子どもたちは二度殺される【事例】



注 :
被害者の氏名は、一人ひとりの墓碑銘を私たちの心に深く刻むために、書籍等に掲載された氏名をそのまま使用させていただいています。ただし、加害者や担当教師名等については、個人に問題を帰すよりも、社会全体の、あるいは学校、教師全体の問題として捉えるべきではないかと考え、匿名にしてあります。
また、学校名については類似事件と区別するためと、隠蔽をはかるよりも、学校も、地域も、事実を事実として重く受けとめて、二度と同じ悲劇を繰り返さないで欲しいという願いを込めて、そのまま使用しています。
S.TAKEDA
010400 いじめ事件 2004.7.3.新規
2001/4/ 愛知県半田市立乙川中学校で、男子生徒Yくん(中1)が集団で無視、悪口を言う、石を投げつけるなどのいじめにあい、不登校になった。
経 緯 2001/4/ Yくんは中学校入学直後から、集団で無視、悪口を言う、石を投げつけるなどのいじめにあった。
PTSD Yくんは、学校を休んだり、保健室登校をするようになった。家庭でもいらつき、家庭内暴力を行ったり、ノートに「死にたくなる」と書き付けたり、抜毛症などの自傷行為をするようになった。
精神科に通院。
学校・ほかの対応 学校・教師と市教育委員会は、Yくんと保護者からいじめの訴えを受けていたが、一部の加害生徒から事情聴取したのみで、十分な調査も、学校全体としていじめに組織的に対応する措置をとらなかった。

教頭は被害者と加害者が同席している話し合いの席で、加害生徒に対して「いじめていたんだろ。あやまって楽になってしまえ」などと発言。しかし、加害生徒は謝罪しなかった。
裁 判 Yくんと保護者が半田市を提訴。
被告の主張 半田市側は、被害生徒は怠学を正当化するために「いじめ」を訴えた。小学校時代はいじめをしていたなどと主張。
判 決 2004/1/28 名古屋地裁半田支部で、半田市に慰謝料100万円の支払いを命じる判決。

被害生徒と親からいじめの訴えを受けていたにもかかわらず、学校・教師が十分な調査も、学校全体としていじめに組織的に対応する措置をとらず、いじめを防止しなかった安全配慮義務違反があると認めた。
参考資料 「いじめで不登校 学校に慰謝料支払い命令」/多田元/2004/3/1不登校新聞



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