(創刊:2001年8月18日)
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★メディアの危機を訴える市民ネットワーク┃メ┃キ┃キ┃・┃ネ┃ッ┃ト┃
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                      メール・ニュース vol.13(1)発行:2003年 3月15日
                            登録者数:338人
                              http://www.jca.apc.org/mekiki/index.html


メキキのメルマガ( vol.6(3)vol.7(1)vol.8(1))でも取り上げた「NHKやら
せ裁判」の判決が2月26日に出され、裁判所は、NHKの訴えを認め、講談社に謝罪
記事の掲載と400万円の支払いを命じました。浅野健一さんが、詳しい情報を報
告してくれます。また、3月17日からは、こちらはVAWW-NETジャパンによるNHK
裁判の証人尋問がいよいよ始まり、坂上香さんが証言台に立ちます。皆さん、応
援よろしくお願いします。集合時間、場所等は、(2)の「お知らせ」をご覧下
さい。 

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《目次》
1.【寄稿】NHKやらせ不当判決で講談社が控訴!
2.【お知らせ】NHK裁判傍聴のお知らせ:坂上さんへの応援、よろしく!

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   ■ NHKやらせ不当判決で講談社が控訴
       ジャカルタの裁判と捜査が並行して進行 ■


                              浅野健一

 インドネシアの違法な爆弾漁(ダイナマイト漁)をNHKジャカルタ支局が
「やらせ」取材で撮影し放送したと報じた月刊「現代」2000年10月号を、
NHKと坂本・元ジャカルタ支局長が「事実と異なる」と名誉毀損で1億200
0万円の損害賠償などを求めた訴訟で、東京地裁民事第四五部(裁判長・春日通
良氏、右陪席裁判官・岸日出男氏、左陪席裁判官・塚田扶美氏)は2月26日午
後2時、講談社に対し、計四百万円の損害賠償支払いと謝罪広告を同誌に掲載す
るように命じる判決を言い渡した。講談社は三月五日、東京高裁に控訴手続きを
とった。判決は、その一方で、爆弾を投げた漁師D氏に現地コーディネーターか
ら金銭が支払われたことを容易に知り得たはずで、取材方法や撮影責任者として
問題があったと指摘、「やらせ行為」を事実上認定した。メキキネットのみなさ
んに支援していただいたが、残念な結果になった。HPでの見解とダブる点もあ
るが、現時点での私の見解をお伝えしたい。私は「人権と報道」の調査のために
いまニュージーランドにいるので、資料が不足しているという限界があることも
お断りしておきたい。

 日本の司法はもうむちゃくちゃだ。判決の前日の2月25日、労働組合活動を
理由に産経新聞系の「日本工業新聞」(東京都千代田区)から不当に解雇された
として、元論説委員の松沢弘さんが従業員の地位確認などを求めた訴訟の控訴審
判決が25日、東京高裁であった。朝日新聞によると、村上敬一裁判長は、組合
活動を理由とした解雇ではなく、最低限の業務さえしなかったことが理由だとし
て、懲戒解雇処分を有効と判断。従業員としての地位を認めた一審・東京地裁判
決を取り消し、松沢さんの請求を棄却する逆転判決を言い渡した。朝日新聞によ
ると、《判決によると松沢さんは94年1月に新しい労組を結成し、委員長に就
任。同年2月に論説委員から千葉支局長に配置転換された。都労委に救済を申し
立てたが、同年9月に命令拒否を理由に懲戒解雇になった。判決は「支局長とし
て管理業務を行わず、記者として最低限の取材活動をした形跡もない」などと述
べた》という。 これも全くの不当判決である。産経側も「支局長として管理業
務を行わず、記者として最低限の取材活動をした形跡もない」とまでは主張して
いないのに、こう認定した。おかしな裁判官に当たるとおしまいだ。松沢さんは
最高裁に上告する。支援を続ける。

*金銭授受を認めながら賠償命令
 三月一日の西日本新聞が掲載した《判決の要旨》は、《元特派員知り得たはず
 記事裏付ける証拠なし》という見出しで次のように書いている。

