『亜空間通信』756号(2004/04/12) 阿修羅投稿を再録

「誘拐犯」のアラブ語はアラーアクバルだけで、発音は怪しいが声紋分析結果が秘匿されている

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『亜空間通信』756号(2004/04/12)
【「誘拐犯」のアラブ語はアラーアクバルだけで、発音は怪しいが声紋分析結果が秘匿されている】

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転送、転載、引用、訳出、大歓迎!

 上記の表題の「結果が秘匿されている」状態は、日本の2外交官の惨殺死体の司法解剖結果と似ている。事件発生からすでに、4ヶ月以上も過ぎているのに、公式発表がないのである。

 私は、いましがた、前レバノン大使、天木直人氏に、以下の電子手紙を送った。以下の「緊急提言」が阿修羅戦争51掲示板に登場したからである。「緊急提言」に関しては、URLのみを示す。

http://www.amaki.info/
緊急提言拝見。

シュピーゲル・テレヴィの動画が一番はっきりしていますが、「誘拐犯」のアラブ語は、アラーアクバルだけで、発音は怪しいのです。

この種の事件の初動捜査の常識、脅迫文にあたる声明の分析も遅れ、やっと、怪しさが報道され始めましたが、動画の声紋分析も、当然、しているはずです。警視庁の科学捜査担当は、捜査上の秘密めかしたことを言います。

しかし、それが公開捜査に使われないのは、おかしいのです。

以下、専門家の情報です。

http://www3.alpha-net.ne.jp/users/japaco/
日本音響研究所
〒151-0063 東京都渋谷区富ヶ谷1丁目38番7号
TEL:03-3467-3366
FAX:03-3467-3377
e-MAIL:info@onkyo-lab.com

http://www.fujitv.co.jp/jp/unb/contents/p191_1.html
November 7th
カメラは回っていた!
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 1983年8月21日、フィリピン民主化の指導者、ベニグノ・アキノ氏を乗せた中華航空811便が台北を出発し、フィリピン・マニラ国際空港に到着した。空港周辺には3万人を越える民衆が、彼の到着を待ちわびていた。アキノ氏は当時独裁政治を行っていたマルコス大統領の最大のライバルとなる、野党の指導者だった。

 1977年、マルコス大統領にとって目障りだったアキノ氏は、政府転覆を謀ったとして銃殺刑が確定し、心臓病の手術を理由に渡米し以後6年間の亡命生活を余儀なくされていた。1983年、反マルコスの気運が高まる中、彼はついにフィリピンに帰国することを決意した。

 機内は、あくまでも帰国を認めない政府との対立を反映して、緊迫した空気に包まれていた。飛行機が到着すると、機内には3人の兵士が乗り込んできた。飛行機周辺は、兵士が取り囲んでいた。

 機内にはアキノ氏帰国を取材するために多くの取材陣が乗っており、2台のカメラが撮影をしていた。しかし、3人の兵士に連れられて機外へと出るアキノ氏のことは、兵士に撮影を止められたためにカメラでとらえることはできなかった。兵士は、立ち上がって一緒に出ようとしたアキノ氏の義弟、ケン・カシワハラ氏に「座っていろ」と強い口調で告げた。

 アキノ氏が機外に出て間もなく、銃声が鳴り響いた。しかし、その現場をおさえていたカメラはなかった。ただ、生々しい音声だけが録音されていたのだ。

 1分後、客席に戻ったカメラマンが窓の外を写すと、そこには青い服を着た男が血を流して倒れていた。他のスチールカメラは、2つの遺体をとらえていた。1体は青い服の男、そしてもう1体はアキノ氏のものだった。また、別のカメラはあわててアキノ氏の遺体を運び出す数人の兵士の姿をとらえていた。

 事件後、フィリピン政府はアキノ氏暗殺事件について「アキノ氏は、空港警備員を装った男によって、射殺された」と発表した。

 政府は、タラップを降りて数メートル進んだところで突然男が近寄り、357マグナムという拳銃でアキノ氏を背後から撃ち、治安警備に当たっていた兵士が犯人を射殺したと発表した。ところが、その場に居合わせた811便の乗客はこう証言した。「アキノ氏を撃ったのは兵士だ」。

 アキノ氏に同行していた日本人ジャーナリスト、若宮清氏もその瞬間を目撃していた。彼は、これは国家的陰謀だと確信したという。しかし、政府はそれらの目撃証言を黙殺し、事件は政府や軍部とは関係のない左翼ゲリラ組織「新人民軍」のロラルド・ガルマンなる人物の単独犯行であると発表した。

