--- 11/23, 2003 Dr. Durakovic in Osaka ---

200名の参加で大成功――UMRCドラコビッチ博士による調査報告大阪集会
「水の一滴は岩をも砕く」「UMRCの活動は歴史的使命だ」
湾岸戦争・アフガニスタン戦争・イラク戦争での劣化ウラン/ウランによる汚染・被害の実態を暴露


   

 11月23日大阪で開催されたドラコビッチ博士講演会は、会場を埋め尽くす200名の参加者を得て成功裏に終了しました。

 集会は主催者挨拶から始まりました。そこでは博士を日本に招待した意義・目的が二点あげられました。一つはアフガニスタン・イラクでの劣化ウラン調査の結果を市民に広げること。第二に、博士と日本の専門家を結びつけること。この二つが順調に進み、博士の仕事への大きな援軍になりつつあることが指摘されました。
 さらに小泉が自衛隊派遣を口にしながら未だに確定できない下で、イラクの深刻な放射能汚染がインパクトを与えるであろう重要な時期に招聘できたことの重要性が強調されました。

「水の一滴は岩をも砕く」(“Gatta Lapidem Cvat”)

 次いでドラコビッチ博士の講演が開始されました。UMRCのロゴマークのラテン語に寄せ、自分の言葉が無関心という世界に風穴を開ける役割を果たすという発言で、博士は静かに語り始めました。その後は、時に冷静に、時に感情を抑えかねるように力強く。そしてUMRCの活動に資金援助を行った様々な人たちへの感謝をの気持ちを伝えました。参加者は、自らの科学的で学術的な仕事に対する強い確信、高い人間性、かつ謙虚な博士の姿勢・生き方をうかがわせる講演内容に、終始魅了され続けました。
 プロジェクターを効果的に使った博士の講演はおよそ4部から成っていました。博士は「冷たい」数値の羅列と、現に地球上で生きかつ死んでいる一人一人の人間の紹介を巧みに織り交ぜながら話題を進めました。


「私は彼らを救おうとした」−そしてUMRCは設立された

 まずはじめは、湾岸戦争症候群を引き起こした兵器=劣化ウラン兵器に、そしてその被害者=軍人、退役軍人たちに徹底的に関わろうとしたことから軍を追われ、独立した研究所UMRCで研究を継続した経緯から始まる、いわばUMRC設立史、アフガニスタン調査前史といったものでした。
 冒頭、「27年前にウラン,プルトニウム物質を使った動物実験を行っていたが、しかしまさかそのような物質が兵器として人間に対して使われるようになるとは思わなかった」と、91年の湾岸戦争における米軍の放射性兵器の使用を激しく批判しました。
 博士は湾岸戦争に従軍した兵士へのまともな健康調査を実施しないアメリカ、イギリス、カナダ政府への怒りをあらわにしました。「戦争指導部は劣化ウラン弾の危険性を認識しており、ペンタゴンからやって来た調査チームは、宇宙服のような放射線防護服に身をまとい戦場に入った」、「しかし、兵士は何も知らされていなかった」・・・・「私は彼らを救おうとした」。その時、米軍からメールがあり、「すぐ調査を止めるように」との圧力があったが、しかし博士は調査を継続したいために職を失ったことを語りました。そして独立した組織−UMRCを立ち上げられたのです。医師としての信念を貫き通し勇気、UMRCを立ち上げてまで被害者を救おうとした信念に、会場から拍手が起こりました。

蒸発したイラク兵の姿−−広島を思い起こす放射性兵器の危険性

 スクリーンには、劣化ウラン弾によって破壊された戦車、廃墟となったカブール市内の家屋、放射線障害に苦しむ子供たちの姿が次々と映し出され、それを見つめる参加者は、放射性兵器の恐ろしさを再認識したに違いありません。
 続いて、2003年8月のUMRCの現地調査時に撮影された、劣化ウラン弾が装甲を貫いた時の数千℃を越える高熱によって肉体が蒸発したイラク兵士の衣服の写真が写し出され、「同じような物を一昨日、広島でも見た」と博士は語りました。その話の中で、広島、長崎の原爆被害とは異なるイラクにおいて使用された放射性兵器の恐ろしさ−−放射性物質が長期間にわたって残存し、人々の健康に深刻な影響を及ぼす−−この側面の恐ろしさが強調されました。それら物資が人々に取り込まれる結果、リンパ腫、白血病、免疫系の破壊、肺組織の破壊、肝臓障害、中央神経系の障害、等々、イラクの人々に懸念されているというのです。また、激しく燃焼する劣化ウラン兵器が粒子となって飛散し、それが砂嵐等で中東を汚染している現実も指摘されました。

