『亜空間通信』348号(2002/08/21) 阿修羅投稿を02.12再録

「ヒトラーを必要とした」アメリカを操ったイスラエル建国派シオニスト裏面史

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『亜空間通信』348号(2002/08/21)
【「ヒトラーを必要とした」アメリカを操ったイスラエル建国派シオニスト裏面史】

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 転送、転載、引用、訳出、大歓迎!

 これまた911藪蛇効果か。阿修羅戦争14掲示板に、昨夜半、以下の題名の投稿があった。

http://www.asyura.com/2002/war14/msg/635.html
書評 アメリカはなぜヒトラーを必要としたのか〔産経新聞〕 投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2002 年 8 月 20 日 22:02:20:

 以下、この投稿の中身の「書評」を紹介する前に、割り込み中継。この本、『アメリカはなぜヒトラーを必要としたのか』と合わせて、むしろ、その前に、この際、アメリカとイスラエルの関係を奥深く理解するために、ぜひとも読んで欲しい本の中から、関連する「裏面史」の一場面を紹介しておく。

 以下の「ハンブルグのヴァルブルグ銀行」の主は、ドイツのロスチャイルド家の親戚であり、むしろロスチャイルド家を上回る金融力を築き、アメリカに渡って英語読みの「ウォーバーグ銀行」を開き、ナチと協力するシオニストを援助したのである。

 日経から訳書、『ウォーバーグ ユダヤ財閥の興亡』が出ているが、原書の英語版と比較すると、シオニスト関係のきわどい部分が「出版コストを考慮した編集上の理由」で削除されている。以下が、宣伝文句である。

 国際金融を支配する謎に満ちたユダヤ巨大資本。世界を席巻した一族の波乱の運命を壮大に描いた一大叙事劇。ドイツに興った一金融業が、大恐慌やシティのビッグバンなど激動の歴史の陰で暗躍した知られざる王朝の全貌。

 以下が拙訳の一部。

nise-10.html
『偽イスラエル政治神話』(その10)
2章:二〇世紀の諸神話(その1)
1節:シオニストによる反ナチズム運動の神話(その1)

 [中略]

[ドイツ商品ボイコットを破る“ハアヴァラ協定”]

 ユダヤ人社会の唯一の代表としての公式の認可と引き換えに、シオニストの指導者は、世界中の反ファシズム運動が試みているボイコットを破ることを申し出た。

 一九三三年に、経済的な協力が始まり、二つの会社が創設された。テル・アヴィヴの“ハアヴァラ商会”とベルリンの“パルトロイ”である。

 作戦の仕掛けは、つぎのようなものだった。移住を希望するユダヤ人が、ベルリンのヴァッセルマン銀行か、ハンブルグのヴァルブルグ銀行に、最低一〇〇〇ポンドを預金する。この資金で、ユダヤ人の輸出業者がパレスチナ向けのドイツ製品を購入することが可能になり、これと同等のパレスチナの通貨をハアヴァラ商会の勘定で、テル・アヴィヴのアングロ・パレスチナ銀行に支払う。パレスチナに着いた移住者は、彼がドイツで預けたのと同等の額を受けとる。

 何人もの将来のイスラエル首相が、“ハアヴァラ商会”の計画に参加した。その名を挙げれば、ベン=グリオン[初・3代]、モシェ・シャレット[2代](当時はモシェ・シェルトックと名乗っていた)、ベルリン代表のレヴィ・エシュコル[4代]、ニューヨークで支援活動のゴルダ・メイヤ夫人[5代]と、まさに歴代だった(『ベン=グリオンとシェルトック』[『暗闇/“ハアヴァラ”協定』所収])。

 作戦は双方の党にとって都合が良かった。ナチは、これによってボイコット破りに成功した。

 シオニストは、ドイツ商品をイギリスで売ることにまで成功した。シオニストは、彼らが希望する大富豪のみの“選択的”な移民を実現できた。その資本によって、パレスチナでのシオニストの植民地化の発展が保証されたのである。シオニズムの目的に照らせば、彼らの計画の発展を保証するユダヤ人の資本をナチス・ドイツから救出することの方が、貧乏で労働や軍役に耐えず、お荷物になりかねないユダヤ人の命よりも、重要だったのである。

 この政治的な協力関係は一九四一年、つまり、ヒトラーが政権を握ってから八年後まで続いた。[中略]ユダヤ人国家の創設に“役立つ”ユダヤ人、すなわち、金持ち、技術者、軍事力強化に適した若者などに関するシオニストの“取引き”は、その資格を欠く大多数のユダヤ人を、ヒトラーの手中に見捨てたのである。
[後略]

 以上で引用終わり。以下が、最初の投稿の中身の「書評」である。

書評 アメリカはなぜヒトラーを必要としたのか

「アメリカは自分たちの利益を保護するために独裁者を後押しし、麻薬王と手を組み、過激派を育てることも厭(いと)わない。自由や民主主義といった大義の裏で国益を追求する」-。米外交政策の根本原理を探るため、若手国際ジャーナリストの著者が米国立公文書館で文書の山と格闘し、たどり着いた答えだ。

本書は、米国が第二次大戦前に独ヒトラー政権を支援した歴史から米外交史を掘り起こす。

ソ連への対抗策と欧州経済への主導権掌握のため、ドイツ財界と結んだ米財界エリートは、ヒトラーらを援助。大戦中は反戦運動をあおり、米国の大戦参加を遅らせることでドイツを助けた。

冷戦下での米国は、各地の共産主義政権転覆やソ連に「ベトナムを与える」ためにアフガン内戦を演出、国際政治の舞台裏で秘密工作を展開した。ウサマ・ビンラーディン氏は、こうした過程で米CIAが産み落としたといえるという。政治・経済・諜報(ちょうほう)のエリートらを主役にした米外交裏面史。

 (菅原出著/草思社・一七〇〇円)

 以上で引用終わり。

 以上。


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