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空中給油・輸送機の小牧基地配備に
春日井市長が反対表明をすることを求める申し入れ書

               
愛知県春日井市長
鵜飼一郎   様

 私たちは、愛知県内で、平和や人権の問題に取り組んでおります「不戦へのネットワーク」という市民グループです。地域から平和を創っていきたいとの願いから、名古屋空港や名古屋港等の平和利用に強い関心を持って、さまざまな取り組みをしてきました。ことに航空自衛隊小牧基地と隣接する名古屋空港の跡地利用問題では、春日井市長をはじめ地元の皆さまの「基地機能強化に反対する」という表明に心から敬意を表し、同じ想いで、私たちなりに愛知県当局への要請や話し合いを続けております。

 去る12月4日、名古屋防衛施設支局長が、春日井・小牧・豊山の二市一町首長に対し、「小牧基地が空中給油・輸送機配備の最有力候補である」と初めて公式に説明し、地元に「協力要請」を行ったという報道がありました。さらに、配備先の確定は今月末がリミットであるとの内容も付記されていました。驚きました。危機感をつのらせています。
この問題に関しては、すでに7月の時点で、貴職が春日井市議会における答弁で「名古屋空港が候補地になることは地元として絶対に容認できない。基地拡充の疑いが生じるものには厳しい姿勢で対応していきたい。(空中給油機が)議論に入ることすら考えていない」と述べておられます。地元の切実な想いが伝わってくる発言に接し、私たちも力を得た思いで、県知事宛、防衛庁長官宛の「配備反対」署名を開始しました。愛知県知事に488筆、防衛庁に846筆、届けました。

 申し上げるまでもないことですが、大型ジェット機ボーイング767型の「空飛ぶタンカー」と呼ばれる空中給油・輸送機は、戦闘機やAWACSなどに給油し、自らも輸送の機能を果たす軍用機です。戦闘機の航続距離を飛躍的にのばし、戦闘・攻撃能力を高めるもので、明らかに自衛隊の拡大強化をもたらします。周辺諸国にとって大きな脅威となることは間違いないことですし、「専守防衛」を旨とする国防の原則から逸脱し、日本国憲法に違反する恐れも大です。

 C130輸送機が海外に派兵され、イラク侵攻にも加担している今、小牧基地は重要な軍事基地として「標的」となる可能性が高まっています。このような軍事力の強化を決して認めることはできません。被害は地元住民にのしかかってきます。名古屋空港を地域振興に活用し、住民に親しまれる空港として発展させていこうとする「基本計画」も、台無しになるのではないでしょうか。

 しかし、この春日井市12月議会において、貴職の答弁が微妙に変わってきているように思います。空中給油機の配備が、基地機能強化につながらないという見解を述べておられるようですが、どうかこれまでの発言を貫かれて、空中給油・輸送機の小牧基地配備に断固として反対を表明されるよう心からお願い申し上げます。あくまで地域住民の安全と豊かな暮らしを優先させておられる貴職の、懸命な判断を願って、以下申し入れます。



一、空中給油・輸送機の導入そのものが平和憲法の理念に反します。地元住民の安全と名古屋空港の平和利用をすすめるために、空中給油・輸送機の配備に絶対反対の表明をしてください。       以上


2003年12月17日                   不戦へのネットワーク


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