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小牧基地への空中給油機配備決定ついての抗議・要請書

防衛庁長官 石破  茂様

不戦へのネットワーク

 代表 水田 洋



12月20日、防衛庁は、06年度配備予定の空中給油・輸送機の配備先を小牧基地
に決定し、整備場や誘導路などの整備費28億円を04年度経費として計上しまし
た。私たち、不戦へのネットワークは、空中給油機の配備決定について厳重に抗議
し、撤回を要請します。

 去る、12月4日に行われた、春日井・豊山・小牧の周辺自治体と愛知県への説明
で、防衛庁は、空中給油機配備は基地機能強化にあたらない旨を説明しましたが、
「空飛ぶタンカー」といわれ、戦闘機の飛行距離をこれまでより数段延ばす空中給油
機の導入は軍事力の増強であることは明らかです。小牧基地への配備は、浜松の
AWACS、小松基地などの戦闘機との共同作戦を行い、戦闘能力をこれまで以上に強化
するものです。このことが基地機能強化にあたらないという説明はまったく正当なも
のです。

また、空中給油機が持つもうひとつの輸送業務にしても、今回のイラク派兵で明らか
なように、空自の輸送拠点は小牧基地に集中しています。カンボジアPKOでの派遣以
来、常に空の派兵拠点の中心として機能しています。これまでより飛行距離も積載量
も飛躍的に多くなる空中給油機の導入は、小牧基地が今後ますます空の派兵拠点とし
て位置づいてくることを意味します。

私たちは、アジアはおろか中東にまで広がった自衛隊の海外派兵の拠点が私たちの身
近にあることを拒否します。また、そのような拠点を日本中どこにも置かないように
要請します。

 

空港周辺の自治体は一貫して「基地機能強化に反対」の姿勢を示してきました。今回
の強硬な防衛庁の配備先決定は、周辺自治体住民はもちろん、県民にとっても怒りと
不安を増すものであり、決して容認できません。小牧基地は、戦前の建設当初も、戦
後の強制的な基地の拡張、相次ぐ航空機事故など様々な経緯があり、周辺住民の基地
に対する見方は大変厳しいものがあります。周辺に自治体が強行に「基地機能強化に
反対」を明言していたのはその歴史があるからです。

今、愛知県は、2005年の中部新空港開設に伴って現名古屋空港の着陸帯部分を購
入し、設置管理権を持つと明言し、「名古屋空港新展開基本計画」を策定し、地域経
済の活性化と振興を目指しています。今回の防衛庁の配備決定は、県民の生命と安全
を確保し、地域経済の活性化をめざす県行政に、ひいては県民に対して妨害するもの
です。

航空機事故・騒音など様々な面で軍隊・基地の存在そのものが地域の「平和」を脅か
します。

防衛庁は、空中給油・輸送機の配備導入を撤回することを要請します。







2003年12月22日


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