チェチェン総合情報

14 Aug 2008
チェチェンニュース Vol.08 No.08(#263) 2008.08.14
発行部数:1535部

話題はチェチェンから少し離れるのですが、
グルジア情勢が依然として緊迫しています。

一連の戦闘のあとで双方による停戦合意ができたものの、
ロシア側がこれを破って、戦車部隊をトビリシに向けている
という報告*があります。

また、親ロシア派のチェチェン人部隊がこのグルジア侵攻に
参加しているらしいという情報もあり、今回の件が、
複雑な民族構成からなるコーカサスの未来に与える影響は大きいと思われます。
このチェチェンニュースでは、侵攻に反対する署名をご紹介します。

なお、今号ではちょっとした配信システムの問題があり、
一部の読者の方々への配信ができない状態となっています。申し訳ありません。


  *「ロシア軍が「停戦違反」=グルジア政府−首都方向に戦車の列」8/13時事
   http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080813-00000195-jij-int

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INDEX

   * 対グルジア軍事侵攻にNO!署名にご協力を
   * イベント情報

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■対グルジア軍事侵攻にNO!署名にご協力を

少し遅くなってしまったのですが、
グルジア侵攻への反対署名サイトの情報を教えていただきました。
Sさんありがとうございます。

下記のサイトから、ロシアの侵攻に反対し、
平和を求める文書に署名できます。多少、過不足のあるものだと思うのですが、
ひとつの試みとしてご紹介します。ぜひご協力ください。

署名サイト:http:/www.petitiononline.com/557799/

ざっと訳しますと
「主権国家グルジアへの、ロシアによる非合法な軍事侵攻を止めよう」

宛先:米国大統領、米国議会、欧州理事会、欧州委員会会長、
NATO事務局長、欧州安全協力委員会


2008年8月8日より世界は、独立した主権国家であるグルジア共和国に、
ロシアが公然と軍事侵攻するのを目にしてきました。
ロシア連邦の何千もの兵士や戦車が国際的に認められた国境を侵犯し、
グルジア軍に猛攻撃を加えています。のみならず、ロシア軍機は、
グルジア領空を侵犯し、紛争地域外にある、
いくつものグルジアの街まちを空爆しています。
この空爆により、一般市民の犠牲者が何百人も出ています。
ロシアによるこの軍事侵攻の主な理由は、
グルジアがアメリカやEU諸国と緊密な関係を築き、
自由で民主的な社会を築こうとしていることと関係しています。
ロシアによる侵攻は、グルジアがNATOとEUに加わることを阻止しようという、
やぶれかぶれの行動です。

ロシアによる、この恐るべき軍事攻撃は、
ロシアの帝国主義的野望を明白に表しています。
ロシア軍による主権国家グルジアに対する攻撃は、
モスクワがソ連時代を懐かしく思い、周辺の平和な諸国をふたたび
自らの支配圏に取り戻したいという熱望を持っていることのあらわれでしょう。
「ロシアの周辺国がアメリカやEUのような民主主義と人道主義的な
価値観を求めれば、どの国に対しても鉄槌を下す」ということを、
ロシアはグルジアを侵略することで自由世界に示しているのです。

アメリカとEUにとって、真価を問われる時が来ています。
ロシアの侵略を止めるため、グルジアはアメリカやヨーロッパの友人の「助け」を
必要としているのです。ロシアのこの図々しい軍事攻撃を放置すれば、
将来、この地域だけでなく、それ以外の地域の民主主義を損なうことになるでしょう。
また、アメリカやEUが何もしなければ、今後、他の地域へのロシアの軍事侵攻にも
「ゴー・サイン」を与えることになります。

私たちは、アメリカ合衆国大統領とEU諸国の指導者たちに、グルジアを救い、
ロシアが停戦し主権国家グルジアから軍を引き上げるよう、
ロシア政府に現実的な圧力をかけることをお願いするものです。

