『亜空間通信』652号(2003/08/22) 阿修羅投稿を再録

劣化ウラン弾批判運動が疫学知らぬと驚き電網調査でさらに驚く似非紳士朝日の重罪

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『亜空間通信』652号(2003/08/22)
【劣化ウラン弾批判運動が疫学知らぬと驚き電網調査でさらに驚く似非紳士朝日の重罪】

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転送、転載、引用、訳出、大歓迎!

 昨夜、私は、本通信の前号で紹介の下記の「いろりばた会議」に参加した。

---------- 引用ここから ----------
http://www.jca.apc.org/~altmedka/2003aku/aku651.html
http://asyura.com/0306/war38/msg/603.html
『亜空間通信』651号(2003/08/21)
【アメリカ劣化ウラン弾に手加減する「偽の友」批判「獅子は兎を屠るにも全力を以てす」】

[中略]
8月21日(木)第78回いろりばた会議にご参加を
 イラク反戦と劣化ウラン弾について、最新情報も含めて、山崎久隆さん(劣化ウラン研究会代表・たんぽぽ舎運営委員)が8月21日(木)の第78回いろりばた会議で話します。ご参加下さい。
 会場:たんぽぽ舎  時間:18時30分~21時  資料代:800円
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連絡先・問い合わせ
たんぽぽ舎
    東京都千代田区三崎町2-6-2 ダイナミックビル5F
   TEL 03-3238-9035 FAX 03-3238-0797
[後略]
---------- 引用ここまで ----------

 上記の会での「劣化ウラン研究会代表」の報告は、非常に詳しかった。とりわけ、劣化ウランの重金属としての化学毒性は、劣化ウランの放射能の毒性の数倍という研究もあるとのことで、わが長年の主張の新たな裏付け情報の存在が確認できたことになり、この点は久々の収穫だった。

 ところが、集会が終わってから、その講師に、「重金属毒性に関する疫学的な研究はないのか」と聞いたところ、彼は「疫学」の意味を正確には知らなかった。若いから仕方がないが、彼一人の問題ではなくて、「劣化ウラン研究会」などという運動が、ここ十年は続いているのだから、そのどこでも、特に、重金属毒性の疫学的研究の必要性を痛感する議論はしていなかったと推測できる。私は、偶々でもあるが、不当解雇撤回闘争の時期に、水俣病と呼ばれた有機水銀中毒患者とその家族の闘いを身近に知り、一緒に闘ったから、こういう「難病」とか「奇病」とされる病気に関して、医学の基本でもある疫学が持つ意義を、実感として知っていた。劣化ウランの場合にも、この調査が不可欠である。これなしには説得力がないので、いささか驚き、本日、以下の電網検索を実施した。結果は予想通りだった。

---------- 引用ここから ----------
全言語のページから劣化ウラン、重金属、化学毒性、疫学を検索しました。約17件中1-10件目・検索にかかった時間0.12秒

http://homepage.mac.com/ehara_gen/jealous_gay/du_weapons.html
ウラン兵器とガンとの関連をイラクが指摘
アメリカは再び戦争で使用する方針
[中略]
 東京国際大の前田哲男教授(軍縮安全保障論)は「アフガンで劣化ウラン弾が使われたことはほぼ間違いない。コソボ紛争でイタリア、ベルギー軍から劣化ウラン弾を使うなと通告されて以来、米国は使用を公表しなくなった。自衛隊は原子炉規制法で劣化ウランが使えず、タングステンを使用している。だが、演習用で量がいらない。しかし、米軍のようにあちこちの紛争に顔を突っ込んでいれば高価なタングステンでは賄えない」と指摘する。
そのうえで前田教授は「米国が認めない以上、疫学調査の徹底が急務だ。さらに国際条約で1日も早く禁ずべきだ」と提案する。
[木村愛二注:この前田提案は放射能毒性と重金属毒性を区別していない。劣化ウラン被害一般に関する疫学調査である]
[後略]


http://yasai.2ch.net/army/kako/1001/10013/1001304925.html
劣化ウラン弾の使用・製造を禁止しよう
1 名前: 名無し三等兵 投稿日: 01/09/24 13:15 ID:KqMwRldA
見よこの悲惨な現状を。放射能兵器劣化ウラン弾はいらない!
http://www.chugoku-np.co.jp/abom/uran/index.html
http://www.kensin.or.jp/~wm/morizumi/iraq/iraq.html
[中略]
66 名前: 名無し三等兵 投稿日: 01/09/25 20:13 ID:U8c3deqQ
う~ん、劣化ウランによる健康被害が疫学調査的にどうなのか漏れは知らないが、
[後略]


http://www.yomiuri.co.jp/komachi/reader/2003041400001.htm
劣化ウラン弾 本当のところ
03.04.14 00:57:15 ぱぱん
テレビニュースなどでは「劣化ウラン弾を使うと放射能が残るのでその影響で住民に後遺症が出る」というようなふうに言っています。でもアメリカは「体に影響はない」というふうに言っています。どちらが本当なのかわからないんです。
[中略]
この手の議論は
03.06.16 12:15:45 安サラリーマン
反米・環境保護派の方に有利にできてますよね。彼らは劣化ウランの危険性を立証する必要はないのですからね。フセインにしたって疫学的な調査をする気なんてサラサラなかったでしょう。わずかでも危険な可能性があるだけでいいのですからね。そして、可能性を全く否定することなんてできないのですから。
[後略]
---------- 引用ここまで ----------

