『亜空間通信』333号(2002/08/10) 阿修羅投稿を02.12再録

8/12徹底研究実践会「敗戦と戦争放棄」共産党の正当防衛権主張電網情報要約

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『亜空間通信』333号(2002/08/10)
【8/12徹底研究実践会「敗戦と戦争放棄」共産党の正当防衛権主張電網情報要約】

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 転送、転載、引用、訳出、大歓迎!

 きたる8月12日、月曜日の午後6時から9時、わが主催の徹底研究実践会の2回目として、「敗戦と戦争放棄」(アメリカ911事件後の今、改めて問い直す)を行う。会場は、武蔵野市の中央コミセンである。参加費は無料である。

 明日の11日にはまた、地元の平和市民運動が、午後一杯、同趣旨の集会を開く。そこにわが8/12研究会のビラ入れをするので、追加資料として、日本共産党の正当防衛権主張に関する電網情報を検索した。以下はその要約紹介である。

全言語のページから日本共産党、自衛権、正当防衛権、憲法9条を検索しました。?
約17件中1 - 11件目

 最初の二つは、わが電網宝庫頁であった。

http://www.asyura.com/2002/war12/msg/1060.html
『亜空間通信』277号(2002/06/18)
【口実の護憲でも腰砕け自称平和主義者に告ぐ軍備全廃の歴史的好機を逸する勿れ】

akuukan-02-01-141.html
『亜空間通信』141号(2002/01/14)
【ビンも心情テロ擁護も自衛権主張の偽善系左翼も総べてモサドやCIAの絶好の鴨】


http://www5a.biglobe.ne.jp/~sdpkitaq/konken12.htm
今週の憲法
連載 平和憲法の原点(その2)

[中略]

衆議院本会議における代表質問

 1946年6月25日、憲法改正案について吉田総理の提案理由説明を受けた衆議院本会議は即日、各会派の代表質問に入り、28日まで4日間これを続けた。[中略]

▼疑惑・懸念への対応と国体維持のための必要性  
く質問= [中略]日本自由党>

1.政府は「永世局外中立運動」を用意せよ。2.日本は「世界に向かって平和生活を勧告する、平和運動の先端に立つ覚悟」を示せ。

く答弁=吉田総理〉

●日本が再軍備して世界の平和を攪乱する危険は、連合国の「もっとも懸念したところ」である。これは「誤解」だが、「この5ケ年の間の戦いの悲惨なる結果から見まして(略)、日本に対する疑惑、懸念はもっともと考えざるを得ない」。

●「日本がいかにして国体を維持し、国家を維持するかという事態に際会して考えて見ますると、(略)国家の基本法たる憲法を、まず平和主義、民主主義に徹底せしめて、日本憲法が毫も世界の平和を脅かすがごとき危険のある国柄ではないということを表明する必要」を政府として「深く感得したのであります」。

●「ここに至ったゆえんは、そういう国際事情を考慮に入れてのことであります。この点は、各位におかれて深く国際情勢についてご研究下さることを切望いたします」。[中略]

▼自衛権を否定しないが第2項で自衛戦争も不可
く質問=原 夫次郎・日本進歩党>

1.侵略された場合どう対処するか。2.「武力防衛できない」のだから、他国との条約に依存する必要がある。3.「世界連合国家」のように超国家的な権力ができれば、戦争を放棄しても心配はなくなる。

く答弁=吉田総理〉

●戦争放棄条項は「直接には自衛権を否定はしておりません」が、第2項でいっさいの軍備と国の交戦権を認めない結果、「自衛権の発動としての戦争」も放棄している。「近年の戦争は、多く自衛権の名において戦われたのであります。満州事変しかり、大東亜戦争またしかりであります」。

●日本は「いかなる名義をもってしても交戦権」は放棄する。それによって「全世界の平和愛好国の先頭に立って、世界の平和確立に貢献する決意」を表明した。またこれによって、日本に対する「正当なる了解」が得られるのだ。[中略]

▼正当防衛による戦争を正当と考えることは有害
く質問=野坂参三・日本共産党〉

1.戦争には、侵略された国が自国を防衛する「正しい戦争」と他国を征服・侵略する「不正の戦争」とがある。したがって、憲法は「戦争の放棄」でなく「侵略戦争の放棄」とすべきだ。2.日本の過去の戦争は侵略戦争ではないのか。

く答弁=吉田総理〉

●「国家正当防衛権による戦争は正当なり」とする考えは「有害である」。戦争の多くは「国家防衛の名において行なわれた」のだから、「正当防衛を認める」ことは「戦争を誘発するゆえん」になる。

●戦争放棄条項は、「国際平和団体の樹立」によってあらゆる侵略戦争の防止を期している。正当防衛による戦争があるとするなら、侵略する国があることが前線になる。したがって、国際平和団体が樹立された場合には「正当防衛権を認めることそれ自身が有害である」。

