『亜空間通信』822号(2004/07/09) 阿修羅投稿を再録

オウム国松長官銃撃捜査一斉報道の最大欠陥は北朝鮮謀略欠如で違憲政党公明批判に向わぬ腰抜け

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『亜空間通信』822号(2004/07/09)
【オウム国松長官銃撃捜査一斉報道の最大欠陥は北朝鮮謀略欠如で違憲政党公明批判に向わぬ腰抜け】
(注:長文のため阿修羅投稿は主要部分の抜粋)

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転送、転載、引用、訳出、大歓迎!

 目下の最大の急務は、2日後に迫った7月11日の参院選で、どれだけ、公明党を落とし込めるか否かである。

http://www.jca.apc.org/~altmedka/2003aku/aku817.html
http://www.asyura2.com/0406/war57/msg/367.html
『亜空間通信』817号(2004/07/05)
【イラク派兵支持公明党と自民支持急落道連れ季刊『真相の深層』創価学会「右翼団体」分類戦後史】

[中略]
 この件では、さらに季刊『真相の深層』3号で、新たな知られざる事実を明らかにしつつ、分析を深める予定である。当面、最も重要な分析を示すと、アメリカは、戦後の日本の支配に、日本という「敵」に対して、「敵の敵は味方」の古典的教訓を活用し、日本の植民地支配に苦しんだ朝鮮人を、味方、ありていに言えば、目下の手先として使ったのである。創価学会オウム真理教、統一協会、すべて、背後にアメリカ=CIAが潜む朝鮮人中心の謀略機関である。

 同じことは、ドイツでは旧ナチ党幹部、秘密警察ゲシュタポ、イタリアではファシスト、マフィア、ユーゴのクロアチアでは、ナチスも恐れをなしたウスタシャと呼ばれる秘密警察・謀略機関員の活用になっている。

 この手法は、むしろ、戦国時代からの常識である。この米=朝(南北)謀略機関の戦後日本支配の現段階が、政教分離の憲法に違反する不気味な政党、公明党による「自民党の底支え」なのである。だからこそ、私は、今、公明党を撃つのである。
 [後略]

http://www.jca.apc.org/~altmedka/2003aku/aku806.html
http://www.asyura2.com/0406/war56/msg/1222.html
『亜空間通信』806号(2004/06/27)
【松本サリン事件10周年に寄す北朝鮮テロ集団オウム真理教の形跡無視した関連組織への重大疑問】

[中略]
(2004/06/26)、土曜日、私は、以下のワールドフォーラムの総会とシンポジウムに参加した。総会では、運営幹事就任の予定者、および、きたる8月の例会の講師として紹介された。引き続き開かれた6月例会、シンポジウムでは、会場からの補足発言を求められたので、アメリカで出版された資料などを紹介しながら、国際的な視野から見て、テロの背後の巨大で歴史的な背景を重視すべきであると、助言した。

 このシンポの最初の発言者で、元・陸上自衛隊科学学校校長の井上忠雄とは、会場の入り口で挨拶を交わしたが、私が半年で退学した防衛大学校の同期であった。彼は、私の退学のことなどはまるで気にせずに、「同期生」として固い握手を求めてきた。彼とは、懇親会でも、同期の共通の友人に関する昔話あんどを交えて歓談した。講師陣の中では最古参、最年長で旧知の仲の菅沼光弘は、元・公安調査庁の職員として、オウム真理教北朝鮮の担当者であった。彼とも何度も会っている。

http://www.worldforum.jp/
世代を担うリーダーを育てるワールドフォーラム
総会のご案内・・・2004年6月26日(土)
第1部 総会
第2部 安全保障シンポジウム「アルカイダの正体と日本のテロ防止策」
アジア社会経済開発協会会長 菅沼 光弘 氏
元陸上自衛隊化学学校校長(陸将補) 井上 忠雄 氏
防衛庁長官官房施設課長 青木 信義 氏
国際政治経済学者 浜田 和幸 氏

今年は第2部として 安全保障シンポジウム「 アルカイダの正体 と 日本のテロ防止策」 というテーマで、その正体と有効な対策に迫ります。それぞれの視点から、「日本の安全保障維持」と「仕掛けられると予想されている「謀略のテロ」には如何に対処すべきか」という喫緊の深刻な問題について考えてみたいと思います。
[中略]
 以上の講師陣は、テロ、北朝鮮、オウム真理教関する日本の最高級の専門家である。彼らが異口同音に語り、そして私も賛成したのは、松本サリン事件、翌年の都心、霞ヶ関周辺での地下鉄サリン事件は、北朝鮮の事実上の軍事的な工作であり、テロであり、日本の官僚機構が、この種の問題で、まるで役に立っていないということだった。
[後略]

 私の手許には、上記の元陸上自衛隊化学学校校長(陸将補)井上忠雄から謹呈を受けた彼の著書、『「テロ」は日本でも確実に起きる』(2003.11.20.講談社新書)がある。

