北海道自然体験学校NEOSは500世帯の会員を持つ、会員制の自然学校である。子ども向けの自然体験活動「イエティくらぶ」と大人向け生涯教育プログラム「地球倶楽部」の二つに大きく分かれてている。
地球倶楽部では北海道を中心とした山、森、川、海などさまざまな自然の中へ少人数で出かけ、時間をゆっくりと使う旅の中に学びの場を作っている。その他都市での暮らしを考えるプログラムや室内での講座をいれ、年400本のプログラムを実施している。
2)自然体験型の教育、地域コーディネーターに関わる 人材養成事業
人材の養成にも多様な方法で力を入れている。主催として、NEOS自然案内人養成コースを実施している。1年を3つのタームに分け、各人のレベルに合わせ、自然体験コース、指導者養成コース、コーディネーターコースに参加できる。各種学校と同じようにコースごとのカリキュラムを組み、その中で北海道自然体験学校NEOSのプログラムにOJTとして参加できることが大きな特徴をなっている。
また、行政などから人材養成の委託を受けることも多くなってきている。北海道の南、黒松内町では研修生制度のコーディネートを一年間の単位で受託している。2000年度は体験観光業者の安全管理意識向上を目的とした北海道アウトドアリスクマネージメントセミナーの運営を北海道より受託し、年15回の延べ57日開催した。また森づくりフォーラムとともに北海道・日高町で行われたグリーンカレッジの運営を行った。これをきっかけに森林ボランティアの育成にも力を注いで行きたいと考えている。
3)地域支援事業
ネイチャーセンターの運営や人材派遣にも力を注いでいる。「地域内の人材を使う」ことが地域活性化には一番である。しかし、過疎地域において、人材(特に若い人材)がいない場合が多い。そこで一定期間人材を送り込んだり、行政とNPO(民間)がうまく協力し合うことで人材を補う方法を模索中である。その中で若者が育ち、地域に定着してくれることを目標にしている。
現在、黒松内ぶなの森自然学校(黒松内町)、川湯エコミュージアムセンター(弟子屈町)、大雪山自然学校の設立企画(東川町)、大杉谷自然学校(三重県宮川村)を支援している。
4)エコツーリズムの啓発事業
ねおすがもっとも得意としている「手法」はツーリズム(旅)である。中でも自然環境への負荷を最小限にとどめ、自然・風土へ体験し、観光の目的地である地元に対して何らかの利益や貢献をするエコツーリズムはすべての活動の基本となっている。
教育や福祉との連携など「地域活性化」「まちづくり」を進めるうえであらゆる方策がで行われている。それらの中で、地域外との交流を基本とする点、観光産業の関連が広い点、自然環境を対象とすることがエコツーリズムの特性としてあげられる。
そのため対象資源を賢明に利用していく必要性があり、資源・環境管理が行われる。日常性の見直し(他者の目で見直し)、日常に埋没した価値の発見が行われ、利用者も参加、向上する中での学習が行われる。商品としてのツアーを地域内で作り上げるためその過程で地域内循環が生まれる可能性がある。この利点を活かし、地域構造の変化し、地域連関を強化し、地域の持続的繁栄を考えて行きたい。 こういったエコツアーの啓発に努めるため、北海道のエコツーリズムを考える会の事務局を行っている。
任意団体としてスタートして10年、NPO法人として3年目を迎える今年はより他のセクターともネットワークを張り、新しい社会を目指していきたい。またNPOとの協働作業にも積極的に携わっていきたいと考えています。北海道で何かをしたいと考えている団体、他の地域でのねおすのソフトをつかってみたいと思われた団体の方、是非お声をかけて下さい。