TKOPEACENEWS
 1面 NO.36/03.4.1発行

〜ワールド・ピース・ナウ〜
 
WORLD PEACE NOW
〜もう戦争はいらない〜

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私たちはイラク攻撃に反対します!
NO WAR ON IRAQ


・2003年3月8日(土)
・東京日比谷公園

■地球規模の反戦のウエーブが日本にも!


 やった!やった!とイラク戦争に反対するワールド・ピース・ナウの会場となった日比谷公園はつめかけた4万人の人々の笑顔と音楽、工夫をこらしたプラカードであふれかえった。
 日比谷野外大音楽堂は写真のように満杯のため早くから入場ストップ。音楽堂内においては、喜納昌吉さんのトークと演奏、社会風刺コントグループ・ザ・ニュースペーパーさんらによるコント、アムネスティ・インターナショナル日本のイーデス・ハンソンさん、人材育成コンサルタントの辛淑玉さんの訴えや宗教家、在日留学生などがイラク攻撃に反対する態度を表明するたびに会場内からはそれに呼応して大きな喚声と拍手で大変な盛り上がりでありました。音楽堂内に入りきれない人々は公園内において、それぞれが思い思いにイラク攻撃に反対する意思表示をしていました。原発に反対するグループはアメリカが使うであろう劣化ウラン弾は核兵器そのものであるとして戦争に反対していましたし、若者のグループは戦争には絶対協力もしないし、自らも兵隊として参戦しない決意と有事法制の廃案を強く訴えていました。この他、ジャズの演奏、韓国の踊り、沖縄のエイサー、アコーデオンと管楽器によるカルテットの演奏など、イラク攻撃・戦争反対を音や踊りで訴えていました。個人で訴える人々のなかにはアメリカ、韓国など在日の外国人も大勢参加していました。こうした中でこのイラク戦争は20兆円もかかるが「日本人の税金でイラクの人々を殺すの?」という横断幕にビックリ!。なにしろこの日は、デモに出発するのに立ち上がって道路に出るまで40メートルの距離が80分もかかるなど、あのベトナム反戦闘争を上回る人々が結集していることはうなずけるし、その集まった人もかっては労働組合員一色であったが、今はまったくの様変わりで圧倒的にNGOなどが呼び掛けた一般の市民が多く参加していました。この集会の成功はグリーン・ピースの新聞一面の意見広告や朝日新聞の記事などがあげられるのではと思います。
 しかし、読売新聞など一部のマスコミの報道は米英のイラク攻撃を支持し、戦争をあおっている主張には、戦前軍部に屈服して積極的に国民を戦争に導いたあの姿を思い浮かべたのは私一人ではないと思います。
 この日、イラク攻撃に反対する集会やデモは東京以外でも大阪、名古屋、福岡など全国32都道府県で開催され、主催者発表で5万人を越えたと伝えられています。小泉政権の米英の攻撃支持や米国の「最後通告」などに強く反対する市民の行動であったといえます。

 イラク攻撃に反対する各地の特徴的な行動について報告するなら…


★3/2 広島市爆心地に近い中央公園では被爆者を中心に、6,000人が集まり縦56メートル、横110メートルの人文字で「NO WAR」「NODU!(劣化ウラン弾)」をつくり、米紙ワシントン・ポストに意見広告を出した。この行動には秋葉広島市長も市民の一人として参加された。
★3/5 米国・フィラデルフィアの新兵募集センターに近い交差点では、学生らが平和のマークの人文字を作ってイラク戦争反対の行動を行なった。このような行動が全米各地の高等学校、大学360校で開催され数万人が反戦の訴えを行なった。
★3/8 藤沢市の市民団体は、「日本はなぜ、米国のイラク攻撃にノーといえないのか」を基調としたミュージカル「もっと平和に!」が上演された。
★3/8 沖縄では、「WORLD PEACE NOW3・8」の呼びかけで1,000人が嘉手納基地のゲート前までデモ行進


 北海道・知床半島の斜里町で、地元の主婦ら16人が攻撃反対のプラカードもっての行進。
 札幌市でも大通公園周辺での反戦デモ。


 大阪では1,000人が米国領事館前で「罪のない人々を殺すな」と抗議。
 沖縄・宮古では「イラク問題の平和的解決を求める決議要請書」を採択し、商店街をデモ行進。


■暴走するブッシュ政権にノー!


