電子手紙の送信日付け順・注釈付き一般公開文書館 2001年6月

大局的見地に立って裸の猿の頭脳に近づきつつある自動翻訳柔物の購入と研究状況の中間発表

送信日時 :2001年 6月 14日 木曜日 11:39 AM

件名 :[pmn 15242] 大局的見地より翻訳柔物研究中間発表

 先に翻訳柔物の情報交換がありましたが、その後、まさに日進月歩の状況を目の当たりに見るだけでなく、懐にも厳しく響く、目くるめく体験をしました。

 本当は、しばし、企業秘密を保つべきか否か、少し迷ったのですが、以下、大局的見地に立って、中間発表致します。なお、問題が問題だけに、この際、亡国植民地根性片仮名語の使用は、やむを得ないでしょう。

 当電子手紙広場では、服部さんが、東芝The翻訳プロフェッショナルに60点を付けられ、私が値段を聞くと、返事がありませんでしたが、その後、希望小売り価格が98,000円、ビッグカメラで店頭72,800円(10%ポイントカード割り引きあり)と判明し、えいっとばかりに財布をはたいてしまいました。

 ところが、このまさに清水の舞台から飛び下りる暴挙を、友人に話したところ、実は、それよりも凄くて、大企業がラン(乱暴の意味か?)とかで使っている「PCトランサー」というのがあって、20万円以上とかと言うので、ともかく調査すると、29万円、連結して作業するには、1台ごとにライセンスとかで別の柔物を入れる必要があり、各5万円、ウーム。

 しかし、聞くだけならただと、ビッグカメラに電話すると、調べてくれて、店頭販売していない、ネット通販のみとの返事。「PCトランサー」で電網宝庫検索をすると、会社が変わったとあり、指定の場所をクリックすると、その名もまさに新しい「ノヴァ」という名の会社が出てきて、電話番号もある。画面を見ながら電話すると、詳しく教えてくれて、実は、同じ性能で一般向きの新製品、128,000円の「PCトランサー・プラチナ」をアスキーから発売したばかり [註] と判明。秋葉原のラオックスと石丸電気で「デモ」中という。

 翌日、返す刀で、またもや、ビッグカメラに電話すると、何と、すでに店頭販売している。店頭価格は、日英、英日、専門辞書付きの「フルパック」が、94,800円。またもや、えいっと、清水の舞台から飛び下りて、電話予約し、虎の子の貯金をおろして、実物を入手して、少しいじってみてから、ついでがあったので、「デモ」に立ち寄りました。

 目下、ぶっつけ本番で、注文を受けた仕事に使いながら勉強していますが、 まだ、自動の効果は上がっていないどころか、かえって時間が掛かっています。

 それでも、機能の発達状況は分かりました。簡略に言うと、東芝の方が、最初に日本語になる際には、読み易いが、PCの方が操作が簡単で、学習機能が優れています。持ち主の独自訳を使用者辞書にできて、優先できるし、使い込むと、自分の訳した日本語と英語の対話訳を記憶し、類似文を利用した自動翻訳が可能になります。東芝も類似文が使えますが、数字だけが違う文章しか自動翻訳には使えません。PCの方は、類似の比率を加減する機能もあって、似た文章を使えば、単語がいくつか違っていても自動的に訳し直すようです。

「ようです」というのは、まだ、そこまで練習していないのです。すでに古本になってしまった1999年初版の『プロに学ぶ/翻訳ソフト徹底活用実践ガイド』(バブル・ プレス)を友人がくれたので、それによると、1日24枚(多分、訳文でA4判の意味でしょう)まで仕上げることができるようになった人もいるそうです。この本には、利用者の要望も書いてありますから、次々に改善が進み、どんどん裸の猿の頭脳に近づき、やがては追い越すことでしょう。チェスが実例です。

 どうせ一度は死ぬのなら、PCロボットと対等に戦ってから死にたいものです。


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