2017全国環境教育ネットワーク 夏の福島西部巡検

   全国環境教育ネットワーク:日教組全国教研第17分科会(環境問題)の有志を中心に1996年に結成されました。
   小中高の教職員を中心に現在会員数約130名。毎年夏に各地の環境問題最前線を訪ねる巡検を実施しています。


 2011.3.11の東日本大震災と東京電力福島第一原発事故。原発災禍に見舞われた福島は自然エネルギーによる復興を目指しています。事故以来、福島とりわけ会津・只見地方の太陽光・水力(揚 水)・地熱発電など豊富な自然エネルギーが脚光を浴びています。そんな福島西部の再生可能エネルギー最前線をたずねます。また、巡検最後には尾瀬・長蔵小屋を訪ね、尾瀬の自然を守った平野長蔵・長英・長靖氏ら親子三代の話を中心に尾瀬の自然保護の歩みについて平野太郎さんに聞きます。オプションで長蔵小屋の連泊プランもご用意。


日時: 2017年8月5日(土)〜8日(火) 定員:20人 (宿舎&移動のレンタカーの定員です。)
集合: 8月5日(土)13:00 東北本線・新幹線郡山駅集合 (11:36東京発 やまびこ49号 12:56郡山着)
     8月8日(火)13:00頃 東北新幹線那須塩原駅 にて解散予定
      オプションツアー参加者は 長蔵小屋連泊 尾瀬ヶ原等散策等 9日(水)午後那須塩原駅解散

費用: 約6万円 現地徴収 (オプションを除く。参加人数によって変動します)
装備: ツアーの最後は沼山峠を越えて尾瀬沼・長蔵小屋まで徒歩1時間。山歩きの装備必要。
申込: 下記リンクのPDF申込用紙をダウンロードし、記入の上、下記事務局宛へfaxを
    あるいは、下記リンクのエクセルファイルで mail : neg@jca.apc.org へ 7月9日(日)〆切り
                ("@"を半角に直してメール送信してください。)
詳細: 日程などに関して今後の変更、詳細はHP http://www.jca.apc.org/~neg
事務局: 神奈川県立高等学校教諭 根岸富男

ご案内 PDF版      地図(A4版9枚組:18.7MB) PDF版    申込用紙   excel   PDF



■8月5日(土)13:30郡山駅集合 
 レンタカーに分乗して出発

●福島県環境創造センター"コミュタン福島" 福島県三春町
 東京電力福島第一原発事故による放射能汚染の広がりに対して、こどもたちの"放射線教育"・"環境教育"をサポートするために福島県が2016年6月に創設。福島県内の小中学生が利用している状況を、同施設の学芸員である佐々木清さん(元中学校教諭)に案内してもらう。佐々木さんは教員時代に優れた独自の放射線教育に取り組んでおられた。その実践のお話も伺えるかな?  コミュタン福島  


●箱崎林業 磐梯高原ペレット工場(
木質ペレット工場)見学
 南相馬市で製材所を営んでおられた箱崎俊一さん。福島原発事故により市内の製材所が汚染され工場は操業停止。そこで発奮して猪苗代にペレットストーブ用の木質ペレット製造工場「磐梯高原ペレット工場」を設立し、環境に優しいエネルギー普及に貢献している。そんな箱崎さんに原発事故のこと、木質ペレットにかける思いなどをうかがう。
    福島民報記事より
←写真左が箱崎さん
磐梯高原 シャレー裏磐梯泊 0241-32-2101



■8月6日(日)
●(株)会津電力 雄国太陽光発電所見学     (株)会津電力HP 
 原発事故と放射能汚染を経験した喜多方の大和川酒造の九代目当主佐藤彌右衛門さん(右写真)は、福島県議会による決議「原子力に依存しない安全で持続的に発展可能な社会づくりを目指し新しい福島を創る」を受けて(株)会津電力を設立。その雄国太陽光発電所を見学し、全国ご当地エネルギー協会代表理事など再生可能エネルギー関連の様々な要職を勤める佐藤彌右衛門さんに福島及び日本の再生可能エネルギー利用の展望をうかがう。
 なお佐藤さんは今話題の河合弘之監督の映画「日本と再生 光と風のギガワット作戦」にも登場し、同映画の連続上映会を開くなど幅広い活動をされている。




●東北電力 柳津西山地熱発電所(&PR館)見学     柳津西山地熱発電所(エネ庁HP)
   柳津西山(やないづにしやま)地熱発電所は、単一ユニットで日本最大の出力65,000kWの地熱発電所で、最大で約10万世帯の一般家庭が消費する電力を賄うことができる。1995年5月運転開始。東北で7番目。全国では15番目だそうです。発電所は無人で運転し続けるが必要に応じて秋田火力発電所から遠隔操作されているとのこと。wikipediaによると、「発電の際に地中から噴出する硫化水素等を回収するプラントをもち、回収物を肥料や火薬の原料として内外の企業に向け出荷している。」のだそうです。




