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2012年03月02日

第271回 福井・女子中学生殺人事件/再審と報道

 人権と報道・連絡会の第271回定例会が2月20日夜、水道橋の「スペースたんぽぽ」で開かれ、約30人が参加した。テーマは、「福井・女子中学生殺人事件・再審開始決定と報道」。
 1986年に福井市で起きたこの事件で殺人罪に問われ、一審で無罪判決を受けながら二審で逆転し有罪が確定、服役させられた前川彰司さんが起こした再審請求審、名古屋高裁金沢支部は昨年
11月30日、再審開始決定を出した。これに対し、名古屋高検金沢支部は12月5日、名古屋高裁金沢支部に異議を申し立て、再審開始を決めた裁判官とは別の裁判官により、名古屋高裁で「異議審」が行われることになった。例会では、逮捕直後から前川さんの弁護活動に尽力してこられた佐藤辰弥弁護士から、事件と裁判の特徴、捜査と報道の問題点について詳細な報告・問題提起を受けた。佐藤弁護士は「逮捕後の報道には私も前川君が犯人と思った」と述べ、無罪推定原則を守らず、警察情報を一方的に流し、権力チェックの使命を果たさないメディアを厳しく批判した。

投稿者 jimporen : 2012年03月02日 11:04