有事立法ニューススクラップ帳
3/17〜3/31
3/30

有事法制整備を急ぐため、2004年夏完了を包括法案に明記する方針。

・日経新聞によると、政府は有事法制の整備について、全体的な法整備を2004年夏までに完了することを目指す方針を決めた。今国会に提出する包括法案に「試行後、2年以内を目標に整備する」と整備期限を明記すると言う。

・包括法案には、次期国会以降で整備すべき項目として
(1)国民の避難・誘導
(2)船舶・航空機の航行制限や電波の使用制限
(3)捕虜の扱いに関するジュネーブ条約の国内法制
(4)自衛隊と共同対処して行動する米軍への物品・役務提供――などを明記。
7月も政府内に「整備推進本部」を新設し、同本部を中心に個別法案の具体的な策定作業に入る。

・政府は法整備を着実に進めるためには、あらかじめ整備期限の目標を定め、政府・与党内の法制化作業を促進する必要があると判断しているようであるが、今国会での徹底的な政府追及によって、政府のこの思惑を打ち砕くことが重要となろう。

3/30 民主党鳩山代表、「基本理念ない」と政府の有事法制法案に的外れの批判

・民主党の鳩山由紀夫代表は30日、北海道釧路市での記者会見や党の会合で、有事法制関連法案について「基本理念がない」と批判した。「侵略を受けた時に超法規的論理がまかり通ってはいけない」と、有事法制の必要性は改めて指摘する一方、有事の際にも基本的人権を守る「基本理念」の存在が法整備に不可欠だとの考えを強調したと言う。

・一方で有事法制の必要を言い、他方でその際の基本的人権擁護をとなえることは、馬鹿げた「基本理念」である。

3/29

米軍関連の特措法案、提出見送りへ 有事法制で政府方針

・政府は29日、有事法制関連4法案のうち、米軍の行動に関する特別措置法案(仮称)の提出を見送る方針を固めた。在日米軍の車両や船舶が国内を移動する際は国内法の適用を受けるため、その部分について自衛隊法改正と併せて「適用除外」を検討したが、運用改善や政令、省令の改正で対応でき、新たな法整備は必要ないとの判断になったと言う。

・慣習国際法では、駐留を認められた外国軍隊には特段の取り決めがない限り受け入れ国の法令は適用されないとされる。ただ、在日米軍については日米地位協定で、国内の通行秩序を維持するため、道路交通法などの法制の一部は適用するとされている。政府はこのため。有事の際は米軍にも自衛隊と同様の行動の自由を確保することが必要と判断し、自衛隊法改正と併せ、米軍の行動に関する特別措置法を検討してきた。しかし、緊急車両の指定などで対応すれば、新たな法整備は不要なものが多いことが判明。道路法に基づいて道路管理者の承認が必要な道路補修についても、通行秩序の維持には当たらず、米軍への適用外とされたと言う。

・米軍の行動に関する特別措置法案(仮称)の提出がなぜ見送られたかの真相はわからない。しかし、政令や省令だけで米軍が自由に行動できるとすれば、恐ろしいことである。

3/29

テロ・不審船対応、安保基本法案に明記。容易に発動できる有事法制。

・政府は29日、有事関連法案の中核となる安全保障基本法案(仮称)について、大規模テロや武装不審船などに関する法整備の必要性を明記する方針を固めた。 小泉首相が29日、首相官邸での古川官房副長官らとの協議で指示した。

・具体的には、基本法案に
〈1〉国の責務として「幅広い危機に対応する」と盛り込む
〈2〉今後の有事法制整備の課題として、テロや不審船対策を念頭に「武力攻撃に至らない緊急事態への対応についても整備を進める」と明記する――といった案が検討されていると言う。

・昨年末海上保安庁が仕掛けた不審船攻撃・沈没事件も有事法制発動という事態になりかねない。とんでもない法案が準備されている。

3/28

新官邸に機関銃配備!テロ対策として警備隊新設

・警視庁は28日、新しくできる首相官邸の警備隊を新設すると発表した。4月1日に発足する。警備にあたる警察官をこれまでの60人から100人に増やすほか、テロ対策として新たに機関銃数十丁を持たせ、生物化学物質による襲撃にも備えるという。

・これらの機関銃は誰に向けているのだろうか? 既成事実を積み上げて、軍事国家、警察国家への道をひたすら突き進んでいる。

3/27

民主党、有事法制に大規模テロなどを含める基本方針を大筋了承。ただし、慎重論も根強くあり。

・民主党は27日午前の全議員政策懇談会で、有事法制に関する基本方針を大筋で了承した。法整備の対象に直接武力攻撃を受けた場合だけでなく災害や大規模テロなどを含めたほか、人権制約を行う場合には事前の国会承認を必要とすることなどを盛り込んだ。

・ただ、一部旧社会党系議員から「日本が武力攻撃を受けた場合に限定するべきだ」「人権を制約する場合を具体的に示すべきだ」などの慎重論も出たため、さらに検討を加えて月内も正式決定するという。

