刈羽村プルサーマル実施策動に対する抗議メールへのご協力有り難うございました。

 刈羽村の運動は、大勝利で終わりプルサーマルの延期を勝ち取りました。しかも東電の検査記録の改ざん発表という予想もしなかったような形で展開しました。抗議メールに協力して頂いた皆さん、ともにこの勝利を祝いましょう。少し遅くなってしまいましたが、「美浜の会」のメール・ニュースのNo.5と、号外を紹介しておきます。東電の損傷隠し、検査記録ねつ造問題と、それに関連して顕在化した経産省の検査制度改悪についての批判は、「美浜の会」のHPを是非参考にしてください。
(2002年9月7日)


[メールニュース号外。経産省の7つ罪と危険な狙い(9月2日)より転載]

「メールニュース最後です」などと言いながら、号外を送ります。
長くなって済みません。

 東電の損傷隠蔽・検査記録ねつ造は、本当にひどいものですね。
 東電は当然のことながら、経産省がまたひどいですね。「初の内部告発」で鬼の首をとった正義の味方のように振る舞っています。経産省をもっと批判せねば。そこで、思いつくまま、経産省の罪をあげてみました。シュラウド問題等の具体的問題は阪上さんから発信されていますので、今回に即して、まだ不十分ですが、7つの罪をあげました。いろいろ追加してください。
経産省は、定検などの検査制度の改悪を狙っています。ストップをかけましょう!

■経産省の7つ罪

@2年間も隠し続けた。
 ・東電の協力が得られなかったとして東電に罪を押しつけ自らの責任には一切ふれず。経産省・保安院も東電と一緒になって隠蔽工作を働いていた。

A2年前から知っておきながら、その間プルサーマル推進・原発推進の旗を降り続けてきた。

Bひび割れがあると疑われている原発の運転を問題なしとした。
 ・華々しく会見しながら、現在もシュラウド等にひび割れが存在する8基の原発については運転停止の必要なし断言。
 ・その根拠は、ウソつき東電による「安全評価」を元にしている。
 
Cシュラウドなどの重要な機器を定検項目にも入れていなかった。
 今回問題となっている箇所は、シュラウド等、全て炉心構造物で重要な機器。こんな重要な機器を定検項目に入れてこなかったことの責任。

D10年以上も見抜けなかった自らの監督責任
 今回はGEの技術者による内部告発が発端という。JCO事故以降、新たにもうけた「内部告発の奨励」の第一例目として、自らの成果として振る舞っている。そうではない。10年以上も「見抜けなかった」自らの監督責任が問題のはず。

E東電社長の首のすげ替えで問題は解決しない。自らの責任が問題。
 経産省が主導して、東電の社長・会長等の首をすげ替えさせることで、社会的批判をかわそうとしている。監督官庁としての自らの責任を明らかにすること。

F定検の簡略化などを率先し、制度改悪を狙っているのは経産省自身。
 東電社員が述べている「放置しても安全」「海外ではそのまま使う例がある」等々は、  まさに経産省が進めようとしていることです。
 諮問機関の「総合エネルギー調査会 検査の在り方に関する検討会」が進めている内容そのものです。東電がやったことをさらにエスカレートさせ、制度化しようとしているます。電力会社による自律的検査・定検の簡略化(事後保全、少々のひび割れ
などはそのままでかまわない等々)など検査制度の抜本的改悪は、経産省が電力と一緒になって旗振りを行っています。
 原発の経済性追求第一です。これでは事故の危険が一層増します。
 

■8/31日経社説「無責任きわまる東京電力」
 読んで驚きました。内容は、例の「検査の在り方検討会」や電気新聞等で問題になっていることばかり。主張は、この東電の不祥事を利用して、検査の規制緩和を進めよというものです。経産省の狙いもここにあります。「政府が細部まで監視するのは非効率であり、今回の不祥事にもかかわらず、規制緩和の方向は進めるべきだと考える」

