月26日(木)
 
アーシアンショップ柏
《開店25周年イベント開催!》

〜朗読とピアノ 昼下がりのひととき〜 報告
 
柏ショップ25周年イベント企画

 アーシアンショップ柏は今年9月に25周年を迎えました。

 その四半世紀の間、社会情勢を始め経済、生活、文化は全ての面で大きく変わり、アーシアンもその波に少なからず影響を受けながらどうにか今日まで活動して参りました。 
 25周年の記念企画は、お店でフェアトレードにまつわる絵本と、パキスタン・ラオスに伝わる昔話の朗読会(ピアノ伴奏つき)を開催し、同時に支援校アルカイールアカデミーの生徒たちの写真の展示も行いました。

 ティータイムには、25年間支えて下さった会員や地域の皆様に感謝の意を込めて、スタッフの手づくりによるフェアトレード品を使った3種類のスイーツを用意しました。
 参加者19名に出演者9名スタッフ6名を加え沢山の方が集い、楽しいひと時となりました。 

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2019年9月26日(木)
 
《柏ショップ25周年イベント企画》
〜朗読とピアノ 昼下がりのひととき〜 
 
・日時: 2019年9月26日(木)
  13:30〜15:00
・場所: 柏ショップ前オープンスペース
・参加費: 200円(会員無料)
   
柏ショップ25周年イベント企画

 今年9月に25周年を迎える柏ショップでは1dayフェアトレードカフェを開きます。

 今回企画した朗読会は、総会でも紹介した絵本の朗読と、また耳にする機会の少ないパキスタンやラオスの昔話も紹介します。同時にアーシアンの支援先パキスタンアルカイールアカデミーの生徒たちの写真も今年も展示します。

 25年間支えて下さった会員や地域の皆様には、ピアノ伴奏と共にしばし朗読に耳を傾け、お菓子付のティータイムをお楽しみいただきたいと思います。スィーツは勿論フェアトレード品を使ったスタッフ手造りのお菓子(人気!)を用意します。

 申込みは柏ショップまで。(TEL:04−7133−3930)ご参加お待ちしております。
  
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2018年6月22日(金)
 
《へナ染め講習会》報告
 
・日時: 2018年6月22日(金)
・場所: アーシアンショップ柏前フリースペース
   
講習会の様子

 毎年好評の講習会を今年も開催しました。

 ナチュラルコスメを販売するナイアードから講師をお招きしてヘナの特性や染め方を直接教えてもらいました。実際にヘナを溶いてモデルさんに塗るところをみられるので、塗り方のコツも良くわかります。以外と説明書を読まずに自己流でやっている方も多いので、一度きちんと教えてもらうと染め上がりがずいぶん違ってくることも。
 
 時間をかけられない方は週に1回お風呂に入りながら10分で染める方法などもありますので、ぜひ手軽に使ってみてくださいとのことでした。
 
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2018年3月21日(水)
 
《親子で楽しくフェアトレードを学ぼう》
報告

 
・日時: 2018年3月21日(水)
・場所: 柏の葉パークシティ1番街イベントルーム
   
イベントの様子

 生活クラブ柏ブロックとの共催で、子どもたちにもフェアトレードを知ってもらおうという初めての企画でした。
 
 まずは「ムクリのにじいろTシャツ」というフェアトレードを分かりやすいお話にした紙芝居です。小さい子には難しいかと思いましたが、後で感想を聞くとちゃんと内容を理解していてびっくり。次にフィリピンを支援するNGOパクパクナティンさんによるペーパービーズでブレスレットを作るワークショップをやりました。フィリピンのお母さんたちのリサイクル活動やココナッツのお話を聞いてから、かわいいオリジナルのブレスレットを作ることができて皆楽しそうでした。
 
 その後お母さんたちは、フェアトレードの説明を聞いたり、チョコレートやマンゴーの試食をしながらアーシアンの品物のお買い物も。

 子どもたちにフェアトレードを教えるのは簡単ではありません。それでも自分の使っている品物の向こうにそれを作っている人がいて、その人はどんな暮らしをしているのかな、と何となくでも考えるきっかけになれたなら良かったです。
 
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2016年9月29日(木)
 
《アジアの手織り布のお話 報告》

・日時: 2016年9月29日(木)
13:30〜15:00
・場所: アーシアンショップ柏
柏市松葉町3−15−1ウエルシテイ2階
・講師: 相葉 康之さん
 


 9月9日からアーシアンショップ柏では、「アジア手織布展」として珍しいアジア各国の布や民族衣装、小物などの展示販売をしています。商品の委託をしてくれている手織り布収集家でトラベルアドバイザーでもある相葉康之氏を迎えたお話し会を行いました。相葉さんから、アジアの手織り布の魅力にはまったいきさつや、各民族独自の文化や織の特徴などをわかりやすく話していただきました。

 
 実際に貴重な古布の織物や手の込んだ刺繍を見ると、参加者の皆さんもそのうつくしさには思わずため息が。売るために作られたのではないからこその高い技術やそこに込められた思いを感じることができ、「日本では随分昔にこうした手仕事はなくなり、伝統文化というと高価な物になってしまいました」という言葉が印象的でした。
 短い時間でしたが、日常生活を忘れて遠いアジアの国々を旅したような素敵な時間でした。 

 
 
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2016年9月11日(日)
 
