12月17日午前、2名の死刑執行に強く抗議する


 日本の法務当局は、17日、以下の2名の方々を「合法的」に殺害した。  この処刑は、本年(1999)9月10日に3名の方々の命を奪ってから、わずか3か月の出来事であり、小渕政権下では3度目、臼井日出男法相が就任してから初めての処刑となる。

 法務省はすべての法相経験者に死刑執行命令への署名を行わせることをあたかも慣行のように行っており、また国会会期中を避けることも通例となっている。今回も国会会期終了の2日後というタイミングを選択するなど、そのやり方はきわめて陰険・悪質と言わざるをえない。

 佐川氏に対しては、15日に東京地裁に対して人身保護請求が出されていたにもかかわらず、裁判所の裁定もまたずに執行が強行された。
 また、小野氏は、再審請求中であったにもかかわらず、執行された。

 報道によれば、法務当局は、再審請求をあたかも死刑執行を避けるための方便であるかのごとくに語っており、裁判所による厳密な判断の機会を奪い取り、執行のみをいたずらに急ごうとしている。

 われわれは、世界的な死刑廃止の趨勢、国連規約人権委員会からのたびかさなる死刑廃止勧告に真っ向から背を向ける法務当局の暴挙を糾弾し、今後、いっさいの処刑を行わないように強く求める。