■ 読売新聞8/30 「暗黙の信頼崩れた」3面特集記事
 ここでは、この「検査の在り方に関する検討会」の委員長である斑目春樹(東大教授)達が話しています。「点検を担当する現場の職員が不正を働くことまでは想定外だった」と驚いてみせ「どんな損傷もあってはならないという基準があると、かえって現場で損傷を損傷とししない勝手な判断が入り込む余地が生まれる」。さらに別の委員は「どんな損傷もあってはならないという考え方もおかしい」。これが検討会の見解です。


■経産省は、検査制度の抜本的改悪を導入しようとしています。
 2004年に制度改定と言っていましたが、「東電の不祥事を受けて」、来年に前倒して導入すると言い出しています。
 下記は「検査の在り方検討会」の「中間報告」からの抜粋です。今回に関係する箇所です。([ ]は引用者です)。
一度読んでみてください。まるで今を想定しているかのようです。

「検査制度の見直しの方向性(案)
−検査の在り方に関する検討会中間とりまとめ−」0206
全文はこちらにあります。 
http://www.nisa.meti.go.jp/text/kichouka/140619-kensa.htm
P9ページより

7 .軽微なトラブルから得られる教訓の活用
【軽微なトラブルと規制当局の検査の役割】
○ 最近の我が国における事故・トラブルのほとんどは、災害防止上支障がない範囲のものである。災害防止上支障のない軽微なトラブルの防止を目的として、規制当局が巨大なシステムである原子力施設の健全性をくまなく確認することは、現実的ではなく、また、規制当局の資源の分散につながることから、安全確保上適当でない。[→軽微な損傷はほっておけ]

【軽微な事象についての情報の活用】
○ 一方、災害防止上支障のない軽微なトラブルやトラブルに至らない運転管理上の情報を事業者の組織内あるいは産業界で共有し、活用することは、より大きなトラブルの予兆を察知し、これを防止する上で重要である。こうした軽微な事象が存在すること自体は、災害防止上支障がなく、規制上も問題がないことであるが[→今回これを繰り返して述べている]、
事業者の組織の中や社会的に批判されることが懸念されると、従業員個人あるいは事業者として情報の提供及び活用を躊躇しがちである。[→まるで現在の東電]
しかし、こうした情報の提供及び活用は、事業者の組織の中で、また社会的にも正当に評価されるべきものである。

○ 事業者は、これらの軽微な事象についての情報を安全確保に役立てるため、積極的に収集し、保安活動の向上に組織的に活用していくことが求められる。規制当局は、こうした取り組みを促すためにも、規制活動の中でこれを望ましいものとして評価していくことが必要である[→内部告発があったからと話す経産省]。また、産業界で情報の共有を積極的に進めることにより、このような情報を公共の財として活用していくことが重要である。[→これは日経社説]

○ さらに、これらの情報を安全規制にも有効に活用するため、現在報告の対象となっていない軽微なトラブルやトラブルに至らない運転管理上の情報を事業者から規制当局に提供する仕組みを整備することが適切である[→今問題になっている、報告聴取命令の範囲拡大等]。規制当局は、こうした情報を、事故・トラブル情報とは緊急度や重要性の観点から明確に峻別して取り扱った上で、適切に分析し、活用していくことが必要である。[→もうすでに峻別している。8機は止める必要なし]

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★反対の強い声によって、柏崎1号、福島原発でも4基を止めることになりましたね。
経産省の罪と責任を追及し、新たな定検簡略化等の狙いにストップをかけましょう。

2002.9.2


[刈羽村長宛メール・ニュース5(8月30日)より転載]
ご存じのように、東電は昨日プルサーマルの延期を発表しました。ついに、今夏のMOX装荷策動を撃退することができました。地元の皆さんの必至の活動が勝ち取った勝利です。さらに、全国からの連帯と支援が勝ち取った勝利でもあります。
 それぞれの立場と思いから、村長宛のメールに御協力いただき、本当にありがとうございました。

 突然に、東電の検査記録の改ざん発表という形でプルサーマル延期が発表されました。昨日は、刈羽村での最後の対話集会があり、柏崎では、市長が訪欧報告で「プルサーマル燃料は健全」と報告をした日でした。村長はプルサーマル延期を知らされないまま対話集会に臨み、途中で知ったとのこと。梯子をはずされたという所でしょうが、やはり、東電のお先棒を担いで民意を踏みにじって来たことの責任が厳しく問われます。

