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まぐまぐ メールマガジン 週刊『古代アフリカ・エジプト史への疑惑』
再録版 Vol.16 2004.01.01 |
| [20040101]古代アフリカ・エジプト史への疑惑Vol.16 木村書店Web公開シリーズ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ Vol.16 2004.01.01 ━━ ■■■『古代アフリカ・エジプト史への疑惑』■■■ 近代ヨーロッパ系学者による“古代史偽造”に真向から挑戦! ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 等幅フォントで御覧下さい。 出典:木村愛二の同名著書(1974年・鷹書房) o。・゜゜・ ・゜゜・οO◯Oο。■ 謹 賀 新 年 ■οO◯Oo。・゜゜・ ゜゜・。・゜゜・ 賀正御慶新春迎春頌春目出度目出度@猿申上候 ●叉∞叉∞叉∞叉∞叉●叉∞叉∞叉∞叉∞叉●叉∞叉∞叉∞叉∞叉● ┏┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻┓ ┫ 第二章:ヤムのふるさと ┣ ┗┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┛ ◆(第2章−6)ヤムの謎 ◆ ∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞ ニジェール河の下流域、現在のナイジェリアの南部にはいると、一般に 熱帯降雨林とよばれるジャングルが多くなる。この地帯ではまず、ヤム (山芋のたぐい)に焦点をあててみたい。 ヤムは写真のように、大変に大型のイモになっている。 (『ニジェールからナイルヘ』より) http://www.jca.apc.org/‾altmedka/afric-h.jpg 西アフリカだけのことではないが、ヤムを主食にする民族は、これを小 さく切って、熱湯でゆで、さらに、ウスにいれ、キネでついてモチにして からたべる。丸のまま焼いてもたべられるのに、これだけ手間をかける理 由について、野生のヤムには毒性があるので、その毒ぬき作業に由来する のではなかろうかという説明がなされている。 ほかにも、この料理方法について異説があるが、紹介は省く。わたしは、 毒性のある野生のヤムを掘り取ってたべていた農耕以前の採集民が、すで に、このやり方を発明していたと思う。 一方、現在利用されているコメやムギなどの雑穀の野生種には、まった く毒性はない。だから、雑穀を採集していた民族には、毒ぬき作業のやり 方を発明する必然性も、チャンスもなかったはずである。このことから論 埋的に、ウスやキネをつかってモチをつくる習慣は、ヤム栽培農民、もし くはヤム採集民族から、雑穀を利用する民族につたえられたという可能性 が考えられる。この料理方法の追跡も、正月には必ずモチをたべる日本人 にとって、大変興味深いものにちがいない。 さらに大きな問題は、ヤムそのものの栽培起源の謎にある。料理する前 に、当然、ヤムそのものがなければならないのだが、ヤムの野生種はどこ に分布しており、どこで栽培されはじめたのであろうか。 ヤムというよび名は、英語であるが、本来は西アフリカに発している。 最初に西アフリカを訪れたポルトガル人は、インハーメとよび、スペイン 人はインガーメとよんだ。これが英語のヤムになり、一般に総称として用 いられている。だから、よび名はアフリカ起源である。 ところが、ヤムは東南アジア一帯でも、ひろく栽培されている。そして、 アメリカの学者が、ヤム栽培の東南アジア起源説をとなえはじめた。これ によると、紀元前1000年頃、東アフリカ海岸に上陸したヤムが、アフリカ 大陸をぐんぐん横切って、ヤム栽培地帯の横断ベルト(ヤムベルト)をつ くり、それから一斉に南下しはじめたということになっている。つぎの参 考図のような説明図までつくられている。そして、若干の相異はあっても、 ほとんどの学者は、この説にしたがっている。 農耕文化の東南アジア一元説? http://www.jca.apc.org/‾altmedka/afric-i.gif こういう事情だから、これに疑惑をさしはさむのは、大変なことだが、 やはり奇妙な点があるので、指摘せざるをえない。 まず、ヤムの野生種は何か。これが他の場合より数が多いので、当惑し てしまう。