メディアに紹介された CDI の活動


CDI の活動は Time、CNN など国際的なメディアにも紹介されていますが、ここで紹介するのはブラジルの大新聞のグローボ、オ・ジアの記事3つです。翻訳担当 田村 梨花


情報の民主化へ向けた成果ある一年―CDI、来年は2州に新支部を設立―

(O Globo / 1999年1月4日)

貧困地区にパソコンとソフトウェアを寄付するNGO、CDI(コンピューター科学民主化委員会)は、1998年は6つのコミュニティ学校を設立した。、年末を迎えるにあたり、来年はエスピリトサント州とサンタカタリナ州に支部を作ることを発表した。発足してから4年で、CDIはリオデジャネイロ州に46、他8州に29もの学校を設立した。この間、貧困地区で暮らす約7000人の子どもたちが、わずか15レアル(訳注 約1,000円)の月謝でパソコンを習っている。

障害者の子どもやオフィスボーイの学校

新しい学校は、他団体の協力を得て、CDIにより設立される。サンタテレーザの学校は、ペスタロッチ財団の支援を受けた。学習障害をもつ約80名の子どもを受け入れることになる。他に、孤児の暮らす施設であるアルデイアスSOS(SOS子ども村)の協力も得ている。三つめの支援NGOはエコスという、身体障害者や高齢者のリハビリを行っている団体である。この学校は、もともとアルデイアスSOSの所持していた4つのパソコンに加え、CDIから5台のパソコンの寄付を受けた。学校は、プレジデンテ・ヴァルガス通りに設立が予定されている。この新学校の目的は、エコス企画長のレジーナ・クラメールによれば、都心で働くオフィスボーイも通えるものにすることであるという。

最近開校した2つの学校は、ニテロイとサンブラスデピーナの貧困地区コミュニティに作られた。サンタテレーザのもう一つの学校は、まだ開校していない。サンブラスデピーナの学校は、CDIが低学年の子どもを受け入れる2つめの学校となる。98年前半に始まったドナマルタの就学前児童を受け入れたのが始めである。他に、パヴァンとパヴァンジーニョにも子どものコミュニティ学校がある。CDIの技術アドバイザーであるマリアンジェリカ・ダ・コスタ・ヘルディが述べるように、理解力と創造力を刺激するコンピューターは、文字を習おうとしている段階の子どもにとても役立つものである。


海外で絶賛される丘の上の情報科学

(O Dia / 1999年1月26日)

彼は社会的な仕事を探し、ドナ・マルタの丘の貧困地区に暮らす人々にコンピューターと市民権を教える仕事を選んだ。彼は現在次世代人間のリーダーとして国際的に称賛されている。

29歳にして、共未来フォーラムの開催地のワシントンから帰国したばかり。このイベントは、ユネスコや国連、世銀、米州銀行といった団体によって組織された、世界60ヶ国の若者の情報の国際交流を目的としたものである。それぞれ各界で成功を収めた社会的プロジェクトを実施した、次世代のリーダーとなる若者たちである。ロドリーゴ・バッジオは、メンバーに選ばれた唯一のブラジル人である。

一番のきっかけとなったのは、夢であった。少数の事務員と、大勢のボランティアと一緒に、彼がこの6年間実現し続けている夢は、貧しい若者が情報処理を通じて市民権のために働けるようにするというプロジェクトだ。何年もの間、情報処理関連の仕事をしているバッジオは、キャリア以上の仕事をしながらも、何かを求めていた。「企画が成功して大金を手にしたけれど、幸せを感じるどころか、何か足りなさを感じていた。これが本当に、将来に求めていたものだろう、と悩んでいた。何か、情報処理に関する自分の知識を結集させた力の必要性を感じていたが、どう始めればいいのかがわからなかった。その活動に身を投じることのできる、コンピュータ界のベッチンニョのような人が現れないだろうかと願っていた。