 《元特派員は、撮影数日前に現地コーディネーターから、爆弾漁の撮影に金銭
を支払うことになる話を聞き、そのための手配を依頼するか、少なくとも積極的
な態度を示していた。だが、撮影前日か当日朝、金銭を払えば取材倫理の点で問
題があると考え、撮影の中止を申し入れた。しかし、撮影直前にコーディネー
ターと漁師が話した後、爆弾漁が行われており、元特派員は漁師に金銭が支払わ
れることを知ることができたのに、あえて撮影を行った。現にコーディネーター
から漁師に金銭が支払われたことも、元特派員は容易に知り得たはずで、取材方
法や撮影責任者として問題があった。だが、記事は取材に問題があったというに
とどまらず、元特派員が自ら「やらせ」取材を強力に推し進めたと指摘し、元特
派員の悪質性を強調している。このことを証言した現地職員の証言を裏付ける的
確な証拠はなく、記事は真実であると信じる相当な理由があったとは認められな
い。》

 東京地裁の判決文はwww.courts.go.jpで近く読むことができるそうだ【*】。まだい
つかはわからない。私の名前が判決文にたびたび出てくるので、「実名をどうし
ますか」と講談社の代理人を通じて聞いてきた。「不当判決で、私の名誉を毀損
する文章なので、当然匿名にしてほしい」と答えるように、代理人に伝えた。判
決をおおまかに言うなら、「やらせ」はあったが、坂本氏が「強力に推し進め
た」ということを裏付ける証明はなかったから、名誉毀損が成立するというの
だ。NHKが「現代」記事で名誉を毀損されたという事実はどこにあるのか。坂
本氏はいまも同じ地位にあり、NHKは関連会社を多数抱えて業務を拡大してい
る。政府、財界と一体となって、権力広報に熱心である。

 全く信じられない判決である。講談社広報室は《このような支離滅裂な判決文
は見たことがない。漁民に金を支払って爆弾を投げさせたNHKの取材行為に問
題ありとしながらも、これを「やらせ報道」として批判した本誌記事を違法とし
た判決はまったく不当だ》というコメントを発表し、直ちに控訴する方針を決め
た。春日裁判長は、「やらせ」を告発した元NHKジャカルタ支局記者、フラン
ス氏らの証人尋問の際、午後の口頭弁論で熟睡していることがよくあった。私は
いつも傍聴席の最前列の中央にいたので、裁判長が私の目の前でこっくりこっく
りしていたのがよく見えた。裁判官の居眠りはよくあるが、寝ているのかどうか
わからないようにうまく寝るケースも多い。あんなにぐっすり眠るのは珍しい。
左陪席の裁判官が文書を手や腕にぶつけて起こそうとしたが、効果がないときの
ほうが多かった。NHKは開廷前に裁判長の映像を撮影し、「ニュース7」でオ
ンエアしたが、このときはきちんと目を開けていた。裁判所にいつもカメラを置
いておけば、居眠りは減る。裁判長が証人の話をきちんと聞いたのかと思う。本
件の判決は二度も延期になった。二回とも、一週間前のドタキャンだった。NH
Kを負けさせるわけにはいかないという結論を先に出して、その理屈を書くのに
時間がかかったのだろう。
 
 口頭弁論の過程でNHKがろくに内部調査もせずに起こした不当な提訴だった
ことが、はっきりしている。NHKはこの事件の核心である漁師への金銭の支払
いについて、提訴から十ヵ月後の〇一年七月に初めて知ったと法廷で明らかにし
た。これで裁判は終わったと思った。それでも、NHK職員は「国家公務員T種
(放送職)」であり、権力の一翼を担っているので、東京地裁の官僚裁判長が不
当判決を言い渡す可能性もあると思っていたが、それが現実となった。裁判長に
NHKの海老沢勝二会長を負けさせる意気地がなかっただけだと思う。裁判官の
間で意見が割れていたのも間違いないだろう。

*坂本氏の報道姿勢を批判
 東京からファクスで届いた判決文を読んだ。じっくり読んで見解を明らかにす
るが、いくつか指摘しておきたい。判決は坂本氏の報道姿勢に問題があったと
はっきり認定している。坂本氏は、取材班のコーディネーター・ガイドを務めた
国立ハサヌディン大学海洋水産学部職員のムクシン氏から「金を払えば撮影でき
る」と取材班が到着した1997年8月18日に聞いており、同年8月24日の
撮影の際、爆弾を投げた漁民D氏に現金が渡ったことを認識していたか、現金が
渡った可能性が高いと分かっていたと考えられると述べた。またムクシン氏が受
け取った謝礼の中にD氏へ渡した金額も含まれていた可能性が高いとも認めた。
そのうえで、判決は、特別取材班の記事なのに、取材者としての私の名前を何度
も出して、記事には坂本氏やムクシン氏とD氏の間で、会場で落ち合う打ち合わ
せがあったように書いてあるが、坂本氏が積極的にやらせを行ったという裏づけ
がないなどと不当に批判している。記事には書きすぎの部分があるので、賠償せ
よという結論になっている。この論理展開が全く理解できない。「やらせ」は
あったが、坂本氏が「強力に推し進めた」ということを裏付ける証明はなかった
から、名誉毀損が成立するというのだ。

