激動するタイの政局、民衆蜂起なのか? (第4報)

バンコク滞在のTMさんからのレポート

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バンコクは知事選挙戦が盛り上る

政府は非常事態宣言を解除


  T、Hさま

 以下にこの間の動きをまとめておきます。

 14日(日)、政府は非常事態宣言を解除した。解除は、アヌポン陸軍大臣とソムチャイ首相代行の合意により1日晩、決定された。9月2日に起きたPAD(民主市民連合)とUDD(民主戦線)の衝突事件(死者1名、負傷者43面)を受けてサマック(前)首相が宣言してから12日目。宣言が出されてからも軍隊は動くことなく、またPADの首相府占拠も続き、学生も怯むことなくデモを行なうなど、非常事態宣言は無意味であるのみならず、欧米からの旅行者を中心に観光客が激減し、経済的なダメージが広がっている。

 また、この間、憲法裁判所がサマック(前)首相に対して有罪判決を下し、サマック(前)首相は失職、政局は次の首相候補者選びへと移っている。自らの意志に反して議会で復帰を拒否されたサマック氏は、政界を引退することを決断した。PPP(国民の力党)のソムチャイ・ウォンサワット氏が他の2人(ソムポン・アモンウィワット氏とスラポン・スープウォンリー氏)に比べて有力と見られている。

 PADは、引き続き首相府占拠を続けるとしており、政府とPADとの緊張関係はまだ終わらない。他方、バンコクでは知事選挙戦が盛り上がってきている。


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知事選挙は10月5日に予定

ポスト・サマックの首相はソムチャイ氏

Tさま

タイでは、17日(水)、議会での投票の結果、ポスト・サマックの首相はソムチャイ氏と決まった。しかしソムチャイ氏とは、いったいどんな人物なのか? 彼はタクシン元首相の義弟である(彼の妻はタクシンの妹である)。PADのリーダーは、ソムチャイ氏がタクシン元首相との関係について金輪際潔白であることを公に証明しない限り、首相府の占拠を止めないと言っている。

添付の写真は、バンコク知事選のポスターです。5番は民主党(Democrats)の候補者。8番の候補者は、バンコク市内でいくつものマッサージ・パーラーを経営していた人物。まるでギャングスターのようでしょう。振り返れば、サマック前首相もバンコク知事から首相の座に上り詰めたのでありました。

知事選挙は10月5日に予定されていますが、今朝の新聞によると、延期になるかもしれないとのこと。派手なポスターがタイっぽいと思いませんか。

今週末に帰国します。

取り急ぎ

MT@バンコク

<第4報 終わり>

  

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