 彼は、冒頭に、痛恨を籠めて、以下のように記している。

「あの痛ましいテロ(地下鉄サリン)事件。これを受けて、破壊活動防止法の団体規制をオウム教団のかけるかどうか議論された。だが結局、それは議論だけで終わった」

 なぜ、それが「議論だけで終わった」のか。その背後には、巨大な国際的謀略が潜んでいるのである。私は、彼の著書の謹呈を受ける前に、彼に、以下のわが通信を含む季刊『真相の深層』2号を謹呈していた。

http://www.jca.apc.org/~altmedka/2003aku/aku772.html
http://www.asyura2.com/0403/war55/msg/416.html
『亜空間通信』772号(2004/05/19)
【『拉致と核と餓死の国・北朝鮮』を謹呈され著者・萩原遼の米国資料調査報告を聞き概略仮説提示】

[中略]
『拉致と核と餓死の国・北朝鮮』から要約すると、北朝鮮がアメリカから「ごろつき国家」と呼ばれ、「「おどしとゆすりで生きる国」になったのは、ソ連も中国も参加したのに、北朝鮮が参加できなかったソウル・オリンピックの1988年からである。北朝鮮の国際的な孤立は、無惨な状況であった。

 翌年の1989年には、ベルリンの壁が崩壊し、北朝鮮が、オリンピック不参加の孤立を誤魔化すために無理に無理を重ねて、平壌で開いた第13世界青年学生祭典の出費で、経済の崩壊が加速した。ルーマニアの独裁者、チャウシェスク夫妻が、蜂起した市民の手で銃殺された。

 金日成と金正日の親子は動転し、怯え、逆に、民衆弾圧、強制収容所、差別強化へと走った。

 萩原遼のアメリカでの資料研究は、上記の単行本の延長線上にある。北朝鮮の食料生産は、飢餓状態の原因ではない。飢えない程度の生産はあったのである。

 北朝鮮は、しかし、食料援助を受けていた。なぜか。萩原遼は、「飢餓カード」の利用という表現をした。「核カード」と「飢餓カード」が、金正日政権維持の秘密なのである。

 その間、金日成は死ぬが、息子の金正日による謀殺説が優勢である。萩原遼は、『拉致と核と餓死の国・北朝鮮』の最終の章、第三章を「仮説・金正日による350万人の餓死殺人」と題しており、その「八」項を「もうひとつの恐怖の仮説」とている。この謎を、私は、以下のような仮説で解く。

 金日成は、元ソ連軍将校である。以後もソ連寄りだが、ソ連も崩壊し、経済援助は得られなくなった。その窮状に付け込み、息子の金正日を傀儡に仕立てたのが、アメリカ、CIA、統一教会の朝鮮人、文鮮明である

 私は、萩原遼との約10年振りの再会と彼の講演、その後の懇親の場で、彼らを理解するためには、アメリカ人による英語の原著の訳書、『貧困に巣食う』(朝日新聞社)が、必読書であると説いた。

 この労作が暴くアメリカのアフリカ諸国に対する食料援助の手口を、北朝鮮に適用したのではないか、と示唆したのである。萩原遼は、直ちに、私に、その書名を聞き質し、メモした。その後は、まだ会う機会がないが、読んで、研究しているに違いない。

 わが発想は、いわば老練の敏腕刑事の常道なのである。犯人像と犯行の経過を、長年蓄積した知識と経験から、割り出すのである。

 アメリカは、高度に発達した工業国だが、農業国家でもある。中西部の農民は、過剰の農産物を抱えている。これを、アメリカの国家予算で買い上げ、海外援助に使うことによって、農民は、アメリカの保守支配の土台となっている。

 この状況は、日本の農協の支配下にある農産地帯と同じである。経済大国の日本の海外援助、ODAの有様については、周知の事実なので、ここでは省略する。

『援助貴族は貧困に巣食う』の記述を要約すると、アフリカ諸国へのアメリカの食料援助は、「なぜか」決まって、現地の収穫期に大量に届く。農産物の市場価格は暴落し、現地の農業は崩壊する。それがまた、新たな食料援助の口実となり、それを推進するODA型の援助団体の役員、援助貴族は、贅沢三昧となる

 現地の政権は、たいていの場合、軍事政権である。軍事政権の傀儡どもは、援助の食料を売り飛ばして、アメリカから武器を買う。かくして、アメリカの体制を支える農業地帯と、軍需工業は、アメリカ国民の税金を、懐に入れるのである。

 北朝鮮の場合には、核が出てくる。これも軍需である。しかも、背後には、ウラン鉱石を握るウラン・マフィアが控えている。北朝鮮の核燃料工場が、スイスに本社があり、重役にアメリカの現・国防長官、ラムズフェルドを頂いたこともある巨大企業の仕事であることは、イラク「戦争」の最中に、電網情報として、喧伝された。日本の大手メディアは報道しなかったかもしれないが、知る人ぞ知る周知の事実なのである。

 これらの情報を総合すると、金正日を傀儡に仕立てたアメリカ、CIA、統一教会の朝鮮人、文鮮明らは、「核カード」と「飢餓カード」を駆使して、朝鮮、日本、アメリカの国民を騙し、税金からの強奪という最も安易で最も犯罪的な搾取、収奪を続けているのである。
 [後略]

