軍用地を生活と生産の場に!
 
沖縄・一坪反戦地主会 関東ブロック
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第112号(2000年5月28日発行)

 沖縄交流キャンペーン二○○○

 今年で四回目を迎えた沖縄交流キャンペーンも四月二九日の三多摩集会で幕を閉じた。全参加人員は約千二百人。内訳は、十カ所の地域集会やそのほかの集会・会議などでそれぞれ約五百人、職場などの交流会が約二百人である。運動の閉塞状態を反映してか、参加人員は残念ながら減って来た。しかし、この情勢においても積極的に参加される仲間がまだまだ大勢いることは心強い。新田さん、島田さん、宮城さん、崎原さんとそれぞれ特徴ある講師の方々をお迎えし、有意義な交流の機会が持てた。企画者として講師の皆様と地域集会の主催者に心から感謝いたします。今後もこれまでの蓄積を生かして、交流の場を持ちたいと思っております。来年もよろしくお願いします。

 四月二三日 所沢
    会場 小手指公民館分館
    講師 新田千鶴子さん
    主催 所沢・沖縄と連帯する会「いちゃりば ちょうでー」
 
 去年に引き続き、今年も交流キャンペーンに参加することができ、会としてうれしく思う。多くの市民に参加してもらうのが第一の使命なのだが、参加者は五○名位だった。独自のチラシを五千枚用意、市議会や組合も回った。共催の浦和の方々が当日、駅前で街頭宣伝とビラまきをして下さった。参加はできなくとも、「基地はいらない」と主張する人々がこの地に存在するという大きなアピールにはなったと思う。ビラの受け取りが高感度だったという報告がうれしい。都会と違い街宣が新鮮なのだろう。

 当日の参加者の中に見かけない若い人々の参加者があった。きくと、三・一八の飯田橋シニアワークでビラを手にされたとか。こんなビラ東京でまいてもなあと思いつつ持参したのが、周り回っていい結果を呼び込んだ。こういう人たちと繋がる機会が、東京を経由せずとも身近な地域の中でもとるといいなと思った。「いちゃりば ちょうでー」の体力UPが課題だ。そういう意味でも、キャンペーン参加は有意義なものであった。

(二○○○・五・二 Y)  

 四月二五日 宮城
     会場 エルパーク仙台
     講師 島田善次さん
     主催 近代史研究会

 四月二五日、宮城県仙台市のエルパーク仙台で『沖縄交流キャンペーンin 仙台』を近代史研究会主催で開催しました。参加人数は少し淋しかったのですが、地域で反天皇制・反戦を闘っている牧師さんをはじめとして、定年退職された元教師の方や子供連れのお母さん、学生、労働者、市民と多彩な顔触れの参加でした。

 島田善次さんには普天間基地がもたらす抑圧について、米兵犯罪、基地が雇用を生まず地域経済を圧迫する一方で、国のばらまく軍用地代が地域社会をゆがめていること、また環境汚染問題など具体的に語っていただきました。また辺野古沿岸への基地移転が米軍による長期的な計画に基づくものであり基地機能の強化に他ならないことが指摘されました。一人で闘い始め、人間解放を目指し自立した闘いを続けてこられた島田さんの言葉はとてもすばらしいものでした。
 七月の基地包囲行動の呼びかけに応えて、仙台からも参加していきたいと思います。

(T)  

 四月二七日 東京東部
    会場 綾瀬プルミエ
    講師 宮城保さん
    主催 沖縄の闘いと連帯する東部集会実行委員会

 四月二七日、足立勤労福祉会館において「普天間基地の移設による新たな基地建設を許さない沖縄交流キヤンベーン二○○○東部集会」が開催されました。この集会は、関東ブロック企画の沖縄交流キャンペーンの一環として、沖縄の闘いと連帯する東京東部集会実行委員会が主催したものです。実行委員会ではこれまでに、「日の丸を視る目」石川真生写真展、地域労組・市民四○名での沖縄・下町反戦ツアー、「沖縄に基地を押しつけるな三・三○東部集会」浅草デモなどを取り組んできました。こうした取り組みの上に、岸本市長リコール運動等との交流をしながら、侵略戦争の出来る国家体制づくりを強めている政府に対して何が出来るか、東京東部の地から考えるものとして開催しました。

 集会では、主催者あいさつに続き、ヘリ基地反対協議会事務局次長の宮城保氏からの報告を受けていきました。お話の中では、ヘリ基地建設反対運動の現状およびリコール運動中断に至るまでの経過について詳細な報告が述べられ、引き続く質疑においても、この現状をいかに切り開くかについて活発な意見が交わされました。また、七月に予定されている嘉手納基地包囲行動の進展状況(サミットとの兼ね合い)に関する報告もなされました。

 続いて、教科書選定権を教員から奪い、教育委員会から有無を言わさず選定を通知するといった攻撃との闘いなど、東部地域で闘っている労働者・市民からの報告等を受け、八○名の参加のもと、成功裏に集会を終えました。なお、集会後、実行委員を中心に親睦会を設け、一層の活発な議論とともに、宮城氏滞在のホテル近辺で深夜まで交流を深めあったことをつけ加えさせていただきます。

 (実行委員会)

 四月二九日  三多摩
  ジュゴンの海を守ろう!
  普天間基地移設に伴う新しい
     基地建設を許さない!
    会場 立川市中央公民館講堂
    講師 崎原盛秀さん
    主催 沖縄反戦地主を支える三多摩の会

 一九九五年一○月二一日の八万五千人集会からほんの数年、一九九八年一二月の稲嶺知事誕生から、沖縄は反動勢力の台頭は著しい。大田前知事時代から建設されてきた、新『県立平和祈念資料館』の展示資料の大幅な改ざんが昨年九月に明らかにされた。普天間基地の移設が、辺野古の海上基地へ。稲嶺氏は「オキナワにサミットがやってくるから反日的であってはならない」といい、沖縄戦での日本兵による集団自殺の強要、朝鮮人連行の事実の否定など実にB4版二○枚四冊にのぼる改ざん要求をしたという。

 北部振興費に年間一○○億円、向こう十年で一○○○億円。一九九七年五月一五日の軍用地の強制使用期限切れを前に、四月一七日の米軍用地特別措置法の改悪、海上基地拡大は新鋭機・MVー22オスプレイの駐留と新たな戦争準備。さらに、沖縄県議会総務企画委員会と現議会による一坪反戦地主への「平和祈念資料館監修委員・県公文書館・県教育委員会などは歴史の公正を期する立場から不適格」というパージ策動。まさに、アメとムチによる植民地政策としかいいようのない反動の嵐が吹き荒れている。また、名護市・岸本市長の基地受け入れ表明に対してリコール運動に着手したが、内部の運動のほころびが最終的に市長候補の選考に至れないという不本意な結果となってしまったことはとても残念に思えた。

 しかし、二○○○年七月二一日〜二三日に行われるサミットの期間中に沖縄平和運動センターを中心に、八七年、九○年と今回三回目の嘉手納基地包囲の「人間の鎖」取り組みが計画されているという。

 札びら攻勢と戦争につながる一切を拒否する反戦地主らの闘い。まさに、『沖縄から基地をなくし世界の平和を求める市民』の闘いは、私たち一人ひとりの意志と連帯にかかっているように思われる。

 四・二九集会当日「日の丸」裁判に全面勝訴したアイムの高倉さんの報告が一矢を報いるきっかけになれば幸いと念願した。

 独立組合アイムは、五月の平和行進と『夏の第17回観光でない沖縄見聞旅行』を企画している。闘いは細く長くそして、楽しく。

(アイム’89 東京教育労働者組合・S)