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2003年10月20日

第187回 長崎少年事件の報道を検証

 人権と報道・連絡会の第187回定例会が10月20日夜、中央大駿河台記念館で開かれ、約40人が参加した。テーマは、7月に長崎市で起きた「男児殺害」事件(長崎少年事件)の報道検証。ゲストに『長崎新聞』報道部長・峠憲治さんを招き、同紙の報道を中心に報告していただいた。長崎新聞は、事件直後にマスコミ取材による地域被害の実態を報じたり、地元の教育関係者などによる緊急シンポジウムを開いたりするなど、他のメディアの興味本位な報道とは一線を画す報道を展開。10月には少年の両親のインタビュー記事も掲載して「加害者家族の苦しみ」も伝えた。
 峠さんはそうした報道の経過や狙いとともに、少年事件報道の難しさも率直に語った。討論では、9月29日に公表された長崎家裁の処分決定との食い違いなど初期の報道への疑問、少年の実名を広めてしまう取材のあり方などについて意見が出され、情報が少ない中で大々的な報道を繰り広げる現在の事件報道のあり方に批判が集中、初期報道に見直しを求める声が多く出された。

投稿者 jimporen : 2003年10月20日 00:00