アフガニスタン、イラクでの調査結果 プルトニウム検出の可能性も

 UMRCが設立の背景に続き、その活動の紹介になりました。まず2回にわたるアフガニスタンにおける現地調査結果に際して、多大なる貢献を日本の皆さんから受けたことへの感謝の言葉が述べられました。「(私たちの課題への)協力に感謝したい」。
 UMRCの活発な活動とその意義の大きさに、参加者一同あらためて驚かされました。アフガンへの2回の調査後、戦争終了後のイラクにも既に2回現地入りをしてサンプルを収集したことが報告されました。その結果として、「ウラン同位体だけではなく、プルトニウム(Pu)にまで(調査を)拡大させることが必要である」、「イラクやアフガンでの兵器には、汚い兵器(放射性物質)Puが含まれている証拠」があるとの、重大な問題が報告されました。猛毒のPuを含む放射性物質の兵器への使用に、博士は怒気を含んだ強い口調でそれを使用したアメリカを批判しました。そしてアフガニスタンでは、天然ウランではない非劣化ウランが検出されたことが指摘されました。さらに分析作業を継続し、アメリカ、イギリス政府にその結果を突きつけ、どのような兵器を使用したのかを認めさせることの必要性が強調されました。

米、英、加政府からの露骨な妨害に屈せず

 そのような事実を暴いているUMRCへの批判が強まっていることが明らかにされました。アメリカ、イギリス、カナダ政府からの露骨な活動妨害が行われているとのことでした。特に、上級士官が湾岸症候群の犠牲となったカナダ政府は、UMRCの活動に神経を尖らせているといいます。UMRCに敵対しカナダ政府は、従軍したカナダ兵士の爪、毛髪中を調査することでお茶を濁し、劣化ウラン弾の犠牲者は存在しないことを必死になって主張していることを問題にし、そのやり方を博士は痛烈に批判しました。「方法論をわざと間違えることによって犯罪を作り上げる」と。同位体の分析が必要にもかかわらずカナダ政府は実施せず、安全性を主張しているのです。なぜこのような姑息なことをするのか?博士の怒りは続きます。真実を知らしめたくないからである!しかし真実は隠せない!人は騙せない!「私は医師であり、私の役割は命を救うことである。イラク人であれアメリカ人であれ、関係ない!」この力強い博士の声に、会場から拍手が沸き起こりました。また湾岸戦争後初めて放射能障害によって死亡したことを認定されたカナダの退役軍人が「骨と皮となって死んでいった」と語る時の博士の目には涙があったように思います。



アフガニスタンで「完全に新しい世代の放射能兵器」が使われた

 続いて、アフガニスタンの15カ所で採取したサンプルを基にした汚染の実態報告が行われました。博士は最初に、自分たちの調査と同じ方法でWHOやIAEA、またユニセフや赤十字といった国際機関がなぜ調査を行わないかと怒りを露わにしました。何かを恐れているからに他ならないと、厳しい口調で批判しました。
 アフガニスタンで調査に取り組むUMCRの仲間の作業の様子を映し出しながら博士は、イラク、ボスニア、コソボで劣化ウラン兵器を使用したこと米軍はいまだに否定している、私たち(UMCR)がその兵器(劣化ウラン兵器)を使用していることを指摘していれば、彼らに認めさせることができるのである、と自らに言い聞かせるように語りました。
 アフガニスタンの住民の健康被害について、爆撃直後から鼻血、肺の痛み、血痰、咽・鼻・唇の焦燥感等、全体的に熱をともなった症状が見られ、湾岸戦争症候群と類似した症例であることを指摘しました。また先天性欠損症に苦しむ子供が多く見られるということでした。
 博士の報告で注目すべきはアフガニスタンで「完全に新しい世代の放射能兵器」が使用されたのではないかとの指摘です。この問題についてBBC放送から数ヶ月前にインタビューを受け、その際「米政府はドラコビッチは間違えている」と言っているがどうか、との質問を受けたそうです。博士は、「それでは問題の放射性物質はどこからきたのか、アメリカはアルカイダ、イギリスはかってのソ連、中にはアフガンの地中に埋まっていると言っている者もいる」と、強い口調で責任逃れをするアメリカ、イギリスを批判しました。
 さらにある男の子の尿からは通常の200倍にものぼるウランが検出されたことを指摘しました。この男の子の村全体が爆撃され、両親含め家族全員が殺された直後に爆撃跡に入ったことで汚染されたことを「卒倒」することなく聞いてくれと、博士は怒りをこめて語りました。

