声なき者のネットワークNOVOX声明

声なき者のネットワークNOVOX声明
2008年7月7日豊浦にて

グローバル・ガバナンスの最前線日本
表現の自由の規制、逮捕、入国不許可、労働組合員のG8抗議への参加妨害・・・日本の警察は新自由主義的なグローバリゼーションのよき番犬である。

NOVOXフランスのメンバー3人は6月28日に日本のNOVOXとともにG8抗議行動に参加するために来日した。到着以来、東京、大阪、札幌でG8に抗議するデモに4度にわたって参加した。

NOVOXネットワークは、日本におけるデモの自由の規制に対して抗議する。日本政府はデモ参加者に3メートルの幅しか許可せず、私たちが横断幕を広げることすら認めなかった。過去十数年間の間に、社会運動による闘いは継続的に続けられてきたにもかかわらず、警察権力によって市民の自由な表現の空間は劇的に減らされてきた。日本の活動家たちは、警察の恣意的な権力の行使によって残された表現の自由の空間までも根こそぎにされることを危惧している。

しかしこうした状況は、日本が特殊事例であるどころか、グローバル・ガバナンスの最前線にあるといえる。あらゆる議会民主主義国家は、同様に日本のあとに続いていこうとしている。有名無実のデモの自由は、「グローバル・ガバナンス」が市民に押し付けようとしている参加の形態の様式に他ならない。グローバル企業の理事会と化したG8は、世界中のグローバル・ビジネスの株主に従属させられており、デモが交通を妨害しないために3メートルの一車線を越えてはならないと決められているがごとく、表現の自由は、市場経済を妨害しない程度でしか認められていない。

こうした状況下で2008年7月5日、札幌のデモにおいて、参加者は規制された境界線を越えて、表現の自由に与えられた空間を許可されていた範囲の2倍にまで広げた。結果としてサウンド者のDJと運転手の3人が逮捕され、車とスピーカーは押収された。NOVOXネットワークは、「デモの規制に違反し」「公務執行妨害」したという名目で逮捕された仲間を即時解放することを要求する。この3人の逮捕は、日本において、表現の自由が名目だけは保ちながら、事実上禁止されたことを意味している。
またNOVOXは韓国の労働組合員の入国に対する日本政府の規制に対しても強く抗議する。さらにケニヤの民衆運動のメンバーへのビザの発行を遅らせて、G8への抗議参加を不可能にしたことも許し難いこととして抗議する。

私たちは日本の運動団体、とりわけ自由な空間を取り戻すために闘う日雇い労働者やフリーターに代表される持たざる者たちを支持する。日本で起きていることが、他の「民主主義」国家の模範例にならないためにも、私たちは表現の自由のために闘う仲間たちと連帯する。