沖縄県収用委員 第7回会審理記録

阿波根昌秀


当山尚幸会長:

 それでは第7回公開審理をはじめます。はじめに、わたくしより、収用委員の紹介をいたします。わたくしが会長の当山尚幸です。わたくしの右側から、、渡久知政實会長代理です。えー、つぎに大城宏子委員委員です。左側に参ります。西賢祐委員です。比嘉堅委員です。なお浦崎尚彦委員と上間瑞穂委員は都合により今日は欠席いたします。

 審理進行についてご協力とお願いがあります。意見陳述を行なう方はわたくしから指名いたしますので、指名された方のみ意見を述べてください。勝手に意見を述べないようにお願いいたします。審理記録作成のため意見陳述者はマイクを使用してください。起業者那覇防衛施設局の方は、職名および氏名、土地所有者等は自己に権利に係る施設名および氏名を言ってから意見陳述をお願いします。えー、代理人の方は、どこの土地所有者の代理人かを述べてから意見陳述を行って下さい。

 本日の審理がスムーズに進行でき、多くのみなさんが意見陳述できるよう、審理に参加しているみなさんのご協力をお願い申し上げます。

 本日の審理の進め方ですが、まずはじめに、現地立ち入り調査についての意見陳述があります。続きまして、嘉手納弾薬庫に関する前回の残り分の意見陳述がございます。そして、主に本日やるのが嘉手納飛行場に関する意見陳述でございます。以上を予定しております。

 それではまず最初に、現地立ち入り調査についてのご意見をうかがいたいと思います。阿波根昌秀さん、お願いいたします。

阿波根昌秀:

 えー、伊江島補助飛行場に土地を持っている阿波根昌鴻さん他の施設の地主さんの代理人である弁護士の阿波根です。

当山会長:すいません、まったくマイクにはいってないので、ちょっと調整お願いします。

阿波根:えー、伊江島飛行場に土地を所有している阿波根昌鴻さん他の施設の地主さんの代理人である弁護士の阿波根です。えー、基地内への立ち入り調査の経過をご説明し、後にですね、那覇防衛施設局に対して、求釈明と言う言葉はあまり好かないようですから、質問をいたします。

 えー、基地内立ち入りについてなんですけれども、今日は第7回の公開審理でですね。わたしどもの考え方ではですね、8月29日に嘉手納飛行場に立ち入りが予定されておりまして、嘉手納飛行場の土地の関係者の地主がですね、8月29日に現地調査をして、そして現地をですね、つぶさに見てその状況を確認した上でですね、本日の公開審理の場に臨んで、意見を述べるという予定になっておりました。わたしたちは、実は6月30日にこの強制使用事件については、どうしても現地立ち入りが必要だということで、すべての土地について、現地の立ち入り調査の申立てをいたしました。これに対してですね、収用委員会は、まあ、82に土地について調査をしましょうと、いうことで、嘉手納飛行場については、8月29日に実施しますということになっていたわけです。ところが、8月22日になって突然ですね、那覇防衛施設局のほうから、収用委員会のほうに地主の立ち入りは認められませんと言う文書がきたわけですね。そして、25日に、当日になって、これは嘉手納飛行場じゃなくて、キャンプ瑞慶覧の現地立ち入りの件ですけれども、貴収用委員会はそれを中止いたしました。

 わたしどもはですね、この一連の手続きについて、経過についてですね、ほんとに腑に落ちないところがあります。この防衛施設局から出されている文書がわたしの手元にありますけれども、どうしても理解ができません。何度読んでも意味がわかりません。

 会場のみなさんも資料を手元にお持ちだと思いますけれども、ご覧になってください。この平成9年の8月22日付の那覇防衛施設局長の嶋口さんから、沖縄県収用委員会の当山尚幸さん宛の書面に依りますと、このように書かれています。読みます。

