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まぐまぐ メールマガジン 週刊『古代アフリカ・エジプト史への疑惑』
再録版 Vol.32 2004.04.15 |
| [20040422]古代アフリカ・エジプト史への疑惑Vol.32 木村書店Web公開シリーズ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ Vol.32 2004.04.22 ━━ ■■■『古代アフリカ・エジプト史への疑惑』■■■ 近代ヨーロッパ系学者による“古代史偽造”に真向から挑戦! ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 等幅フォントで御覧下さい。 出典:木村愛二の同名著書(1974年・鷹書房) ●叉∞叉∞叉∞叉∞叉●叉∞叉∞叉∞叉∞叉●叉∞叉∞叉∞叉∞叉● ★οO◯Oo。・゜゜・★ 第四章の構成 ★・゜゜・οO◯Oο。★ 現代の神話/不吉な全属/スポンジ・アイアン 鉄鍛治師の未裔/ヒエログリフ/土師部の女/鉱山遺跡 テラコッタの証言/ミルラの秘蹟 ┏┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻┓ ┫ 第四章:鉄鍛冶師のカースト ┣ ┗┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┛ 扉絵 http://www.jca.apc.org/‾altmedka/afric-c-4.jpg アフリカの土の高炉 (『黒色人文化の先行性』より) ◆(第4章−1)現代の神話 ◆ ∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞ ザイール(コンゴ)盆地の広大な熱帯降雨林の中心部にいるバトワ民族 (ピグミー)は、彼らの一族のなかに鉄鍛冶師がいたという伝説を語りつ たえている。鍛冶師の氏族は、アコアとよばれていた。 「彼らは、だれよりもさきに、鉄の矢と槍と斧と刀をつくった。その仕 事場を覗くことは、職人以外には禁止されていた。ある日、1人の男が、 その仕事場を見おろす木の上にしのびこんだ。 職長は鍛冶仕事をはじめた。彼は火をいれ、鉄を鍛えた。彼は斧をつく ろうとした。しかし、いつものようにはいかなかった。彼はだれかに見ら れていることを感じ、木を見上げた。彼は見知らぬ男をそこに認めた。そ のとき、アコア族は、まるで妖精のように、直ちに消え去った。」(『ビ グミーの世界』、p.103) そして、秘密を盗んだ男が、鉄のつくり方をひろめたというのである。 伝説があるぐらいだから、当然、バトワ民族は鉄器を使用している。鉄 のヤジリ、ホコサキ、ナタ、包丁、山刀、鉄の火打石を使っている。また、 同じ狩猟民のサン民族(ブッシュマン)も、鉄のヤジリ、ホコサキをつか っている。以上の鉄器の使用状況は、わたしが、本やフィルムでたしかめ えたものだけだから、ほかの種類の鉄器を使っている可能性もある。 ところが、ほとんどの本では、バトワ民族やサン民族は、石器時代その ままであるとか、土器を使っていないから、旧石器時代にちかいという説 明がなされている。なぜかというと、彼らが鉄を、他のバントゥ系の民族 から、物々交換で手にいれているからだというのである。この説明は果し て正しいのであろうか。 古典時代のギリシャ人は、やはり、鉄を物々交換で手にいれていた。鉄 は、彼らにとって、どこからともなく運ばれてくる金属であった。彼らは、 鉄鉱石の存在すら知らなかったのである。また、アッシリア人は、やはり 鉄鉱石のない平野部にいたから、物々交換で鉄を手にいれていた。しかし、 ヨーロッパ系の学者は、ギリシャ人もアッシリア人も、鉄器時代に区分し ている。 バトワ民族もサン民族も、鉄器を使用しているだけではない。鉄の棒を 手にいれて、自分達の手で、火を使って加工している。つまり、製鉄所か らきた鉄塊を使って製品をつくる町の鉄工場のような仕事をしている。日 本でも、「村の鍛冶屋」とよばれた人々は、自分の手で鉱石を掘りだした り、それを溶解して鉄をとりだしたりする作業をやってはいなかった。し かも、それ以外の人々は、出来上った製品を使用しただけである。 だから当然、アフリカの狩猟民族を、石器時代に区分するのは、大変な まちがいである。彼らは、ヨーロッパ人がアフリカにやってくるよりずっ と前から、鉄器を使っていた。実際、アフリカ人で鉄器を使用しない民族 は、どこにもいなかった。それどころか、アフリカ東海岸を通して、アラ ブ、インド方面に、大量の鉄が輸出されていた。すくなくとも中世期のア フリカは、むしろ製鉄業の中心地であった。