 私は、7月7日の夕刻、以下の投稿をした。

オウム元幹部ら逮捕は事件板に花盛りだが北朝鮮軍事の謀略が欠如。
http://www.asyura2.com/0406/war57/msg/414.html
投稿者 木村愛二 日時 2004 年 7 月 07 日 20:30:45:CjMHiEP28ibKM

日経の夕刊でも超巨大記事のオウム元幹部ら逮捕は、事件板に花盛りだが、北朝鮮の軍事の謀略という視点が欠如している

これでは、日本の間抜け権力機関、大手メディアと、まったく変わらない。
諸氏の決起を促す。

国松元長官狙撃、元巡査長・オウム元幹部の3人逮捕(読売新聞)
http://www.asyura2.com/0403/nihon13/msg/853.html
投稿者 エンセン 日時 2004 年 7 月 07 日 11:12:16:ieVyGVASbNhvI
(回答先: 警察庁長官銃撃:オウム真理教元幹部3人と元警官を逮捕 [毎日新聞] 投稿者 辺土名ニーチェ太郎@貴族道徳 日時 2004 年 7 月 07 日 10:31:07)

 国松元長官狙撃、元巡査長・オウム元幹部の3人逮捕

 1995年3月に国松孝次・警察庁長官(当時)が東京・荒川の自宅マンション前で狙撃された事件で、警視庁南千住署の特捜本部は7日朝、96年に「私が撃った」と供述し、関係ないとされた警視庁元巡査長ら、オウム真理教の元信者や現信者3人が犯行に関与していたと断定、殺人未遂容疑で逮捕するとともに、関係先数か所の捜索を始めた。

 教団元「法皇官房」幹部も爆発物取締罰則違反の疑いで逮捕、狙撃事件についても追及する。事件発生から9年余り、全国を震かんさせた警察トップへのテロ事件の捜査は解明に向けて動き出した。

 殺人未遂の疑いで逮捕されたのは、警視庁の元巡査長で会社員の小杉敏行(39)(静岡県相良堀野新田)、教団の元「防衛庁」長官、植村(旧姓・岐部)哲也(49)(高知市朝倉)、元「建設省」幹部で、埼玉県八潮市の教団施設で暮らす砂押光朗(36)の3容疑者。爆発物取締罰則違反の疑いで逮捕されたのは元「法皇官房」幹部の石川公一容疑者(35)(東京都渋谷区元代々木町)。

 調べによると、小杉ら3容疑者は95年3月30日午前8時30分ごろ、荒川区南千住6のアクロシティマンション1階の通用口前で出勤途中の国松長官に向けて回転式拳銃4発を発射、3発を腹部などに命中させ、全治1年6か月の大けがをさせた疑い。3容疑者は別の数人と共謀し、拳銃発射の実行犯は「氏名不詳の容疑者」とされた。

 石川容疑者は、地下鉄サリン事件の前夜、東京都杉並区の宗教学者の自宅マンション前で時限式発火装置を爆発させた疑い。

 特捜本部は、犯行の10日前の3月20日に地下鉄サリン事件が発生、同22日にオウム真理教の教団施設の一斉捜索が行われたことから、教団が、捜査のかく乱を狙ったテロ事件の可能性が高いと見て捜査を進めていた。

 この結果、狙撃事件の目撃情報や、最近の調べでの小杉容疑者の供述から、特捜本部は植村、小杉両容疑者が現場周辺で実行犯の逃走を支援し、小杉容疑者は下見もしていたと判断。砂押容疑者については現場にはいなかったとみられるものの、事件直後に「捜査をやめろ」などとテレビ局に電話をかけて捜査を妨害しようとしていたことから、事件を事前に知っていたと断定、狙撃の実行犯を特定しないまま異例の逮捕に踏み切った。

 小杉容疑者は96年春、特捜本部の調べに「私が撃った」「4発撃って、初めの3発が当たった」「銃は神田川に捨てた」などと供述したが、東京地検は97年6月、「実行犯であることには重大な疑問を抱かざる得ない」として立件を見送った。警視庁は小杉容疑者を、教団幹部に警察車両のナンバー情報を漏らした地方公務員法違反容疑で書類送検したが、地検は起訴猶予処分としていた。

 特捜本部は「教祖」だった麻原彰晃こと松本智津夫被告(49)(1審・死刑、控訴中)や元教団幹部が犯行を指示していた疑いがあるとみて捜査を進める。

 警察庁は長官狙撃事件に関係した疑いがあるとして、教団信者の平田信(39)、高橋克也(46)、菊地直子(32)の3容疑者を特別手配しているが、行方はつかめていない。警視庁のOB会は、有力情報の提供者に200万円の懸賞金を提供することを決めている。(読売新聞)
[7月7日10時44分更新]
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040707-00000001-yom-soci

