TKOPEACENEWS
  1面 NO.6/01.3.5発行

米海兵隊実弾砲撃演習中止を求め決意新た

●全国基地ネット交流集会in大分日出生台
●2001年2月4日(日)〜5日(月)

主催者を代表して挨拶する、古川全国基地ネット代表委員

 在沖縄米海兵隊による核・非核両用155ミリ榴弾砲の実弾砲撃演習が本土分散移転演習となって3年が経ち、通算で15回を数えます。北海道、宮城、山梨、静岡、大分の各演習場では、夜間演習の恒常化、沖縄での1年分に相当する弾数、寒冷地訓練など演習の質的向上を図りながら、民間の航空・船舶・輸送会社などを巻き込みながら民間空港や港の使用など新ガイドラインを実質化させています。
 こうした演習は、地域住民の生命を脅かし、環境を破壊し、北東アジアの緊張をますます高めるものとして演習の即時中止を求めて、2月4日別府市のビーコンプラザで全国交流集会を開催しました。米軍基地の撤去や爆音訴訟を闘う仲間が約700人が参加しました。古川代表委員(北海道平和フォーラム)が「全国で分散、実施されている沖縄駐留米海兵隊による演習が規模拡大している。新しい世紀も反戦、平和の運動を発展させよう」とあいさつ。大分県平和運動センター浜田議長も「日出生台演習場の基地化、米海兵隊の演習恒常化が進んでいる。演習中止を実現するまで粘り強く戦い抜こう」と訴えた。
 日出生台の青壮年グループ「人見会」の衛藤洋次事務局長、住民グループ「米軍基地と日本をどうするローカルネット大分」の浦田竜次事務局長が、「演習中は少女暴行事件などが発生するのではとこの5年間ずっと心配している」、「この2年間日本の税金を投入して豪華なホテルなみの米軍用兵舎の建設、県道の拡張などが続いている」、「実弾砲撃の音がうるさいなか移転を強要している。村では145戸が対象になりお年寄りだけの家では移転に合意し、村の崩壊するのではと危機感をつのらせている」、「サツタバでホッペタをたたかれている」、「湯布院の町では不況のためサツタバでの攻勢が続いている」など日出生台演習場の整備の実情や、地域社会を守る取り組みなどについて報告がありました。
 集会基調講演として、「北東アジアの緊張緩和と日本の戦後補償」と題して、和田春樹・東京大学名誉教授の講演をうけました。


日出生台演習場正門での実弾演習反対「抗議」集会に参加した、地元・湯布院町職労の横断幕


【全国各地から闘いの報告】

◆北海道
 別海町では米軍海兵隊の実弾演習が4年連続して実施されている。演習は夜間訓練もするなどますます強化拡大している。海兵隊員の外出についても、ボランティアと称してなしくずしにされている。沖縄での海兵隊員の女性への暴行事件が多発しているなか非常に心配している。
 1997年に米空母インディペンデンスが小樽港に入港して以来、親善と称して函館、室蘭港にも頻繁に出入港をしている。また、2001年2月には日米合同冬季演習も実施された。 
 こうした実弾演習や日米合同演習に対して我々は5,000人規模で反対の抗議行動を続けています。

◆石川県
 小松基地の騒音訴訟を25年闘っています。この訴訟で第1次、第2次は16年かかったが、3、4次訴訟は6年で2001年6月には結審します。この訴訟では早朝、夜間と難聴、高血圧などの障害の認定どうなるか注目しています。
 騒音の激しい自宅から仕事に行く人は日中騒音地域に居ないとして、保障金額を減額するなど、我々の闘いによって国は兵糧責めとなり苦しい立場に追い込んでいます。

◆山口県
 中国5県のなかで米軍基地があるのは山口だけ、その岩国基地は沖合展開として日本の税金で1,600億円かけて米軍戦闘機用の滑走路を建設中です。米軍の夜間離発着訓練、毒グモ、戦闘機の部品の落下など基地による被害が続いている。
 日韓合同軍事演習や民間港の徳山港に米軍掃海艇の入港などその都度抗議行動を続けています。

◆長崎県・佐世保
 佐世保は朝鮮半島が近いため、周辺事態法に基づいた米軍や日本の自衛隊の動きが活発化し基地の機能の強化が計られている、強襲揚陸艇ベローウッドが2,000人乗船、ヘリ搭載、垂直離発着機などの機能を持つエセックスを配備している。最近は洋上での戦闘する艦艇よりも地域紛争のためとみられる支援艦艇の入港が頻繁である。
 海上自衛隊は2003年には小型の高速ミサイル艦艇の配備が決定されているし、陸上自衛隊は660人の特殊部隊の配置も決まっています。
 このほか、米原子力潜水艦は1964年11月から今日までに159回入港し、この一年間に16回も入り、入港の際には24時間前に通告すべきなのにたびたび無視して入港している。
 こうした米軍の原子力潜水艦の入港や米軍人の事件、事故などについてその都度抗議行動を展開しています。

◆鹿児島県
 志布志湾に米軍掃海艇の入港が続いている、11月にはビンセント艦も入港するなど志布志湾を米軍基地化を狙った動きもあるようだ。鹿児島としても軍港化反対、喜界島での米軍「象のオリ」建設反対など行動を展開しています。

◆沖縄
 全国の仲間の皆さんの協力のもと2000年7月20日「嘉手納基地包囲行動」が成功し、全世界に「基地も核兵器ない沖縄」をアピールできたことに感謝申し上げます。
 ところが8月には米軍基地の建設が名護市において具体的になりつつあります。埋め立て、海上に浮かせる、海上に杭を打つなど3つ建設案が論議されています。この地域に米軍基地はいらないと市民投票で住民の意思は決定されているのにそれを無視しての動きです。
 県道104号線越え実弾砲撃演習は私たちは25年間の闘いで撤去させました。本土5県の闘いも非常に厳しいとは思いますが粘り強く闘かって下さい。
 5・15平和行進は21世紀の最初の行動となります。沖縄においては日米安保が平和憲法にかわって押しつけられています。安保からの解放を求めた闘いを強化していきたい。5月には多くの仲間の皆さんの参加をお願いします。



広大な日出生台演習場/実弾は写真左端から右へ7キロ地点が着弾地
 この演習場は米軍と日本の自衛隊により年間300日を越える演習が続けられている。農民は演習におかまいなしで牛を放牧しています。

●タイトル頁に戻る

●目次頁に戻る ●2頁に進む