『亜空間通信』368号(2002/09/11) 阿修羅投稿を02.12再録

911一周年記念日、アメリカ発デマゴギーの嘘の上塗りに余念ない大手メディア

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『亜空間通信』368号(2002/09/11)
【911一周年記念日、アメリカ発デマゴギーの嘘の上塗りに余念ない大手メディア】

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転送、転載、引用、訳出、大歓迎!

 本日は(2002/09/11)、911一周年記念日、日本の大手メディアは一斉に、911特集を組み、せっせとアメリカ発デマゴギーの嘘の上塗りに余念がない。

 私は、昨晩、200頁の『911事件の真相と背景』を脱稿した。後は仕上げの直しと印刷。製本を残すのみ。9月中に発行する予定である。

 以下、その中から、大手メディア批判の最も厳しい部分を、宣伝として発信する。

 秘密情報機関の歴史と本質を知らない日本の大手メディアの記者や番組制作者は、悪評紛々の情報独占機関「記者クラブ」に依拠し、まったく逆に、アメリカが「無料」で提供する「情報」を有り難く頂戴し、ほとんど鵜呑みにして垂れ流し、ほぼ完全に、CIAの情報操作の手先に成り果ててしまうのである。中には金で買われる連中もいる。だから、日本の大手メディアのアメリカ情報は、危険至極なのである。

 911事件を何の検証もせずに、アメリカの言いなりに「テロ」と報道するのは、巨大な国際的「冤罪」報道である。事実でなかったら、頭を丸めて謝っても許される行為ではない。

 しかし、いわゆる大手メディアは、何度冤罪報道がばれても、平気の平左(へいざ)、蛙の面に小便で、またぞろ繰り返す。湾岸戦争の時にも、日本の大手メディアは一斉に、ペルシャ湾(アラブ人は「アラブ湾」という)で油塗れになって死んだ水鳥(海鳥と記す例もあった)の惨事に関して、アメリカの発表通りに、サダム・フセインの「環境テロ」と報道し、事後の検証もしなかったし、唯一、私の『創』記事とそれに基づくテレビ朝日『ザ・スクープ』特集の検証によって、それが間違いだと証明されてからも、まったく謝っていないどころか、訂正報道もしていない。

 サダム・フセインとイラクは、冤罪事件の犠牲者となる無辜の市民個人や小集団と同様に、大手メディアにとっては、まるで恐くない相手だからである。

 読者や視聴者を確保するために何度でも冤罪報道に走る大手メディアは、その癖、その逆の権力、大企業、いわゆる大物に関する疑惑に関しては、常に逃げ腰で、事態が明々白々になると、慌てて「正義の味方」を気取る。要するに「虎の威を借る狐」でしかないのである。

 以下は、阿修羅戦争15掲示板に投稿された本日の大手メディア、共同通信の報道の実例である。まず1つ、最後に1つ。

http://www.asyura.com/2002/war15/msg/618.html
行事もなく、奇妙な静けさ テロ実行犯ら生んだサウジ 投稿者 倉田佳典 日時 2002 年 9 月 11 日 20:31:02:
09/11 07:11 行事もなく、奇妙な静けさ テロ実行犯ら生んだサウジ 外信13

【カイロ11日共同】米中枢同時テロの首謀者とされるウサマ・ビンラディン氏やテロ実行犯の大半はサウジアラビアの出身だが、集会や言論の自由が制限された国だけに、サウジアラビアではテロ一年にからむ行事は皆無だ。メディアも「なぜわが国がテロリストを生んだのか」との視点で事件を報じることはなく、静けさの中で十一日を迎えた。

 スルタン第二副首相兼国防航空相は十日、国営サウジ通信を通じ「イスラムや愛国心を捨てたサウジ人らの行為は、彼らに責任がある」と述べ「個人の責任」を強調した。

 事件直後は、首都リヤドなどで治安部隊の配備が厳重になったが、その後は平常時に戻り、テロ一年を迎えても特に変化はない。他のアラブ諸国と同様、ビンラディン氏を英雄視する人が多いものの、首都の大学でも「学生が表立って事件について話すことはない」(大学関係者)という。

 しかし、事件があらためて国民の関心を呼んでいるのは事実。十日付のアルワタン紙は中枢同時テロの乗っ取り機の軌跡などを分刻みに伝える特集を組み、アルリヤド紙は「9・11後の世界」と題し、この一年で米国とアラブの関係が悪化したことなどを伝えた。

英字紙アラブ・ニューズは十一日付で別刷り特集を出すことを決めた。

 現地外交筋はこの一年「米国の反サウジ・キャンペーン」を批判する新聞論調が目立ったとしている。

(了)  020911 0710[2002-09-11-07:11]

 以上で引用終わり。

 要するに、いかにも「客観報道」であるかのような書き方で、「テロ実行犯ら生んだサウジ」とか、「米中枢同時テロ」とか、「テロ実行犯の大半はサウジアラビアの出身」とか、「集会や言論の自由が制限された国」だとか決め付けて置いて、「なぜわが国がテロリストを生んだのか」との「視点」を欠く「野蛮国」であるかのような印象作りに精を出しているのである。

 もうひとつの例は、しかし、同じく「米中枢同時テロ」という表現の「テロ」呼ばわりなど、多くの問題点を孕みはするものの、「ユダヤ人犯行説」の「強い」存続を伝えている。いずれ必ず、湾岸戦争の時の「水鳥」問題と同様に、私も主張し続けてきたこの説の方が、完全に立証され、大手メディアの国際的冤罪報道の歴史に残るのである。

http://www.asyura.com/2002/war15/msg/622.html
強い「ユダヤ人犯行説」 アラブ世界に対米憎悪 投稿者 倉田佳典 日時 2002 年 9 月 11 日 20:34:21:

【カイロ11日共同】中東有数の大都市であるエジプトの首都カイロでは、米中枢同時テロの実行犯について「(テロ組織の)アルカイダではなく、実はユダヤ人だ」という説が依然として根強い。

 そこに見え隠れするのは、イスラム教徒の若者が空前のテロを犯したという事実を直視したくない「アラブ特有の意識」(カイロの外交筋)だ。アラブが束になってもかなわない宿敵イスラエルと、その庇護(ひご)者米国への恐れと憎悪があるのも見逃せない。

 カイロ中心部ダウンタウン地区。電気技師だというモハマド・サラーさん(23)は、ユダヤ人陰謀説を今も信じるかとの質問に、言下に「当然でしょう」と答えた。「米国を牛耳っているのはユダヤ人。たとえアルカイダが犯行を認めたとしても、技術的にあんなことができる民族はユダヤ人しかいない。あれは一種のハイテク犯罪だから」

 カイロで今月九日、「9・11テロ後のイスラム主義運動の未来」と題したシンポジウムが開かれ、弁護士や元外交官、大学教授らが参加した。

 主催者の一人でイスラム原理主義組織「イスラム団」のアザヤット顧問弁護士が「アルカイダ犯行説」を前提に基調演説したところ、参加者から「アルカイダの犯行かどうかまだ確定していない」とクレームがついた。結局、事実上の「犯人不明説」の採用を余儀なくされた。

 「米中枢同時テロの実行犯はまだはっきりしない」。アラブではまだ多くの人がそう信じているようだ。

(了)  020911 1659[2002-09-11-17:00]

 以上で引用終わり。

 以上。


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