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第101号(1999年4月6日発行)

P3C送信基地建設阻止

サトウキビ伐採の援農に参加

 海上自衛隊の対潜水艦哨戒機P3Cの送信基地建設は、地元・本部町の豊原区民をはじめとしたP3C基地建設阻止対策委員会(以下、阻止対策委員会)のたたかいによって、建設手続きを凍結状態へと追いこんでいる。しかし防衛庁は建設予算もつかないのに建設計画を断念しないでいる。阻止対策委員会は、闘争小屋で毎日交替で監視し、実力で測量阻止したことを記念に集会を毎年開催している。名護市が海上ヘリ基地建設に揺れたこの間も、阻止委員会は名護市民と積極的に交流し普天間基地包囲にも参加してともに闘ってきた。現在、昨年当選した本部町長がP3C基地の「受入れ」談話をしたが、阻止対策委員会の追及でこれまでの反対の姿勢を堅持することをあらためて表明させた。また、稲嶺新知事が普天間基地の移設先として「北部軍民共用空港」を言い出しており、阻止対策委員会はP3C基地建設予定地が候補地にされることを警戒して早々に反対申し入れして闘争を堅持している。

 この海上ヘリ基地建設阻止闘争を北部をはじめ全沖縄で取り組まれてきたことから、昨年、今年とサトウキビ伐採の援農がほとんどとりくまれていない状況であることがわかり、急きょ、関東ブロックとして二月十一日に一名代表派遣した。兄弟組織である北部ブロックからも一名出され、二名で援に入った。


 はじめに闘争小屋を訪れ、寄り合っていた照屋区長など豊原区民にあいさつした。

 援農としては阻止対策委員会の喜納委員長の畑に入った。午前は、伐採して束にしてあったサトウキビを製糖工場のトラックに積めるよう、山積みした。小雨まじりで合羽を着こみ、慣れないことからキビが肩にくいこんでやや痛かった。作業はトラックによる搬入が翌日であったため喜納さんの息子さんがおこなうことになっていた。たまたま偶然ではあったが少しは役に立ったのかなと思う。午後はサトウキビの小頭部を伐る作業を喜納さんと息子さんのつれあいと四名でおこなった。昨年台風の通過がほとんどなかったためニメートル以上の背丈のあるキビがまっすぐに伸びており、やりづらい。

 北部ブロックの方は例年の支援をおこなっているからさすがに手慣れている。

 そもそもサトウキビの伐採は、「ゆいまーる」といって農家どうしで共同して順番におこなってきた。ようは大人数でいっせいにおこなってきたのだ。しかし、現在、サトウキビを作る農家が減って「ゆいまーる」はほとんど姿を消し、家族中心におこなわれているようである。精糖工場も合併などされ、例年では約一ヵ月でほとんど終わってしまうが、今年は一月中旬から始まって三月いっぱいおこなった。

 今回は急きょであったことから代表して取り組んだが、今後は会員への参加も呼びかけ、継続して援農に入っていきたい。P3C基地建設阻止闘争は、唯一の自衛隊基地建設反対運動として取り組まれている重要な闘いだ。また、生活をしながら長期にわたって反対運動を続けていることに、わたしたちも多少なりの支援を通して、豊原区民の生活と闘いに触れ、運動の糧にすることは大切だと考える。

 なお「沖縄交流キャンペーン99」で東京西部をはじめ各地域集会でこのサトウキビを参加者に配った。
(I)