 なぜ29日に、2年前に内部告発があった問題を発表したのか?現在のところその詳細は分かりません。はっきりしていることは、当初のシナリオ通り、「対話集会で民意は変わった」と村長が発言し、三者会談でゴーサインを出すことはもはやできなくなってしまったということです。反対運動が追いつめていったのです。ハガキ調査で住民の圧倒的多数が「住民投票の結果を守れ」と意思表示を行い、シュラウドひび割れ等で反対派が攻勢に転じていたからです。再度白黒をはっきりさせて、首長達が「民意は変わっていない」などと言う事態はなんとしても避けたかったのでしょう。
強い反対運動があったからこそ、追いつめられていたからこそ、土壇場での「自滅」となったのだと思います。運動がなければ、こうはいかなかったでしょう。

 再度打ち固められた反プルの勝利が、東電にウミをさらけださせたのでしょう。 
 今回明らかになった、ひび割れの隠蔽、検査記録の改ざんは、嘘と秘密に塗り固められた原子力の本質を明らかにしました。また2年間も隠し続けてきた国の責任、今後の定期検査の簡略化など、検査の抜本的改悪の動きがいかに危険であるかを示しています。

 また、プルサーマルができなくなった以上、次はなんとしても六ヶ所再処理工場を止めなければなりませんね。
 とりとめもなく、個人的意見を書いてしまいました。

 美浜の会では昨日夜、この問題に関して、文書を出しています。
http://www.jca.apc.org/mihama/
 
 このメールニュースも今回で終わりになると思います。御協力ありがとうございました。

2002.8.30




 刈羽村の状況は、全国紙では全く取り上げられていません。私たちの全く知らされないところで、政府と電力各社は、何とかプルトニウム利用の開始の道筋をつけようと必死になっています。住民投票の結果を村長の「判断」で強権的に覆し、今夏にも柏崎刈羽3号原発へのMOX燃料装荷を強行しようとしています。
 米ブッシュ政権が、原子力産業、核兵器産業の再生へと政策転換したのを追い風とばかり、政府と電力会社は、プルサーマル実施、そして六ヶ所再処理工場の稼働へと、プルトニウム利用政策に弾みをつけようと狙っています。
 刈羽村の女性たちをはじめとする地元の反対運動と連帯してこの危険な動きをくい止めましょう。刈羽村品田村長に抗議メールを集中しましょう!

 「美浜の会」は新たに【刈羽村・新潟からの短信】コーナーを開始して、刈羽村の状況を知らせる活動を開始しました。以下は、「美浜の会」のメールニュースからの転載です。(2002年8月8日)

 刈羽村の住民アンケート調査では、圧倒的多数の住民が「住民投票の結果を尊重すべき」だったそうです。「美浜の会」のメールニュースNo.4を以下に転載します。「美浜の会」のHPの特集ページに、シュラウドひび割れ事故など新しい状況が紹介されています。(2002年8月27日)


[刈羽村長宛メール・ニュース4(8月27日)より転載]

★本日、刈羽村で、住民アンケート調査の結果が発表されました。

有権者の過半数が参加 2209通の回答
80%の圧倒的多数が「住民投票の結果を尊重すべき」

やりましたね!刈羽村の村民の良識が再度示されました。

高齢者も多いことを思えば、自らポストまで足を運んでハガキを投函され方が、有権者の半数以上。そのうち80%の人が「昨年の投票結果を尊重すべき」と回答されたことは、住民投票の結果を守るべきという村民の強い意志を表しています。同時に、村長が「対話集会」で投票結果を覆そうとしていることに対する強い批判の声です。

本日4時に村長に下記の調査結果の報告を出されたそうです。村長はいつになく元気なく、「重大に受け止める」と話していたそうです。記者から「三者会談はいつか?」としつこくたずねられたそうですが、「未定」を繰り返すばかりだったとか。もう断念しかありません。