《東京ジャーミイ見学会報告》

・日時: 2016年9月11日(日)
・場所: 東京ジャーミィ・トルコ文化センター
東京都渋谷区大山町1−19
・参加者: 16名

東京ジャーミィ・トルコ文化センター

 このモスクはロシア革命を逃れ、日本に来たトルコの人々が1938年に建てた礼拝所です。
 現在の建物は老朽化のため2000年に建替えられ東京ジャーミィ・トルコ文化センターとなりました。
 伝統的なオスマン・トルコ様式を取り入れ建物の随所にその技術が反映されています。ガイドの方に建物の内部を案内していただき、イスラム教の礼拝行為についてお話も伺いました。
 3時にアザーン(礼拝への呼びかけ)のアナウンスがながれ礼拝が始まり、その様子も見学することができました。
 2000年以降、海外で起きているイスラム過激派によるテロの影響でイスラム教に対する様々な誤解も生まれています。
 今回の見学でイスラム教徒の人々への理解が少しは深まった1日になりました。まずは知ること。

 東京ジャーミィではいつでも見学可能です、ぜひ足を運んでみてください。 

東京ジャーミィ・トルコ文化センター
 

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2016年1月28日(木)
 
《ネパール大地震被災者試案報告会》
 
・講師: 勝井裕美さま(NPOシャプラニール=市民による海外協力の会 海外活動グループ)
丑久保完二さま(NPOベルダレルネーヨ 事務局長)
・日時: 2016年1月28日(木)13:30〜15:30
・場所: 生活クラブ生協虹の街本部3階会議室
・参加者: 14名

勝井さんと丑久保氏
 勝井さんと丑久保氏

*昨今マスコミではほとんど取り上げられなくなっているネパール地震のその後を、現地で支援に当られた勝井さんと丑久保さんに緊急支援から復興支援活動へと移行している経過や現地の人々の様子、今後の見通しなど報告していただきました。
日本では情報の少なさもあり、知らなかったネパールの状況を映像を交え詳しくお話して下さいました。ネパールでは民主化の道を歩み出したばかりで、今回の地震による災害は復興に向けての取り組みの中でも多くの問題が山積みで時間のかかることばかりです。これからも忘れずに関心を向けていきたいと思います。
 
シャプラニール:勝井裕美
 ネパール大地震被災地の今

 
 シャプラニールは1996年からカトマンズを中心に児童労働の問題や防災活動そしてフェアトレードの取り組みをしています。
今回も4月25日の地震発生から5日後には緊急支援活動を開始しました。国連のコーディネーション会議に参加して情報収取し物資の配布先を選定しました。真に必要な人に公平にそして確実に届けることに留意しました。食糧セット(米・豆・油・塩・ビスケット・干し飯・砂糖・乾麺・せっけん・経口補水塩)、ビニールシート、毛布、マットレスなど救援物資を5400世帯に配布しました。5月には緊急支援を終え、復興支援に切り替えて仮設住宅の支援、移住を余儀なくされた人々の生活再建、また、コミュニティラジオ局の再建にも支援をおこないました。
今はコミュニティセンターの運営に取り組み、子どもたちの集まるスペースや住民の交流の場としての活用をめざしています。また、カトマンズ近郊ではメンタルケアと地震被害軽減を伝えるプログラムを開催しました。その他には教育支援として学費が払えない学生の奨学金支援もおこなっています。
ネパールでは政府の復興計画が遅れ、そこにインドとの国境閉鎖による経済への影響でガレキの撤去や住宅、学校の再建なども進んでいない状況です。
  


ベルダレルネーヨ:丑久保完二
 ネパール大地震被災者支援活動報告

 
 この会はフェアトレード事業を行うネパリ・バザーロの母体組織として活動しています。
 フェアトレード事業の推進、女性の自立と子どもの育成支援、東日本大震災復興支援とネパール大地震被災者支援を目的としています。

 今回の地震に際し、5月から現地に入り以前から交流のあるフェアトレード事業の生産者、協同組合、団体など訪問し支援を開始しました。
 その他にも地滑りが発生し住めなくなったり、被災した土地では食べていけなくなり避難している人々が集まっているキャンプやカーストが低いことなどの理由で生活再建が厳しい地域などにも支援の輪を広げて活動しています。9月末の憲法公布後、インドの国境封鎖による石油、ガソリン価格の高騰、物資不足が起こり、支援活動にも大きな影響がでています。緊急支援から次の展開を目指してはいますが、被災者のおかれた状況は様々で状況に応じた支援を続けていきます。
  
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2015年9月9日(水)
 
学習会報告 9月アーシアンカフェ
《 「ラオスからの贈り物、ゴム」〜その知られざる真実〜》
 
 
・講師:平野将人氏(JVCラオス事業担当)
・日時:9月9日(水)10:30〜12:30
・場所:千葉事務所 参加費100円
・参加者:11名

9月アーシアンカフェ

 今回はアーシアンが支援しているラオスのお話です。

 ラオスは日本の本州くらいの国土に650万人の人々が暮らしています。1953年にフランスから独立し一党独裁の国家体制が続いています。主な産業は農林業、工業、鉱業などです。人口の80%は農民で国土の70%をしめる森林を利用しながら生活してきました。農村では農業を営みながら森から食料の50%を得ています。(キノコ、花、タケノコ、リス、蛙、昆虫など)他にも薬草や家を建てるための木や竹などの建築資材も森から採取しています。しかし近年、政府が貧困削減のために外国の直接投資を受け、大型開発が広がっています。中国、ベトナム、タイの企業による産業植林として始まったゴムの栽培もその一つです。土地収用、そして森林伐採により生物の多様性が崩れ村人の生活に打撃を与えています。また農薬や化学肥料の利用による河川への影響も心配されています。ゴム植林は苗木のうちは人手がいりますが成長すると大して手間はかからず、現地の雇用を生み出すほどの産業にはなりません。
 JVCでは村人が森や自然資源を主体的に管理できるよう支援しています。その他にも農業生産の向上のための技術指導や井戸の設置なども行っています。

