事務局抗議声明:「チャレンジ・ザ・G8サミット・1万人のピースウォーク」4名の不当弾圧に抗議する

連絡会事務局はピースウォークにおける4名逮捕にたいして以下の抗議声明を出しました。

<<転載歓迎>>



抗議声明 

「チャレンジ・ザ・G8サミット・1万人のピースウォーク」4名の不当弾圧に抗議する

G8サミットを問う連絡会事務局

 7月5日、札幌市で、ほっかいどうピースネット、北海道平和運動フォーラム、平
和サミット北海道連絡会の主催する「チャレンジ・ザ・G8サミット・1万人のピー
スウォーク」が行われました。私たち「G8サミットを問う連絡会」も、G8サミット
に批判的な立場から、このピースウォークに参加を呼びかけてきました。大通公園
から出発したウォークには様々な人びとが参加し、5千人にもおよぶ大規模な行動と
なりました。

 しかし、ピースウォークにたいする警察・機動隊の規制は、デモ出発当初から過
剰をきわめました。警察・機動隊はデモ隊列の両脇にぴったりとはりつき、交差点
などでは盾をもって、たびたび参加者を押し込めようとしました。こうした過剰な
規制は、デモンストレーションという民主主義社会で認められた表現の自由のあき
らかな侵害にほかなりません。

 このような過剰な警備体制のなかで、とくに弾圧の対象となったのが、音響器材
を荷台に積み、トラックから音楽を流して歩くサウンドデモの隊列でした。このサ
ウンドデモは札幌市公安条例に準拠して行われ、荷台乗車を許可されていたにもか
かわらず、機動隊・公安警察の異常な弾圧を受け、4人の人たちが逮捕されました。

 警察発表では、被疑事実は「道路交通法違反」「札幌市公安条例違反」「公務執
行妨害」とされていますが、実際のところ、逮捕された4名のうちデモ参加者の3
名は、DJやトラックの運転をしていただけで、許可されたデモ申請の範囲を越える
ようなことはしていません。残る一人は取材中のカメラマンであり、警察による
ジャーナリストの逮捕は、報道の自由を侵害する行為であると言わざるを得ませ
ん。近年、サウンドデモは若者が身を揺り動かし、デモのなかで最大限に表現の自
由を発揮しようとする手段として注目を浴びていますが、今回の逮捕はそのような
デモ表現に規制を加えようとする警察の不当な弾圧にほかなりません。

 今回の件で暴力をふるったのは、あきらかに警察のほうです。たとえば、警察は
デモの最中にとつぜんトラックを止め、警棒で窓ガラスを叩きわり、首を絞めてが
んじがらめにしながら運転手を引きずりだしていきました。G8サミットに反対する
デモへの弾圧は、今回の4名の逮捕のほかにも、デモでの旗竿の持ち込みを禁止し
たり(6月29日の東京直前行動デモ)、デモ申請時間となったことを理由に途中でデ
モを解散させデモ申請者を警察に出頭させたり(7月4日の国際民衆連帯デイズの
デモ)、全日本建設運輸連帯労組関西地区生コン支部によるミキサー車での「ピー
スウォーク」参加を不許可にするなど、異常な規制が相次いでいました。別の私た
ちの抗議声明で述べたように、海外からの参加者へのビザ発給の拒否やわかってい
るだけでも24名の参加者が入国を拒否(1名の逮捕者を含む)され、私たちは集会
の自由を著しく侵害されてきました。今回の4名逮捕も、こうした一連の異常な
弾圧体制の結果として引き起こされた不当なものであることを強調したいと思います。

 私たちは、デモにたいする警察の不当な暴力と弾圧に激しい怒りを表明するとと
もに、過剰警備をうながすG8サミットに強い抗議の意思を示します。警察は表現の
自由の侵害をやめろ!逮捕者全員を即時解放しろ!

2008年7月9日

G8サミットを問う連絡会
http://www.jca.apc.org/alt-g8/
alt-g8sec@jca.apc.org