トップページ>労働時間の切り捨てを許さない!「1分でも賃金キャンペーン」に相談を!


労働時間の切り捨てを許さない!「1分でも賃金キャンペーン」に相談を!

「ガスト」「バーミヤン」「ジョナサン」などのファミリーレストランを全国展開している「すかいらーく」グループ(株式会社すかいらーくホールディングス)において、長年にわたり労働時間の5分未満を切り捨てていることを、全国一般東京東部労組が6月8日、厚生労働省での記者会見で明らかにしました。

すかいらーくの行為が、賃金全額払いの原則に基づいて労働時間は1分単位で計算し賃金を支払うことを義務づけている労働基準法に違反しているのは明らかです。

この問題について、系列の都内店舗で働くクルー(アルバイト・パート労働者)の一人(以下、組合員という)が、わたしたち全国一般東京東部労組に加入し、会社側との団体交渉で違法な賃金計算の是正と未払い賃金をすべての労働者に支払うよう求めました。

これに対し、会社側は当初、未払い賃金は発生していないと主張していましたが、交渉の結果、早ければ今年7月にも1分単位の労働時間管理に見直すことと、組合員への過去の未払い賃金を支払う考えを示しました。

しかし、組合側は過去分について組合員だけではなく退職者を含めた全従業員に支払うべきだと要求しました。

会社側は当初難色を示したものの再検討した結果として、現職のクルーについては過去2年分の未払い賃金を支払うと回答しました(今年4月27日の団体交渉)。

なお、組合員本人については、会社側が過去2年分を計算したところ6万3925円の未払い賃金が発生しているということで、会社側はこれを支払うと回答しました。

すかいらーくグループは国内に3000超の店舗を構え、クルーは約8万9000人(いずれも今年3月末現在)が働いています。この全員に過去の未払い賃金をそれぞれ計算したうえで支払うということです。最終的に全体でどれぐらいの未払い額になるかは不明ですが、報道によると十数億円という規模での支払いが想定されています。

ただ、すかいらーく側の対応にはいくつか問題が残っています。第一に、すでに退職したクルーには積極的に未払い賃金を支払う用意はないとのことです。第二に、約6000人いる正社員にも同様に未払い賃金を支払う考えはないとのことです。

現職者、退職者、雇用形態を問わず、同じように賃金をごまかされてきたのに、支払われるべき賃金が支払われないのはおかしいと訴えましたが、会社側は応じませんでした。

厚労省での記者会見に出席した組合員は「5分未満の切り捨てについて入社時からおかしいと感じていたが、それが当たり前なのかとも思っていた。今回声を上げたことで一定の成果につながったのは良かったが、退職者には支払わないという会社の姿勢には納得いかない。ぜひ東部労組に相談してほしい」と呼びかけました。

今回のすかいらーく側の対応を受けて、東部労組としては未払い賃金の時効である2年以内に退職したクルーのみなさんと正社員のみなさんに向けた相談窓口を以下のとおり設置することとしました。現職のクルーや社員の方で今回の会社のやり方や、職場の環境に疑問を感じている方も遠慮なく相談してください。

また、すからいーく系列で働く人だけではなく、同じように1分単位で賃金が支払われていない会社で働いている人たちからの労働相談も「1分でも賃金キャンペーン」として広く受けつけることとします。みなさんの相談を待っています!

<「1分でも賃金キャンペーン」相談窓口>
■相談先:全国一般東京東部労働組合
・電話 03-3604-5983/03-3604-1294
・メール info@toburoso.org
※ 相談無料・秘密厳守
※ 電話の受付は平日午前9時~午後5時(メールは時間の制限はありません)


【組合費】入会金2,000円(初回のみ)、月額組合費1,000円(できるだけ年12,000円、半年6,000円の一括払いでお願いします)
*詳細は「加入方法とその後の流れ」を参照してください。/加入申込書