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2006年02月09日

第210回 布川事件の再審と報道を検証

 人権と報道・連絡会の第210回定例会が1月23日夜、中央大学駿河台記念館で開かれ、約40人が参加した。テーマは「布川事件の再審と報道」。昨年9月に再審開始決定(水戸地裁土浦支部)が出た布川事件について、冤罪被害者の桜井昌司さんと秋元理匡弁護士から、事件の概要、裁判の経過、再審開始決定の要点、報道の問題点などを報告していただいた。桜井さんは29年もの獄中生活を強いられた後、96年に仮釈放され、もう1人の冤罪被害者・杉山卓男さんとともに再審無罪に向けて闘い続けている。
 例会では自白強要の実態を詳細に話し、恵庭事件など現在も続発する冤罪の作られ方を、ユーモアたっぷりに参加者に伝えた。また、秋元弁護士は、再審開始決定のポイント、証拠隠しの実態のほか、有罪判決の決め手とされた目撃証言が新聞の逮捕報道写真に影響されたものだったことなど、事件当時の冤罪加担報道の問題点も指摘した。

投稿者 jimporen : 2006年02月09日 23:03