■村長宛メールまだの方は、最後のチャンスになるかもしれません。だめ押しのメールを出してください。
   http://www.jca.apc.org/mihama/


下記は、調査委員会が本日村長に出した結果報告です。地元の方の了解をいただきましたので、お送りします。
2002.8.27

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プルサーマル等村民意向調査結果の報告

刈羽村長 品田宏夫 様

プルサーマル等村民意向調査委員会

プルサーマル等村民意向調査委員会は、「民意は変わる」との村長発言や「民意把握」のための村長主催の対話集会での意向集約方法に疑義を覚え、8月19日に有権者4,121人に往復ハガキを送付し、住民投票結果に対する意向調査を実施しました。
開票結果が明らかになりましたので、報告します。参考にしてください。
意向調査実施に至った経過は別紙に書きました。


意向調査の回答の結果は以下の通りです。
      発送数          4,121通
      住所変更等で郵便局返却数    35通
      有権者到達数       4,086通
      回答数          2,209通 (回収率 54.1%) 
               
                      割合 対回答数   対有権者数
    うち 尊重すべきである 1,769通 ( 80.1%)( 43.3%)
       尊重しなくて良い   406通 ( 18.4%)(  9.9%)
       白票          24通 (  1.1%)(  0.6%)
       無効          10通 (  0.5%)(  0.2%)

 意向調査の結果は、圧倒的多数の村民が「村長は住民投票結果を尊重すべき」でした。
 「対話集会を開催する村長は住民投票条例に違反する行為だ」「住民投票条例を作り、住民投票結果が出ている。村長も議会もプルサーマルを判断する権限はない」「対話集会の意向集約方法が示されていない」等の村長批判の意見が多数寄せられました。
また、「既に住民投票で決定済みのこと、今更意向調査はおかしい」等の、私たちへの意向調査に対する批判意見もありました。

意向調査期間の8月22日には福島第一原発3号炉で制御棒駆動水配管の大量損傷が発表されました。
また翌23日には柏崎刈羽3号機で、シュラウドのひび割れが発表されました。
いずれも東京電力がプルサーマルを計画している原子炉であり、何か運命めいたものを感じています。
2002年 8月27日
プルサーマル等 村民意向調査委員会
共同代表  (5名の方の氏名)

(別紙)

 住民意向調査を実施するに至った経緯

・村長の訪欧や対話集会計画が発表された7月初旬以降、何回か、村民有志が集まり、対応策を協議した。
・「三者会談は、村長の対話集会報告を待って8月末に行う」等が報道された。
・7月23日から対話集会が始まった。対話集会には有権者のごく一部しか参加しないこと、発言者は参加者の一部であり、発言内容は賛否両論であることが明らかとなった。
・村長は、対話集会で「プルサーマル問題が足枷で前に進めない」とか「民意は日々刻々動くもの、民意の変化を対話集会で探る」等、住民投票結果を軽視するような発言を繰り返していることが判明した。
・少数の対話集会参加者の、その中の極一部の推進発言をもって「民意は変わった」と表明しかねない品田村長の言動に対抗するため何ができるか相談した結果、
 1.私たちの声を村政にとどける会が「住民投票結果の尊重」を求める署名集めをする。
 2.村民の意向調査を実施する。対象は全有権者とする。意向調査は実行委員会を組織し代表委員が責任を持って行う。公平性や客観性を確保するために郵便局から往復ハガキを発送し、開票日まで郵便局留めとする。
を決定した。

7月末から8月初め、選挙人名簿(6月2日)の閲覧をした。この選挙人名簿から、村外転出者、把握できた死亡者等を除外し、往復ハガキの宛名を作成した。

8月19日に荒浜駅前郵便局に4,121通を投函した。
そのうち、35通は村外への転出や、宛先不明で返送された。
有権者には4,086通が郵送された。
8月27日13:00に荒浜駅前郵便局から、返信用ハガキ2,209通を受領して、ラピカ学習室の公開の場で開票した。

以上の経過が示すように、可能な限りの公平性や客観性を追求した村民意向調査で、不正操作の余地は考えられないものである。



[刈羽村長宛メール・ニュース3(8月23日)より転載]