次回のアーシアンカフェは12月9日にラオスプロジェクトの報告によもやま話もくわえた企画を予定しています、お楽しみに。

*申し込み先:アーシアン千葉事務局まで 043−279−8665
 尚、千葉事務所には駐車場はありません。公共交通機関をご利用下さい。

 
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2015年6月3日(水)
 
総会講演報告
《緊迫する中東情勢 〜今、中東で何がおきているのか?アラブの春とイスラム国の真実〜》
 
 
・講師:岩浅紀久氏(JICA パレスチナ中小企業支援専門員)
・日時:6月3日
・場所:生活クラブ生協・虹の街本部 3階ホール
・参加者:27名

 昨年10月にアーシアンカフェでお話しいただいた岩浅紀久さんに、総会後の講演として“緊迫する中東情勢”と題してお話ししていただきました。

 「アラブの春」は民主化への道ではなく、内戦、石油の争奪戦、イスラム国の拡大、難民の増大と中東地域は一層混迷を深めている。その中で、無理に仕切られた国境ではなく、同じ民族、同じイスラムを仰ぐものが国境を作り、イスラムの教えに忠実な国を作るという運動の中から、イスラム国が生まれた。大国の力で押さえつける政策によって、複雑に絡み合った情勢に白黒はっきりつけることは難しい。
 日本国憲法は日本人だけの事を言っているのではなく、前文の中には「我々は全世界の国民が、等しく恐怖と欠乏から免れ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。」「日本国民は国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓う。」と、書かれています。私たちはこの観点で紛争を武力以外の方法で解決する道を考え、できるところから行動していきましょう。
 最後に、岩浅さんがプロジェクトを進めているパレスチナの状況にも触れ、国連加盟国193ヵ国中、すでに135ヵ国が、パレスチナを国家として承認しているが、安保理の中でアメリカがパレスチナ国家を認めないので国連として承認されないと、話を結ばれました。

●講演会に参加しての感想

 中東の混乱の原因はそこに住む人たちに、全く違うところに住む者たちが自分たちの価値観を押し付けたことから始まったように思います。地域の人たちの考え方を理解し、受け入れることが必要と強く思いました。日本にいる私たちに何ができるのか?まずは知ることからと感じました。
中山明子
 
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2015年9月9日(水)
 
《アーシアンカフェ 「ラオスからの贈り物、ゴム」〜その知られざる真実〜 のお知らせ》
 
 
・講師:平野 将人氏 JVCラオス担当
・9月9日(水)10:30〜
・場所:千葉事務所 参加費100円

 豊かな自然と生物多様性に富む「森の国」ラオス。
 人口の約8割の人々が森林からの恩恵に頼りながら、稲作で生計を立てています。が最貧国脱却を目指す政府と多国籍企業の開発進出で、村人の生活は省みられず森は「ゴム」植林と化し、企業によって管理されて動植物にも多大な影響を与えています。
 日本にとってなくてはならない「ゴム」、日常のこまごまとした物から免震構造やエコカーのタイヤにも、でもどこから輸入されるのか?
 私の便利が誰かの生活を脅かしてはいないか?
 ラオスのゴム植林の実態を報告していただきます。
 
※申し込み先:アーシアン千葉事務局まで
  043−279−8665
  尚、千葉事務所には駐車場はございません。公共交通機関を利用してください。
 
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2015年6月3日(水)
 
《第10回NPO地球市民交流基金アーシアン定期総会
&総会後イベントのお知らせ》

 第10回総会の開催期日が以下の通り決定しました。
 今回の総会は理事改選期となります。
 新たな理事候補も決まり、2015年度の事業・活動計画(方針案)に取り組んでいる最中です。
 正会員の皆さまはもちろん支援会員の皆さまにも定期総会にご参加いただき、今後のアーシアンへのご意見を頂きたいと思います。

日時:2015年6月3日(水)13:30〜15:00
場所:生活クラブ虹の街・本部3階ホール
所在地:千葉市美浜区真砂5−21−12 3階

●総会後イベントのお知らせ
 今回は2014年10月に第4回アーシアンカフェ「中東の火種、イスラエルとパレスチナの真実」を講演されました、岩浅紀久さんを再び講師にお迎えして中東の話をうかがいます。
 現実に中東で起こっていることと、イスラエル・パレスチナ問題、アラブの春、イスラム国とは一体何なのか?
 日本のメデイアでは報じられない部分も交えて昨今の中東情勢・事態についてお聞きします。
 会員以外の方も参加出来ます、皆さまの参加おまちしています。

テーマ:「緊迫する中東情勢」〜今、中東で何がおきているのか?アラブの春とイスラム国の真実〜
日時:2015年6月3日(水)15:15〜16:45
会場は上記総会と同じ
参加費:無料

参加申し込み:アーシアン千葉事務局(043)279−8665
 
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2015年2月20日(金)
 
