(政府交渉に向けた)ダイオキシン削除に関する要望書


1.環境ホルモン性も含めて、ダイオキシンの一日摂取許容量を厳しく見直すこと。
 ダイオキシン類の毒性に関する新たな知見を踏まえて、毒性評価を見直し、厚生省検 討会の「当面の」耐容一日摂取量(TDI)10pg/kg体重/日 および環境庁検討会の健康リスク評価指針値5pg/kg体重/日 の早急な改定を行うこと。
 特に、無視ないし軽視された生殖毒性試験結果、環境ホルモン性、乳幼児と胎児の感受性、WHOによる発ガン性見直し結果等を考慮し、コプラナーPCBと臭素化ダイオキシンをダイオキシン類に含めた上で行うこと。

2.大型化、広域推進施策を止めること。
 
ごみ減量・分別徹底・リサイクルの推進に逆行し、1日処理量100トン以上のごみ焼却施設を補助金の条件にしている大型化・広域化の方針を撤回すること。

3.ごみ固形燃料化、ごみ発電推進施策を止める事。
 
ごみ減量・分別・リサイクルの推進に逆行し、塩ビはじめプラスチックの焼却を促進してダイオキシンの排出を増やすごみ固形燃料化・ごみ発電の推進を止めること。
 有償・無償を問わず、ごみ固形燃料を燃焼する施設をダイオキシン排出規制の対象とすること。ごみ固形燃料製造施設もダイオキシン排出規制の対象とすること。
 ごみ固形燃料の製造によって生成・排出するダイオキシンをはじめとした有害物質の実態を調査し、公表すること。

4.抜本的なダイオキシン削減対策を進めること。
 
廃棄物焼却施設の構造と運転管理等に重点を置くダイオキシン削減対策を抜本的に改め、排出ゼロをめざし、脱焼却・脱塩素をダイオキシン削減対策の基本にすること。
 廃棄物焼却に関連するダイオキシン規制を徹底・強化すること。

1)廃棄物処理法の中に焼却禁止物(有機塩素化合物等)の規定を設けること。
2)既設の自治体焼却炉の緊急対策80ng/m3を新設炉とおなじ0.1ng/m3に改め、達成期限を早めること。規制別3段階の基準設定、および処理量200kg/時間以上規模への規制制限を止めること。
3)ダイオキシン規制の対象を廃棄物焼却施設に限定していることを改め、ばいじん・塩化水素等の規制とおなじ範囲の燃焼施設・ボイラー全般に広げること。
4)コプラナーPCBおよび臭素化ダイオキシンを含めた排出規制に改めること。
5)焼却施設の排ガスに対して、濃度規制だけでなく総量規制を採用すること。
6)焼却施設から発生する飛灰(集塵灰)・焼却灰の実態を調査し、その排出を厳しく規制すること。排ガス・飛灰・焼却灰・排水等を含めた総量規制を行うこと。
7)周辺環境の大気・土壌・水質等の汚染を調査し、基準を設定して規制すること。大気環境指針値を厳しく見直し、指針を上回る地域に特別な対策を講じること。
8)周辺住民の人体汚染(母乳・血液等)を調査すること。
9)廃棄物焼却施設の集中立地に対する規制を行うこと。水源地近くに焼却場や埋立て処分場を認めない等の立地規制を行うこと。
10)飛灰・焼却灰の埋立て処分場の浸出水中のダイオキシンを早急に調査し、基準を設定して厳しく排出を規制すること。
11)特別管理廃棄物を重金属の観点だけから指定している現行を、ダイオキシンの観点も含めた指定に改め、飛灰と共に焼却灰も特別管理廃棄物に指定すること。
12)飛灰・焼却灰の安易な際資源化・「無害化(溶融も含む)」を行わないこと。
13)焼却灰・飛灰・溶融スラグ等の溶出試験法・溶出基準等を厳しく見直すこと。
14)医療廃棄物について、焼却処理によるダイオキシン排出実態を調査し、医療機関の施設内での焼却・溶融を指導する現行施策を止め、逆に禁止するよう抜本改正を行うこと。
15)自治体が上乗せ規制、横出し規制、立地規制ができるように法改正すること。
・プラスチックの材質表示を義務化すること。
・プラスチックごみ(廃車・廃家電のシュレッダーダストを含む)を焼却しないこと。
・ポリ塩化ビニル(塩ビ)など有機塩素製品の生産・使用を禁止・抑制すること。
・トランスやコンデンサーなどPCB含有廃棄物の紛失を防止するための施策を取り、安易な処理、すそきり(一定濃度以下は単なる廃油扱いにする)を行わないこと。


5.焼却以外のダイオキシン発生源に対する対策・規制を進めること。
 
アルミ再生・精錬施設、紙パルプ製造施設、塩化ビニル製造施設など焼却施設以外のダイオキシン発生源の排出実態を調査し、排出規制を行うこと。
 ダイオキシン類を発生する可能性のある全ての施設や工程等から大気、水質、廃棄物等を通じて環境中に排出されるダイオキシン類の排出負荷総量の削減を図ること。

6.土壌汚染、食品汚染。水質汚染の基準を設定し、対策・規制を行うこと。

7.ダイオキシン発生施設の作業従事者の人体汚染を調査し、労働安全対策を取ること。




止めよう!ダイオキシン汚染・関東ネットワーク
止めよう!ダイオキシン汚染・関西ネットワーク
ダイオキシン汚染九州ネットワーク
止めようダイオキシン汚染!中部ネットワーク


賛同して頂ける市民団体は6/23までに「要望書に賛同する事」「団体名」「代表」「連絡先」を明記して
「止めよう!ダイオキシン汚染・関東ネットワーク」FAX047-373-4006:藤原寿和 方
まで送付して下さい。
6/22までなら私充てにメールを下さってもかまいません。
なにぶん急ですが、可能な方はよろしくお願いします。


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