 文書による通知にありました、米軍施設区域への立ち入りについては、防衛施設庁、――那覇防衛施設局ではございません――、防衛施設庁を通じ日米合同委員会事務局に申請しましたところ、収用委員会の委員および同事務局職員については認められましたが、認められましたが、地権者およびその代理人については、施設の管理・運用上の理由から、施設の管理・運営上の理由、から認められない旨の回答がありましたので、通知します。

 この文章をよく読んでみるとですね、だれが責任者かということです。だれが決定しているのかよくわかりません。日米合同委員会に申請したものを誰が決定したか。日米合同委員会が決定したのか。おそらくそうでは無いと思います。日米合同委員会のなかで、日本側の提案として、これの立ち入りのついての要請を出している。アメリカ側はだめだという返事になったと思います。そして、文章上はその点もどうなっているのかはっきりしておりません。そして、日米合同委員会に参加し意見を述べたのはですね、誰なのか、起業者側の代表者は立ち会っていたのか。出席していたのかどうか。そこら辺もよくわかりません。

 それから、肝心なところはですね、この理由は文章になっていません。日本文にもなっていませんね。施設の管理・運営上の理由から認められないというのは意味が分かりますか。基地の管理運用上に支障があるから、とかっていう言葉が付けば、分かりますよね。施設の管理運営上の理由から認めないというのはこれはないと思うんです。さっぱり意味がわからん文章です。

 とにかくこの回答を見てですね、おそらく収用委員会の委員のみなさんも非常に困ったと思います。どうしてですね、この地主のみなさんは、地権者にですね、立ち入りが認められないのかについて、この文章だけはさっぱりわからんのです。

 そこで、まず質問として、わたしはあの、ひとえに、那覇防衛施設局の段階で、立ち入れるかどうかわからなくてですね、だれに質問していいのかわからないのですが、この書面上は那覇防衛施設局の嶋口さんとなっていますので、嶋口さんに対して、ご質問いたします。嶋口さんがご出席でなければですね、坂本部長さんでもよろしいです。

 まずですね、この文章のなかにですね、施設の管理運営上のことから認められない、これはどういうことなのか。わたしども地権者がですね、入るのは、たった10人なんですよ。伊江島飛行場で、伊江島補助飛行場、ね、嘉手納弾薬庫なら嘉手納弾薬庫、全部で10人なんですよ。この大きい施設の中にですね、地権者が10人入るのがですね、施設の管理運用上どういう理由から認められないのか。起業者はですね、その説明をどのように日米合同委員会はですね、説明されているのかどうか。承知しているのかどうか。質問いたしたいと思います。まず、これをお聞きします。

当山会長:じゃ、施設局どうぞ。

坂本憲一:起業者代理人・那覇防衛施設局総務部長の坂本憲一です。いまのご質問でございますが、今回の立ち入りにつきましては、われわれもお手伝いをしたと、収用委員会の申請についてですね、お手伝いをさせていただいたということでございますので、その拒否理由というのか、管理運営上の手続きを説明するところではございませんので、手続きにつきまして、われわれのほうから説明させていただきます。

 収用委員会の現地立ち入りにつきましては、土地所有者も同行するということから、当局に対しまして平成9年7月30日付けの文書で通知がございました。これを受けまして、われわれこの土地につきまして、現地米軍に立ち入り申請をいたしました。しかし、現地米軍はこれは合同委員会の事務局を通じて在日米軍の司令部のほうにやってほしいという要請がございましたので、われわれは、防衛施設庁本庁を通じまして、日米合同委員会事務局に申請をしたところでございます。これにつきまして8月21日に在日米軍から同事務局を通じ防衛施設庁に、収用委員会の委員等については立ち入りを認めるが土地所有者等については施設の管理運用上から認められないと言う、回答があった旨連絡を受けまして、22日、文書で回答したということです。