 以上のわが投稿に、以下のフォロー投稿があった。

Re: オウム元幹部ら逮捕は事件板に花盛りだが北朝鮮軍事の謀略が欠如。
http://www.asyura2.com/0406/war57/msg/444.html
投稿者 JFK 日時 2004 年 7 月 08 日 18:28:19:JXb2byltvnP6A
(回答先: オウム元幹部ら逮捕は事件板に花盛りだが北朝鮮軍事の謀略が欠如。 投稿者 木村愛二 日時 2004 年 7 月 07 日 20:30:45)

○オウムと北朝鮮の深い闇に、日本の政治家が関わっているのだろうか?
 公安警察と政治家の暗闘を想起してしまう・・・。

 以下、まずは、この投稿の[後略]に引き続く元の記事の重要な部分を示す。ここには、「あの事件当時の国家公安委員長が野中広務だったこと」が指摘されているのである。この点は、私も、かなり前に気付いて、どこかで書いた。「野中広務」は、当然、疑惑の対象として、徹底的な調査が必要である。
・・・・・・・・・ 明らかに北朝鮮が関わっていると思われるこの事件がここで急に解決に向かうこととそれとを結びつけない方が不自然ではないのか。もうひとつはあの事件当時の国家公安委員長が野中広務だったことだ。闇同和の帝王が警察のトップを務めていたということ自体笑うほかはないが北とのパイプ役でもあった彼が権力のラインから退いたことがどういう影響を与えているのかどうか。ことは単純に金豚に恩を売るということではなくもっと複雑な「ラインの付け替え」が行われているのではないか。国家を代償として。・・・・・・・・・・

勝谷誠彦の××な日々。
■2004/07/07 (水) 包丁い~ぽん。ランドセルに入れ~て。板前真っ青。
http://www.diary.ne.jp/user/31174/

「(略)私はオウム事件の当初からこれは北朝鮮による間接的な侵略であると書いてきた。ほかにも中国の一部軍閥やロシアマフィアも関わっていると思われたが明らかに絵を書いたのは北朝鮮でありあの盲人もどきの豚はそれに踊らされた低能に過ぎないと。

 しかし不可解なことに日本国政府はある時点からこの海外侵略(もしくは浸透)説をかなぐり捨ててロシアなどに派遣するはずであった捜査員まで呼び戻してしまう。そしてそのあとロシアでは下院のオウム問題委員長が「交通事故死」を遂げるなどオウムと海外のかかわりは急激にして強引な幕引きが行われるのである。(以下略)」

「オウム石川は何度も下見」美人運転手が証言-国松長官銃撃事件の南千住の現場
http://www.zakzak.co.jp/top/2004_07/t2004070818.html 

「国松孝次警察庁長官銃撃事件の関与が濃厚なオウム真理教の元幹部、石川公一容疑者(35)。」(略)

 美貌の女性は「彼と車に乗っていて警察官の職務質問を受けたとき、彼は大物政治家の名前を出して凄んだことがあった。石川の実家は大きな開業医で、父親は大物政治家の有力後援者だというのです。もし、おかしな圧力で自由になったのならば本当に許せない」とも憤っていた。」

 以下は、上記の 日記風の冒頭の部分の(略)の前の復元である。

■2004/07/07 (水) 包丁い~ぽん。ランドセルに入れ~て。板前真っ青。

4時起床。信濃町のカルト教団と朝鮮半島のカルト国家の両方に魂を売ることで地位にしがみつこうとしているオカルト首相だがあるいはとんでもない所にも手を突っ込んだのかもしれない。95年の国松孝次警察庁長官の狙撃事件で警視庁はオウムの幹部どもの一斉検挙に乗り出した。

http://www.yomiuri.co.jp/main/news/20040707it01.htm

ご存じのようにこの事件は今回逮捕された小杉敏行元巡査長が一度メディアに対して告白したもののそれを警察庁は認めなかったという「一度は終わった事件」である。また今回逮捕された中に含まれている石川公一は法王官房長官という麻原の側近中の側近でありながら処罰らしい処罰を受けずにそのことから公安のスパイではないかという見方まで出ていた。彼は小松島の医者の息子で灘の後輩です。すみません。それがここへ来ての驚きの逆転逮捕劇である。以下妄想であればいいと思いつつ記す。
[後略]

 次の疑惑の人物は、国家公安委員会の実態、警察庁の長官である。

 以下のわが電網宝庫の頁は、2004.07.08.現在、ヒット数、5,046である。

http://www.jca.apc.org/~altmedka/ron-38-ya1.html
神奈川県警腐敗の背後にオウム関連の巨大暗流

(その1)TBSバッシング検察リーク情報操作への疑惑
1999.9.11.mail再録・増補。

 神奈川県警の腐敗が、このところ激しく露呈していますが、かつての大阪府警の腐敗の背景にも、山口組との癒着がありました。神奈川県警の場合には、それより以上に、恐るべき巨大暗流が存在する可能性を指摘しておきます。

 神奈川は、オウム真理教発祥の地です。いささか右翼チックの嫌いはありますが、私の分類では商業主義野次馬ジャーナリズムの新潮社の月刊雑誌、『新潮45』(1996.7)に、「オウム帝国の正体/完結編PART3/闇に葬られた警察情報」があります。長い記事なのですが、急遽、HP入力します。『週刊新潮』の記事にもなっていますが、そちらはコピーが手許にないので、発行日は分かりません。

