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まぐまぐ メールマガジン 週刊『古代アフリカ・エジプト史への疑惑』
再録版  Vol.20  2004.01.29

[20040129]古代アフリカ・エジプト史への疑惑Vol.20
木村書店Web公開シリーズ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ Vol.20 2004.01.29 ━━
 ■■■『古代アフリカ・エジプト史への疑惑』■■■
     近代ヨーロッパ系学者による“古代史偽造”に真向から挑戦!
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                      等幅フォントで御覧下さい。
              出典:木村愛二の同名著書(1974年・鷹書房)

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         ┫  第二章:ヤムのふるさと  ┣
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◆(第2章−10)双分氏族 ◆ ∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

       リボン                 髪髪髪  
      髪髪髪髪髪         ←←←   鉢巻鉢巻鉢 
     髪髪髪髪髪髪髪      (やっ、やあ)髪髪髪髪髪髪髪 
      ●   ●   ⇒⇒⇒         眼   眼 
        ◇   (ブッ細工ッ)         鼻  
      首飾首飾首                 口  
       珠真珠                鬚鬚鬚鬚鬚  
 
               双分? 婚姻?


   アフリカ人は、早くから、双分氏族制をきずいていた。
  
   「双分」というのは、ふたつの分族があって、それがワンペアになって
  いることである。単に氏族制社会とか、原始共同体とか、原始共産制とか
  いう表現をしている学者も多い。しかし、この「双分」の関係こそが、最
  大のポイントである。そして、このワンペアが基礎単位になっている。
  
   従来の研究はおおむね、ふたつの分族同志の婚姻関係に焦点を当ててき
  た。しかしわたしは、婚姻関係をひとつの手段と考える。
  
   たとえば、フランス人のマカリウス夫妻の『族外婚とトーテミズムの起
  源』では、双分民族制の発生の原因を、狩猟文化に求めている。彼らは、
  現存の狩猟民のデータをあげ、2つの狩猟民の集団が、狩猟地のなわばり
  争いをやめ、協力関係を結ぶための手段として、婚姻関係を結んだのだと
  主張している。わたしも、基本的に、この考え方に賛成である。「基本的
  に」とことわったのは、もしかすると、大型化した集団が、2つにわかれ
  たのちも、協力関係を維持したという可能性が残っているからである。そ
  して、この方式が、新しい別の集団と協力する場合に、生かされていった
  とも考えられる。
  
   いずれにしても、2集団の協力によって、大型獣の狩猟も容易になった。
  狩猟用具の製作、家事、育児の分業は発展した。この生産力の増大、そし
  て、人口の増加こそが、双分民族制の発展を保障したことは、うたがう余
  地のない事実であろう。
  
   さて、双分氏族制の発生を、約3万年前とする学者もいる。紀元前1万
  年の異常乾燥期に直面したアフリカ人が、この段階にあったのは当然であ
  る。むしろ、アフリカ大陸こそが、双分氏族制の出発点であったと考える
  べきであろう。このことは、マカリウス夫妻も、ほかの学著も、全くふれ
  ていないのだが、最も重要なポイントである。
  
   というのは、このポイントなしには、双分氏族制発生の必然性がはっき
  りしない。つまり、狩猟文化が発展して、狩猟人口がふえなくては、なわ
  ばりの衝突は起きない。それが最も早く起きたのは、アフリカ大陸に他な
  らない。そして、双分氏族制により、集団の力が強まって、道具製作の分
  業が生れなければ、新しい狩猟用具の開発はむずかしい。
  
   アフリカ大陸で、何種類もの飛び道具が発明されたのは、決して偶然で
  はない。それは、当時のアフリカ大陸における社会組織の発展を証明する
  ものである。
  
   さて、このような狩猟(採集)文化と、社会組織とをもつアフリカの諸
  民族が、いままでよりはるかにせまい地帯に押しこまれた。当然、新しい
  なわばり争いがくりかえされたであろう。
  
   『アフリカ創世記/殺戮と闘争の人類史』の著者、アードレイは、動物
  の習性学[エソロジー]にもとづいて、オーストラロピテクスの自然淘汰
  と進化、最初の武器の発達を論じている。それによると、なわばり争いは、
  小鳥にさえみられる大変に強い本能になっているらしい。もちろん、双分
  氏族制度をもった人類集団には、新しい解決方法、つまり、一族としての
  縁結びという方法があった。だが、如何にせん、狩猟地・採集地は、従来
  よりも、はるかにせまくならざるをえなかった。当然、食料は不足してく
  る。
  
   戦争か、平和か。おそらく男たちは、新しい一族との縁結びを軍事力の
  強化と認め、つぎの戦争を開始し、狩猟地をひろげようとしたであろう。
  しかし、狩猟文化のかげにかくれていた採集者の女たちは、平和な解決方
  法を探し求めた。ただし、女たちの方が思想的にすぐれていて、平和を願
  ったという意味ではない。女たちは、いやおうなしに、出産と育児に結び
  つけられていたし、食物採集という作業も、戦争技術とは無縁のものであ
  った。
  
   では、新しい文化、つまり、せまいなわばりの中でも生産性の高い農耕
  文化のにない手となるアフリカの女たちは、どういう道具をもっていたで
  あろうか。
  

      次回配信は、第2章−11「掘り棒とオノ」です。

              (^O^)♂ と ♀(^o^)

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