阿波根:あの、経過の説明はわかりますけどね、この施設の管理運営上の理由はどういうことなのかを聞きたかったんですけれども、坂本さんのほうではまだ、承知していないみたいですね。管理運営上という事は、恐らく簡単な書面だということですね。そういう書面が米軍の司令部のほうからきたというようなことで、恐らく坂本さんも非常に、この中身についてはですね、まだ承知していないというようなことだと思うんですけれども、このままではよくないですね。やっぱり、その起業者を代表する立場にある方としては、この強制使用事件でですね、現地立ち入り調査、特に地主を同行しての現地立ち入り調査がどういうことであるか、強制使用手続きでどういうふうに位置づけられるのか、どんな重要なことであるのかを十分米軍にも知らせるべきだと思うんです。もしそう言うことを理解しているならば、もっと追及して、この施設管理の運用というのはなにかと、いうことをさらに追及すべきだとわたしは考えます。

 ところでですね、もっと質問事項がありますけれど、次に進むんですけれど、あの、先ほどの施設部長のですね。施設部長ですか。総務長。

 米軍、まずは米軍当局に申請したといってましたね。ほんとに申請したんでしょうか。申請する前にもね、これはもう口頭かなんか電話で聞いてみたら、こっちでは手に負えないということで、日米合同委員会に出されたのかどうか。について、お聞きしたい。というのはですね、3月24日付けで、沖縄県収用委員会に現地立ち入りの方向についてですね、起業者のほうから説明の文書がきていますね。これによると、今回のような立ち入りについてはですね、申請は、直接現地米軍にするということになっております。ということは、収用委員会の申請についてはですね、まずは現地米軍に申請書を起業者から出された要請書を出すべきだと思うんですけど。それは出したんでしょうか。お聞きします。

当山会長:はい、施設局どうぞ。

坂本:さきほどお答えしましたが、われわれのほうから現地米軍に対して8月6日、文書をもってやっております。その結果在日米軍から、これは特別な問題なので、合同委員会の事務局を通じて在日米軍司令部のほうに照会して欲しいということから、われわれのほうから施設本庁を通じまして、合同委員会の事務局、それから在日米軍、というかたちで動いてきたものです。

阿波根:そうするとね、日米合同委員会の事務局に出されたということですけれども、日米合同委員会にだされた文書はですね、どういうものでしょうか。収用委員会から出された要請書だけでしょうか。それともこの現地立ち入り調査がどうゆう性質のもので、手続き的には、どういう意義があるものなのか、ということについて、起業者としての説明書も添えて出したんでしょうか。

当山会長:施設局どうぞ。

坂本:起業者の説明は出しておりません。あの、いずれにしてもいろいろな団体等からですね、基地立ち入りの申請があった場合には、淡々とやっておりますので、特別につけておりません。

阿波根:淡々とやってるんですか。淡々とやったらどうなるんですか。これはね、まさに強制使用事件の米軍の使用権を設定するための手続きなんですわ。強制使用の申請は地主がやったんじゃないですよ。あんたたち起業者がやったんです。米軍の必要のためにやっているんですよ。その使用権の取得のための手続きとして、現地立ち入り調査が必要だことをどうして説明しないんですか。淡々にやってはいけません。これは、不可欠な手続きなんですよ。そこを十分理解してもらいたいと思うんです。そこを施設局としても米軍に強く当たるべきだと考えます。

当山会長:いまのはご意見ですね。

阿波根:これは意見です。質問は他にあります。で、このあの、日米合同委員会にはですね、日本側からだれが出席してね、米軍はどなたが出席してそういうことになったのか、質問します。

当山会長:施設局どうぞ。

坂本:合同委員会ではございません、合同委員会の事務局を通じて在日米軍司令部へということです。

当山会長:質問者、どうぞ。

阿波根:えっと、合同委員会で会議したんじゃなくて、合同委員会の事務局を通じて、司令部に出したというわけですか。どうして、現地米軍から米軍司令部に出さないんですか。どうして、日米合同委員会の事務局を通じて出したんですか。

