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2001年07月09日

第166回 大阪池田市事件の報道検証

 人権と報道・連絡会の第166回定例会が7月9日夜、中央大駿河台記念館で開かれ、約40人が参加した。テーマは「大阪・児童殺傷事件報道の検証」。6月8日、大阪府池田市の大阪教育大学付属池田小学校で起きた児童殺傷事件で、メディアは一部を除き、夕刊や第一報は被疑者を匿名で報じたものの、夜7時のNHKニュース以降は全社が実名に転換、しかも事件が精神疾患に起因するかのような報道を繰り広げた。一連の報道は、「精神障害者の犯罪報道は匿名」、「実名の場合は病気にふれない」としてきた従来の報道基準から大きく逸脱し、被疑者の人権を侵害する一方で、精神疾患に対する偏見を増幅し、「保安処分」導入論議をも招いている。例会では、連絡会の浅野健一・山口正紀両世話人が、今回の報道の特徴と問題点を整理して問題提起した後、参加者の間で事件と精神疾患 に関する報道のあり方について討論した。

投稿者 jimporen : 2001年07月09日 00:00