 やはり、当事者側の「フセイン」らの程度の低さが、「支援」の主義者、または趣味者の研究不足の土台となり、いわゆる専門家やメディアへの圧力を低めているのである。

 しかし、この検索で、またまた驚いたのは、以下の朝日新聞記事の存在であった。

---------- 引用ここから ----------
http://homepage2.nifty.com/oryza/koramu/koramu2003.html
何でも環境コラム
最終更新日:2003/8/7
●朝日新聞「劣化ウラン弾危険,米国防総省傘下研究所,動物実験などで確認」(2003/7/12)
 劣化ウラン弾が生体へ悪影響を及ぼす恐れがあることを,米国国防総省傘下の研究機関が動物実験などで確かめていたことが分かった。米シンクタンク核政策研究所(NPRI)が研究論文や議会報告書を調査しした。同省は劣化ウラン弾と兵士の健康状態の関連を否定,米軍はイラク戦争でも使ったばかりだ。
* 劣化ウラン弾は天然ウランから濃縮ウランを作る過程で出る。鉛の1.7倍の密度があり,これで作った砲弾は通常弾より貫通力がある。ただ,弱いながらも放射線を出し,重金属としての毒性もある。
* 同省の予算を受けた民間研究機関は00年,劣化ウラン片を埋め込むとネズミの発がん率が上がることを確かめた。別のチームは,人間の細胞ががん化する危険性を試験管の実験で確かめた。
* NPRIは,米軍兵士やイラク市民の尿検査,汚染された戦車などへの接触防止対策,環境中の残留量の長期的な監視,などを米政府に求めている。
[後略]
---------- 引用ここまで ----------

 私は、もとより、朝日新聞の監視を専門的職業などにはしていないから、最近の電網記事を見て、なんで、劣化ウラン弾の被害を報道せんか、と求め、やっと出たら、なんで、重金属毒性を書かんのか、と叱ってきた。以下のごとく、優しく、実は皮肉を飛ばして、叱咤激励したりした。

---------- 引用ここから ----------  
朝日「劣化ウラン弾?」記事掲載で「可」は過分か劣等生をもたまには評価の優しい教師
http://www.asyura.com/0306/war38/msg/528.html
投稿者 木村愛二 日時 2003 年 8 月 18 日 00:20:56:CjMHiEP28ibKM

 朝日「劣化ウラン弾?」記事掲載で「可」は過分か劣等生をもたまには評価の優しい教師なり。

 わが検索によると、まだ、電網上の公開はないようだが、友人が雨の中を歩いて届けてくれた切り抜きを見ると、朝日新聞(2003.08.16)は、やっとこさっとこ、イラクの米兵の「劣化ウランによる被曝が懸念される」というペンタゴンの「兵士の健康を管理する部署の副部長」の発言を掲載した。

「武の時代に」と題する連載の7である。まだ、重金属毒性には触れていないが、一応のきっかけの報道として、あえて評価する。「可」は、昔の通信簿の用語で、優、良、可」までが「合格」、「不可」は落第となる。つまり、ぎりぎり合格、進級「可」である。
 大手メディアの内部の自主規制の有様については熟知している私は、たまには、劣等生をも評価し、激励する優しい教師の役も演じなくてはなるまい。
---------- 引用ここまで ----------

 この記事の件では、朝日新聞社の広報に電話して、重金属毒性を調べて、報道するように求めた。ところが、何と、この電網検索で出てきた記事は、1ヶ月と6日前の記事なのである。何で、この記事の「重金属毒性」のことが、上記の「武の時代に」には出てこないのか、またまた、朝日新聞社の広報に電話して、この電網検索で得た記事の話をしたら、紙面に載ったことを認めたものの、「それは無断転載で違法行為」と、と、と、と、おいでなすったのである。

 ああ、何をか言わん哉!

 問題の根は深い。上記のようなイラク劣化ウラン被害の「支援」の主義者、または趣味者の多くは、朝日新聞の定期購読者なのである。だからこそ、「偽の友」の罪は重いのである。もちろん、朝日新聞社は、劣化ウランの重金属毒性の疫学的調査の「キャンペーン」などは、まったく行っていない。

 しかし、しかし、さらに、わが「元争議団」の本音を披瀝すると、この件でも、当事者、つまりは、イラク、ユーゴ、アフガニスタンの被害者が、水俣病の被害者とその家族のように、必死にならなければ、「支援」の主義者、または趣味者も、自己満足運動に終始し、医者も研究者も本腰を入れず、メディアなどは、まともな報道をするはずがないのである。

 まあ、メディアに望むことは、偉っそうに、「弱者の味方」なんて振りをしないことである。そうでないと、ますます罪が深く、重くなる。

 以上。


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