 国際原子力機関は、イラクへの査察は「数ヶ月の査察継続」が必要であるとした報告を国連安保理事会に提出したが、アメリカはイラクに対して武装解除は3月17日までとした修正決議案を提出しています。この修正案は最後通告としています。一方では国連安保理の採決の結果にかかわらず「米国の安全について誰の許可もいらない」として国際法に反しても米国単独で武力行使に突入する考えを明らかにしています。
 米国はイラク攻撃に核兵器と何等変わらない劣化ウラン弾、建物や地下施設の攻撃としてバンカーバスター弾や砂漠地帯に展開している地上部隊を攻撃するため非核兵器では史上最大となる新型の空中爆弾「MOAB(モアブ)」を使用するとしていますし、核兵器の使用についても否定はしていません。こうした攻撃による戦争の被害者は50万人以上から数百万人と推定されています。このほか、数十万人の難民があふれ、戦争の恐怖による精神障害や感染症の病気も蔓延するのではないかといわれています。人的被害だけでなく発電所、食料保管施設・水供給施設などの民生用公共施設が破壊され市民に壊滅的な人道被害を与えます。こうした権利をだれがアメリカに与えたのでしょうかと、今、ベトナム戦争を上回る反戦のウエーブがアメリカとブッシュ大統領に批判が集中しています。
 武力で一国の政権を打倒しようとする国際法の原則を踏みにじる横暴をイラクで行うとしている米国はブッシュ政権によって、核軍縮決議案にも反対、包括的核実験禁止条約に一国だけ反対、生物兵器禁止条約の合意をつぶす、ABM制限条約脱退、人種差別会議からの脱退、地球温暖化防止京都議定書の批准拒否、国際刑事裁判所の設置に反対などなど国際協調や国連を無視した単独行動主義に大きな批判が集中しています。また、イラン、イラク、北朝鮮を「悪の枢軸」と呼び「脅威が米国の国境に達する前に破壊する」とした先制攻撃の考えを明らかにするなどブッシュ政権の暴走を何としても止めなければならないと考えます。 


                  

■危険な小泉内閣の退陣を!


 もう戦争はいらない3・8集会のなかで多くの参加者やミュージシャンなどからは、米英が国連決議なしでもイラクに武力行使を行うとした考えに追随する小泉内閣に退陣を迫る発言も多くありました。小泉内閣は戦争勢力の一員として世界からプードルの尻尾と厳しく批判されてもいました。
 いま、イラクの隣国トルコ国会は米軍の駐留を認める政府案を否決したと報道されています。戦争勢力の片棒をかつぐイギリスではブレア首相の足元の与党、労働党をふくめ新決議なしの開戦に対する反対論が噴出し、閣僚の辞任など大規模な造反による政権基盤の動揺があると報道されています。アメリカにおいても141の地方議会において米国の単独武力行使に反対の意見が採択されたといわれています。
 日本の世論も沖縄県52市町村の首長が国連決議なしの攻撃にはだれ一人賛成していない結果が示すように圧倒的に戦争反対を表明しています。一人なぜか小泉内閣だけは最後までブッシュ政権に従属しようとしています。イラク攻撃がブッシュ政権の暴走であることが証明され、世界の世論が戦争反対で統一されつつある時、小泉内閣は無謀にも「北朝鮮の脅威」を持ち出し、イラクのつぎは北朝鮮である。北朝鮮の攻撃から日本を守ってくれるのはアメリカである、だからイラク戦争ではアメリカを支持するのだと嘘ぶいています。アメリカに追随して国連の無視や国際協調から逸脱してまで戦争に荷担することは許す事はできないと考えます。
 これまで小泉内閣は、国連の決議なしでアメリカがアフガン報復戦争に突入した際、「テロ特別措置法」を国会の多数を背景に強引に制定し、憲法が禁止してきた自衛隊の海外派兵と集団的自衛権に踏みこむなど、戦後最悪の内閣といえます。12月16日横須賀からイージス艦を派遣した際には、アメリカからの強い要請があったとして国民をだまし、実際には日本の海上自衛隊の幹部がアメリカに要請していたことが判明したように、アフガン戦争もイラク攻撃も軍部の独走が続いているように非常に危険な内閣となっています。有事法制も国会に上程され4月の地方自治体選挙後には国会での審議に入るように憲法を停止してでも戦争のできる国にしようとしています。
 イラク攻撃についてもアメリカ単独で突入することはほぼ間違いないといわれています。国民の安全にかかわることを小泉内閣にまかせることはできないことを明確にして小泉内閣の早期退陣を求めようではありませんか。