《アフガニスタンの地雷、女性、子どもたち》

標 昌充(シメキ ゙マサミツ)さん JICAコンサルタント
 アフガニスタンやアンゴラをはじめ、南アフリカ、スリランカと現役時代から退職後のJICA事業参加など海外経験が豊富な標さん。現在は中学生に国際貢献についての講座を続けているそうです。
 ビデオにまとめられた映像には、地雷除去の作業の様子や被害を受けた子どもたち、弾丸の跡が残る家々など迫力ある現場の様子が満載。
 現物の対戦車地雷や、対人地雷、空爆されるクラスター爆弾地雷を見せていただき、今後何年かけても除去しきれない地雷と今現在も各地で使われている現実に、改めて「平和」の大切さを考えさせられました。

●参加者感想
「平和な社会で子どもを育てたい。」私が所属する、原爆朗読劇公演を続ける市民団体の会合で出た言葉です。
 今回の講演で、地雷を処理し終わるのに1,000年かかるという話を知りました。途方に暮れるようなアフガニスタンの現実でした。「夢」など描きようのない彼の地の子どもたちの明日に何ができるのか。多様な文化・宗教を尊重しつつ、より平和な世界で育ってほしいと祈らずにいられませんでした。
 戦後70年の今年、“戦後”の続くことを切に願いながら、日本の立ち位置を守り、世界に関心を持ち続けることを、草の根で私たちにできることを探し続けることを忘れてはいけないと、改めて思ったのでした。
 標さんの、地元中学校での国際理解活動にも頭が下がります。有難うございました。
伊藤蓉子
 
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2014年10月22日(水)
 
《中東の火種、イスラエル・パレスチナ問題の真実
〜今何がおきているのか〜》
 

岩浅氏
岩浅氏
 岩浅紀久さんは、JICAパレスチナ中小企業支援専門員であり、ご自身で立ち上げた「ITエンジニアリング研究所」代表取締役をはじめ、数社で取締役をされ、NPO法人の理事や委員も務めておられます。パレスチナについてお話をしていただきました。
パレスチナ=イスラム教徒の社会というイメージがありますが、本来イスラム教はおおらかな宗教です。パレスチナではキリスト教徒が要職に就くことも珍しくなく、男性中心の社会だというイメージも強いのですが、検事などでは女性の登用も多いのだそうです。
1947年、国連による3分割(パレスチナ領土をパレスチナとイスラエルに分割。エルサレムとベツレヘムは国連直轄)提案後、イスラエルはパレスチナの了解なしにパレスチナ内にイスラエル国家を成立させました。原住パレスチナ人を武力排除し、居住地への壁の建設と、主要道路の検問所による通行制限は今も続いています。
それによって、人の移動だけでなく物流も難しく、経済は停滞するばかりです。パレスチナの輸出を活発にするために、検問所の影響が少ないヨルダンとの国境近くのジェリコに日本からの支援で中小企業支援センターを建設中。これによって雇用の確保をするとともに、輸出によって外貨を得られることを目標としています。ここは太陽光発電によって電力を賄い、地下850mから汲み上げる井戸水を利用し、排水はろ過装置を使って徹底的にリサイクルする工業団地となります。
このプロジェクトに岩浅さんは、企業に勤めていた時の経験(システムの構築)と一級建築士で建物設計もできるという資格を活かし、大きく携わっていらっしゃいます。
とても濃い内容のお話しで、パレスチナの歴史から現在の状況までたくさんお話くださいましたが、その内容をお伝えきれないのが残念です。また機会がありましたら、ぜひ大勢の方に聞いていただきたいです。

●参加者感想

 パレスチナ問題というのは宗教が関係する根っこの深い問題と認識していましたので、理解するのが難しいと思っていました。しかし岩浅さんのお話はとても分かりやすく現状を伝えてくださり、これは領土の問題であるということがよく分かりました。情報があふれる中で真実を知ること、そしてそれについて自分の頭で考えたり、伝えていくためにもっと勉強しなければと思います。本当にありがとうございました。また次回の開催がありましたらぜひともお誘いください。よろしくお願いいたします。
郷 隆幸・有紀
 
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2014年9月27日(土)
 
《ネパール料理講習会 花園公民館》
 

料理講習会風景
料理講習会風景
 講師は、ネパール人で在日15年のラジブ.シュレスタさんと奥様のアンビィカ.シュレスタさん。ラジブさんは千葉大学大学院で人類学を学び、アンビィカさんは日本語学校等で学んだそうです。就学前のふたりのお子さんが一緒に参加です。

●メニュー
・モモ【ネパール式蒸し餃子】
・モモのソース
・マンゴーラッシー

モモ
モモ
 モモの名称は隣接する中国の陜西省等で小麦粉をこねて加熱したパン様の食品を(モーモー)と呼んでいる事から関連が考えられるが、諸説有るようです。
 挽肉と野菜(キャベツ.玉ねぎ.トマト)のみじん切りを良く混ぜて、皮(今回は既製の餃子の皮)で包みます。まるで餃子ですが具にミートマサラ、チリパウダーを練りこむ事によって、もう一つの隣国インドの香りのする品になります。皮の包み方が大きいシュウマイの様な丸型で、これには参加者全員大苦戦でした。苦戦している内に皮が乾いてきて、蒸しても硬めに仕上がり残念でしたが、味は美味しく、家に持ち帰り分は良く水分を含ませて蒸し直したら家族にも好評でした。
 食事の後にラジブさんから[お釈迦様の故郷及びエベレストの国ネパール]のお話を聞きました。
 ネパールは北海道の約2倍の面積に100以上の民族、約3,000万人が住み、公用語はネパール語。東、西、南の三方をインド、北方を中国チベット自治区に接する細長い内陸国。国旗は三角を2つ重ねた形で高い山を表し、図柄の月と太陽はヒンズー教のシンボル。現在は国民の約80%がヒンズー教徒、約10%が仏教徒です。しかし、二つの信仰は混在し、インドで失われてしまったサンスクリット仏典がネパール仏教によって今日まで伝えられ、世界文化遺産となった釈迦生誕の地ルンビニも誇りであり大切にされています。中国国境に接するネパール北部は世界の屋根とも称されるエベレストをはじめとする8000m級の山々が林立しています。世界の高い山、ベスト10の内8つがネパールの山であり、登山をはじめとした観光資源となっています。
 最後にラジブさんは「故郷への貢献」について話されました。現在ネパールの識字率は65%とされているが、政府は3か月、6か月の識字学校を卒業しただけの人もこの数字に含めているので、本当の識字率とは言えません。そこで学校教育への支援を続けています。教育によってより良い国を目指して行けると思います。
また、長男に障害が有り、治療の為にこれからも日本で暮らしていくつもりなので、機会を見つけてネパールと日本互いの国について知らせる役割を果たしていきます。

