子どもに関する事件【事例】



注 :
被害者の氏名は、一人ひとりの墓碑銘を私たちの心に深く刻むために、書籍等に掲載された氏名をそのまま使用させていただいています。ただし、加害者や担当教師名等については、個人に問題を帰すよりも、社会全体の、あるいは学校、教師全体の問題として捉えるべきではないかと考え、匿名にしてあります。
また、学校名については類似事件と区別するためと、隠蔽をはかるよりも、学校も、地域も、事実を事実として重く受けとめて、二度と同じ悲劇を繰り返さないで欲しいという願いを込めて、そのまま使用しています。
S.TAKEDA
920916 いじめ自殺 2003.2.11.新規
1992/9/16 北海道恵庭市の小学校の大久保健二くん(小6・11)が、学校から帰宅後、外出し、自宅近くの雑木林の木の枝にロープをかけて首吊り自殺。(死亡推定時刻は9/16午後8時頃。発見は9/17午前5時55分頃)
遺 書 現場近くにノートの切れ端にひらがなで書いた遺書があった。

「みんなへ
       大久保健二  9月16日
みなさん、この半年いろいろめいわくを かけました。(中略)
でもぼくは、みんなにきらわれている。『ちょっともっとむこうにいってよ』『こっから…こっち』『じゃまじゃまどっかいて』など、みんなにわるくちをいわれて、このはんとし、いじめられた。ちょっと、むこうにいってくる」
経 緯 9/13 健二くんは友人と口げんかをした。
9/14 「腕が痛い」と言って、学校を休む。
9/15 休日で、家族と札幌に映画を見に行った。
9/16 この日、学級で児童会代表を決める選挙があり、健二くんは立候補していたが、別の候補の同級生に決まった。午後6時過ぎになっても健二くんが帰らないため、家族や学校、PTA関係者、警察署員ら約30人近くが捜索。同じクラス児童の母親が遺体を発見。
担任の対応 担任は、13日のけんかについて、「同級生らと鬼ごっこしてけんかになったらしいが、仲直りしたと聞いている。16日はふだんと変わりなかった」「この半年間、いじめの事実はなく、自殺の原因は学校にはありえない」と話した。
また、健二くんの性格については、「授業中、おしゃべりをしたりして多少落ち着かない面はあったが、注意しても時間がたつとけろっとしているやんちゃな性格。いじめにあうタイプではない」と話した。(1992/9/17北海道新聞・夕刊)
学校の対応 校長は、「このようなことになり驚いている。本人はふだんは明るく活動的な子どもと聞いており、(自殺は)考えられないことだ」と話し、「いじめの事実はなかった」と否定。
参考資料 1992/9/17北海道新聞・夕刊(月刊子ども論1992年11月号)、1992/9/17朝日新聞(「いじめ問題ハンドブック/高徳忍/つげ書房新社)



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