 マルコス政権による陰謀であることは明らかだったが、証拠がなかった。唯一の物的証拠は、兵士によって遮られたカメラの映像と、そして生々しい音声だった。

 その音声をもとに、事件の真相を明らかにすべく1人の日本人に捜査協力が要請された。元・警視庁科学警察研究所技官、現・日本音響研究所所長、鈴木松美氏だ。

 警察庁科学研究所に配属以来、日本の犯罪捜査に音声解析という手法を取り入れ、退官後に日本音響研究所を設立した後も、幾多の難事件に立ち向かった音のエキスパートである。

 人間の声は様々な周波数の音の集まりによって形成されており、その声の周波数の高低と時間的な変化をグラフに表す。目には見えない音が指紋のような文様となって現れる。これが声紋と呼ばれるもので、指紋と同じで人によって異なるものだ。

 主に音声解析とは、犯人の音声から取り出した声紋を分析し、膨大なデータをもとに特徴を割り出す、プロファイリングの一種である。

 では、音声解析によってどのくらい人物の特徴を割り出すことができるのであろうか。ここに、音声解析によって犯人逮捕につながった事件がある。

 1993年、山梨県でOLが誘拐され身代金が要求され、事件発生6日後にOLの遺体が発見されるという残忍な事件が起こった。警察の必死の捜査でも浮かび上がらなかった犯人像。この時鈴木氏は、身代金を要求する犯人からの電話をもとに、音声解析を行った。結果、鈴木氏は犯人の声紋から、いくつもの特徴を見いだした。

 ・37,8歳~40歳くらいの男性
 ・身長は170cm前後
 ・山梨県の甲府より南の土地出身
 ・落ち着きのない性格
 ・職業はセールスマンで営業をしている

 声帯は筋肉であり、年をとるにつれて変化が見られる。犯人の声は、40歳前の変化を顕著に示していた。

 また、1秒間に声帯が何回震動するかをもとに、身長も割り出すことができる。人間の声の周波数の高低は、身長の高低と反比例するという。

 また話し方の大きな特徴が出身地を示し、職業については、対応の仕方の特徴が営業や学校の先生に多い話し方が現れていたという。

 鈴木氏は新聞やテレビでこれらの特徴を公開し、誘拐殺人犯の情報を募った。その4日後、犯人は鈴木氏の情報公開が見事に自分の特徴を当てていたことから、これ以上逃げられないと思って出頭してきたのだ。犯人は甲府出身の38歳の男で、身長172m、職業はトラックのセールスマンだったという。

 さらに、犯人からの電話というものは、様々な情報を含んでいると鈴木氏は話す。犯人の声のエコーにより、部屋の壁までの距離や材質、さらには外の車の音が入っていれば何階に住んでいるかもわかるという。

 電化製品が発する音が入っていれば、関西方面では60Hz、関東方面では50Hzという差から地域を判定することもできる。また、電話を切った直後に出るパルス音も重要な手がかりになる。この音は電話局によって異なるため、さらに地域を狭めることができる。

 かつて鈴木氏は、電話から聞こえるかすかな踏切の警報器の音から犯人逮捕に至った事件があったと話す。

 踏切の警報は、同じように聞こえて実はすべて違うという。メーカーの差はもちろんのこと、立てられている場所の地面の固さや周囲のビルの有無などによっても、音は全く異なるのだ。また、経年変化といって、音は古くなるにつれても変化してくるという。

 そして今、鈴木氏は世界的に注目される人物の声紋解析に挑む。同時多発テロの黒幕とされるウサマ・ビン・ラディンだ。彼は事件後、犯行声明をテレビで出したのだが、1998年に彼本人と確認された音声と照合したところ、影武者ではなく間違いなくラディン本人と確認できたという。

 また、かすかなノイズから電源が50Hzであることと、カラスの鳴く小さな音が確認できたことから、前が開けた山岳地帯で、50Hzの地域であることがわかった。さらに彼の2001年10月と2001年12月の声紋を比較したところ、彼の健康状態がひどく悪化していることを推測した。周波数からも、ラディンが怒りを現すほどの気力もなくなっているのではないかというのだ。

 そんな鈴木氏のもとに1983年9月、アキノ氏暗殺の映像が収められたビデオテープの音声解析が依頼された。依頼主は、アキノ氏に同行していた日本人ジャーナリストの若宮氏だった。

 若宮氏も最初は、音だけでどこまでのことがわかるのか、確信は持てなかった。銃声と叫び声だけで事件は解明できるのか、さらにテープに収められていたのはフィリピンの現地語だけで、鈴木氏のもとにある日本語サンプルは全く役に立たない。

 アキノ氏暗殺の真実を白日の下にさらすべく、鈴木氏の解析作業が始まった。

以上。


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