●参加者感想

 ネパールというと、エベレストやヒマラヤ山脈が頭に浮かびます。日本在住15年のシュレスタさんご夫妻が教えて下さるということで、お話しを伺いたいと思い、参加させていただきました。今回、ネパールの家庭料理がテーマですが、「モモ」と聞いてもどんな形なのかさえわかりませんでした。スパイスの効いた種を餃子の皮で包んでいきます。小龍包のように包むのですが、これがなかなか難しい。トマトで作ったソースにつけていただきます。お食事の後は、ネパールについて教えていただきました。インドと中国の文化の影響があること、細長い地形ながら日本のように四季があること。蚊が多くマラリアの影響があったため、イギリスが攻めてこられなかっただろう事など、とても興味深いお話を聞くことができました。ご夫妻のかわいいお子さん達にも癒され、楽しい時間を過ごすことができました。どうもありがとうございました。
山口かんな

 ネパール。少数民族が100以上もあるとのこと。今日の料理、モモの餃子・モモのスープ。なんと素敵な名前の餃子でしょう。桃!だあーい好きな私。桃色のふっくりとした桃を思い出しました。赤ちゃんのほっぺのような、赤ちゃんのふわりとしたかわいいお尻を想像しました。餃子はひだを丸くねじり、かわいらしい形に蒸しあがりました。おいしいです。ミートマサラがよく効いています。ネパールの味?でもどこが桃かしら?
 食事後のラジブさんのネパールのお話の時に、果物の桃でないことがわかりました。が、時間切れでモモの意味は解らずじまい。アーシアンカフェでラジブさんのお話があることを期待します。ラジブ・シュレスタさんご夫妻、愛らしいおじょうちゃん、行動的なお兄ちゃん、ありがとうございました。おいしくいただきました。ごちそうさまでした。
市原菊子
 
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2014年9月17日(水)
 
《アーシアンショップ柏 20年 感謝イベント》

 9月17日 柏ショップ前のフリースペースで20周年感謝イベントを開催しました。

ジャワ舞踊
ジャワ舞踊

 スミリールの根津さん、柿坪さんがガムランの響きにあわせて舞うジャワ舞踊を、参加者一同で楽しみました。
 ジャワ舞踊は、首や手の動きに特徴があるので参加者のなかには同じように体を動かしてしまう人もいました。
 スタッフは、本格パキスタンカレーでおもてなし。
 20年の感謝の気持ちを伝えたイベントは、楽しく和やかな雰囲気で終わることができました。

※スミリール:インドネシア・ジャワ島の音楽や舞踊を中心に活動しているグループ
 
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2014年8月20日(水)
 
《親子で聞こう!「旅のすすめ」》

 元生活クラブ職員で、ゆうエージェンシーで魅力的な旅企画を実施中の相葉康之さんにお話をうかがいました。「違う価値観に出会うこと」が想像以上にあることを、世界35カ国数々の旅で実体験したそうです。
相葉康之さん
相葉康之さん
地方によっての大きな違いは日本国内にも数々あります。一時一部の体験だけで、あの国の人はこうだと思い込まず、暮らし方や多様な文化から固定の価値観を見直していくことも大切な旅のすすめ。
 アジア各国で出会った手仕事がもとで、2005年から「布を巡る旅」を企画し、参加者から好評だったことがきっかけで、現在に至っています。一般家庭への訪問や、在住日本人の話を聞くなどとおり一遍ではできない旅をすすめています。
 ミャンマーやカンボジアのおやつをミントティーでいただきながら、昔の生活で実際に使われていたアジアの古布を広げて細かい刺繍に感動。各国の暮らしに想いを馳せ、素敵な旅に行きたいと思える楽しい時間でした。

●参加者感想

・だまされ方まで楽しんじゃえ

 旅の楽しみは、ガイドブックに載っていないところから見つける実例が次々に話され、驚きが止まらない。インドの話から。深くはまる人、二度と行きたくない人、「自分はその中間」という相葉さん。インドでは(多くの人のイメージ通り…)何度もだまされたあげく、今ではどうだますのか大体わかるので経過を楽しみ、旅行客には対策を指南する(到着空港での両替の時点から注意!)という。
 そして、初めて来て連続でだまされ、別の地方で多くの無償の親切に出会い、インドへの理解を深めた青年の話には、20代に「地球の歩き方」を持って中国へ旅し、親切な人々に助けられた無謀な自分を思い出した。一つの場所、一つのケースのみでその国や人々を決めつけるのは違う、いろいろ体験して、出会って、楽しもうということがたくさん伝わってきた。ありがとうございました。
田中ゆう子