今なお放射能にさらされるイラク民衆、怒れる博士

 イラク全土で劣化ウラン弾が使用され汚染されていることに、博士は深い懸念を表明しました。第一次湾岸戦争に従軍した兵士は、粉塵となって飛散した劣化ウラン弾を吸引、そして肺が蝕まれたのです。そして体内に取り込まれ、臓器、神経を冒しているのです。博士は、従軍し苦しむ兵士を仮病と見なしているカナダ政府を痛烈に批判しました。そして、「イラク民衆がどのようにして死んでいるのか誰も知らない!」と、戦争を仕掛けた国々によってまき散らされた放射性物質によって苦しめられ、いまだに無視されてるイラク民衆の存在に深い同情を表明しました。劣化ウラン弾は、世代を越えて子々孫々に致命的な影響を及ぼす、それが浮遊し続けそこに住む人々の健康を蝕み続ける、「放射能は死に絶えることがない」と、様々な言い回しによって、劣化ウラン弾の非人道性を幾度となく強調しました。また、博士が調査した患者の遺伝子に例外なく異常が見られたとの、新たな調査結果も報告されました。
 2ヶ月前、UMRCの研究チームはイラクのバクダッド、バスラなど8カ所を訪れ、住民の尿や遺体の組織、土、水、大気などサンプルを採取したそうです。分析された放射能は、比較対象としたカナダ・トロントの水・空気の2000倍に達するものもあったとのことでした。また博士は、バグダットの汚染状況に、大いなる懸念を隠しませんでいた。バグダットの中心部の空中線量は通常の11倍に達し、バクダッド住民は日々放射能を大量に吸い込んでいるということなのです。
 放射能に汚染された大地に今なお生活することを余儀なくされているイラク民衆へあらためて思いを馳せ、張本人であるアメリカ、イギリス政府への怒りを新たにしました。

将来に向けて−−放射能兵器、大量破壊兵器にNO!

 博士は最後にいかなる圧迫、脅し、懐柔にも屈せず、人間性・人類の将来の立場に立ちたいと力強く語りました。現在人類が途方もない大量殺戮兵器、放射能兵器を蓄積していることを碁盤目に記した赤点の集合で示し、そして、世界の政治家に送る言葉はただ一つ、こんな狂気を直ちに止めよ、分別を持った人間ならなぜ何万回も放射能をまき散らすことにノーと唱えないのか、という言葉で締めくくられました。会場全体、博士の思いを共有し、核の被害者を生み出さない社会の実現、今まさに放射能によって苦しめられているイラク、アフガニスタンの民衆を決して忘れず、その原因を作り出したアメリカの責任を追及し続けることの決意を新たにしました。

自衛隊派遣は極めて危険

 講演後、会場からは実に多数の質問が寄せられました。軍を辞めさせられた経緯、低線量被爆・内部被爆の問題、自衛隊被曝の可能性、サマワの汚染状況、プルトニウム検出の可能性の問題、イラクでの米軍兵士の奇病との関係、ECRRおよびヨーロッパ会議の評価等々。
 自衛隊の派遣に関しては、「私は政治的判断をするのではない」と前置きされました。言うまでもなく自衛隊派兵にストップをかけるのは私たち日本の民衆、日本の平和運動だからです。その上で科学者・専門家の立場からと四つのアドバイスをされました。何よりも米国が2000億米ドルかかるともいわれるイラク汚染除去をするつもりはない中での話です。隊員一人一人に防護服を着せよ、チリを吸いこませるな、専門家を帯同させよ、そして一人一人の被曝管理をやれ、これらを全て満たさない限りきわめて危険だ、と。しかし博士の付けられたこれらの条件を全て満たすのは不可能ですし、小泉政権がそんな条件を呑むわけがありません。裏返せば、派遣はダメ、科学的、医学的には自衛隊派遣は無茶で無謀で不可能だ、ということなのです。