 判決が示した謝罪広告は、《撮影前に、自ら漁師に対して金銭の支払いを約束
したことなど、真実であることが確認できない内容が含まれていた》ので、《N
HKの取材姿勢、体質を非難したのは、撮影に関する記載が不正確であったこと
からすると、その非難も、行き過ぎとの批判を免れないもの》だったのでお詫び
するという抽象的な内容だ。「自ら」はやっているとは証明できていないという
認定だが、その前に、坂本氏は金がD氏に渡ったことを認識していたとも認めて
いるので、まさに支離滅裂、没論理的である。判決は(1)フランス氏はNHK
と雇用問題があったので信用できない面がある(2)当時のカメラ・アシスタン
トのマディニ氏の証言はフランス氏の影響を受けている可能性がある(3)ムク
シン氏はNHKに犯罪者になると迫られても証言を変えなかったので一貫性があ
る(4)ムクシン氏は海洋学専門家で、サンゴ保全のために自分も映像がほし
かったという主張を否定できていない---などと認定した。いずれも何の根拠も
示さず、NHK側代理人の創作した言い分を採用している。

 「やらせ」を内部告発したフランス氏が、NHKとの雇用問題を抱えて「係争
中だった」と指摘して、その証言の信用性に問題があるという判断は絶対に誤っ
ている。フランス氏は「やらせ」を支局内で批判してから、三ヵ月後に不当解雇
されている。ジャカルタの労働委員会に提訴したが、NHKが裏で手を回したた
めに、却下された。当時、NHKの代理人だった弁護士は、これに怒って辞任し
ている。「現代」記事が出たとき、NHKとフランス氏は係争中ではなかった。
フランス氏は不当にも一ルピアも退職金をもらっていない。「現代」の報道の
後、NHKは何度も退職金を支払いたいと言ってきた。実際、昨年、NHKは退
職金を法律に即して払った。「やらせ」の告発があろうがなかろうが、労働者を
勝手に解雇した坂本氏の罪は消えない。NHKとフランス氏は、私が取材した当
時、係争中だったという指摘は事実誤認である。喜田村弁護士らの虚言を鵜呑み
にした裁判所の責任は重い。これは、フランス氏に対する名誉毀損、侮辱であ
る。裁判所は何の独自調査もせずに、内心の自由を侵害している。ムクシン氏が
研究目的のために映像をほしがっていたという主張を講談社側は否定できなかっ
たと認定している点はマンガだ。ムクシン氏は、NHKの提訴後に突然、この話
を持ち出した。また、ムクシン氏がほしかったはずのNHK坂本氏撮影の映像の
コピーを坂本氏からもらっていないことを認めながら、NHKと喜田村氏のフィ
クションを信用するのである。 

 裁判長は、現地語の言語の問題など喜田村弁護士の重箱の隅をつつくような詐
欺師的な法廷戦術にのっかり、NHKを「勝たせた」わけだが、無理な結論を導
き出すために、判決には論理の飛躍や、報道現場のことを知らないための誤解が
いっぱいある。坂本氏は、現地語はできないが、女性とのコミュニケーションは
うまくいていたという重要な証言を私は得ている。裁判長は、結局はムクシン氏
の証言を信用した。坂本氏やムクシン氏の供述の変遷についてはほとんど言及が
ない。直ちに控訴すると表明した講談社関係者は「こんなことが認められると、
調査報道はできなくなる。100%真実であるとの証明ができなければ、書けな
いということになる」と指摘している。

*「ニュース7」の偏向放送
 シドニーのホテルでNHKの海外放送「NHKワールド」で「ニュース7」を
見た。判決が「現代」記事が事実に反するとすべて認定したと完全勝利のように
伝えた。公共放送による電波の私物化である。講談社広報室のコメントはそのま
ま伝えた。NHKの「我々の主張がすべて認められた」というのも捏造である。
朝日新聞と西日本新聞のHPの次のような報道と比べれば、よく分かる。私の大
学のHPに記事を引用している。