・初めて見る布の世界

 私は相葉さんが色々布を取りだして話をしていた時、凄く驚いていた。布は日本では見ないような綺麗な布ばかりであり、どれも綺麗な刺繍が入っていた。そしてその刺繍は全て作った人達が縫ったのだという!なんて細かい作業なのだろう!刺繍はさまざまな色や、普段見るような縫い方ではない縫い方、貝などのものでできていてとても美しかった。服の前や後ろ、腕の部分など、バランスよく縫われている。また、日本では見られないような現地特有の色使いなども見られた。次に相葉さんが取りだした布はキラキラと光っていた。なんだろうとよく見てみると、布に小さな丸い鏡が一定の間隔で縫い込まれていた。そして、その小さな鏡は大きな布一面に縫い込まれていた。私は両方の布に驚いて、また、そんな国に行ってみたい、話を聞けて良かったと思った。ありがとうございました。
田中 梓(中学2年)
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2014年7月11日(金)
 
《”フェアトレード“で交流・支援
―「地球の木」のとりくみ》

 神奈川のNPO法人・地球の木の事務局長、筒井由紀子さんを講師に迎えてお話をうかがいました。

 地球の木は生活クラブ神奈川から1991年に誕生しています。生活者の視点を見直し、海外に目を向ける活動を続けてきました。欧米からみるとアジアはひとくくりであるが、同じアジアの仲間として各国のすばらしさをみてい
筒井由紀子さん
筒井由紀子さん
きたい。手仕事、文化、伝統技術などアジアの良さを伝えたい。2006年からカンボジアで支援と並行してオリジナル品の開発をはじめ、生活クラブのデポーなどで展示会販売をしています。地球の木では“幸せ分かち合いトレード”と呼んでいます。
 同じ方向を同じ時間むいてきた地球の木とアーシアン、見習うところがたくさんあり、希望をもつ種を受けたと思います。特に学校へ出前講座をされていることは印象に残りました。
地球の木のフェアトレードグッズは「幸せ分かち合いクラフト」です。生産・販売に関わるすべての人が幸せになることを願い、現地の暮らしや伝統、文化を尊重した手作りのよさをいかした“ものづくり”を目指しています。

商品
商品
●手織りシルクモダン柄ショール(カンボジア タケオ州)
 地球の木が支援している職業訓練センターの生徒が織りました。
 縦3色、横1色を使った格子柄のショールです。
●シルクポーチ、カードケース(カンボジア プノンペン)
 地雷やポリオ、交通事故などでハンディキャップを持った人たちの工房で生産しました。
 手織りのシルクや伝統的な?絣“で作った小物です。
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2014年5月29日(木)
 
《フィリピン台風被災者支援活動報告会》

●フィリピン台風カンパ報告会
 緊急支援から復興支援へ
 2013年11月におきたフィリピンの強烈な台風が引き起こした被害は、私たちにあの大震災を思い出させ、カンパの呼びかけには、予想外の沢山の金額が集まりました。(総額1,165,282円)
 以前から現地の支援をしているNPOハロハロの成瀬悠さんにお話を伺いました。
ハロハロ代表の成瀬悠さん
ハロハロ代表の成瀬悠さん

・NPO法人ハロハロ
 http://www.halohaloproducts.com/

 現地協働団体に任せる支援を大切にしているハロハロは、Tulay sa Kinabuhi -トゥーライサキナブヒ- という団体と密に連絡を取り合い活動しています(bridge of lifeのタガログ語)。代表のグレマー氏が「子どもの教育」に重点を置きながら、自助組織を運営しています。最低でも週に一度はスカイプ(パソコンのテレビ電話)で互いの情報交換と打ち合わせをしています。
 今回の緊急支援も、台風翌日から周囲の情報収集を開始し、一時避難テント用ターポリン、緊急支援パック(缶詰、ミルク、コーヒー、油)お米、飲料水、衣類を配給しました。被害は海沿いの地域で高波に家ごとさらわれ、ひどいところも多かったのですが、台風の進路が判っていたことで早めの高台への避難が可能だったため、被害のわりに死傷者は少なかったのが不幸中の幸いでした。
 セブ島中部から北部、カモテス島、マラパスクア島、レイテ島の支援の手が伸びにくい幹線道路外の奥まった地域を中心に活動を組み立てました。緊急支援のコストは約64万円で、2013年度中にアーシアン他 日本人、カナダ人有志からの資金でまかないました。
 正確な情報を得るために、地域に知人などがいて現在の状況把握が可能な地域を選び、一度きりの支援に終わらず、その後の状況把握やさらなるサポートが可能な場所の選定をしていたので、復興支援へと繋げることができました。のちにレイテ島は他の支援団体が大勢入ったので、セブ島を中心に中部から北部の貧困地域に生活する被災者へ復興支援することにしました。もともと家財などたいしたものを持たない人に対して、過剰な食糧配給や住宅建築備品の配給おこなわない方針を確認しています。たとえば家の再建も、元の家の造りが流木などを使用した簡単なものだったのが、建築支援のお金が入るとくぎや建材を使うなどして余計なコストをかけることはさけます。
フィリピンの雑貨
フィリピンの雑貨

