わたしの雑記帳

2003/9/12 娘がチカンを捕まえた!

娘が電車でチカンを捕まえた。しかも今月に入ってなんと2人目!

前回の犯人は大人しい若い男性だったという。触り方もオドオドと初心者らしく(実際はどうかわからないけれど)、「いい加減にしてください」「駅の事務所まで一緒に行ってもらいますから」というとおとなしくついてきた。警察で調書はとってもらったけれど、反省もしていることだし、告訴はしなかった。
駅から警察署に向かう間、対応してくれた男性警察官は「大丈夫?」と、とても気を遣ってくれた。警察署では女性の警察官が対応し、とても丁寧な扱いだった。
私のところにも電話があり、「お嬢さんは、相手が反省しているようなので、告訴はしなくていい。改めての謝罪もいらないと言っていますが」と言われ、「本人の思うようにさせてください」と言った。

2度目にチカンを捕まえたと再び連絡があったとき、まさかウソだろと思った。
前回も、相手がおとなしかったからいいようなものの、刃物を持っていることもあるから気をつけな、と話していた。
今度のチカンはかなり強引にスカートをめくって触ってきたという。「いい加減にしてください!」と言うと、自分は何もしていないとしらばっくれた。隣の男性が「やっていたじゃないか!」と言ってくれた。(娘いわく、見てたんなら助けろよ!)
「次の駅で一緒に降りてもらいますから」と言うと、「逃げません」と言って、腕を出してきた。握って降りたが、いきなり振り払って逃げようとした。「そのひと、チカンです!捕まえてください!」の声に若い駅員が二人飛んできてくれた。停車中の電車に乗り込んだところを、乗車口確認の駅員さんが旗をつかって発車をストップさせて、車内から男性を降ろした。

駅事務所では最初、「やっていない、やっていない」と言っていたのが、今度は土下座して「やりました」「お金でもなんでも払います」「もうしませんから、許してください」「警察だけはかんべんしてください」と泣いて詫びた。サイフも出してきたという。「お金で解決するのは違うんじゃないですか?」内心、援助交際でもあるまいし、金払うから触らせろか?(この場合、順序は逆だけど)と思ったとか。
駅員さんも様子を見て、電話の手を止めていたが、娘は「警察を呼んでください」と言ったという。
私が日頃、少年犯罪の加害者の話をしているせいか、とっさに脳裏に「土下座して泣いみせれば、ちょろいもんさ」と友だちに電話している姿がなぜか浮かんだという。
「なんでもしますから」と言われて、「警察で反省してください」と言ったという。
(なお前回は、駅員さんが気を遣って、犯人とは別の部屋で待たせてくれた)

男をつれにきた男性の警察官もなんとなく、男に同情的な感じだったという。
ところが、20歳をちょっと超えただけのこの男、なんと前科2犯で、罰金も払い、現在、執行猶予中だった。
女性の警察官が調書をとった。今までの被害歴を聞かれて答えたところ、被害にあってから何か防御策はとったのかと聞いてきたという。服装とか、荷物で防御するとか。
カチンときたという。当然だ。被害者側にまるで、落ち度があると言っているようだ。
娘は髪を染めてもいないし、服装もふつうの制服。もちろん、どんなハデハデをきてようが、触っていいわけがないが。「チカンに見せかけて、スリをするというのも聞いたことがありますから」「リュックを背負っていると周りの迷惑になるので、前に抱えていました」と答えたという。

チカン被害には一応、女性警察官が聞き取りにあたることになっている。しかし、女性だから相手の気持ちがわかるとは限らない。家を出た時間や同居の祖父母の生年月日などいろいろ聞かれ、はっきり答えられないと、「あなたのことを聞いているのよ?なんでわからないの?」となんだか高圧的だったという。
勝手に「こう思ったんでしょ?」と答えを誘導されたり、言っていることと違う内容を調書に書かれて、「ここ違います」と訂正したりしたという。

また、駅で被害にあってから調書を取られるまで、「学校に遅くなるって電話したい」と何度も言ったが、あとにしてと言われて、電話したのがけっこう遅くなったという。無断欠席ということで学校から電話がきて、いろいろ事件もあるなか、大騒ぎになっていたら、どうしてくれるんだ。
前回の警察に比べてなおさら、今度の警察署は対応が悪かった。

学校の教師の対応。前回は、よくやったな、という雰囲気だったのが、今回、2回目ということで、「調子に乗って捕まえているんじゃないだろうな?」と言われたという。
「じゃあ、先生は黙って被害にあっていろと?」そう言い返したそうだが。
ふつうなら、短期間に2回も被害にあって、メンタルな部分で心配してくれたってよさそうなものだが。
「たいへんだったな」の一言くらいほしいよね。

以前もチカンにあった話をしていたら、売店の女性かなにかに「スカート短いからじゃないの?」と言われたという。
その時は冬で、長いコートを羽織っていた。それをめくって手を伸ばしてきた。スカートの丈は関係ない。
むしろ、なぜ何度も被害にあうのかといえば、ギャル系ではない。茶パツもピアスもルーズソックスもしていない。全体的に地味だし、一見したところ大人しくみえる。チカンにあっても騒がず、我慢している子のように見えたのだろう。(よく、学校がうるさく服装を言うのは性的被害から女生徒を守るためだと言うが、チカンは派手めの子より、地味めを狙う)