*調査報道が不可能になる
 こんな判決が確定すればジャ−ナリズムにとって大変なことになる。言論機関
同士の間で、対立があるなら、まず言論で意見を闘わせるべきであろう。「現
代」はNHKに取材し、その言い分をそのまま載せている。当時のNHKの主張
はほとんど虚偽だったことが判明している。調査報道は、独自の取材で隠された
事実をメディアの責任で明らかにするので、名誉毀損で訴えられるケースが普通
の報道より多い。東京地裁がNHKとNHK支局長だったカメラパーソンを公人
として扱ったのか、それとも私人として扱ったのかが明らかではない。米国の友
人、戸田邦信氏(元共同通信バンコク支局長)からのメールだ。

《米国では、公人の場合、私人に比べ、名誉毀損の訴えが認められる可能性が低
い。今回はやらせを告発する勇気のある記事でしたが、米国の名誉毀損では、公
人の場合、出版者側が、虚偽と知っていて公表した、あるいは執筆の過程で軽率
な誤認などあったかなどを原告側が証明する立証責任があります。この立証は、
被告の心の動きの立証なので難しいのですが、これが立証できると、被告側に悪
意があったと認定されるようです。私人の場合は、むしろ出版者側が、積極的に
虚偽ではないと証明する必要があるみたいです。以前、NHKは記事が出版され
る前に、記事は不当との放送をした、との記事を読みましたが、これも変で、通
常、名誉毀損が発生するのは、問題記事が第三者に公表されてからのはずです。
最後に、日本のマスコミは、構造的に身内に不祥事を隠す体質を持っています。
どこのマスコミも同じでしょう。》

 日本の裁判所は、逆に原告が公人の場合に名誉毀損を認め、賠償額も高いこと
が多い。これは国際的な流れに逆行すると思う。また、弁護士の間で、損害賠償
額の数値化が最近、問題になっている。友人の弁護士によると、「司法研修所が
作成して,全国の裁判所に配布されているようで、名誉毀損による損害賠償額を
事案ごとに類型化して、全国的な公平さを確保するためと思われる」という。日
本の賠償額が低すぎたのは事実だが、数値化を見ると、国会議員や有名人ほど数
値が高く(賠償額が高く)なっている。公人である彼や彼女は、名誉毀損を受け
た場合に被害が大きいのは事実かもしれないが、日ごろマスメディアに露出度も
高いし、反論の機会もある。メディアと無関係に生きる普通の市民の高額の損害
賠償で救済されるべきであろう。一般市民は提訴すること自体が困難である事情
も考慮されるべきだ。

*ムクシン氏が信用できるか
 私は、講談社が負けるとすれば、ムクシン氏の証言を一定程度信用する場合だ
と思っていた。控訴審に進むが、NHKやらせ事件が、さらに司法の場で争われ
ることは結構なことだ。ポイントはムクシン氏だ。判決は、ムクシン氏の供述が
ある程度信用でき、一貫性もあると評価しているが、それはNHK関係者による
ムクシン氏への働きかけの結果だという可能性について裁判官たちは検討しない
のであろうか。NHKは「現代」の当たり取材の後、すぐに佐藤国際部長ら数人
を送り込んだ。約三週間毎日のように自宅へ通っている。その後も、梅田弁護士
(NHK職員)、坂本氏らを派遣するなど取り込んできた。そのムクシン氏に真
実を語ってもらう場が近くインドネシアで近くできる。

 東京の裁判においてNHKは原告だが、インドネシアでは被告・被疑者だ。フ
ランス氏は2月13日、海老沢勝二NHK会長、坂本・元ジャカルタ支局長、田
端祐一・現支局長(記者)の三人をインドネシア国家警察本部に刑法の名誉毀損
で刑事告訴するとともに、NHKが投げさせた爆弾事件について膨大な資料とと
もに通報して捜査を求めた。フランス氏は民事でも提訴している。ムクシン氏が
東京地裁の判決で、爆弾漁の主犯と認定されたのだから、刑事事件として捜査の
対象になり、ムクシン氏と坂本氏のどちらかが爆弾投擲の首謀者かが問題にな
る。D氏は、「いまも爆弾漁を続けている」とNHKのカメラに言っているシー
ンが東京地裁に提出されて証拠となっている。ならば、インドネシア当局が爆弾
事件として捜査し、捜査官の尋問でどう答えるかが注目される。これまでも、ま
た今後もムクシン氏がキーポイントなのだ。フランス氏は、国家警察本部に対
し、ムクシン氏とD氏を取調べるように求めていく方針だ。D氏とムクシン氏の
逮捕もありうる。NHKと坂本氏の言うとおりにしていれば、ムクシン氏は刑事
罰を受けることになろう。真実を話してほしいと思う。

