インターネット週刊誌 “I.eye.愛” (aiaiai!)

『憎まれ愚痴』

1999.4.30.(金)発行:18号

目次


時事論説:「1寸の虫の5分の毒針」

コソボに止まらぬ非武装平和部隊提言

 私の発想は、カンボジアPKOの現地取材の結果でもありますが、実は、戦後の現憲法制定時の子供の頃に、江戸時代に喧嘩の止め男として名を上げたヤクザの幡随院長兵衞とかが、刀を構える2人の間に、自分は刀を持たずに割って入るという挿し絵を見て、格好良いなと思った記憶があるのです。記憶は不正確なこともありますが、自分も、もしかしたら血を流す覚悟で、しかも武力は絶対に行使しないという覚悟で臨む「熟年」の現地派遣止め男女(または女男)部隊という意味です。
 数年前に、PKO法審議の国会前で、若者の命を当てして、自分は安楽椅子に座ったまま、「国連警察軍」とかによる「平和」を論ずる向きの欺瞞に、ハタと気付いたのです。⇒全文を読む

セルビア・ファッショ論争に一言

 政府系ではない「独立」のメディアだからといって、一概に中立とか公正とかは断言できません。アメリカは、日本の「民間」TV放送網も、NHKに対抗するVoice of Amerikaの一環として育成したのですし、旧ソ連内部にも強力なスパイ網を築いていたのです。
 米軍放送に入ってくるアメリカ本土のルポには、元空軍兵士の養老院での討論がありました。参加者は70から80歳台の4人の元下士官たちでした。その内の一人だけが冷静な声で「内戦に干渉すべきではない。我々には、そういう権利はない」と語るのですが、他の3人の「正義の戦争」を感情的に力説する声に圧倒された感じで、番組全体の印象としては、アメリカの空爆は止むなしの与論作りに役立っただろうと思います。
 相手が「野蛮」だから、「独裁」だから、国際法を無視する武力行使もやむを得ないという屁理屈を許せば、歴史はまたジャングルの掟の支配下に戻ります。⇒全文を読む


長篇連載記事

●連載:シオニスト『ガス室』謀略周辺事態 (その18) 『偽イスラエル政治神話』の書評紹介と批判(2)

 今回の書評子の方が、自称にせよ「現代中東を研究している私」と称するだけの現場感覚もあり、かなり具体的である。
 ただし、文章作法に関しては、前回と同様の「今時・若者風・下手糞・訳文調」であるから、およそ一般向けではないし、本音も分かりにくい。
『週刊読書人』(1999.3.19) ホロコースト否定論に依拠した反イスラエル論 ロジェ・ガロディ著『偽イスラエル政治神話』 臼杵陽⇒全文を読む

●連載:本多勝一"噂の真相"同時進行版 (その18) ヴェトナム小説「改竄」疑惑への井川一久本人の反論

 以下の反論は大川執筆の告発記事から7ヵ月後に同じ雑誌『正論』に掲載されたものである。翻訳の経過をめぐる両者の主張は、真っ向から食い違っている。しかし、意図と経過はどうあれ、「書き直し」「書き加え」の部分があることは、井川自身も認めているのである。それが著者の了解の範囲内なのかどうか、などの事実関係の評価は、双方の主張をすべて再録した後に行うこととしたい。ともかく、事態は奇々怪々なのである。
『正論』(1998.7)「戦争の悲しみ」の悲しみ 大川均氏の非難に答える 小説「戦争の悲しみ」訳者●いかわ・かずひさ 井川一久⇒全文を読む

●連載:仰天!武蔵野市『民主主義』周遊記 (その18) 現職5選で「よくする会」は徹夜のやけ酒

 「市民連合」の生き残り円陣を築き、さすがは選挙上手の「嘘付き放題ビラ」を撃ちまくって、現職5選を成し遂げた土屋正忠の彦を中心とする保守陣営にも、いくつかの悲劇が生まれた。「自由民主クラブ」所属の現職市議が「市議は私、市長は土屋正忠!」と、連日の声を限りの連呼を尽くしながら、その果てに3人落選という「君の馬前にて討死」の壮烈な最後を遂げた。
「よくする会」選挙事務所では、テレヴィの選挙速報を見ながら、最初は前祝いと称して始めていた酒盛りが、突如、蒼白の失神寸前、やけ酒、オイオイ泣き上戸、徹夜のグビリ、チビリに成り果てたとのこと。⇒全文を読む

●連載:元日本共産党『二重秘密党員』の遺言 (その18) 続:緒方批判・警備員同席で厳しく「嘘」を追及

 伊東駅から山手線の代々木駅までの往復の電車賃を、こちらが請求したわけでもないのに、「出すから来い」と電話で言われて、1990年の秋、私は、静岡県は伊豆半島の背骨の小山の上から自転車で転がり落ちて、電車に乗って、丸一日を費やす覚悟で、日本共産党本部を訪れた。誰がロビーに迎えに来たのか、などの細部の記憶が薄れているが、ともかく、奥まった一室に通された。
 弁解とも説教とも付かぬ弁をしばらくは我慢して聞いていたが、段々と腹が立って来たので、持ち前の大声で叱り付けた。
 すると突然、「お付き」風の男が電話をした。その雰囲気で警備員を呼んでいることが、すぐ分かった。私の叱り声に増田が震え上がっていたからだ。私は、その無礼なやり方に対しても厳しく叱り付けた。確か、「俺は声が大きいが、それはカンカンに怒っているからだ。暴力を振るったわけでもないのに、失礼じゃないか。どうせ呼ぶなら、もっと呼べ。中央委員全員を呼べ。皆の前で同じことを言ってやる!」⇒全文を読む