 上記連載記事の筆者は、ペンネームで「一橋文哉」、末尾には「いちはし・ふみや」とありますが、ヒトツバシ・ブンヤ(新聞記者)と読めるので、千代田区一橋の毎日新聞の記者の匿名ではないかと噂されています。この記事を要約し、実名を入れると、オウムと、暴力団と、地下鉄サリン事件当時の警察庁長官の前任者、元神奈川県警本部長、城内康光の間に、闇の取り引き関係があったというものです。

 取り引き発生の原因は、城内が神奈川県警本部長時代に、部下で、しかも警察官の娘を、自分の宿舎の掃除中に強姦し、腹心の部下の揉み消し工作により愛人にしており、そのことを暴力団が知り、それが、オウムの前身の神仙の会事件の捜査中止の取り引き材料となったというものです。

 この雑誌記事では、実名が出てこないのですが、『噂の真相』の「うわさの真相」欄には、前後の事情から判断して、実名を記す短い記事が掲載されました。そこで、おりからTBS坂本弁護士テープ事件を調査中の関係で、私は、警察庁と新潮社に電話取材し、警察庁の広報関係者が新潮社に「抗議」に行き、新潮社は、筆者の調査結果を信じるとし訂正を拒否し、そのままになっていることを確認しました。少なくとも、警察庁には、新潮社を告訴できない事情があったことは確かです。

 しかし、こういう事情、記事によれば「伝説」は、下々には行き渡るものです。

 こうした警察部内の事情、それをごまかすための検察リーク情報操作、スケープゴートのTBSいじめ、ひいては冤罪報道の野放し、メディアの腐敗、その結果が、警察、検察、メディアのスキャンダル続出の背景にあるのです。日本は、マフィア支配のアメリカにも負けず、腐り切っているのです。

 別途、いわゆる「TBS問題」については、すでに1冊の単行本になるだけのワープロ草稿があるのですが、同時並行で、昨年出版に漕ぎ着けた拙訳『偽イスラエル政治神話が話題となり、国際的にはより重要な問題をはらんでいたので、そちらを優先せざるを得ませんでした。

 そのような折、それまでの私の資料収集の中で、疑惑だらけのオウム真理教問題の捜査、起訴、そして、突如のTBS問題リーク、などなどに関して、最も鋭く、しかも、どうやら、ほとんどが警察内部からの告発情報と見られる記事が、この「オウム帝国の正体」「闇に葬られた警察情報」だったのです。

 しかも、私は、日時などの情報を忘れていたので、まったくの偶然なのですが、最初に記した日時にmailを送った直後、1999.9.12.日経で、「坂本弁護士一家を慰霊/元同僚ら」という記事を見たのです。元同僚の何人かは、私の争議中の司法問題での運動の仲間です。この記事では、「坂本弁護士と家族を救う全国弁護士の会」の事務局長が、「坂本事件は過去のことではない。教団の活動は再び活発化しており、裁判や信者の脱会問題など課題はまだ山積している」と述べたことになっています。

 私は、上記の「など」に、本当の真相解明が行われていないことも含まれていると解釈します。村井殺害、国松警察庁長官狙撃、その他、オウム事件は謎だらけであることは、誰の目にも明らかなのです。

  以上で(その1) 終わり。下記の第1章に続く。

2004.07.08.現在までのヒット数:4,336
http://www.jca.apc.org/~altmedka/ron-38-ya2.html
『新潮45』(1996.7)
オウム帝国の正体【完結編PART3】
闇に葬られた警察情報:第1章/伝説

 早くから目をつけていながら、捜査当局はなぜかオウムの摘発を逡巡した。

坂本事件に見え隠れする暴力団の影、警察のスキャンダル……。
 そこには恐るべき情報が隠されていた。
 一橋文哉
 本誌特別取材班

第1章 伝説

 女がひとり、泣いていた。

 1983年。その女性は関東地方のある町で暮らしていた。

 厳格で真面目な仕事人間である父親。優しく控えめな性格ながら、シンの強さを持っている母親。そんな典型的な中流家庭に育った女性は、地方都市ではよく見られるように、家柄や学歴、父親の職業に対する信頼度、地域社会における評価などから、学校や周囲の推薦もあって、その地方でも規律が厳しいことで知られる団体に就職した。父親がその団体の関係者であったことも影響したのは間違いない。

 その団体は全国組繊で、本拠地が東京にある。女性が勤めたのは、その県の中心都市にある本部であった。

 職場では総務畑に属し、さまざまな事務処理を担当したほか、本部の上層部である上司の秘書的な仕事も任せられた。

 明るく素直な性格や、スリムで都会的な容姿、のびのびと健康的な色気を感じさせる肢体は、圧倒的に男性が多い職場ではかなり目立ったようである。

 元同僚の一人は、こう話す。

「とにかく明るくて、我々がからかうと、頬をポーッと染めるような純情な女の子でした。何一つ不自由なく育ったせいか、ややひ弱で、他人に甘えるところもありましたが、そこがまた可愛らしくて、『俗世間の荒波から守ってあげたい』と思わせるところがありましたね。男性からも女性からも“職場のマスコットガール”として、大変な人気でした」