■ プルサーマル実施が狙われている柏崎刈羽3号炉で、シュラウドにひび割れが発見されました。
 昨日は、福島T−3号炉で制御棒系配管の多数にひび割れが発見。こちらもプルサーマル予定の原発です。やはりプルサーマルは呪われているのでしょうか。この間のひび割れ発見は、原発そのものが、危険なプルサーマルには耐えられないと悲鳴をあげているかのようです。
 危険な原発を一層危険にするプルサーマルです。原発の心臓部にひび割れが生じている原発でプルサーマルなどもってのほか。即刻断念すべきです。
美浜の会のHPに記事をアップしています。ご覧ください。
http://www.jca.apc.org/mihama/

■ 柏崎市では28日に「やめようプルサーマル市民集会」が行われます。
近くの方は是非ご参加ください。
詳細はこちらです。
http://www.jca.apc.org/mihama/stop_pu/kashiwazaki/shukai020828.htm

■ 刈羽村では連日、署名集めや個別訪問が行われています。
マンガ入りのビラなどもまかれています。最後の「対話集会」は29日で、村内最大の集落です。その後、9月初めにも村長・市長・知事の三者会談が行われる予定です。最後の山場に向けて、カンパや村長宛メール等で、支援しましょう。
  ★カンパの宛先   郵便口座番号:11270−2897421
           口座名:とどける会(長世憲知)[ナガセノリトモ]

 ★村長は、即刻プルサーマル受け入れ拒否を公にすべきです。ひび割れ原発で危険なプルサーマルなどもってのほかです。
 まだの方は是非、村長にメールを送ってください。メールは下記から送れます。
http://www.jca.apc.org/mihama/stop_pu/kashiwazaki/kariwa_mail.htm



[刈羽村長宛メール・ニュース1(8月7日)より転載]

 村長宛のメールを送っていただき、本当にありがとうございました。公開OKのメールは、美浜の会HPで紹介させていただき、また地元の皆さんにも届けています。厳しい状況の中、村長への圧力と、地元の方への支援になっていると思います。

■刈羽の状況は、全国紙では全く取り上げられていません。そのため、美浜の会HPでは、新たに【刈羽村・新潟からの短信】コーナーを作り、新潟の方の協力を得て、地元の状況をお伝えしていく予定です。
 現在までのところ、村長の「地区対話集会」は、今日で10地区目です。20地区のうち、小さい2地区を合同にして、19の「対話集会」が予定されています。最初の3地区では、村長派の推進発言が多かったようですが、それ以降の地区では推進の発言はなく「住民投票で決めたのに」等々の意見が多くなっているようです。対話集会の様子は、下記の朝日新聞/新潟版に紹介されていますのでご覧ください。
 今後の「対話集会」の予定は、8・9・11・12・19・20・24・27・29日です。最後の8/29は刈羽地区で、有権者数が約900名(有権者全体の20%以上を占める)の最大地区です。

■柏崎刈羽3号は、8/10から定期検査入りです。9月24日までの定検でMOX燃料の装荷を狙っています。 

■刈羽村生命を守る女性の会は、本日、村長に対し再質問書を出しました。前回の村長の回答が全く回答になっていないため、8/16までに質問項目毎に答えることを要求しています。そして、回答がない場合は、@記者会見で発表した「データの信憑性と燃料の健全性を確認した」との判断を訂正すること、Aベルギー行きに使った村費180万円を村に返却するよう求めています。どこまでも村長を追いかけています。
質問書と前回の村長の回答→
http://www.jca.apc.org/mihama/stop_pu/kashiwazaki/soncho_kaito020730.htm

■これからが正念場です。まだ村長宛にメールを送られてない方は、是非お願いします。お知り合いの方にも広めてください。
メールはここから送れます http://www.jca.apc.org/mihama/




 私たちの署名運動に協力頂き、呼びかけ人にもなって頂いている「美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会(美浜の会)」の島田さんから、緊急のメールが届きましたので次に転載します。
 住民投票の結果をくつがえそうとする刈羽村の品田村長と、東電、経産省に対し一緒に抗議の声を上げてください。(2002年7月31日)