3/26

国会無視!武力攻撃への対処の基本方針承認を求めない方向

・毎日新聞報道によると、政府は26日、有事法制の推進法案(包括法)が定める武力攻撃事態への対処基本方針について、国会承認を義務づけず、国会への報告にとどめることを決めた。政府による武力攻撃事態の認定を国会承認とする案も検討されたが、自衛隊の防衛出動には自衛隊法に基づく国会承認が必要なため、それ以上の国会の関与は必要ないと判断したという。

・自衛隊法76条によると、自衛隊の防衛出動は緊急の場合国会事後承認で可能となっている。したがって有事法制発動時には、国会への報告だけで、自衛隊の出動まで政府が自由にできることになり、その後事後承認を国会に求めると言う独裁的な処理が可能となる。

・テロ対策支援法、周辺事態法、そしてPKO協力法でもPKFの本隊業務については国会承認(事後も含めて)が必要とされているのに対して、はるかに重大な有事法制は国会報告でよいというデタラメが行われようとしている。

3/26

50日間自動延長で米のアフガン侵略を支援、防衛庁正式発表

・中谷防衛庁長官は、テロ対策特別措置法に基づく米軍などへの協力支援活動を5月9日まで延長する方針を正式発表した。当面の活動期間を3月1日までとした「タ{要項」の変更手続きはとらず、閣議決定された「基本計画」に明記した派遣期間に基づいて自動的に5月まで延長する形をとると言う。

・中谷氏は延長の理由について「アフガニスタン国内にはまだアルカイダやタリバンが残っている。米軍はじめ各国は地上部隊や艦艇部隊の展開を継続しており、テロ防止と根絶に積極的かつ主体的に寄与する立場で、こうした状況を総合的に勘案した」と述べ、米軍のアフガン侵略を支援しつづけることを表明した。

・なお、5月9日以降の延長についても、本スクラップ帳3/17ニュースのように、防衛庁は方針をめている模様。

3/25

命令に従わない民間人への罰則範囲、政府検討中

・防衛庁は食糧や燃料など、物資の「保管命令」に従わなかった民間人に対しては、災害救助法に準じた罰則の適用を検討しているが、より「徴用」の性格が強い従事命令に罰則を設けるのは、国民の理解が得られないと判断している模様。

・自衛隊法103条第2項は、防衛出動が発令された場合、都道府県知事ヘ自衛隊の任務遂行上、特に必要がある時は、防衛庁長官の要請に基づき、一定の地域内に限って、医療、土木建築、輸送業者に対し、従事命令を出すことができると定めている。 災害救助の際の従事命令を規定した災害救助法には、違反者に対して「6ヶ月以下の懲役または5万円以下の罰金」を課す規定があり、政府の一部は、同様の罰則規定の創設を求めている。

・しかし、憲法の保障する「苦役からの自由」「職業選択の自由」との兼ね合いや、「現に武力攻撃を受けている時に、罰則をかざして民間人に協力を強制するのは現実的ではない」(政府筋)との判断から、罰則の導入は「保管命令」など限られた範囲で検討することになったという。

3/22

有事法制と並行して、テロ・不審船などへの対応準備。中谷防衛庁長官言明。

・政府は、緊急事態を「日本への武力攻撃に至らない事態」と位置づけ、具体的には、〈1〉核、化学、生物兵器などを使用したテロ〈2〉武装不審船〈3〉コンピューターに侵入、破壊するサイバーテロ――などを想定している。

・法案には、テロなどに機動的に対応できるように自衛隊や警察に新たな任務や権限を付与することや、自衛隊と警察、海上保安庁の役割分担、自衛隊と警察との連携強化の具体策などを盛り込む方向で検討している。自衛隊法改正案などの個別法の改正とするか、「緊急事態関連法案」(仮称)といった包括的な新法とするかは今後、調整すると言う。

・小泉首相の3/21のソウルでの記者会見をうけて中谷防衛庁長官が表明したもので、まだどのような形で国会に上程されるか決まっていないが、テロ・不審船などへの対応として、自衛隊や警察・海上保安庁などの強化が着実に準備されていることを示している。

                                               

3/22

有事の認定、「緊急時の事後承認」で国会の役割形骸化。「テロ特措法」と同じ。

・20日に与党に提示された有事法制の骨格には国会の役割が全く示されておらず、政府の独裁的姿勢が色濃く出ていた。今回やっと極めて軽視された形にすぎないが、国会の関与について案が出てきた。

・政府は、「武力攻撃事態」を認定するにあたって国会での承認を義務付ける規定を包括法案に明記する方針を固めた。武力攻撃事態の際に国民の私権制限につながる権限を国に与えるため、文民統制(シビリアンコントロール)を確保する必要があると判断した。これにより焦点だった有事での国の対処手続きがほぼ固まった。国会承認を求める時期をめぐっては
(1)原則として事前承認で、特に緊急の必要がある場合は事後承認
(2)対応措置の開nから20日以内に国会に付議し、承認を求める――の2案を軸に与党との調整に入る。国会で承認されなかった場合は国民の避難誘導や米軍への支援など計画した活動を中止しなければならないが、状況を「緊急」と認定することで事後承認とすることができるため、政府はいずれの案でも有事での迅速な対応は可能になるとみている、という。