「UMRCの活動は歴史的使命だ」

 軍を辞めさせられた経緯の質問への答えとして、いわば流刑を楽しんだローマ帝国の詩人バージルを範として、「政府や軍は私を敗者と思っているかもしれないが、そうではない。私は勝者だ。だからこそ今こうして日本の皆さんとも会うこともできた」と述べました。
 「科学に忠実に、現に起きている被害の実態に忠実に仕事をするだけだ。」「UMRCの活動は歴史的使命だ」――最後に博士は力強く訴えられました。
 戦争を遂行する勢力が激しい攻撃をかけてくる中で、劣化ウラン/ウラニウム汚染の調査という地道でねばり強い科学的仕事で勝負し敵をうち負かしていく確信とオプティミズムに参加者は圧倒されました。


*本稿は当日のメモ書きを元に作成されており、細部において不正確な点があります。なお署名事務局としては、博士の承諾をすでに得て公式講演録の作成を計画しています。詳細はそこでさらにご覧いただければ幸いです。




[ ドラコビッチ博士講演会アンケート]

 署名事務局のホームページやインターネット検索、新聞紙上での紹介や街頭でのチラシなど、様々なかたちでこの講演会の事を知り本当にたくさんの方にご参加いただきました。
 アンケートにも多くの方が答えていただきました。素晴らしい講演、まだまだ話を聞き足りない!というのが正直な感想。会場でも多くの質問を頂きましたが時間の都合で十分答えていただくことは出来ませんでした。このアンケート結果は英訳して博士にお送りすると共に、質問については改めてホームページ上で回答させていただきます。

◎ とにかくすばらしい講演だった。科学者の立場で説得力があった。この調査結果、及び今後の調査は、今起こりつつある劣化ウラン弾に対する抗議、そして反戦運動の追い風になるに違いない。そう感じました。またこのようなことがあればお知らせ下さい。(20代男性)

◎ Thank you for listening me to your talk. I have a shot question. My question is. How do you estimate the total amount of (deplete) Uranium in Iraq and Afghanistan? Please answer my question. Thank you. (男性)

◎ 一般の市民にできることは何か。まず事実を知るという意味で今日はとてもいい体験となりました。難しいことは分かりませんでしたが、これをきっかけに勉強を始めたいと思います。(30代男性)

◎ 詳細で具体的な内容に驚きました。とても説得力のある講演でした。博士の経歴にも驚き、また敬意を表します。科学的な真実を明らかにするためにも、多大な努力と闘いが必要であることも非常にわかりました。
 穏やかな口調ではじまった講演も次第に熱が入って、「真実はもはや隠しおおせない」と力強く述べられたのが、特に強く印象に残りました。それを自信をもって声を大にして言えるまでにどれほどの苦労があったか、頭の下がる思いがします。
 「アフガニスタンで、UMRC以外にサンプルを採取して分析するところがただの一つもないのはなぜでしょうか。それは何かを恐れているからです。」という指摘、及び、「DUの使用をはじめは否定していた米英政府などが使用を認めたのは、私たちが証拠を提示した後だ」という指摘はとても迫力がありました。一つ無気味さを感じたのは、DU兵器だけではない「全く新しいウラニウム兵器の時代に入った」ということを博士は強調していたことです。米英政府はどこまで反人類的な悪行を続けるのかと、改めて怒りを感じました。「政府の脅しに屈することもないし、いいポジションを提供するという誘いに乗ることもありません。人類の将来に資する立場に立ちたいと思います。」と述べられたときに期せずして会場から拍手が起こりましたが、とても感動的でした。

◎ はじめてこういうことを知れてよかったです。博士の勇気に感動しました。(女性)

◎ 劣化ウラン弾による汚染・被害の実態、よくわかった。勇気ある行動に、敬意を表するものです。文学的、深みのある表現、私もほぼ同じ年令、頑張らねばと思いました。(60代男性)

◎ Excellent !!(30代男性)