[刈羽村が緊迫。村長にメールを。(7/30)より転載]

 政府と電力各社が狙うプルサーマル計画は、これまで各地の反原発運動の力によって、ことごとく頓挫してきました。1999年12月の関西電力プルサーマル計画は、私達関西の市民が裁判に訴え、MOX燃料のデータねつ造を暴き中止へと追い込みました。その後、東京電力のプルサーマル計画も、市民の福島原発MOX燃料装荷差し止め訴訟の力を背景に、福島県知事が凍結を貫いています。そして昨年5月には、新潟県・刈羽村の住民投票の勝利によって、はっきりとプルサーマルNOの民意が示されました。
 
 ところが、その刈羽村に、経産省・東電・地元首長達が一体となって、猛烈な攻撃をかけてきています。住民投票の民意を踏みにじり、今夏、プルサーマルを強行しようとしているのです。
 事態は緊迫しています。この8月が山場です。

■シナリオはこうです。
 柏崎刈羽3号原発の定期点検は8/10〜9/24です。この時期にMOX燃料の装荷を狙っています。
 刈羽村の品田村長は7/6〜10日、経産省と東電と共に、MOX燃料を製造したベルギーの会社に出向き、わずか30分の視察で、「燃料は健全」とうそぶいています。村長は、7/23から8月末までかけて、村内20カ所の集落で「対話集会」を
行い、その結果を村長自らが判断し、「民意は変わった」と宣言しようというのです。
 柏崎市の西川市長も8月中旬からベルギー等を訪問予定です。そして「対話集会」終了後(8月末から9月初)に、村長・市長・県知事が三者会談を行い、プルサーマルにゴーサインを出し、定期検査に間に合わせようというものです。
 国が主導しながら、念入りに練られた計画の下、急展開で動き出しています。

■しかし、この難局を切り抜けることができれば、プルサーマルの後退は決定的なものとなります。青森県・六ヶ所再処理工場の稼働中止を求める運動にも大きな力となります。その意味で、日本のプルトニウム利用政策そのものを転換させ、脱原発へと進む運動にとって、今夏の刈羽村は剣が峰です。

■刈羽村の住民投票条例第17条には、「刈羽村の村議会及び村長は、住民投票の結果を尊重しなければならない」と明記されています。正式な手続きを踏んで行われた住民投票の結果を、村長の「判断」で覆そうというのです。
 沖縄の名護を想起させるものです。不当な国策に対し、住民投票という形で民意を貫いてきた運動を、無に帰そうとしているのです。

■刈羽村の女性達は、戸別訪問・街宣活動等々で「住民投票の結果を守ろう」と、全力で闘っておられます。原発建設以来、30年目にして初めて村民の意思を表明できたのが住民投票でした。激しい攻撃の中、民意に依拠して、活動されています。

★全国の反原発運動、環境保護運動、反核平和運動等々、様々な民主的活動を行っておられる全国の皆様!

地元の女性達の呼びかけに応え、まずは、刈羽村の品田村長に、集中してにメールを送ってください。是非とも、御協力お願いします。
メールはここから送れます→ http://www.jca.apc.org/mihama/(美浜の会HP)


□美浜の会のHPでは、刈羽プルサーマル問題を特集したページを作成し、地元の動き等を紹介しています。ご覧下さい。
上記HPからメールを送られるとき、「美浜の会にもメール送る」をチェックされると、皆さんの声をHP上で紹介させていただきます。そうすることで、地元の人々へも皆さんの声が伝わり、支援にもなります。

■以下は、刈羽の女性達からのメッセージです。是非お読み下さい。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
刈羽女性のメッセージ

住民投票の結果を守り三者会談でプルサーマル実施に反対の意思表明をすることは、品田村長の当然の責務であるはずです。私たちはチラシを手に戸別訪問を行い、村民にこのことを訴え、一人一人が住民投票で表したプルサーマル反対の声を村長に届けるよう活動を続けています。

