”ペットボトルのミニ生態系” なんのため?

  私たちの暮らす世界は、生きものの体から地球にいたるまで、かぞえきれないモノやエネルギーのやりとりで成り立つています.たとえば、動物の呼吸や、モノが燃えて出る炭素を植物が取り入れる。その植物を動物が食べる.あるいは動物のフンや枯れた植物をバクテリアが分解して栄養に変える・・・。
 そうした環境の中に、私たち人間の暮らしもあります。循環がなりたつことで、地球は生命がくらす環境でありつづけるわけです.

 そんな循環を理解するために、『小さな地球』を作つてみましよう。
 
用意するのはペットポトルと水草とメダカ、そして・・・
 市販のペツトポトル1本とそれに入れる水、水草、そしてメダカ1匹を用意します。共通の材料はこれぽけです。メダカは野生のものが沢山いる地域ならそれを、いなければ購入することになります。水草は種類は問いません。ペツトポトルに水と水草を入れ、中にメダカを放します。
 でも、もちろんこれぽけではメダカは生活できません。メダカが生きつづけるために、では、ほかは何が必要でしょうか。光、底土、ほかの小動物も・・・。
 知恵をだしあつて考え、ミニ地球の構成員に加えてください。
 
ペットポトルのふたは閉じる
、ペツトポトルのフタをしめ、閉鎖空間とします。空気やモノなどは外部とのやりとりを絶ちます。例えばエサを外から与えたりエアーを送ったり・・・といったことは一切ダメです。
 外から入るのは光であり、他にはペツトボトルが置いてある場所の温度が伝わる程度です.この条件でメダカが生活できる環境をいかに作りだすか。そこにこの『ミニ地球づくり』の意味があります。
 
メダカたちに感謝と愛情を
 この「ミニ地球づくり」は、循環型社会や生態系の意味を理解するための、環境学習の一環として行うものです。そのためメダカ(や他の生物にも)に協力してもらうわけです。実行にあたつてはくれぐれも十分に検討し、1日も長くメダカが生き続けられるよう、ベストと思われるプランで望んでください。
   このミニ地球づくりの経験が、めぐりめぐつて地域、地球環境保全の担い手づくりにつながると思う場合のみ、行ってください。
 
これまでの実施例から
ペットボトルに田んぼの土を入れ、底土にした
  メダカは購入.オオカナダモ(水草)も購入して植えた。
メダカは3ケ月程度生存。
●神奈川県立鎌倉高校 2001年2月5日−5月21日 担当:羽角章 (このページの写真)
神奈川県立金井高校 2001年2月10日−5月7日 担当:根岸富男   LINK
 
ポイント
・使う水が水道水の場合、事前に1日、日なたに置き、塩素を抜く
・フタを閉める前に少し時間をおく
・日光をあたえることは必要ですが、水温上昇には注意が必要です
・底士は田んぽなど微生物が多い方がよいらしい
 
実施結果をお知らせくぽさい。
このペットボトルによるミニ地球づくりに取り組んだら、その結果を「新しい環境学習をつくるネットワーク」まで教えてください。どんな工夫をした、結果がどうだったか…などなど。
 

新しい環境学習を作るネットワークについて
 神奈川県内の高校教員が主なメンバー。
環境学習の教材やワークショップメニューづくり、授業での実践などを通じ、学ぶ者が自ら考え行動に移すための環境学習のあり方を模索しています。

   〒248-0026
    神奈川県鎌倉市七里が浜2−21−1
       電話0467−32−4851
    神奈川県立鎌倉高等学校 羽角 章
       ホームページ: http://www.jca.apc.org/~neg/
       メール: neg@jca.apc.org  

  
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