心をこめて

署名した人たち

***

右下のSincerely の下、undersignedをクリックすると、
署名した人のナンバーが出ます。それぞれのナンバーをクリックすると、
その人の名前——と場合によってはショートメッセージも——が見れます。

また下の真ん中の、click here to sign
petitionという灰色長方形のボタンをクリックすると、署名ページに飛びます。
ローマ字で自分の名前、そしてメールアドレスを入れれば終わりです。

コメントや自分の国籍も、入れたければ入れることができます。


***

以上です。


■イベント情報

● 7/22-8/24 東中野:受難と祈り-チベットを知るための夏

   私たちはチベットのことをほとんど知りません。
   チベットの人々の受難と祈りを、私たちは共有できるのか?
   文化、歴史、宗教の資料展示と絵画展、写真展など多様なイベントが!
   http:/tibet-free-tibet.com/


● 8/16 春日:連続セミナー〈ナクバ60年を問う〉【第2回】占領のノーマライゼーションと中東の分断

   パレスチナをめぐる活動と研究の蓄積と共有をめざして。
   本来異常事態であはずの<占領>は、既成事実化されようとしている。
   占領の看過が世界全体に何をもたらしてしまったのかを検証。
   http:/midan.exblog.jp/9236249/


● 8/22 水道橋:第88回みみの会 志葉玲さんらに聞く環境と報道

   環境問題を取材する。その取材を語る
   http:/d.hatena.ne.jp/miminokai/20080723/1216817751


● 8/30-9/9 神楽坂:燐光群公演『SOUTHERN ISLANDS』

   南の島々を繋ぐ、戦争と基地の物語。
   互いに照射しあうフィリピンと日本。
   異文化の差異の捉え直しと、国際的な視点の共有
   http:/www.alles.or.jp/%7Erinkogun/southern%20islands.html


● 9/15 府中:伝説の報道写真家・福島菊次郎『遺言part2』講演会+写真展

   勝てなくても抵抗して、未来のために一粒の種でもいいから蒔こうとするのか、
   逃げて再び同じ過ちを繰り返すのか・・・
   命がけで戦争責任・靖国・兵器産業を報道しつづけた87歳の福島さんが、
   「敬老の日」に山口県から駆けつける
   http:/d.hatena.ne.jp/ootomi/20080721/1216638818



■映画/写真展など

● 『12人の怒れる男』

   養父殺しの罪に問われるチェチェン人少年。
   12人の陪審員は、激論の末真実にたどりつく。
   現代ロシアの真実を照らし出す衝撃の法廷劇
   http:/www.12-movie.com


●  『ビリン・闘いの村』

   パレスチナ暫定自治区、ヨルダン川西岸のビリン村。
   若者たちは非暴力の闘いに立ち上がった
   http:/www.hamsafilms.com/bilin/


● 9/6-10/13 本郷台:野町和嘉写真展『地球巡礼』

   厳しい自然と向き合いながら生きる人々の文化性と力強さ。
   グローバリゼーションによって変わりつつある人々の心。
   30年余に渡って撮りつづけてきたピルグリム
   http:/www.crevis.jp/event/nomachi01.shtml


●  『おいしいコーヒーの真実』

   世界第三位のコーヒー消費国日本。
   あなたがスターバックスで支払ったコーヒー代はどこに行く?
   コーヒー好きの誰もが見るべき映画です
   http:/www.uplink.co.jp/oishiicoffee/


●  『光州5.18』

   韓国現代史や民主化運動に関心を持つきっかけに。
   1980年、韓国で起きた<光州の悲劇>を完全映画化
   http:/may18.jp/


●  『パレスチナ1948 NAKBA』

   パレスチナ人がNAKBA(大惨事)と呼ぶイスラエル建国の年に何が起こったのか?
   広河隆一40年間の取材の集大成
   http:/nakba.jp/


●  『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』

   「革命」に、すべてを賭けたかった・・・。
    5人の若者たちがあさま山荘へと至る、激動の時代を若松孝二が描く!
    http:/www.wakamatsukoji.org/


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