そういえば、例の世の中を騒がせたチカン冤罪事件。あの女性も過去に何回もチカンの被害にあって金をもらっていてと週刊誌が報じていた。それだけ世の女性が被害にあう確立が高いのだ。何も言えないで泣き寝入りする女性がほとんどのなかで、きちんと被害を言える人間もいる。
ただ、訴えるなんていう面倒なことより、相手が示談金を提示して謝罪してくるなら、相手の将来もおもいやって、反省しているんだしいいかと思ってしまうのだろう。べつに金目当てで、チカンだと騒いだわけではないだろう。
しかし周囲は、同じ人間が何度も被害にあうのは、チカンを誘うような格好をしているのではないかとか、そういう場所や時間にわざわざ出かけているのではないかとか、チカンでもないのに、いちゃもんをつけているのではないかという見方をする。

今回の男にしても、最初は周囲は同情的だったというが、あれだけ前科があってもやっている懲りないやつなのだ。娘の直感のほうが確かだった。同じ人間に場合によっては日に何人もが被害にあっているかもしれない。
なかには、電車に乗るのが怖くなったり、男性恐怖症になるひともいるだろう。
冤罪事件以来、せっかく声をあげはじめた女性がまた告発しにくくなった。
冤罪事件にしても、恨むなら女性ではなく、世の中の全部の男に疑いの目を向けさせているチカン野郎ではないか。なかには、冤罪づくりの名人女性がいるなどという噂も流れる。
でも、女性が被害妄想になるほど、世の中にチカンが多い。それだけ傷を負わされているということではないか。

私も、今年、たまたま電車でチカンにあって、ようやく回ってきた車掌さんに言ったが、すでに別車両に移動していた犯人はつかまえられなかった。
一応、調書だけはとってもらった。家族の名前など聞かれて、どうして必要なんですか?と聞くと、連絡をとるときにと言う。連絡をとるのに娘の名前は必要ないんじゃないですかと聞くと、言いたくないならいいです、と言われた。写真を撮らせてほしいと言われ、何に使うのかと聞くと、犯人が捕まったときに、「この人のこと触ったか」聞くためだという。犯人の写真を撮って、私に見せるならまだしも、逆ではないか。
まして写真は何に使われるかわかったものじゃない。犯人の写真取り違え事件もあったことだし、いつの間にか、何かの事件の犯人として、私の写真が使われていたりしてと思い、断った。

この時も、私はズボンをはいていたし、露出度もまるで高くなかった。もう女性の警察官が帰宅したあとということで、男性が調書をとったが、着ているものを「その服装、なんて言うんです?」と聞く。これで、露出度でも高い服を着ていたら、服装のせいで被害にあって、今後は気を付けるようにと言うのだろうか。
また、私の時にはすいている電車で、ぐっすり寝ているところを相手は寝たふりをしながら、尻の下に手を入れようとしてきた。
気づいてばっと向かいの座席に移動した。男のつむった目の下で瞳がキョロキョロと動くのがわかった。
駅員を捜してもいなかったので、ましてはずせない用事があって乗っていた電車だったので、途中で降りるわけにもいかなかった。その時に向かいの男の特徴を詳しく紙に書いて、ホームでもなんでも、駅員を見掛けたら、渡そうと思っていた。
警察官は「今度からは声をあげて助けを求めてください」と言う。私の場合、声をあげて助けを求めるほど切羽つまった状況にはなかった。
すいている電車にサラリーマンらしき男性は何人か乗っていた。私の突然、立ち上がって相手を睨み付けている行動を不審にも思ったはずだが、誰も声もかけない。「チカンです」と言ったところで、誰かがたすけてくれるとは思えなかった。「チカンは犯罪です」と言ったところで、周囲の意識はたかがチカン。面倒なことに巻き込まれたくはないというのが本音だろう。開き直った犯人に刺されるのもゴメンだし。
調書をとるためにわざわざ警察まで出向いて時間を裂いて、犯人も捕まらなくて、なんだか「叫ばなかったあんたが悪い」と責められている気がした。

娘の時にも、周囲は見ていたが、具体的な行動に出てくれたのは結局、駅員さんだけだった。
1回目の時は、自分が疑われてはたいへんと思ったのか近くにいた男性が「チカン?」と聞いてくれた。2回目のときには「やってたじゃないか」と言ってくれた。せいぜい、そんなところだ。

娘には言う。チカンを捕まえちゃうなんてすごいよ。これで少しは被害もなくなるし、ああいうひとは何度でもやるから、荒療治をしないとだめなんだ。今度は、はっきり告訴したほうがいい。
でも、チカンをつかまえることよりも、自分の身の安全が第一だからね。

チカンよ、若い子なめてちゃ痛い目みるぞ!

そうそう、最後に忘れずに警告。
性的被害は女性だけが受けるものではない。最近、この話をすると、実は、と男性もずいぶん学校の寮や町中、職場で同性にせまられた、触られた、犯されそうになったとの体験談を聞く。「うちは男の子だから大丈夫」と親は言うけれど、かえって男の子のほうが被害を訴えにくい。潜在的にずいぶん被害はあると思う。

また、かなり年輩の女性でも被害にあうことがある。ところが周囲はまさかと疑ったり、若い格好をしてたんでしょと茶化したりして、うれしかったでしょなどとまで言われて、被害を訴えにくい。
若い子にはコンプレックスが強すぎて、チカン行為ができない男性が、若くない女性に対して、相手を見下して罪悪感もなくやるのだ。また、相手を人間だなんて思っていない犯罪者にとって、排泄できれば、若かろうとそうでなかろうとかまわないのかもしれない。しかし、同じように恐怖感をいだくし、心が傷つく。
加えて、若かろうと、そうでなかろうと、周囲の言動がどれだけ被害者傷つけるか、よおく考えてもらいたい。




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