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「平和と和解の実現に向けて−すべての暴力の克服」
第35総会期(2003-2006) テーマ

ヤスクニ神社問題委員会
日本キリスト教協議会(NCC)靖国神社問題委員会の歩みとその意義について

 この委員会は、「靖国神社法案」作成の準備がなされていた頃、今から30年前に結成されました。靖国法案は廃案となりました。しかし、その後、靖国神社公式参拝がもくろまれ、1985年中曽根元首相は参拝を強行しました。これに対し、アジア諸国の猛反対に遭い、その後、歴代の首相の公式参拝はできなくなりました。

 ところが、新ガイドライン関連法案、日の丸・君が代法制化法案、盗聴法等、日本の国を戦争を行うことができる国へと変質させる法案が次々と国会で成立したあと、野中官房長官は突如として、靖国神社を特殊法人化して、首相や外国元首が「慰霊」出来るようにしたい、と発言しました。戦争遂行とその準備の中には、戦死者の処遇が含まれます。どんな靖国法案が提出されるか、注目しなければなりません。宗教法人靖国神社と国が関わりを持ったり、公金を支出することは、政教分離・信教の自由という憲法の大原則に違反します。

 この大原則の重要性を知っている委員会は、また「英霊」の慰霊賛美に反対すると共に、天皇の元首化、特別扱いにも反対してきました。元号法案、天皇に神的権威を持たせる儀式である大嘗祭を公的行事とすること、そしてこの夏の日の丸・君が代法制化に反対しました。

 大切なことは何でしょう。それは、人間、私たち一人一人が大事にされることです。天皇や天皇の為といって殺されていった英霊が大事にされ、賛美されることではありません。当委員会の働きの意義は、この国にとって真に大きいと自覚し、その働きを続けていきたいと、心から願い、祈ります。


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