 予想を上回るカンパをいただいての復興支援計画として、セブ島中部カルビハンおよびホープで沿岸部漁師生計支援プロジェクトをおこないます。
@漁師舟のエンジン増強をして、遠方漁を可能にし水場数増加を目指す。
A地域に漁師用品店を協働体で運営スタートし、利便を図るとともに収益を地域に還元する。
B魚の直売店を開き、漁師の妻たちの仕事の機会を増やすとともに、漁から販売までを自らの手でおこない収益増を目指す。
 大切な資金を一時的に使うのではなく、支援を受けた人の日々の収益から数%を地域のお金としてストックしていき、このリターンを次の地域課題に使用していくことで、今後のさらなる地域復興を目指していきます。たくさんのご支援をいただき本当にありがとうございました。

●参加者感想
 はじめて悠さんとお会いしたのもフェアトレードのイベント出展のときでした。そして5月におこなわれた「フェアトレードちば」で久しぶりにお会いした悠さんは、みんなの中心となり、一段とたのもしくみえました。
 日々の流れの中で、何となく違和感をもち、カナダ、オーストラリア、アメリカ…訪れたそうです。そこでも払拭できない違和感。
 そんな時ワークキャンプで訪れたフィリピンのスモーキーマウンテンの村「これだ!!!」と感じたそうです。フィリピン人と顔が似ているからとジョークも。
 人々との暮らしの中で、よりそい支援を進めている様子がとてもよくわかりました。「支援で働かない人を作らない」確かに以前より物が豊富になってしまうことは本末転倒。パキスタンの地震の時に多くの支援物資があふれ、今までよりたくさんの衣類をもち、なおかつ道に捨てられている映像を思い出しました。
 「共にできることはする」スタンスで、支援がなくても生活できるようにする=「自立」を目指していくための協力をする。
 とても印象に残りました。アーシアンの進めている「顔と顔の見える交流」と同じ支援を進めている若い力にとても励まされました。
西村容子

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2014年5月29日(木)
 
《第9回定期総会報告》

●総会報告
 5月29日生活クラブ虹の街3階ホールで開催した定期総会では、全議案が承認され、新年度の活動がスタートしました。
休憩のひと時、フェアトレードひんをチェック
休憩のひと時
フェアトレードひんをチェック

 総会までに、今後の活動について議論がされました。
 理事の任期が2年で来年は改選期ですが、交代する人をうまく育てる仕組みがアーシアン内に欠けていたという反省意見がでました。
 また、店舗や出展の販売を手伝う人やボランティアもなかなか増えないことが悩みのタネで、総会でもアピールのチラシを配りました。
 今後の継続のために、前向きに活動に取り組む一年にしていきます。

 活動が外から見て判りにくいという意見を受けて、総会での会計報告の書式を、部門別だったものからNPO法人式の一体化したものへと変更しました。

 総会当日の質疑応答では、決算などの会計資料のつくり方についての質問や、経費削減の一環として、郵送しているレターをメールに切り替える提案などの意見が出されました。

<活動方針>
 基本理念「この地球に住むすべての人々が人間として尊重され、自立し、良い環境の中で平和に暮らしていけることを願っています。」この理念を大切にしながら活動をおこないます。

・基本理念にもとづいて、理事会を開催し活動計画をすすめます。

・組織運営は、引き続き役員会を設け、情報共有はもとより、先を見据え、全体を把握し、問題点をより明確にして理事会に提案出来るように努めます。

・理事担当制を継続し、その分担する仕組みをより実行性のあるものにしていきます。

・安定的運営のため、会員を増やすよう、関わる全員で常に意識して活動に取り組みます。

・活動を継続し、活性化するため、来年度の理事改選期にむけて新たな人材確保に努めます。

・財政面は、経費削減に努め、助成金情報を収集します。

・活動の質を高めるため、各種研修に参加します。

・交流支援活動は
 パキスタン、アルカイールアカデミー職業訓練所支援を継続し、ラオスについてもJVCのプロジェクトに引き続き支援協力します。

・国内啓発活動は
 活動を今後も継続するために、興味を持ってもらえ、参加しやすい企画を考えます。

・販売事業は
 千葉、柏共に引き続き、独立採算に努めます。
 20周年を迎えるアーシアンショップ柏は、会員以外にも開かれた地域の拠点としての役割を目指します。
 
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2014年4月25日(金)
 
《アーシアンカフェ報告》
「ラオス報告会」
牛銀行の実践者と
牛銀行の実践者と

●「ラオス訪問報告」
アーシアン代表 藤田宏子
 
 2009年から日本国際ボランティアセンター(JVC)のラオス・サワナケート県「土地・森林保全と持続的農業による生活改善プロジェクト」を支援し、その活動が第2フェーズに入りました。長年の懸案であったラオスを今年2/19〜25に、地球の木の中野真理子さんと訪問しました。
 ラオス人民民主共和国、ラオス人民革命党の一党独裁の国で、中国、タイ、ベトナム、カンボジア、ミャンマーに囲まれた内陸の国。観光で行くと攻撃的なところはなく、のんびりした国民性が感じられます。
 訪問したサワナケート県ピン郡は、山がほとんどなくベトナムからタイに通じる国道沿いです。
 この地域での主な仕事は、女性は田畑の仕事・山菜取り・ベトナム企業のゴム農園の仕事、男性は、木材の切り出し・出稼ぎです。村の生活は、以前から米を1年中食べられるだけの収量はなく土地も十分なものでもありませんでしたが、米のある時期には食べ、無い時期には森林や川の自然資源から得て生活してきました。
 森林の需要が高まる中、住民の同意なく外国資本(中国やベトナム)の企業にゴム農園などに変えられてきています。森林からの産物や農耕で1年の食料を確保してきた村人の生活ができなくなってきています。そこで村人自身が、森林の保全や自然資源の管理による食料確保、持続可能な農業による生産性の向上、農村の開発が行えるようJVCが支援活動をしています。村人が主体的に活動できるよう協議の場を持っても最初はなかなか発言が出ないため、ゲームをしたりして雰囲気を和やかなものにして一人でも多くの人が発言できるようにしています。村人自身がいままで維持してきた森を守り管理しながら農業を持続することで、食料を保証しようとしています。
 米を村共同で貯蓄し、不足した村人に貸し出し収穫後に返す「米銀行」、牝牛2頭を貸出し、3年後に生まれた牛で返す「牛銀行」や、9ケ月で子どもが産めるようになり少ない資金で育てられるヤギを貸し出す「ヤギ銀行」など、取り組んでいる現場も見学できました。