 数年後、職場の先輩からの紹介で同じ団体に勤める“明朗快活で前途有為な青年”と見合いし、半年程度の交際期間を経て婚約……という、これまた、お決まりの「幸せコース」を辿った。

 すべてが順風満帆……のはずだった。そんな彼女に悲劇が襲いかかったのは、結婚式を数ヵ月後に控えた、ある蒸し暑い日のことであった。

 女性はその日、東京から単身赴任中で、団体の上層部専用宿舎に1人で生活している上司のため、宿舎の清掃に出掛けた。

 これは正規の業務ではないが、そうした上司のほとんどが単身赴任であるため、総務畑の女性職員が月に数回、交代で宿舎の清掃などを行うのが、長年の慣習となっていた。同僚の女性織員と一緒のケースが多いのだが、この日はたまたま、同僚に急用ができたこともあり、1人で宿舎に向かった。

 この女性にとって、こうした雑用は貴重な休日を潰される難点はあったものの、必ずしも嫌な仕事ではなかったようだ。

 彼女はある日、女友達の一人に、

「あの上司は男らしいし、仕事もできて尊敬できる人だから、(身辺の世話は)決して嫌じやないの。それに、私たちからすれば、雲の上の人みたいに近寄り難いエリートでしょう。その素顔を見ることは、他の人にはなかなかできない訳だから、楽しみなところもあるわ」

 と語つている。

 だが、そうした“密やかな期待”が、逆に警戒心を緩め、悲劇を生んだ。

 女性が家事をしている最中に、その上司が突然、襲いかかってきたのである。

 上司は団体内におけるポストはもちろんだが、社会的にも信頼される地位にあった。しかも、日頃の温厚で紳士的な言動、いかにも優秀なエリートといった感じの冷静沈着な仕事ぶりなどから、まさかそんな破廉恥行為に及ぶなどとは想像もできなかった。女性の心の油断を責めるのは、あまりにも酷い状況であった。

 その男の妻が長期間にわたり重病を患っていたことも災いした。

 不意をつかれた女性は最初、ショックで呆然としてしまい、「止めて下さい」と懇願するのが精一杯だった。それでも途中から必死に抵抗したが、女性の細腕ではどうにもならなかった。

 それは決して不倫だとか、醜聞などではない。レイプというれっきとした犯罪行為であった。しかも、被害者は親子ほども年齢が離れた自分の部下で、フィアンセがいる女性なのだ。

 女性は帰宅後、ずっと自分の部屋に閉じこもって泣き続け、事情を知らない家族を心配させた。

 信頼していた上司に裏切られたショックや、婚約者に対する悔恨の情が女性の心を苛み、絶望の淵に追いやったことは想像に難くない。女性は誰にも相談できず、1人部屋の片隅で泣くしかなかったのだろう。

 女性はその“事件”の後、しばらく勤め先を休んだ。それを知った上司は自分の行為が発覚し、スキャンダルに発展することを恐れた。何どか女性と通絡を取り、謝罪するなど善後策を講じようとしたが、うまくいかなかった。

 男は立場上あまり自由に行動できなかった。そうかと言って周囲に相談することもできず、焦り始めた。

 そこで、本拠地の東京近辺にいる腹心を呼んで打ち明け、“事件”のもみ消しを依頼した。

 腹心が何をしたのかは分からない。が、女性は数日間休んだだけで、その後は何事もなかったかのように出勤し、前にも増して熱心に仕事を続けた。

 ただ、私生活の面は大きく変わった。

 明るく爽やかな笑顔は消え、口数も滅った。あまりの激変ぶりに、同僚らは心配して理由を尋ねたり励ましたりしたが、女性は何も語らなかった。

 しぱらくして、女性は結婚相手の青年に理由を一切告げないまま、一方的に婚約を解消した。

 そして何と、いつの間にか、その上司の愛人となっていたのである。

 最初は男の方が女性を無理に呼び出し、関係を続けていたが、そのうち、女性も男の指示に従うようになったようだ。

 2人の関係は密かに続けられた。周囲に悟られないように、女性が深夜や休日にこっそり宿舎を訪れたり、東京などに出張した際、都内のホテルで会うようにした。

 翌年、その上司は東京に栄転したが、度々お忍びでその県を訪れては女性と会ったり、時には東京に呼び寄せることもあったという。

 最終的には、その女性を退職させ、都内にマンションを借りて住まわせた。

 女性が口を噤んだおかげで、男は順調に出世街道を歩いた。ついに、その団体全体のトップクラスにまで上り詰め、絶大な権力を握った。

“事件”のもみ消しに奔走し、女性のその後の世話係を務めた腹心たちも皆、揃って出世した。

 現在、男は団体を定年退職し、海外で別の仕事をしている。外国に出発する際に、その女性も連れて行こうとしたが、さすがに腹心たちが押し止め、女性が日本を離れるのを嫌がったこともあって、実現はしなかった。ただ、2人が会う機会は減ったものの、その関係は未だに続いている……。

