■不戦へのネットワーク 有事法制反対ピースアクション

違法なイラク派遣命令は返上する勇気をお持ちください(2006年12月2日有事法制「NO!」多治見市民の会)

2006年12月2日
航空自衛隊小牧基地司令 浮須 一郎 様

有事法制「NO!」多治見市民の会

 私たちは有事法制に反対する多治見市民有志です。
 私たちは日本が再び戦争の惨禍を受けることなく、私たちの子どもたち孫たちが末永く平和のうちに生きていけることを願い、戦争に繋がるすべてのことに反対し、市民に平和を呼びかけてきました。

太平洋戦争の敗戦を機に、日本がアジアにもたらした惨禍の反省の上に立って、私たちは恒久平和を希求する日本国憲法を制定しました。その第九条二項では、「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない」と定めています。自衛隊の皆さんには厳しい言い方になりますが、自衛隊は明らかに違憲の存在であり、政治家にはこの違憲状態を解消する責任がありますが、現在権力を握っている安倍政権は、防衛庁を省に昇格し、海外への派遣を自衛隊の主任務にするという、これまでの政権の施策をエスカレートさせ、憲法を改悪することによって違憲状態を解消しようという、全く倒錯した政策を推進し、憲法の尊重擁護義務を定めた憲法九十九条に違反する政治を行っています。そのために、陸上自衛隊がサマーワから日本に撤収したにもかかわらず、航空自衛隊の皆さんはイラクとその近辺に残留させられ、イラクへの派兵期限を延長してまで、全国が戦闘状態にあるイラクでのアメリカ同盟軍の兵站活動という戦闘行為を続けさせられています。C-130輸送機がレジスタンスによる攻撃で撃墜され、自衛隊員が負傷はおろか、戦死することも、充分あり得ます。憲法に違反する命令で、貴職の部下がそのような目に遭うことを、貴職は認めるのでしょうか。

 つい先日行われたアメリカの中間選挙では、ブッシュ政権の戦争政策を批判する民主党が、下院ばかりでなく上院でも過半数を占め、ウソと偽りで強行したイラク侵略は修正を余儀なくされようとしています。皆さんの最高司令官である安倍総理は、いまだにブッシュ大統領のこれまでの戦争政策を支持し、皆さんにイラクでの戦闘継続を命令していますが、ブッシュ政権がイラク撤兵を決定したら、はしごを外された安倍総理はどうするのでしょうか。皆さんはそのような司令官に振り回されてはなりません。

 米陸軍の一将校である日系米人のワタダ中尉は、違法なイラク派遣命令に従わず、軍法会議で闘っています。他にも現役軍人が違法な侵略戦争に参加せよという違法の命令に反抗して闘っています。貴職も彼等の正義の闘いに続いてください。そのような貴職を、私たちは全力をあげて支援することをお約束します。

 違法なイラク派遣命令は拒否する勇気を持ってください。それこそが真の勇気というものではありませんか。


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