APFS とは?

APFS とは?


ASIAN PEOPLE'S FRIENDSHIP SOCIETY(略称:APFS)は、1987年に数名の日本人とバングラデシュ人が中心になって、交流と友好、相互扶助を目的に設立された非営利・非政治組織(NGO)です。会員制で運営し、会費は月1000円、年間1万2000円。現在までの会員数は累計で2100人を超えています。
 1980年代半ば頃、アジアのさまざまな国から、勉学や就労を目的として、たくさんの人たちが日本を訪れました。APFSのある東京都板橋区の周辺にも、そういったアジア各国の人たちが部屋を借り、生活を始めていた頃でした。たまたま、ある日本人が銭湯で知り合った数名のバングラデシュ人と友人となり、親交を深めるうちに「共に助け合いながら生きる」ために、一緒に活動をする相互扶助組織と設立されました。
 設立当初から「かわいそうな外国人」を日本人が一方的に助けるのではなく、互いに助け合いながら生きる社会を築くことを目的にかかげてきました。その理念は現在も変わらず、スタッフも日本人だけではなく、バングラデシュ、パキスタン、イランの外国人スタッフが参加しています。専従のスタッフが1名、パートタイムスタッフが1名のほかは、すべてボランティアで活動に参加しています。
 組織の構成も代表こそ、日本人ですが、副代表と事務局長はバングラデシュで、通常の活動も日本人が活動の主体となっているわけではありません。毎週のように週末にやってきてニュースレターの発送作業などの事務局の仕事を手伝ってくれる人、相談者の通訳を引き受けてくれる人、旅行やイベントなどでリーダーとなって取りまとめてくれる人など数え上げたらきりがないほど、APFSの運営は外国人、日本人を問わずたくさんの人たちによって支えられています。

主な活動は?

 APFSには現在、2,600名を超える会員が登録をしています。会員の多くが正規の在留資格を持っていない未登録外国人です。正規の在留資格をもっていないために、医療、労働、生活などさまざまな問題を抱えています。こういった問題に対して、解決の手助けをするのが、活動の柱となっています。ただし、先に述べましたようにAPFSはあくまでも共に助け合う相互扶助組織を目指していますので、日本人が一方的に「かわいそうな外国人」を助けるのではなく、共に考え、行動するなかで解決の道を探っていきます。
 APFSに寄せられる相談を大きく分けると、労働災害、賃金未払い、解雇といった労働問題、医療問題、生活面での相談といった内容にわけられます。APFSは設立して今年で12年目を迎えましたが、設立当初は日本語学校のトラブルなどが中心でした。それが次第に労働、医療といった相談が増え、90年代以降は超過滞在者と日本人の結婚に関する相談や子弟の保育、教育といった相談が増えています。
 また、法律問題については3人の協力弁護士が、また医療関係については日本大学医学部の助手のシェイク・アリムザーマンさん(バングラデシュ国籍)が母国語での相談 を行っています。

相談は毎週土曜日の午後、予約制で受け付けています。

ご相談のあるかたは03-3964-8739までお電話ください。

「移住労働者のメーデー」

 毎年、5月に行っています日本で働く外国人のためのメーデーです。毎年統一テーマを決め、外国人自身がさまざまな角度から意見を交換しあっています。


「シンポジウム・調査活動」

 日本で未登録外国人の問題がクローズアップされ10年以上経ち、ここ数年は、定住化傾向が高まっていることが指摘されています。来日当時は、数年間だけ日本で暮らして本国へ帰るつもりでいた人たちが、そのまま、滞在が延び、日本に生活基盤を築いていく傾向です。日本人との結婚の増加は定住化傾向の最たる例と言われています。
 こういった定住化の流れの中で、地域の中で違う文化や生活習慣、考え方を持つ人たちを理解し、共に暮らすためには何をしていけばいいのかがを考えていくことが、ここ数年、APFSの活動でも大きな課題となっています。毎年行っているシンポジウム、地域に住む外国人や商店街を対象にした調査などで、その答えを模索しています。


「あなたの知らないアジアフェア」

 アジアフェアは国際結婚をした当事者で作る「HAPPY HOUSE」が毎年秋に主催しているアジアの文化を紹介するお祭りです。「HAPPY HOUSE」のメンバーはバングラデシュ、パキスタン、イラン、ビルマ、フィリピン、タイなどのアジア各国から来た人と日本人のカップルが中心です。元々はバングラデシュ人の夫をもつ日本人女性が「バングラデシュというと、日本では貧困にあえいでいる様子か、洪水のニュースしか流れないけど、もっと文化や普通の人の生活の様子を知って欲しい」という思いが出発点になっているお祭りです。APFSの事務所のある板橋区遊座大山商店街のど真ん中で開いていることもあって、ぶらりと立ち寄った地元の人たちを中心に、毎年、300〜400人のかたに足を運んでいただいています。


「海外支援活動」

 現在はバングラデシュのクルナ市において、女性が自立するためにエコバッグやノクシカタ(刺繍)の製作を援助する活動に参加しています。



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ASIAN PEOPLE'S FRIENDSHIP SOCIETY (APFS)