■2003年3月8日、私たちはここ日本から世界に向けて、世界平和へのメッセージを発信します。


 戦争は最大の環境破壊であり、人権侵害であり、今まで世界の人々が積み上げてきた平和への努力を無にします。私たちは、地球市民としての理性と良心にもとづき、
1.もう戦争はいらない。
2.米英両政府によるイラク攻撃に反対します。
3.日本政府には、政治的にも、資金的にもこの戦争を支持・協力しないこと、イラク問題の平和的解決のために国際社会の場で行動することを求めます。
4.わたしたちは非暴力による行動をつらぬきます。
 いま世界の国々でアメリカ政府によるイラクへの武力行使に大きな疑問と反対の声が上げられています。2月15日には、60ケ国600都市で、1,000万人を越える史上最大のピースアクションが行われました。日本でも1月18日のWORLD PEACE NOW 1.18日比谷公園には7,000人の人々が集まり、平和的解決を望む力強い声は今も広がりつつ続けています。
 イラクへの武力攻撃は数十万の一般市民の犠牲者、そして大量の難民を生み出すことが予測されています。もし核兵器が使用されたら、放射能汚染はイラクの市民や米英の兵士のみならず、半永久的にイラクの大地と次世代の生命に深刻なダメージを与え続けるでしょう。
 また、アメリカの先制攻撃を許したら、混乱は中東地域にとどまらず、全世界に広がる恐れもあります。日本や朝鮮半島を含む極東アジアの緊張も激化し、戦争やテロ攻撃を誘発する危険も激増するおそれがあります。
 それでも戦争をする理由とは一体何なのでしょうか? その戦争に追随する必要性とは何なのでしょうか? 世界中の大多数が反対しているにもかかわらず、各国政府や国際機関はなぜそれを反映することができないのでしょうか? わたしたちは、このような事態は同時に、日本における、そして世界における民主主義の危機でもあると考えます。大国や一部の人間の利益のために、尊い人命や貴重な環境が犠牲にされ、平和的解決を求める人々の声がないがしろにされるような世界をわたしたちは望んではいません。それを変えていくためには、わたしたち一人ひとりが地球市民としての自覚と、公平で正確な情報をもって立上がり、国境を越えて手をとりあい、より大きな声を上げていくしかありません。
 もしも日本政府が「査察継続」「武力行使に反対」の立場を表明するなら、武力行使への抑止力となるでしょう。武力によらない解決は、まさに「わたしたち自身の行動」にかかっています。わたしたちはいまこそ、自らの政治や経済、ライフスタイルを真摯に見つめ直し、責任をもった個人として行動していくことが求められています。
 「世界全体幸福にならないうちは個人の幸福はありえない」―80年前、宮沢賢治はいいました。本来はわたしたち自身の日々の選択のうちに育まれます。手を取り合い行動しつづけましょう。わたしたちと、わたしたちに続く世代のためにも。


■「WORLD PEACE NOW 3・8」実行委員会では以下のような要請を小泉首相、ならびに川口外務大臣、国会議員に届けます。皆さんもぜひこれに賛同・ご参加ください。


小泉純一郎内閣総理大臣、川口順子外務大臣、国会議員各位

イラク攻撃不支持の要請文

1.私は、戦争に反対します。
2.日本政府は、アメリカ政府による武力攻撃を支持しないで下さい。

核兵器、生物、化学兵器の使用をともなわない攻撃であっても、もしアメリカがイラクを攻撃した場合、戦争の犠牲者は25万人、そのほとんどが民間人になると推定されています。また、飢餓および社会秩序の崩壊によってさらに25万人の命が奪われることも予測されます。もし戦争で核兵器、化学兵器が使われれば死傷者は400万人にまで膨れ上がるだけでなく、放射能汚染、化学物質汚染は将来の世代まで苦しめるおそれがあります。
 大量破壊兵器を保有している、あるいは保有している疑いのある国に対して、軍事的先制攻撃を仕掛けることが大量破壊兵器の廃絶につながるとは考えられません。かえって大量の命が破壊されます。
 私は、戦争に反対します。そして、政府がアメリカ政府によるイラクへの武力攻撃を支持しないように、強く求めます。
2003年3月8日


▲わたしもイラク攻撃反対!
▲私たちも戦争反対!
▲平和を!
▲日本人の税金でイラク人を殺すの!
▲沖縄の仲間もエイサーで反対!
▲韓国の仲間も踊りで反対!
▲ジャズの演奏!
▲若い人も歌と演奏で!
▲ストップ原発のグループも!
▲会場の日比谷大音楽堂は参加者でいっぱい

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