当山会長:施設局どうぞ。

坂本:問題が大きくなった場合には、直接現地局から本庁を通じまして、合同委員会事務局のほうに上げるということになっております。

当山会長:質問者、どうぞ。

阿波根:あの、日米合同委員会にだされたですね、文書はどうなるんでしょうか。日本側は、米軍の司令部に日米合同委員会を通じて出すんですけれども、そのだされる文章をですね、なんのその、なんというかな、起業者側の意見も添えずにですね、生のままの形の収用委員会の要請書だけが現地米軍にいってるんでしょうか。いや、司令部に入ってるんでしょうか。

当山会長:質問の主旨がわからない。

阿波根:ようするに司令部にいったのは米軍の司令部にいったのは、要請書の文書は。それは収用委員会の出された要請書だけですかと。それはいわゆる意見書をくっつけてですね。必要性を説いた意見書なりをつけて、意見を具申する形で出したのかどうかということを聞いて入るんです。

当山会長:さきほど出してないという回答でしたよね。

阿波根:いや、それは現地米軍にはそうなんですけれども、司令部にもそうですかということです。

当山会長:あ、はいわかりました。施設局、どうぞ。

坂本:われわれ、その文書をみてませんが、当然こういう申請がありましたという文書をつくりまして、収用委員会の文書に添付して出していきました。

当山会長:質問者、どうぞ。

阿波根:とすると、その文書を起案する者は那覇防衛施設局の方の担当であって、防衛施設庁本庁ではないということですね。どうですか。

当山会長:施設局、どうぞ。

坂本:・・・・。

(どっちが文書をつくったんだよ。のヤジ)

阿波根:意味がわかりませんか。聞いてる意味がわかりませんか。

当山会長:申請文書の起案ですか。

阿波根:ええ。要するに施設局としての起案書をつくってですね、収用委員会の要請書に添付して出したと言ってますので、だれが起案したかということです。

当山会長:施設局、どうぞ。

坂本:くわしいことはわからないですが、少なくとも局のわれわれのほうからですね、収用委員会の文書を英訳した形でですね、施設本庁に上げて、本庁のほうが、事務局にどういう形で出したかはしりませんが、そちらのほうを。

阿波根:それがだめなんですよ。今度またね、あの、再度のですね、現地立ち入りの申請をしてますので、このようなやり方ではだめなんですよ。どこかで起業者のほうで、ね、現地立ち入り調査の必要性をですね、説明する。起業者としても必要だと言うことをですね、米軍に理解できるような形の意見書、書面をつくって出さなければ米軍はわかりません。米軍はおそらく、まあ、この強制使用の審理が為されていることは知っています。しかし、審理の中身については知りません。この審理のなかで、すべての土地について、現地調査をするんじゃありません。82の土地に限ってやりましょうということで、しぼってやっているわけですよ。そして、その82の土地については現地立ち入り調査が必要ですよということを収用委員会がですね、これはまさしく、収用委員会の権限によって決めた事項なんですよ。

 このことを、アメリカはわかりません。このことを知っているのは起業者としては、防衛施設局しかいないわけですよ。そこがですね、強く訴えなければ、だれが訴えますか。米軍はわかりませんよ。その意見書を添えてですね。こんどから日米合同委員会事務局に出したということですけれども、そこを説得しなければですね、今回また現地立ち入り調査は実現できません。どうでしょうか。そのような意見書を添えてですね、現地立ち入り調査の必要性を十分説明する、書面を付けてですね、そういう実現ができるように起業者が努力するべきだと思うんですよ。どうでしょうか。

当山会長:施設局、どうぞ。

坂本:これは、あの、委員会の立ち入りにつきましては、法律で決まっておりますので、事務的にやっております。手続き、申請手続きにつきましては、どなたでも同じようにやっておりますので、そうゆう幅はとっておりません。