住民投票運動の時には多くの皆様からご支援をいただき、私たちは大きな励みになりました。しかし今、再びプルサーマルを実施しようとする動きが急展開し始め、品田村長も23日から始まる集落対話集会を口実にして、実施了解の判断を下すのではないかと危惧されます。私たちはこの様な暴挙を絶対に許しません。どうか私達の思いをご理解いただき、ご協力いただきますようお願い申し上げます。

背景について簡単にご説明いたします。住民投票後、東電や国は「理解活動」と称して議会工作や利益誘導、村内自治への露骨な介入(集落の祭りに東電社員が寄付を持って現れるなど)を続けてきました。私たちは国や東電に対して「住民の意志を踏みにじるストーカー行為は止めよ」と何度も申し入れてきましたが、内閣府原子力立地担当の江越参事官、東電広報刈羽担当の久保氏らは一部推進派村議と酒席を重ね、「議会でプルサーマル推進で動いてほしい」と懇願し、反転攻勢のチャンスを覗っていました。

こうした中で6月27日村議会で「国の原子力政策に関する決議」が可決され、すると突然、7月1日に品田村長、西川柏崎市長は「ベルゴ、コジェマ社を訪ね、MOX燃料の安全性について確認したい」と発表。経産省柏崎刈羽立地担当官事務所の馬場氏の手配により訪欧した村長は「データの信ぴょう性や燃料の健全性の確証を得た」と11日に記者会見、さらに「村民の意見を私なりに咀しゃくしてMOX燃料装荷の判断をしたい」と23日から20集落で「プルサーマル等意見交換会」を行うことを決めました。これに符号をあわせ西川市長は8月13日(予定)から訪欧し、平山知事は「対話集会次第では計画の受け入れもありうる」と述べ、国・東電が作った9月上旬のMOX燃料装荷のシナリオに三首長が合意し、政治的な思惑の元に動き始めたことを示唆しました。私たちは地元にいて強力な国家意志を感じています。

しかしピンチは同時にチャンスでもあるでしょう。イギリスに向けて航海中の返還高浜MOX燃料は78ヶ国もの抗議の声にさらされていますし、福島県では国策との全面対決の様相を呈してきました。さらに、再処理工場は経済合理性を巡り原子力村内部から不協和音が聞こえます。「電力各社にプルトニウムの利用計画を出させる」とした経済産業省の決定は、立地地域に激しい推進圧力が予想されると同時に、立地点が阻止いていけば核燃料サイクルを転換していくことができる可能性を経済産業省自ら表明したといえるのではないでしょうか(何処に実施の展望があるというのか)。個々の反対運動が普遍性を含み、核燃料サイクルの転換へと至る瞬間の時を迎えているのかもしれません。

刈羽では16日の区長会でも対話集会に多くの疑問の声があがり、村長も「装荷に間に合わせるためではなく、受け入れの説得に回るわけではない。私自身が意見を聞きたい」と述べざるを得ず、住民投票の民意は健在です。

私たちは全力でこの1ヶ月余りを走りぬきます。皆様のご支援を重ねてお願いする次第です。

    ■チラシ配布と戸別訪問
    ■街頭宣伝
      宣伝カーで村内を回ります。
    ■村長・平山知事に住民投票を守るようメッセージを届けてください
      □品田刈羽村長宛メールアドレス h.shinada@vill.kariwa.niigata.jp
          FAX番号 0257-45-2818(刈羽村役場 企画広報課)
      □平山知事HP 
http://www.pref.niigata.jp/kouhou/anatanokoe/index2.htm
          FAX番号:025-283-2274
    ■支援カンパのお願い
      活動費は手弁当で賄っています。カンパにご協力をお願い致します。
      郵便口座番号:00550−4−72633
      口座名:刈羽村生命を守る女性の会

       刈羽村生命(いのち)を守る女性の会
       みどりと反プルサーマル新潟県連絡会
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


★即刻、村長に、「住民投票の結果を守れ」のメールを送ってください。
 メールはここから送れます→ http://www.jca.apc.org/mihama/(美浜の会HP)


2002.7.30
美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会(美浜の会)