文責・河野道夫

 河野道夫を検索すると、

http://homepage1.nifty.com/kenpou/news/ns7.html
憲法通信 第7号
2000年9月15日 憲法調査会市民監視センター
代表 奥平康弘/事務局担当 内田雅敏 澤藤統一郎
連絡先:東京都千代田区三崎町2-21-6-302市民ネット内
電話 03(3221)4668
FAX 03(3221)2558

紹介:社民党護憲本部「今週の憲法」編集部の河野道夫編集長

http://www.koubunken.co.jp/mizusima/2001_09/0903.html
ここに掲載されるコラムは水島先生がオフィシャルのホームページ「平和憲法のメッセージ」で毎週掲載されている「今週の直言」の転載です。

[中略]日本共産党が、「万一の主権侵害」の際の「自衛隊活用」という安易な方針を打ち出し、顰蹙をかったのは記憶に新しい。そもそも、「もし万一攻められたら」という物言い自体が、あまりに素朴で、自己中心的な発想とは言えまいか。[中略]
Copyright (C) 2001 by 水島朝穂
当サイトは出版社・高文研が管理・運営しています。[後略]

 水島朝穂を検索すると、

http://give-peace-a-chance.jp/yuji/events/other/other_1.html
有事法制を考える市民と超党派議員勉強会
日   時:  2002年3月18日(月)14:00~16:00
会   場:  参議院議員会館・第3・4会議室
 (交通機関 地下鉄有楽町線・半蔵門線の永田町駅下車すぐ)
講   師:  水島朝穂さん/早稲田大学教授 [後略]

http://www.asahi-net.or.jp/~eh6k-ymgs/book/japan/mizushima.htm
水島朝穂氏の本[中略]
 氏は1953年生まれ。早稲田大学法学部・同大学院博士課程を経て、1983年札幌学院大学法学部助教授、1989年広島大学総合科学部助教授を歴任。1996年より早稲田大学法学部教授、憲法学・法政策論・平和論。[中略]
* 君はサンダーバードを知っているか - もう一つの地球のまもり方
日本評論社。「サンダーバードと法を考える会」編。
水島氏が「コーディネーター」として主要部分を執筆し全体を編集した本である。
「サンダーバード」を例にあげて防衛ということを考えるその発想が面白い。


全言語のページから日本共産党、自衛権、正当防衛権、憲法9条 野坂参三を検索しました7件中1 - 4件目 (これも最初の二つは、わが電網宝庫頁。同上)

http://www.marino.ne.jp/~rendaico/daitoasenso/sengodemocracy_kenpo_seiteikatei.htm
428911 戦後憲法の制定過程について(一)経

【共産党野坂議員の妙な質疑】

 この時、野坂は、「戦争放棄」条項に食いついて、6.28日の本会議で、概要「自衛戦争は正義の戦いだ。自衛権まで放棄しているのは行き過ぎではないか」、「戦争一般放棄という形でなしに、我々は之を侵略戦争の放棄、こうするのがもっと的確ではないか」と質問している。

 これに答えた吉田の答弁がふるっている。概要「そんな考え方は有害だ。近年の戦争の多くは国家自衛権の名のもとに行われている。故に正当防衛権を認めることは戦争誘発の原因となる」、「自衛権による交戦権、侵略を目的とする交戦権、この二つを分けることが、多くの場合において、戦争を誘起するものであるが故に、かく分ける事が有害なりと、申したつもりです」、「日本が戦争放棄を宣言して漸く世界の信を得ようとしているとき、自衛権についてとやかく論議することは再び世界の疑惑を招くことで有害無益な論だ。なぜなら従来の侵略戦争はいずれも自衛権発動の名目で為されたからだ」。今日から見て立場が逆転しているこの滑稽なお互いの質疑は、歴史の皮肉とは言えよう。[後略]

 以上で引用終わり。

 なお、上記の「今日から見て立場が逆転している」という評価には、疑問を呈して置く。当時の野坂は、口では「平和革命」を唱えはしたものの、武力闘争による「共産主義」ないしは「社会主義」革命を支持していたのであり、「絶対平和主義」の立場ではなかった。「正義の戦い」の擁護には、既存および将来の武力闘争による「共産主義」ないしは「社会主義」革命を「守る」戦いの想定があったと考えるべきであろう。

 その矛盾または欺瞞が、現在の日本共産党の「『自衛隊活用』という安易な方針」の露呈にまで至っているのである。

 私は、この問題を重視している。具体的な経験を挙げると、痩せても枯れても、一応の組織を持つ日本共産党が、間違った方針で、しかも、官僚支配をする場合、争議団の「合い言葉」は、「敵と戦うよりも味方と戦う方が難しい」であった。当時は、今よりもはるかに、日本共産党が労働組合運動の内部で組織力を持っていたから、この「味方と戦う」ことは、熾烈な戦いとなった。要するに「味方」(一応そう呼ぶ)の内部で主導権を握らないことには、敵と戦うこともできなくなるのだった。今の日本の平和運動は、「貧すれば鈍する」の極にあるが、それでもなお、以上の戦いの原則は、同様なのである。

 以上。


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