3/22

国会議員アンケート、改憲賛成は71%。改憲推進を社是とする読売新聞が発表。

・改憲問題と同時に有事法制、集団自衛権の問題もアンケート調査した模様。有事関連法案について、国会議員回答者の66%が賛成し、反対の25%を大きく上回ったと言う。政党別に見ると、与党では、自民党が賛成97%、反対2%、公明党が賛成89%、反対2%、保守党が賛成100%と、いずれも賛成派が反対派を圧倒的に上回った。野党でも有事法制に対し、全員が反対しているのは共産、社民両党だけで、民主、自由両党は賛成派が反対派を上回っている。

・ただ、各論部分では、反対意見が出る可能性もあると言う。公明党は賛成意見のうち、明確な賛成が22%に対し、「どちらかというと賛成」が67%で、3倍以上を占める。実際、政府が20日に与党に示した有事関連法案の骨格に対し、同日の公明党の防衛出動等法制検討委員会では、「国民の私権制限が具体的にどうなるのかあいまいだ」、「有事法制に対する国会の関与が明記されていない」などの問題点が指摘された。

・野党第一党の民主党も、党の基本政策に有事法制整備の促進を掲げているが、今回調査で党内の31%が反対派であることが明らかになった。旧社会党出身者らを中心に「大規模有事が発生する危険性は低く、早急に有事体制を審議する必要性は薄い」(横路孝弘衆院議員)などの意見が根強くあり、党内の意見調整は難航する可能性が大きい。

・また、 集団的自衛権について、行使可能にすべきだとの回答が54%と過半数を超えたと報道している。

3/21 「有事法制にテロ・不審船などへの対応も」と小泉首相。さらに発動しやすく危険に。

・「武力攻撃に対する備えと、9月1日(の米同時多発テロ)以降のテロ発生に対する備え、不審船など不可解な行動に、どう対応するかが有事法制の基本的な考えだ。国民の関心は緊急事態にどう対応するかにある。そういう議論にも堪えるものを出さないといけない」「緊急事態の備えに対する議論を封Eしない方がいい」と大型テロなどにも対応できる法案にする考えを表明した。・これは、これまで政府・与党が大規模テロ、武装不審船、武装工作員、サイバーテロは、有事法制と切り離して検討する方針を確認する一方、ゲリラによる限定的な攻撃やミサイル攻撃は「武力攻撃」に当たるとして、有事法制の対象に含めることにしているのに対して、さらに広く緊急事態に対応できるように今回の有事法制を幅広く何にでも対応可能なものにしようと考えていることを意味する。

3/20

有事法制の骨格を与党3党が大筋了承。有事法制をめぐる闘い本格的に。

・自民、公明、保守の与党3党は20日午前、安全保障に関するプロジェクトチームの会合を開き、「武力攻撃事態安全確保関連法案」(仮称)の骨格を大筋で了承。4月上旬の国会提出に向け具体的な条文化を政府に急ぐよう求めたという。

3/20

民主党、有事法制で月内意見集約。鳩山をはじめ、積極推進派をどのように押さえ込めるか。

・民主党は20日午前、国会内で外務、安保などの合同部門会議を開き、緊急事態法制(有事法制)に関する基本方針を巡って協議した。国民の生命や財産を守る役割を国や地方自治体が担う必要があるとの意見が大勢を占める一方で「経済政策など(有事法制以外にも)もっとやることがあるのではないか」などの意見も出た。月内も同会議で原案をまとめ、所属国会議員全員が出席する両院政策懇談会で意見集約するという。

・有事法制を廃案に追い込むためには、民主党の動きが非常に重要。横路氏ら反対派ががどれだけ踏ん張れるかがこの法案の行方を大きく左右することになる。

3/19

政府準備の有事法制の骨格、明らかに。あちこちに危険な性格。

・政府がまとめた同関連法案の全容は「武力攻撃事態における我が国の平和及び安全の確保に関する法制の整備について」と題し、安保基本法案、安保会議設置法改正案、自衛隊の行動の円滑化に関連する法案、米軍の行動の円滑化に関連する法案の4法案を今国会に提出するとしている。

・20日の与党の安全保障プロジェクトチームに提示し、4月中旬の一括提出を目指すとしている。いよいよ有事体制反対の闘いが本番を迎えたことになる。

3/17

対テロ支援の半年延長方針を政府固める

・防衛庁は17日までに、テロ対策特別措置法に基づきアラビア海で米軍などに洋上給油活動を展開している自衛隊艦船の派遣期間を、現在の「5月9日まで」から半年程度延長する方針を固めた。テロの黒幕とされるウサマ・ビンラーディン氏やオマル師の死亡や逮捕が確認されるなど事態の急変がない限り、連休明けの5月上旬にも派遣期間を定めた基本計画の変更に踏み切る見通しだ。政府、与党内での調整を経て最終決断するという。

・これに先立ち、防衛庁は週内にも、小泉純一郎首相の承認を得て具体的な活動内容を盛り込んだ実施要綱を更新し、当面の期間とされている3月31日を5月19日まで延ばす手続きを取る。


 4/1〜4/30       5/1〜5/31       6/1〜