◎ 劣化ウランについて漠然としたことしか知りませんでしたが、本当に悪なのが分かりました。アフガンにアメリカ、イギリスがつかっていないと言っていますが、博士が放射性同位体を検出しているのに何故なんでしょうか。今日は貴重な場を提供していただいてありがとうございました。カンパは今後も行いたいです。(50代男性)

◎ アフガニスタンで使われた新しいウラン兵器について、もう少し詳しく伺いたいと思いました。情熱あふれる2時間の講演、たいへんありがとうございました。調査報告の中身もさることながら、博士の姿勢に対して心を打たれました。(40代男性)

◎ 普通の人が知らない中を色々と教えて頂き、驚き、恐ろしいと思いました。これからはもっと、もっと色々な機会に知る方法を教えて頂き、皆でよい方向にいく為、世界の幸の為に皆で手を組み、とり合っていきたいと思います。(70代女性)

◎ 迫力があった。画面の字が小さくて、下の方にあって見えづらかった。Non-uranium weaponがわからなかった。新しい世代の兵器はどんなもの?プルトニウムも。原発での高レベル廃棄物を使っているということか?(30代男性)

◎ 貴重な話ありがとうございました。
・イラクでの先天性奇形、小児癌増加にDUが関与していると思われるが、それを医学的に証明する方法は?
・WHO、UNICEF、IAEAは調査に積極的でないが、それは何故か?
・second generation(アフガンで使われたUranium兵器)とはどういうもの?使用済みの核燃料が使われたということでしょうか?

◎ 今まで聴いた劣化ウラン弾の話とは違うレベルで熱い話に感銘を受けました。ささやかながら研究に役立たせていただきたくカンパをします。(男性)

◎ 実態について無知があったことを恥ずかしく思います。ボスニア等が劣化ウランが使用されていたことが全く知らなかった。電化生活を楽しんでいるとき、烈火ウラン使用へ協力していることはショック。アメリカ国民には知られているのだろうか。9.11の同時多発テロで死亡した人々の何倍もの普通の市民が殺されていることを。第2次大戦中、大阪、東京での無差別空爆により多数の市民が殺されてたことを。(60代女性)

◎ 2時間送れて15時30分に会場に来ました。昨日はピースおおさかで早稲田大学法学部教授水島朝穂氏の平和憲法へのメッセージを聞きました。今、世界でアメリカ戦略のムゴイことを声をあげて叫んでいます。質疑応答においても、具体的なそして切迫した汚染などを聞きまして、なぜ死の商人のアメリカは歴史上、許されていいのだろうか。現代の兵器の恐ろしさをしみじみ思いました。命をかけた博士の行動に神が加護してくださるであろうと祈る。チャップリンの映画のヒトラーが地球儀をもて遊ぶように、ブッシュは現代のヒトラーかもしれません。(60代男性)

◎ @博士の勇気ある行動に敬意を感じ、私も勇気を与えられました。A劣化ウランの実態がよくわかってきました。(60代男性)

◎ 明快なLectureで、一応予備知識をもっていましたが、改めて放射能汚染の恐ろしさを知りました。私自身、障害者で、無理できないので、カンパや署名しかできないのですが、独居している痴呆の父の世話も大枠はこの11月に出来たので、又、少しずつ、今、休みをもらっている仕事にも復帰していきたいと思っています。今日はありがとうございました。Green House Problem, Ozone Hall Problem, Sea current Abnormality, Weather abnormality, Plastic Landmine, exhaustion of energy など現代の全生物にとって生存を脅かす重大な問題があります。Radioactive pollution もその一つであると思います。Lachel Carson’s Silent Springのように一般人向けの本を出版してください。(50代男性)

◎ 今までメールなどでしか知らなかった、博士の研究を知ることができて、本当によかったと思います。博士のような研究活動は妨害や誤解を受けやすいわけですし、直接、正確な情報を下さってありがとうございました。1994年に出されたアメリカのクリントン大統領の命令で「放射能照射による人体実験」のレポートが公開されています。過去の実験や被曝に対して、多くの謝罪と反省、弁償がなされました。アメリカはそのレポートをまとめている段階ですでに、多くの劣化ウラン弾が使われ、かつ、新世代の核兵器が開発されています。このおぞましい核兵器の拡大再生産を止めるにはどうすればいいか考え込んでしまいます。やはりTrue True Trueを広めるしかないのですね。博士が軍を止めて、科学、医学のために尽くされている努力に感謝します。いつまでもお元気で!!(40代女性)