そして、わたしの考えでは、 古代においても、たしかにそうだったにちがいない。 また、土器を使用していないと旧石器時代とか、中石器時代に区分する のも、大変なまちがいである。世界中どこにいっても、狩猟民族というも のは、大体、土器は使用していない。理由は簡単である。土器は重くて、 しかも割れやすい。高級な土器、つまり陶器や磁器であっても、この性質 は変わらない。だから、移動する必要のある民族は、土器を使わない。遊 牧民族であっても、この事情はほとんど同じである。そのかわりに、ヒョ ータンでつくった食器とか、皮の袋とかをつかう。山登りにセトモノのド ビンを持っていく人がいたら、相当のシロウトか気取り屋だと思われるに ちがいない。それと同じ理屈が、どうして考古学者や歴史学者にわからな かったのだろうか。それとも、わからない振りをしていたのだろうか。 このこたえは、わざわざ出すまでもない。ともかく、先入観というもの はおそろしいもので、専門家でさえ、一度つくられた印象に支配されてし まう。 たとえば、のちに紹介するような古代アフリカの遺跡の数々を、熱心に 調査したイギリス人のジャーナリスト、デヴィドソンは、いかにアフリカ 文明が誤解につつまれていたかという具体例を、つぎのように書いている。 「1958年になってからですら、ロンドン駐在の英領東アフリカ弁務官サ ー・アーサー・カービーは……『過去60年間、つまりこの部屋にお集まり のみなさんが生きてこられた年月とちょっとの間に、東アフリカは完全に 原始的な国、多くの点で石器時代よりもおくれた状態から発展してきたの です』といったほどである」(『古代アフリカの発見』、p.2) このカービーは、「サー」、つまり貴族である。そして、ロンドン駐在 の弁務官というのは、かりに、ひとつの植民地を独立国にたとえると、そ こからイギリスに派遣された外務大臣級の大使だ。そういう地位の人物が、 つい最近まで、このような講演をやっているわけだから、なかなか反対で きるものではない。 だが、アフリカの製鉄の歴史は、意外に早くから、ヨーロッパ系の学者 にも知られていた。現在のスーダンには、メロエ(のちに紹介)という古 都があったのだが、そこには、約10メートルもの高さの2つのボタ山があ った。調べてみると、これは鉄をとりだしたあとの鉱石のカス(鉱滓、カ ナクソ)であった。しかも、どうおそく見積っても、このメロエの製鉄業 は、紀元前6世紀ごろにははじめられていた。イギリスの考古学者はびっ くりして、これはアフリカのバーミンガム(イギリスの製鉄業の中心地) であるといった。しかし、歴史の順序から考えると、バーミンガムの方が、 イギリスのメロエなのである。 また、製鉄の技術史を研究した冶金学者は、すでに1880年代から、アフ リカ大陸こそ鉄の発明が行なわれたところにちがいないという考えを発表 していた。わたしも以下に紹介するような事実からして、その考えに賛成 である。 しかし、考吉学者も歴史学者も、なかなか冶金学者、つまり鉄鍛冶師の 末裔の意見には賛成しなかった。それはなぜだろうか。 次回配信は、第4章−2「不吉な全属」です。 ―――― 木村書店の新刊 ―――――――――――――――――――――― 噂の真相を超える徹底硬派の新雑誌・創刊記念特別寄稿は 天木直人氏他 ◆ 季刊『真相の深層』2004・春◆ http://www.jca.apc.org/‾altmedka/shoten-sinsou.html ◆【イラク情勢理解 必読の名著】改訂新版『湾岸報道に偽りあり』 http://www.jca.apc.org/‾altmedka/hanbai.html#gulf ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■このメールマガジンは、『まぐまぐ!』発行システムを利用しています。 http://www.mag2.com/ 配信中止 http://www.mag2.com/m/0000117236.htm ――――――――――――――――――――――――――――――――――― ■制作・発行■ 木村書店・木村愛二 mailto:altmedka@jca.apc.org (ご案内) http://www.jca.apc.org/‾altmedka/shoten-afmag.html (木村書店) http://www.jca.apc.org/‾altmedka/hanbai.html (憎まれ愚痴) http://www.jca.apc.org/‾altmedka/index.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ |
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