捜査打ち切りの「取引」

 これは、女性の周辺や、元の勤務先の関係者の問で密かに語り継がれている「伝説」である。

 2人の関係はもちろん、一部の人間しか知らないトップシークレットであった。

 だが、そこは狭くて排他的な地域社会のこと。それぞれの様子が微妙に変化したことに不審を感じ、あれこれ詮索する人がいたり、1人が一緒にいるところを目撃した人も現れた。

 最初の“事件”の直後、憔悴し切った女性の姿を知っている家族や友人には、その後の女性の変化が訝しく映った。一方的に婚約を破棄されたフィアンセとその関係者たちも、突然の破談に思い当たるフシがなく、とても納得できなかった。

 そうした疑念がやがて、関係者の間で1つの「伝説」となって語られるようになったのである。数年前には「内部告発」として一部のマスコミに伝わり、取材されかけたこともあった。

 だが、幾つかの客観的な証拠や、複数の関係者証言がありながら、それが「事実」として報じられず、今でも「伝説」のまま残っているのは、女性がレイプ事件はもちろん、その後の愛人関係さえ頑として認めなかったからだ。

 それを敢えて、ここに記したのには訳がある。

 実は、その「伝説」に関する情報が、オウム真理教との関与が囁かれている暴力団に流れた形跡があったからだ。

 そして、何よりも、2人が勤めていた団体が「警察」であったためである。

 それが漏れ出したのは、ひょんなことからであった。

「オウム真理教がまだ、オウム神仙の会と呼ばれでいたころ、ある事件に関連して現地の警察に目を付けられていたことがあった。ところが、当局がいよいよ、麻原彰晃被告ら幹部から事憤聴取を行い、本格的な取り調べに入ろうとした矢先、なぜが、上の方からストップがかかったらしい。

 その事件自体は今、次々と判明している一連のオウム事件のような凶悪犯罪ではなかったし、オウムの名前もまだ知られていなかったから現場の捜査員たちは皆、訳が分からずに首を傾げはしたが、結局、そのままになったようだ。当時の捜査員たちは、オウム真理教の実熊が明らかになるにつれ、『あのころ、オウムを摘発していれば、地下鉄サリンなど悲惨な事件を未然に防げたかも知れない』と侮しい思いをしていると聞いている」

 捜査関係者の1人は、そう明かす。

 その事件があったのは、2人がいた県であった。

 しかし、それが「伝説」とどう繋がるのであろうか。

「その事件が潰れたという噂は、私も警察内部で耳にしたことがある。でも、その背景にある話の方が、もっと恐ろしい内容なんだよ」

 と話すのは、別の警察関係者。

「事件が潰れた時期は、オウム真理教側はちょうど、東京都に宗教法人の認証を得るため申請している最中で、トラブル発覚にはかなり神経質になっていたんだ。約1年後、オウムは坂本弁護士一家を殺害しているが、それも認証を得た直後ゆえに「トラブルの表面化を恐れて犯行に及んだとされている。だが、この場合は警察全体が相手だから、まさか皆殺しにする訳にもいかない。困り切ったオウムは、その当時親しい関係にあった暴力団組長に対応策を相談した、というんだ。

 その暴力団が独自の情報網を駆使して調べたところ、現地警察の最高幹部の女性スキャンダルが浮がんできたどいう訳だ。そこで警察組繊に太いパイプを持つ政治家らを通して、警察当局の上層部に『スキャンダルを公にしない代わりに、ある小さな事件の捜査を打ち切ってほしい』といった趣旨の取引を持ちかけた、という途方もない話なんだ」

 確かに、信じがたい話である。

 だが、この警察関係者が明かした女性スキャンダルは、登場人物から発生場所、年月日、ストーリーの細部に至るまで、冒頭に紹介した「伝説」そのものであった。

 実際、そうした取引が行われたのか、また、それが功を奏したかは定かではない。

 だが、結果的にその事件に関する捜査はストップががかり、「伝説」は再び、闇の中に葬られた。

 その1件に関わった警察関係者が、一連の顛末を記録したメモは、組織の奥深くに封印されてしまったのである。

 ところが、その“信じがたい話”は、後にオウム捜査に関わり、少なからぬ影響を及ぼすのである。

以上で第1章終わり。下記の第2章に続く。
「第2章/供述」に進む
「神奈川県警腐敗の背後にオウム関連巨大暗流」に戻る
(2018.4.18追記:「第2章 供述」引用もれ⇒ron-38-ya3.htmlへ)