阿波根:ちがうでしょ。どなたでも同じようにやっておればですね、例えば島袋善祐さんはですね、昨年12月に入ってますよ。難しい手続きを取りに日米合同委員会に行かずにやってます。それから、那覇港湾施設にも入ってます。2ヶ年前に。これはまた、ちゃんと米軍に申請して許可をもらっているんです。今回の場合どうしてですね、拒否されるのか、さっぱりその理由がよくわからん。

 どうして10人の地主が立ち入りするのを拒否するんですか。施設局はそれ、わかりますか。どうして、10人、10人すら入れないのか。そこら辺の理解が、防衛施設局としての、やっぱりそれは、おかしいんでないかなと思うところいっぱいあると思うんです。起業者としてやっぱりそういうことをきちんと説明すべきなんです。普通一般の法則に従ったやり方でね、それでよろしいというものではないんです。その件については、特に起業者としての責任としては、それを強く米軍に説得するのが起業者の責任であります。ぜひやってもらいたいと思います。いかがですか。

当山会長:一応、意見としてお聞きいたしたいと思いますが。

阿波根:やるかやらないか、はやく聞いて下さい。

当山会長:今の意見を聞くわけですか。

阿波根:いや、そうです。

当山会長:今回のはもう出されているんですよ。既に。

阿波根:え?

当山会長:聞きましょうか。

阿波根:出されているんですか。

当山会長:はい、それでも提出済です。

阿波根:何時ですか。

当山会長:えー、じゃ、それだけ聞きましょうか。施設局どうぞ。

坂本:今回の申請につきましては、9月10日付で出しています。

当山会長:え、またご意見はですね、別の機会ということにして、質問事項は。

阿波根:意見書を出しているんですか。

当山会長:意見書というのは、附加して出したかということですか。

阿波根:ええ、那覇防衛施設局、起業者なりの意見書を日米合同委員会を通じて米軍に出していますかということを聞いているんです。こちらからつくった意見書のことじゃないですよ。

当山会長:こちらの申請書をそのまま出したと言う意味です。

阿波根:いや、その申請書に意見書を付して……。

当山会長:付していないという主旨ですがね。

阿波根:いや、それを付して出して下さいということなんです。

当山会長:また、再度出してくれるかという主旨ですか。

阿波根:再度ではなく一回も出していませんから。

当山会長:いや、だから出してないです、だから。

阿波根:いや、今回出して下さいと言うことなんです。

当山会長:いや、今回も出してないです。

阿波根:いや出して下さいということです。

当山会長:そういう主旨ですね。施設局。どうぞ。

坂本:特に出す必要はないと思います。

阿波根:今聞こえませんでしたが。総務長答えて下さい。

坂本:すでにだしておりますので、それに添付することはしません。

阿波根:すでに出しているなら、なにを出したんですか。すでに出しているというのはなにをですか。あなたの意見書を出してるんですか。

坂本:われわれの意見書は出しておりません。え、収用委員会から、懇切丁寧な文書がきておりますので、それを英訳して出したということであります。

阿波根:あ、そうですか。収用委員会が出された書面の英訳をして、それを出したということですか。それで、今回の申請は認められると考えたんでしょうか。どうでしょうか。

当山会長:どうぞ。施設局。もし、回答ができるんであれば。

坂本:結果はわかりません。

阿波根:これはね、結果がわからないでは困るんですよ。どうしても不可欠な手続きなんですよ。これは。起業者としてはですね、もっとね、まじめに取り組んでもらいたいと思います。このような調子だったらですね、前回と同じなんですよ。収用委員会の要請書は確か文が違っています。しかし、起業者としてこの手続きはどういうものかということですね、起業者の側がですね、収用委員会の要請書も必要なんですけれども、起業者側の意見を付すことも重要なんです。それは、次回、現地立ち入り調査を実現させるために起業者は努力しますということをですね。これもいってもらわないと困ります。まったく知らないということではないでしょ。一緒になってこの強制使用の審議をしているわけでしょう。おまえ達勝手にやりなさいと言うのはどうゆうことですか。腑に落ちませんね。