◎ 「WHOなど他に調査を誰もしなくなった。」劣化ウランが新たな兵器開発のメインとして現れてもう10年もたつのか。湾岸戦争を対岸の火事とみていたような、日本の実情が私にも影響されてあったことを思い知らされた。知らないことはおそろしい。原発への攻撃どころではなく、こんなにひどい兵器があったということを今回のイラク戦争で明らかになったのに。上の博士の言葉はよけい身ぶるいをする思いだ。しかしドラコビッチ博士のような方がいたんだ。これからも協力していきたい。(50代女性)

◎ 作り過ぎた核兵器が罪もない人々を生け贄のように求めているとすれば、兵器の生産や販売、予算の割り振りといった、アメリカの兵器生産企業や購入している政府の血迷った政策、人間的、生物的感覚の欠如をどうにかできないのかと思いました。石油のあるイラクだから戦略上ほしいと考えたのでしょうが、ウランの砂嵐で、進出していく企業戦士たちも被曝するので、結局、もし戦争でイラクを植民地化してもこのままどんどん、ガン患者数を増大させてゆくことになるのでしょう。自国のヒバク兵士が病気で苦しんでも全く援助しないカナダ政府の話を聞いていた時、チェルノブイリの被災者のことが頭をよぎりました。事故よりも兵器の方がもっと犯罪的(当たり前の話)なので、この意図的なヒバクを企てたものを断罪する方法がないのかと思いました。(女性)

◎ 博士の研究内容の重要性ばかりでなく、職を失っても研究を続ける、クリニックではウラン被害者を無料で診るという姿勢が講演でも強く感じました。政治的な立場でなく、真実を追究し、被害者の立場に立つという姿勢に感銘を受けました。たいへんすばらしい講演でした。
(質問)阪南中央病院というところで、東海臨界被曝事故被害者を支援する会という会で活動しています。講演でも低線量被曝の特別な危険性を強調されていましたが、JCO事故での住民の被害は中性子線によって起こされましたが、政府は低線量であることを理由に一切の健康被害を認めていません。もし、中性子線被曝(低線量)で影響になることがあれば教えてください。(30代男性)

◎ 話をずっと聞きたかったです。質問の答えを全て聞きたいです。(30代女性)



[会場およびアンケートで寄せられた質問]

@ 軍を辞めさせられた経緯、どのような圧力があったのか。
A 低線量被爆・内部被爆の問題。
B 新型ウラン爆弾とはなにか、原発の使用済み核燃料か。
C 劣化ウラン弾は単なる廃物利用だけでなく、放射能汚染そのものを目的としているのではないのか
D イラクに派遣される自衛隊の被曝の可能性、サマワの汚染状況。派遣するのは自衛隊員より、放射能問題に強い医者の方がいいのではないか。
E プルトニウム検出の可能性とその意味はなにか。
F イラクでの米軍兵士の奇病と劣化ウラン/ウラン兵器との関係。
G なぜ国際機関(WHOやユニセフ)は調査をしないのか。何を恐れているのか。
H 11/20のブリーフィングでの国会議員の反応をどうおもったか。
I イラクの医者たちとの連携はあるのか。
J 子どもに出ている病気はどんなものか。
K ECRRおよびヨーロッパの取り組みをどうみるか。ECRRの内部ヒバクを評価したモデルについてどう思うか。
L なぜ(ハンブルグ)会議に出席しなかったのか。
M ウランの微粒子の大きさはどれだけか。直径の平均値は? その論文(典拠)。
N (酸化ウランと思いますが)エアロゾルの粒径の小さい方は(MINに近い方)どのくらいか?それは人体のどの部位の細胞膜を通り抜けることがあるのか?



UMRCのイラク・ウラニウム被害調査カンパのお願い
ウラニウム医療研究センターUMRCのアフガニスタン劣化ウラン被害調査カンパキャンペーンにご協力頂いた皆さん、イラクでの劣化ウラン被害に心を痛めている皆さん、是非UMRCが開始しつつあるイラクでの劣化ウラン/ウラニウム被害調査の調査費用支援カンパにご協力ください。
UMRC イラク・ウラン被害調査カンパ・キャンペーン トップページへ

署名事務局 劣化ウラン戦争を許すな!のページへ