自治労音協通信

 2面  NO37号/00.1.1発行

わがまま音楽紀行(連載第7回) ★インドネシア編

自治労大阪市職労 宮本雄一郎

1 新年が明けました。皆さん今年もどうぞよろしく。

(ディティ・クルニアラベル)

西暦二千年が明けました。音協会員の皆様明けましておめでとうございます。新年のスタートに皆さんはどんな計画を立てましたか。私はあまり計画的な性格ではないので、自分なりに今年の目標のようなものをメモ用紙に書いて机の前に貼ることにしています。音楽面では時期を集中して曲作りに取り組みたい、などと思っています。でも、実際にどうなるかはやってみないと分からないものです。毎日を忙しく過ごしている追い詰められたような状態では、なかなか音楽的な感性は湧いてこないものですよね。音楽にとって忙しさはもっとも危険な相手なのです。
というわけで、今年も「わがまま音楽紀行」は、いつものようにあちらこちらを気ままに放浪しますのでお付き合いの程よろしくお願いいたします。、今年も題名どおり、わがまま音楽紀行は気の向くままにあらゆる時間と場所に出没して音楽と関係あることないことをレポートしていきます。
 
2 インドネシアの空から

この音協通信がみんなの手元に届く頃には、私はインドネシアの旅から戻っているはずです。アジアの国々は文化も多様ですが音楽もいろいろです。中でもインドネシアはアジア有数の音楽大国でしょう。有名な民俗的ガムラン音楽や、西洋音楽と現地の音楽が融合した独特の響きを持つクロンチョンやダンドゥットと呼ばれるポピュラー音楽があります。インドネシアは私にとってまだまだ未知の世界ですが、今は「ディティ・クルニア」というひとりの女性シンガーのアルバムが気にいっています。
「ポップ・スンダ」と呼ばれる彼女の歌は、のびのびとした明るいボーカルと、スンダ地方(ジャワ島の西部)の伝統音楽にポピュラーの要素を取り入れた独特の旋律が印象的です。音楽をことばで説明しても、とても実際の音楽に及ばないのですが、ポップでキュートな感覚の歌、民俗的情感のある曲など、ことばや文化の違いを越えて伝わってくる熱い心が感じられるのです。
まあ、機会があれば一度聞いてみてください。私にとってインドネシアの旅は、こんな未知の音楽に出会う機会が数多くあるのが楽しみです。

3 旅の通信簿

「わがまま音楽紀行」はなぜかアジアを放浪しながら、思いつくままに旅と音楽の断片を書いています。いつものことですが、ここで話は突然「旅の通信簿」に飛んでいきます。私はアジア各地を予定を立てずにうろつくのが好きなのですが、各地を巡っているうちに自分なりに各地の「旅の通信簿」というようなものを作り上げてしまいました。自分の巡った国や地域について、その安全性や物価の安さ、人の親切さ、移動の便利さ、食べ物のおいしさや暮らしやすさなど、各項目ごとに5段階の評価をしてみるというものです。今までは個人的なつきあいの中で評価をうんぬんしていたのですが、二千年の夜明けを契機に一挙公開ということにします。ジャジャジャーン。
といっても旅は個人的なものですから、その印象というものも当然ながら主観的なものです。自分が旅してよかったから、他の人も同じだろうと思うとそうとは限りません。人によっては同じ項目が正反対の評価となることもあるのです。例えば人が大らかであることとルーズであることは紙一重の差であるようなものです。だから旅行記の記述というものはまったくあてになりません。旅の通信簿は同じ主観的ながら、見た人に具体的に理解できる指標を与えるという点でガイドブックより優れていると思うのですが皆さんどうでしょうか。
ところで皆さん、私の旅の通信簿でいくと、いったいどの国が第一位になるかおわかりでしょうか。私のあげるベストワンはタイです。旅の安全性、人の親切さ、食べ物のおいしさなどの項目はトップランクの5です。物価の安さや移動の便利さもベターのランク4です。ただ暮らしやすさの項目では、とにかく暑いという点と、バンコクの交通渋滞と排気ガスのひどさなどがランク2の「何とか我慢できる」というレベルになってしまいます。これが欠点といえば欠点ですが、総合的にいえば「微笑の国」といわれるタイの総合点は4以上で堂々の一位になります。ジャジャジャーン。
世界にはいろいろな国や地域があるので、こんなに単純にランク付けをするわけにはいきませんが、タイと対象的な大国もあります。でも特定の国の欠点をあげつらうのは楽しくないので人それぞれとしておきます。こんなことを書いてきて気になるのは、よその土地をこんなに勝手に評価して、いったい自分の住んでいる地域はどうなのかという点です。私の住んでいる大阪は、旅の通信簿でいうとどのようなランクになるのでしょうか。安全で、人は親切で、食べ物はおいしくて、足は便利で、物価は安くて、暮らしやすいところといえるでしょうか。ちょっぴり反省する気持ちになる二千年の新年なのです。では、また。
 (つづく)


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宮本雄一郎・著/A5版・百六十八頁/本体二千五百円(税別)
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★サークル奮闘記「岩手県職労バンド」発足物語(。)

岩手県職労バンド主任雑務手/兼書記長 高橋 伸明

◇ そこまでやるか?バンドメンバーのエピソード

@チューバの細越さん↓県職労バンドでの活動のためだけに約百万円の新品チューバ購入
Aドラムの石川さん↓ドラムセット一式を積むためだけにステーションワゴン車購入
Bトロンボーンの中村さん↓複数のバンドをかけ持つ。当バンドの練習後、吹奏楽団の練習にも参加するタフ。また、自宅と盛岡市まで片道約百キロを練習の都度往復
Cトランペットの高橋さん↓単身赴任先の寮の押入れで自主練習
Dトランペットの伊沢さん↓大正琴や尺八を持ち込んで悦に入る
Eストリングベースの吉川さん↓ストリングベースをタクシーで演奏会場まで運んだ。楽器が大きすぎるので運転手がびっくり
F主任雑務手↓自治労県本部の演奏依頼の際、本当は楽団演奏禁止の会場だったらしいが、演奏を強行し、管理人ともめた。

◇ 困った点、課題点

@急募!業務拡張につき新採用バンドメンバー募集中!
発足から十二周年を迎え、バンドメンバーの高齢化が進んでいます。また、新しい人がなかなか入ってきません。そして、家庭や地元での活動もあるため、メンバーが欠けると演奏ができません。また、産休や育児休暇でバンド活動ができなくなっている仲間もいます。人手不足の解消、世代交代を図らなければなりません。
A演奏曲目を増やしたい!
昔は結構バンド譜面が出回っていました。ブラスバンド用の譜面は新譜が発売されています。しかし、ビッグバンド用の譜面は、需要が少ないせいか、なかなか発売されません。さらに、T音楽出版が昨年倒産したため、ますますビッグバンド用の新譜の確保が難しくなりました。

◇ 今後も音楽活動を続けるぞ

でも、人手不足と言いながらも、メンバーの最高齢者は伊沢代表の五十二歳。スポーツ活動と違って体力的にも音楽はまだまだできます。また、メンバーも声掛けをすると、家族を、家庭を、仕事をなげうって(いるかどうかは確認していませんが、必然的に練習や本番は「土日祝祭日」になるので…)きちんと集まってくれます。それほど、音楽を、このメンバーが集まることを楽しみにしています。
「音楽は音を楽しむ。そして、音楽の輪を通じて人の和を作っていく。そして、当初の目的、県職労ブラスバンドとして吹奏楽コンクールに出場する。」ために今後も活動を続けていきます。
(おわり)             


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