 その、コンピュータ界のベッチンニョが本人自身だったことはまだ気づいていなかったようだ。ある日、眠っている時にバッジオはある夢をみた。「少し落ち込んでいた時、貧しい少年がコンピューターを使っている夢をみた。目が覚めた朝、そのイメージが印象に残っていて、具体的にできないかと考えた。その時から、現実のものにしようと運動している。」

 ブラジル全土9州の78の貧困地域コミュニティにおいて、情報と市民権の学校を今迄で78校設立―初めての学校はボタ・フォゴのドナ・マルタ―しているCDIが発足するまで、大金を使わず、長い道程を歩んで、さまざまな試行錯誤を経てきた。初めの行動は、パソコン機器の寄付を募ることであった。平行して、コミュニティの中のボランティア探しも始まった。そのようにして、プロジェクトは開始された。

 今日バッジオは、夢をみることはこの世に存在する最高のものだと、確信をもって語る。「人々は、学校で夢を描き、創造力をはたらかせればその夢は現実となることを、学ぶべきであると思う。」


鉄格子の向こうのコンピューター:情報処理教育を受けるレモスジブリットの拘留者―ウィンドウズの利用方法を教える刑務所内の学校;インターネットの利用は禁止―

(O Globo, 1999年5月31日)

 レモスジブリット刑務所の拘留者が、CDIというNGOの協力により情報処理教育を受けるチャンスを得ている。今年始めから拘留者の一部のグループが、タイプ練習、ウィンドウズ、ワード、エクセル、アクセス(インターネットの使用は禁止)の講習を受けている。刑務所内図書館の資料作成のため、すでにその学習を実践している生徒も多い。CDIによって昨年から行われているプロジェクトに参加していた拘留者が教師役を務めている。

 5つのコンピューター(486とPentium133)は、司法省のプロエデュカール財団から1年以上前に寄贈されたものである。しかし、パソコンに関する教育的指導もなく、役立てることができないまま放置されていたため、刑務所長のジョアン・ライムンド・デ・ナシメントはCDIの協力を受けることにした。

コンピューターを使うため、勉強しなおす拘留者たち

 情報処理の授業は、生徒の学習姿勢に刺激を与えていると、ナシメント所長は言う。兵法処理のクラスに入るには初等教育を修了しているか、刑務所内の州立マリオキンタナ学校に在籍している必要があるため、入学を希望する人数が増えているという。また、ここ6ヶ月の間で、識字率が大幅に上がったという。全拘留者610人のうち、少なくとも昨年まで150人が非識字者だったが、今では準識字者が60人で、完全な非識字者は皆無だという。

 今日まで、90人の拘留者が何らかの情報処理の授業を受けている(55人は修了し、35人は現在受講中)。空きを待つ人は70人に昇る。講習を受ける前の生徒に、教師は教育用ソフトを利用してインフォーマルな授業を行う。このように、いまだ識字を学習中の者でも講習を受けるまでの間も、楽しく授業に参加できている。

 CDIのロドリゴ・バッジオは、今迄4年間ファヴェーラで情報処理コミュニティ学校の建設を支援し続けてきたものと、基本姿勢は変わらないという。「拘留者はファヴェーラを離れているから、今現在ファヴェーラに暮らす青年が得ているチャンスを逃してしまっている。」バッジオは、今後レモスジブリットでハードウェアのメンテナンスの授業も始めたいと考えている。このように、拘留者自身がパソコン機器の修理をおぼえ、刑期を終えた後、それが一つの職業となることを期待している。

 教師の一人(誘拐殺人の実刑のため匿名)は、刑務所を出た後の人生の展望がすっかり変わったという。1年前までは、人生になんの価値も見出せなかった―今は、情報処理の技能を使って仕事がしたいと願っている。レモスジブリットでは、平均15年の刑に処されている拘留者が暮らしている。刑務所には他にも、大工仕事や機械工、芸術コースなども実施している。


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