●沼沢沼(湖)揚水式発電所(跡)    沼沢沼発電所跡
 只見線早戸駅の対岸、標高475mの沼沢沼・・・実は立派な天然のカルデラ湖を上部ダムとして、日本で最初の純揚水式発電所が1952年に運用開始されました。発電所は2002年に廃止され、現在は廃墟として残っています。有効落差215.96m、最大出力43,700kW。開設当初東洋一と呼ばれた純揚水式発電所でした。現在は1982年運用開始の第二沼沢発電所(出力46万kW:右下写真)が作られています。上部ダムの沼沢湖はヒメマスの生息地で約5,600年前の噴火で生まれました。深さは96メートル、周囲7kmのカルデラ湖。福島原発事故以来、放射能汚染によりヒメマスの禁漁が続いていましたが、2016年4月、ヒメマス釣りが解禁されました。

■夢をつむぐ人々 (72)水力発電を守る 第二沼沢発電所【サイエンスチャンネル】

 東北電力と交渉の結果、当日は第二沼沢発電所の構内を見学することができます。
 地下に巨大な空間をつくり、そこに発電所が設置されています。乞うご期待。

■取水口音響式魚群迷入防止装置について

■スライドショー 第二沼沢発電所



■8月7日(月) 午前中 ブナセンター見学
             11時頃:只見町発 御池へ、沼山峠までシャトルバス、徒歩1時間にて長蔵小屋へ

●只見町ブナセンター「ブナと川のミュージアム」見学           只見ブナセンターHP
2014年6月12日、ユネスコが認定するエコパークに只見町が正式に登録されました。只見町ではその豊かな自然を資本に「自然首都」を宣言、すでに2007年にブナセンターを設立し、「ブナと生きる、雪と暮らす、奥会津只見の挑戦」と題する只見町地域振興計画を具現化しています。

 夏のブナの森に入ったことはありますか? 太い幹のはるか上方に黄緑色の葉が広がり直射日光を遮っています。森全体は葉っぱが天井となり明るい巨大なホールのように広々としています。冬は一面の雪。豊かな水と生態系が樹下の空間に広がっています。そんなブナの森を体験し、ブナセンターの学芸員の方の説明を聞きます。




●尾瀬沼・尾瀬ヶ原        尾瀬保護財団HP
   我が国の自然保護運動のシンボル尾瀬。しかし、尾瀬一帯は古くは1903年から何回も電力発電ダム計画や林道開発計画などが持ち上がっていました。一方で貴重な高山植物等の発見が続き、保護か開発かという論争が繰り返し議論されてきました。1949年、尾瀬保存期成同盟が結成され、後の日本自然保護協会の前身となり、日本の自然保護市民運動の先駆けとなりました。
 環境庁が発足した1971年、初代環境庁長官大石武一に長蔵小屋主人平野長靖氏が直訴して以来、尾瀬の自然保護はおおきなうねりとなり今日の尾瀬があります。近年では殺到する登山客・観光客によりオーバーユースが問題となるなど、その抜群の知名度により問題も深刻化しています。そんな尾瀬の歴史を振り返る話を尾瀬登山・観光の原点長蔵小屋で平野太郎氏に聞きます。

 長蔵小屋到着時間に余裕があれば、お花畑で有名な大江湿原や尾瀬沼近辺など散策可能。

幻の尾瀬ダム計画



■8月8日(火) 長蔵小屋より三平峠・沼尻休憩所など散策
9時頃長蔵小屋発→(徒歩1h)→沼山峠→(シャトルバス30m)→御池→(レンタカー2h30m)→那須塩原 昼過ぎ解散




●オプション・コース 長蔵小屋連泊者
 @長蔵小屋←(1h)→沼尻←(2h)→尾瀬ヶ原・見晴
  ←(40m)→竜宮・・・・・長蔵小屋泊
 A長蔵小屋←(30m)→三平峠←(30m)→大清水平
   ・・・・・長蔵小屋泊  (ガイド依頼可能)

 ・健脚向けには 燧岳登山:往復5時間(急登です)、
 ・三条の滝コース:往復10時間(無理かな?)


■8月9日(水)
 朝長蔵小屋発→(徒歩1h)→沼山峠→(シャトルバス30m)→御池
  →(レンタカー2h30m)→ 那須塩原新幹線駅 昼過ぎ解散


  尾瀬ハイキングマップ(別ウィンドウ)


  p.s.出来たら皆さんオプションへご参加を!!