(第3章 圧力)
[中略]
http://www.jca.apc.org/~altmedka/ron-38-ya4.html
[中略]
警察庁幹部は、こう語る。

「身内を庇う訳ではないが、あの八王子の状況で地元警察署を責めるのは、いくら何でも酷だ。しかし、我々が宗教法人が絡んだ事件に対し、かなりナーバスになっていて、慎重に行ぎ過ぎたことは事実だ。その後のオウム真理教に対する内偵捜査でも、次第にオウムが恐ろしい団体であることが分かってきたが、宗教法人ゆえに手が出しにくかった。でも、仮に警察が宗教団体の情報収集をしていることが発覚したら、それだけで、宗教界はもちろん、マスコミや世論から『官憲による宗教弾圧だ』とか『信教の自由を侵すな』との批判を浴びたに違いない」

 この幹部に限らず、警察幹部は皆、宗教団体が絡んだ捜査の難しさを強調する。だが、オウムに対する捜査の遅れは、果してそれだけの理由だろうか。

 確かに、一連のオウム事件では、マスコミをはじめ、世論、裁判所でさえ過剰反応しているところがある。

 マスコミの場合、それが裏目に出て、公安当局の情報操作にまんまと、乗せられてしまった感は否めない。公安当局による泳がせ捜査や微罪・別件逮捕、リークによる情報操作などに行き過ぎを感じても、マスコミ側がそれらを批判するのは、難しい状態であったことは事実である。

 地下鉄サリン事件のようなテロ事件がいつ、再び発生するか分からないという恐怖心と、「大量無差別殺人を犯したオウムは絶対、許せない」という感情から、世論が警察の強権発動を認知したからだ。

 マスコミも警察情報に頼らざるを得ない現状から、それに追従してしまったように感じるのは私だけだろうか。

 だが、警察当局による情報操作に乗せられ、当局の発表を鵜呑みにして、その裏側で着々と進められている強引なストーリー展開を見過ごしてはならない。

1つに繋がる「3つの警察情報」

 本稿では、3つの封印された警察情報を紹介してきたが、これらは、オウム真理教の犯罪行為が1980年代後半かから始まっていたことを示している。

 麻原被告は、自身の野望と狂気を10年近くにわたって募らせ、少しずつ実現させようとしてきた訳だ。

 その過程で、オウムに絡む利権を狙い、その突進力を利用しようとした輩がいたことは間違いあるまい。

 本誌が再3にわたり指摘した暴力団や政冶家、外国勢力などである。

 捜査当局は、政治や外交問題という厚い壁に阻まれ、こうした“闇の勢力”に対しては無力であった。

 それは、警察という組織に幾つかの問題点が内在していたからである。

 1つは、一握りの国家公務員上級職のエリート官僚が警察組織を支配していることだ。彼らは他の省庁同様に、警察庁長官を頂点にして、激しい出世競争を展開しており、失敗を恐れて消極的になる傾向が見られる。また、政治家などの権力者に弱い。

 2つ目は、組織の硬直化である。都道府県警同士の横の繋がりは薄く、広域事件の捜査に度々失敗している。

 第3点は、組織内の各セクションや、都道府県警の間の縄張り意識が強いことだ。特に刑事と公安は同じ捜査部門ながら、その体制や手法に大きな隔たりがあり、激しいライバル意識を持っている。

 さらに、各都道府県警内でも出身地ごとの派閥が形成されているケースが多い。

 1例を挙げれば、警察庁と警視庁は建物は隣同士だが、お互いの連携は必ずしもうまくいっていない。半面、警察庁は長官の出身地派閥の警察本部と“いい関係”になるとされている。

 冒頭に紹介した上司も、その意味から全国に腹心や子飼いの部下を大勢抱えていた。特に当時、神奈川県警に強い影響力を持っていたとされる。

 実は、その腹心たちの一部がオウム真理教に対する捜査に有形無形の“圧力”をかけているフシが見られるのだ。

 前章で、坂本事件の捜査方針に絡んで、警察上層部が現場の捜査員の暴力団関与説を真っ向から否定したため、暴力団ルートの捜査が打ぢ切りにならざるを得なくなったことを紹介した。

 現場の捜査に横槍を入れた上層部の背後には、何人かの警察官僚や、その意を受けたOBらの影がチラついている。その中には、冒頭に記した上司の女性スキャンダルを尻拭いしたとされる腹心の名前も上がっていた。

 そして、その“圧力”の系譜を辿っていくと、第1線の捜査員が「かなり上の方の考えらしい」と嘆いた通り、次第に警察組織の頂点に近づいていくことが分かる。

 それだけではない。

 例えば、この上司は、出身地派閥の関係で大物政治家らとも繋がりがあった。

 そうした中に、オウム真理教との関与が囁かれる団体に関わったり、ロシアや北朝鮮の利権絡みで名前が浮上した人もいるのだ。

 さらに、腹心たちの中には、風俗産業やパチンコ業界との関係から、暴力団や在日朝鮮人などとの繋がりを指摘される人たちもいる。

 どうやら、3つの封印された警察情報は1つに繋がっているようである。

 オテム真理教、暴力団、政治家、そして警察組織……。それぞれの点を結んだ延長線上に、オウム事件の「真実」が潜んでいる気がしてならない。

 そして、そこはまさに、“闇の世界”そのものなのである。

(いちはし ふみや・ジャーナリスト)

 以上。


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