私達は

卒業記念祭を応援しています!

発行日:1999年2月25日(木)

発行者:所沢高校PTA会長 君島和彦


私達は

  卒業記念祭を応援しています!

     ―― 所沢高校PTAの立場 ――


                   1999.2.25 所沢高校PTA会長 君島和

 いよいよ、第2回卒業記念祭が間近に迫ってきました。いま、生徒たちは卒業記念
祭の成功に向けて、準備の面でもラストスパートに入っています。
 私たちのこの手紙とほぼ同時期に、校長先生、卒業記念祭実行委員会(卒実)の生
徒たちから、卒業生・保護者のみなさんに、それぞれ卒業式と卒業記念祭の案内が到
着することと思います。みなさんの中には、3月8日がどうなるのかご心配の方もあ
ると思いますので、ここで改めて、PTAとしての立場をお知らせしたいと思います。


■ 生徒たちと先生方の最終的な考えは、どうなっているの?

 結論を言えば、生徒も先生方も、校長主催の卒業式を認めていません。
 すなわち、昨年11月の生徒総会で決定された方針が、途中で協議会を経つつも1
月の臨時生徒総会で再確認され、職員会議でも承認されているということです。つま
り、
 (1) 「君が代・日の丸の強制に反対する決議」を生徒会活動方針として承認。
 (2) 卒業式・入学式に代わる生徒主催の「卒業記念祭」「入学を祝う会」を行なう。
   ただし、「話し合っていく中で柔軟な対応をし、最善の策を探っていく」。
という2点が、生徒と職員会議の意思として確認されました。
 その後、所実を中心とする生徒側と校長先生との話し合いが続けられてきましたが、
校長先生の考えは変わりませんでした。そこで所実はホームルーム討議を経て、3月
8日は、校長主催の卒業式が終了した直後の10時30分から卒業記念祭を開始する
という方針を出しました。
 生徒側が、卒業式と卒業記念祭の時間をずらしたのは、無用な混乱を避けるため
であり、校長主催の卒業式を認めたためではありません。職員会議も同様の立場です。


■ 校長先生は何と言っているの?

 校長先生は、昨年と比べれば生徒との「話し合い」をかなりおこなってきました。
しかし「最終判断は私がおこなう」という姿勢は変えず、生徒総会や職員会議の決定
を尊重する立場には立ってくれませんでした。そして、「第一部で卒業式を、第二部
で卒業記念祭をおこなう」という立場を表明し、卒業式では「日の丸・君が代」を実
施する予定です。


■ PTAの立場は?

 PTAは、これまで所高の自主・自立の校風や民主的運営ルールを支持し、生徒の
意思を尊重するよう、校長先生はじめ県当局などにも意見表明をしてきました。
 保護者が学校運営に関与することは、現在の制度の中では制約が大きいのですが、
意思表明をすることは自由ですし、また子どもの教育に責任を持つものとしての権利
でもあります。この間の経過は、こうした私たちの立場からすると、きわめて残念な
状況になりつつあると判断せざるを得ません。
 いま、私たちにできることは何でしょうか。3月8日をどのように迎えたらよいの
でしょうか。最終的には、それぞれのご家庭でご判断いただくことですが、次のこと
だけ訴えさせていただきます。

┌────────────────────────────────────┐
│▽ 子ども自身の判断と意思を尊重しましょう。              │
│▽ 親子で、所沢高校の3年間をふりかえりつつ、また在校生の努力に思いをは│
│ せていただき、最後の行事である卒業記念祭の成功のためにご協力下さい。 │
│▽ 3月6日の登校日、8日の当日、生徒やPTAの訴えに注目して下さい。 │
└────────────────────────────────────┘


              *   *   *

 なお、「常任理事会だより」第12号(2月24日発行)を同封しますので、
このかんの詳しい経過については、こちらもぜひご参照下さい。卒実からも、今回の
案内とは別に経過説明があるはずです。
 また、昨年同様、卒業式への出席確認が求められるかも知れませんが、これまで
述べてきたことを総合的に判断してご対処いただければと思います。


              *   *   *

 この2年間をふりかえりますと、所沢高校の自主・自立の校風とそこでの民主的学
校運営のルールが大きな危機にさらされてきたことがわかります。今年の卒業・入学
行事においては、このことがより深刻に問われることになります。

 卒業生・保護者のみなさんの賢明なご判断をお願いするものです。

(Web管理者記)  「君が代・日の丸の強制に反対する決議」というのは「『日の丸・君が代』に関す る決議文」のことです。  「常任理事会だより」第12号は既に掲載しておりますので、ご参照ください。  この文書の発行時点では、広島県立世羅高校校長自殺という事件は発生しておりま せんでした。この事件を聞き、私が真っ先に思い浮かべたのは、戦前の教育です。 私には、今回の事件は国家権力のなせるわざとしか思えません。国家権力が怖いから 従うではなく、戦前の教育を復活させないために何が出来るのか、考えていきたいと 思っています。  「国家権力」なんて言葉を使おうとは思ってもいませんでしたが、ここにピッタリ する言葉として、これしか思いつかない。(^^;)ゞ

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