当山会長:すいません。意見なんですか、質問なんですか。

阿波根:少なくともね、努力しますと言うべきですよ。自分達も起業者としてもそれは必要だということをですね。日米合同委員会を通じてですね、米軍当局に、司令部に、起業者としての意見書を出すべきです。

当山会長:今の質問でしょうか。意見書を出して欲しいが、出すかという質問ですか。

阿波根:意見書を当然出すように努力しますと、いうことですよ。当然そういうべきでしょう。

当山会長:当然いうべきかどうかというのはそちらの意見になるもんだから……。

阿波根:わたしの意見はこうだけど、あんたどう思いますかということをきいているわけです。

当山会長:個人的な意見を聞いてるわけですか。今ちょっとよくわからんけど、主旨としてとらえて、お答えができますか、起業者。

坂本:そういう意見があったことはお伝えします。

阿波根:いつまでもこれに時間をとれませんので、そういうことをお伝えするのは文書で出して下さい。ぜひお願いします。口頭ではやらないで下さい。このやりとりについて、報告をぜひ書面でなさってください。そして、現地立ち入り調査をどうしても必要なんですということをですね、起業者自体も理解して下さい。起業者の方で現地立ち入りが必要ないというなら別ですよ。起業者としても現地立ち入り調査が必要だと考えていると思うんです。それで、出してくれるようお願いします。それも収用委員会としてですね、起業者に約束させて下さい。何時いつまでに、この文書を出しますと言うことを約束させて下さい。収用委員会の方、どうぞお願いします。

当山会長:今、この場でですか。

阿波根:いや。

当山会長:いやいや、約束させたいですよね。

(場内拍手と爆笑)

当山会長:そういうことをこの場で約束できるものかどうか。あの、そこ引き取っていただけるか、よろしいですかね。あの、延々と続きそうなんで。

 実はそういうことを実は想定してですね、収用委員会としては、前回申請した理由でもし不足であれば、収用委員会から、説明をして、どうしても必要だという文書をつくってあなた方が翻訳して出してくれと言うことでですね、今度はかなり変わった申請書を出してもらいますんで、その辺りは実はご理解いただきたいと思います。収用委員会として今度出したのはですね、地主がただ入りたいという主旨ではなくて、地主を現地に呼んで調べたいと。これは、法律上の根拠があるわけでして、これを出してございますので、おそらく施設局もそれ以上の説明の追加はできないと思います。

阿波根:じゃ、最後に一点だけ、じゃあ、申し上げます。

 たしかに、まあ、会長さんが言われたように、わたしにも現地に出頭しなさいという出頭命令が来ております。わたしはその出頭命令に従って、キャンプ瑞慶覧にいきます。指定された日にいきます。その時に、わたしが、基地に入れないような事態は決して起こらないようにして下さい。そして、地主も行きます。出頭命令に従って各施設に行きます。そこにスムーズに入れさせるのが起業者の責任であります。収用委員会の会長が、先ほど説明にありましたように、今回の申請については、特に地主の現地での調べ必要だと言うことで、出頭命令を出されているし、その手続きの現地立ち入り調査の手続き上の必要性もですね、縷々述べております。この収用委員会の決定をですね、起業者もぜひ尊重してもらいたい。その主旨に従ってですね、行動してもらいたいというふうに、わたしは要望して意見陳述を終わります。以上です。

(拍手)

当山会長:え、それでは、本来の意見の方に戻りたいと思います。嘉手納弾薬庫につきましては前回意見陳述をしていただきましたが、まだ残っておりますので、池原、これは「ひであき」でしょうか、「しゅうめい」でしょうか。

池原:「ひであき」です。

当山会長:では、池原秀明さん、よろしくお願いします。


  出典:第7回公開審理の録音から(テープおこしは比嘉


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