東南アジア起源を採用している学者や著述家たちは、大体にお いて、野生種のことは何も書いていない。また、栽培種そのものにも沢山 の異種がある。ところが、中尾佐助が西アフリカで栽培されているヤムを 紹介している本、『ニジェールからナイルヘ』をみると、西アフリカの栽 培種は4種であり、そのうち2種は「西アフリカ原生種」、つまり西アフ リカの野生種に発しているらしい。しかも、この西アフリカ起源の2種の 方が栽培の主力になっている。これはどういうことであろうか。 つぎには、のこりの2種をみてみよう。つまり、アジア原産とされてい る2種の栽培ヤムのことであるが、このうち、ダイジョという種類は日本 の九州でも最近になってから栽培されており、東南アジアの主要な栽培ヤ ムである。しかし、この種類の真の野生状態のものは、まだ発見されてい ない。マレー半島から、もっとも原始的な、つまり野生にもっとも近いも のは発見されている。だが、その前のことはわからないのである。 一方、中尾佐助によれば、西アフリカで栽培されているダイジョは、 「単調な品種群で、変異も少ない」。ヤムは、植物としての性質もあって、 雑穀類などよりも、品種改良による変異種が多い。東南アジアのダイジョ には、「赤ちゃんの離乳食用の品種、ピクニック弁当用品種、……宴会用 の品種などというものができていた」。西アフリカ原産のヤムも、もちろ んアフリカの農民によって、相当に品種改良され、巨大なものがある。そ れなのに、西アフリカのダイジョは、栽培の主力でもなく、あまり品種改 良がおこなわれていない。つまり、野生に近いともいえる。 わたしは、それゆえ、ダイジョの真の野生種が、アフリカの熱帯隆雨林 のどこかにひそんでいるのではないかという可能性を、考えざるをえない。 ともかく、ダイジョの起源を棚上げにするとしても、西アフリカには原 産のヤムがあり、それが栽培の主力をなしている。ヤム裁培の東南アジア 起源説では、この現象を、どう説明するつもりなのであろうか。 無理に説明しようとすれば、こんなことしかいえないだろう。つまり、 西アフリカには、たしかに野生のヤムは何種類もあった。しかし、アフリ カ人は、紀元前1000年ごろまでは、それを栽培していなかった。そこへ、 東南アジアから、ヤムの栽培種がつたわってきた。ヤムの栽培方法を知っ たアフリカの農民は、ここではじめて、西アフリカの野生のヤムを、東南 アジア原産種と一緒に栽培しはじめた。かくして、東南アジア原産種と西 アフリカ原産種との間に、農作物としての競争がはじまり、西アフリカ勢 が、主力栽培種の地位を獲得した。 果して、こういう説明が、成り立ちうるものだろうか。 次回配信は、第2章−7「農耕民と狩猟民」です。 <m(_ _)m> 今年もよろしくお願いいたします。<m(_ _)m> ■□■□■ ワールドフォーラム 1月例会のご案内 ■□■□■ http://www.worldforum.jp/ 講┃師┃天┃木┃直┃人┃氏┃に┃決┃定┃ ━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛ 前駐レバノン日本国特命全権大使 「小泉イラク外交徹底批判 と 犠牲 奥大使・井上一等書記官殺害事件 ―自衛隊のイラク派兵を前に日本外交のあり方を問う―」 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■このメールマガジンは、『まぐまぐ!』発行システムを利用しています。 http://www.mag2.com/ 配信中止 http://www.mag2.com/m/0000117236.htm ――――――――――――――――――――――――――――――――――― ■制作・発行■ 木村書店・木村愛二 mailto:altmedka@jca.apc.org (ご案内) http://www.jca.apc.org/‾altmedka/shoten-afmag.html (木村書店) http://www.jca.apc.org/‾altmedka/hanbai.html (憎まれ愚痴) http://www.jca.apc.org/‾altmedka/index.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ |
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