※ミニミニ情報:カメムシのから揚げ(街道の店で売られていて、ちょっと辛めのしょうゆ味。ビールのつまみにぴったり)

●参加者感想:
 「米銀行」(アメリカではなくコメ)、「牛銀行」で村を豊かにしようというラオスの話の報告。ラオスといえば、仏教徒の優しいまなざしを思い浮かべるけれども、人口650万人の東南アジアでも貧しい国のひとつです。
 貧しくとも農耕や山の恵みで生活できていた村に、近隣の国からのゴム農園の開発など貨幣経済の波が押し寄せてきています。
貨幣に頼らないで「米・牛銀行」で村を豊かにする発想はとても素晴らしい。ただ、それを村の誰が担うかによって結果は大きく違ってくると予想されます。乾季の水確保のために深井戸を掘るとか、多民族の集団など、日本にはないことも含めて、私たちにできること、援助の在り方を考えるヒントがたくさんあると思いました。
田平康子

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2014年2月26日(水)
 
《水曜アーシアンカフェ報告》
第5回水曜アーシアンカフェ
異文化理解その5「パキスタン」
 講師に一般社団法人ソーシャル・アーティスト・ネットワーク(以下S.A.N.)専務理事の加藤孝子さんをお迎えして、パキスタンでの生活の様子とS.A.N.の活動の紹介をお話いただきました。

 2001年1月に先にパキスタンのイスラマバードに赴任されたご主人のもとに3歳と5歳のお子様を連れて移住されました。
 この年の9月にはアメリカの同時多発テロが起こり、国外退去の指示が出て、16日にタイ経由で帰国の途につくという劇的な体験をされました。滞在は短い期間となりましたが、教育制度、信仰、生活など現地の様子を多岐にわたり伝えていただきました。
 国民の98%がイスラム教徒のパキスタンでは宗教に関連することが強く印象に残っているそうです。宗教行事であるイードの日は(日本の正月にあたります)お金持ちがこの日のために育てた動物を殺して、訪ねてくる人々に施しを行います。次の日は町中に血の匂いがして、道も血だらけになるそうです。また、パキスタンにも国や州が運営する公立の学校、私立の学校や外国人学校がありますが、学校に行けない子どもたちが都市部でもいます。地方になるとその数は増え、旅先で出会った子どもたちに?本がほしい”と言われたことが多くあったそうです。その他にもタクシーはメーターがありません、乗る前に料金交渉。
 タクシー免許もないので車の整備は不十分。運転席には鉄格子があり、運転手を守るためと危害を加えないというアピールなど楽しいエピソードを交え話していただきました。そして、地震で今は封鎖されたフンザ、キルギットに家族で旅行された時の美しい映像をビデオで見せていただきました。
 S.A.N.はアートを通しての社会貢献を掲げて活動しています。児童養護施設への支援事業では子どもたちの心のケアや地域の人に理解してもらえるようアートライブや絵本づくりをおこなっています。※1 ※2 
 また、国際交流支援ではケニアとマダガスカルの文化交流事業を行っています。2013年8月にはケニアのキスム地区の小学校を訪れ、日本文化を伝えるために事前に日本の保育園を訪問して手作りのおもちゃや手紙を制作し、それらを持っていきワークショップをおこないました。
 加藤さんのお話を聞いていて、身構えずに活動されていることが一番印象に残りました。ケニアでの訪問の様子も映像で紹介していただきましたが、同行されたお子様たちが、自然体で活動されていました。こうした市民の交流の積み重ねが平和な世界を築いていくことを改めて確認できた学習会となりました。

※1:チャリボン 家庭でいらなくなった本を送って、施設の子どもたちに。5冊から送料無料です。
バリューブックスに送られ、買取相当額がSANに寄付されます。
※2:絵本「かーくん」 第1回ソーシャルアート絵本コンペティション最優秀賞作品。かーくんは児童養護施設で育った男の子です。施設で育った子どもたちのことをわかってもらえるよう絵本にしました。

●参加者感想
 家族旅行で行かれたというフンザのビデオを見せていただきましたが、皆一様に、なんてきれい!カラコルム山脈でしょうか、
遠くに見えたひときわ高い山は多分K2。その自然の美しさに感動しました。
 先日、アルカイールのムザヒル校長先生達が来日された時のお話はあまりにも辛いことが多かったのですが、今回はパキスタ
ンの違う面が見られてよかったです。そんな美しい国に、早く平和な日常が訪れますよう祈るばかりです。
 講師の加藤さんは現在様々な社会貢献活動をされていて、そういったお話も伺えました。かわいくて華奢な方でしたが、
とてもパワフルで素敵な女性でした。ありがとうございました。
 

大塚裕子
 
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