 NHKや坂本氏が2000年8月21日以降、ムクシン氏にどういう働きかけ
をしたかを徹底的に調査報道したいと私は思っている。インドネシアの記者たち
は、この事件を報道し、これからも追い続けるであろう。フランス氏の名誉を毀
損した判決を絶対に確定させてはならない。ムクシン氏とNHK・坂本氏の関係
を調査報道することがいま求められている。フランス氏に判決結果を伝えたが、
「東京の裁判官たちは私を信用しなかった。それなら、真実をジャカルタで明ら
かにする。それが東京の二審にも影響するだろう」と決意を語った。長い闘いに
なりそうだ。ご支援をお願いしたい。

*インドネシアではNHK3氏が被告
 フランス氏の弁護士アスルン氏から、三月四日以下のような連絡があった。

《1、坂本、田端、海老沢各氏に対する民事の訴えはジャカルタ地方裁判所に
2003年2月5日届けられた。第一回公判は4月24日予定。ジャカルタ領事館を通じ
て東京の彼らへの出廷が通知される。2、2月13日、インドネシア警察にフランス
と共に行き、名誉毀損について通報した。三氏が対象。(三名が通報対象になっ
た理由説明、略)3、略》

 フランスさんは、NHKが、フランス氏の実名を出して、証言の信用性を地裁
が否定したと広報したことに強く抗議している。広報文がほぼそのままアンタラ
通信で流されて、インドネシアの新聞に載った。NHKが判決後にとった行動
は、フランス氏が原告の対NHK名誉毀損裁判の証拠として提出される。NHK
はフランス氏から、やらせ問題について事情聴取して、真相解明すべきである。
また、フランス氏に対する謝罪も早急に行うべきである。

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【お知らせ】

■NHK裁判第10回口頭弁論・証人尋問
3月17日(月)午前10時30分より 東京地裁1階103号法廷
※当日は傍聴券が配付され、抽選の可能性もあります。
 傍聴を希望されるかたは 30分前にお集り下さい。
             ~~~~~~~~~
◆―証人―◆(番組制作当時の肩書きなど)
 小柳暁子さん
 (VAWW−NETジャパンのメディア担当として取材の説明を受けた)
 坂上 香さん
 (ドキュメンタリージャパン社員。企画、制作に関与。取材を依頼した一人)

■第10回NHK裁判・第1回証人尋問報告集会
――番組のプロセスに何があったのか――
  3月17日(月)午後6時30分(開場6時)
  東京ウィメンズプラザ視聴覚室
 (JR渋谷駅下車徒歩7分、地下鉄表参道駅下車徒歩4分)
  参加費 700円

◆―プログラム―◆
 ●原告報告
 ●第10回裁判・証人尋問報告・・・弁護団
 ●証人尋問報告・・・・・・・・・・小柳暁子さん
       (VAWW−NETジャパン元メディア担当)
 ●質疑応答

主催 VAWW−NETジャパン T/F 03-3818-5903

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■みなさんからの御意見・御感想、なにより投稿をお待ちしています!

                     (メキキ・ネット事務局一同)

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│発行= 2003年 3月15日                                             │
│ 発行所=メキキ・ネット事務局                                    │
│ ホームページ: http://www.jca.apc.org/mekiki/index.html         │
│ 電子メール: mekikinet-owner@egroups.co.jp                      │
│ FAX: 020-4666-7325                                          │
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【*】メキキ・ネット事務局による追記:判決文は以下のURL「主要判決速報」から、
「H15. 2.26 東京地方裁判所 平成12年(ワ)第18381号 謝罪広告等請求事件」を
クリックすると読めます。
http://courtdomino2.courts.go.jp/kshanrei.nsf/CoverView/HP_C_Tokyo?OpenDocument