卒実おたより(仮)

― 1998年度 No36 ―

発行:卒業記念祭実行委員会

発行日:1999年3月8日(月)

卒実おたより(仮)              1・2年生用
                         いよいよ本番 3/8発行
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 いよいよ今日です !!
 今年の卒業記念祭はどうなるのか、どうしてこうなったのか卒業生が家庭研修に
入って以降のことを含めて説明させて頂きたいと思います。


┌──┐
│4月│ 昨年の四者会議に変わって卒業記念祭・入学を祝う会を企画する委員会、
└──┘ 卒業記念祭実行委員会発足。

┌─────┐
│6月30日│ どんな卒業行事にしたいか全校にアンケート。
└─────┘
     3年生(提出290人)⇒「卒業記念祭のみ」167人
                 「日の君なし卒業式+門出式」87人
                 他
     1・2年生(提出560人)⇒「卒業記念祭のみ」368人
                   「日の君なし卒業式+門出式」121人
                   他
     ※どっちも決議文に沿った内容。

    ┌────┐○自分たちで決めるというのが所高らしくてよい。
    │主な理由│○去年せっかくよいものができたのだから新たな伝統にしたい。
    └────┘○他の案は決議文に反する。             など。
            
          卒実で討議、方針を決定する。
    ┌────────────────────────────────┐
    │生徒主催の卒業記念祭、入学を祝う会を行なう。しかし話し合っていく│
    │中で柔軟な対応をし、最善の策を探っていく。(生徒総会 議案書) │
    └────────────────────────────────┘

しかし、
┌─────┐
│7月16日│ 体育館で全校を集め、校長先生と対談
└─────┘
     校長「日の丸・君が代のある卒業式・入学式を行なう。」
     …というわけで早くも意見は別れました。卒実は校長先生と話し合いを
     たくさん積んで、解決しなければなりません。

┌────────┐
│9月21、30日│ 校長と話し合う。まずは今までもっていた疑問をぶつけた。
└────────┘
     わかったこと(校長先生の考え)
    ┌─────────────────────────────────┐
    │☆“式”をやることで大事にしていることは「全部。全てを考慮して。」│
    │☆「日の丸・君が代に関する決議文」は生徒会活動を逸脱している。  │
    │☆昨年の入学式(現2年生の入学式)の混乱は未だ調査中。      │
    │☆卒業式・入学式は法的にやらなければならないと明確な位置づけがある│
    │ わけではない。                         │
    │☆話し合いが対立した時は色々な意見を聞きじっくり考えて      │
    │ 最終的に判断するのは校長。生徒の意見と調整することはない。   │
    └─────────────────────────────────┘

 そして…
┌─────┐ 後期生徒総会
│11月5日│
└─────┘ 卒実方針、生徒会方針、投票の結果賛成多数で可決
                ↓
    ┌─────────────────────────────────┐
    │ つまり、生徒会の運営方針である。(生徒会本部が提案する。)   │
    │毎年、「日の丸・君が代に関する決議文」に基づいた活動をするというの│
    │が承認されているが、今年は「決議文の解釈は校内で日の丸・君が代を行│
    │わないこと。」と補足がされて可決。職員会議では保留多数の中で否決さ│
    │れてしまった。そこで、生徒と教員と対等に話す会、「協議会」を開き、│
    │再度生徒総会を行なった結果、結局原案で可決した。この時点で、卒実の│
    │方針である「柔軟な対応」の中に「日の丸・君が代のある卒業式・入学式│
    │」は含まれなくなった。                      │
    └─────────────────────────────────┘
     ※協議会は12月・1月、臨時生徒総会は1月19日にやっと行なった。

 これで卒実は「卒業記念祭・入学を祝う会」を目指して教職員と協力して、活動す
ることになった。2学期は記念祭のプログラムを決定。係をふり分けて、それぞれ記
念祭でどういうことをするかなど企画を出し合い、実務の方も本格化していった。

                                 →ウラへ!!

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 生徒総会の承認を受けて、それを実現するために、卒実は校長先生と話し合ってい
かなければならなかった。しかし校長先生は「生徒の意見は聞くが調整はしない。」
と言っていたので、もう校長先生の考え自体を変えてもらうしかない。説得をしなけ
ればならなかった。
 そこで卒実4役では「意見書」を作製。全校の総意だから、とかいうのではなく、
法律の、学習指導要領のここがこうなっているからこうだ、とか判例の、所高のシス
テムがこうだからこうといった理論的な文書で校長先生の説得を試みた。

┌──────────────────────────┐
│1月12、16、18日、2月9、15日 今まで全5回│
└──────────────────────────┘
卒実主張(意見の内容)
  ・「決議文」の通り、日の丸・君が代の強制は思想・信条の自由を侵していて、
   憲法違反。
  ・学習指導要領をよく読むと、生徒の自主的・実践的な態度を育てるというのが
   特別活動の目標。
  ・学習指導要領の儀式的行事を行なう理由、「生活に有意義な折り目をつける」
   は記念祭でもできること。
  ・卒業式、入学式に出なかった生徒がいたとしても、卒業・入学を取り消しにす
   る権限は校長にはない。
  ・何より多くの3年生が望んでいる。
        ↓
   卒業記念祭、入学を祝う会
  のみをおこなうべき。

校長先生の主張
  ・自国の国旗・国歌を学ぶことで国際交流の中で他国の国旗・国歌にも理解を示
   せ、文化の交流になる、国を愛する心を育てられる、日本人としての自覚をも
   てるなど。
  ・式に出なかった生徒を卒業・入学取消にはできない。
  ・校長は式の中で卒業証書を授与したいと考えている。校長は最終責任者だから
   校長がこう考えているということは、これはやるべき。
  ・式と記念祭では、意義・名称等異なる部分があるので記念祭は式の代わりには
   ならない。
        ↓
   日の丸・君が代のある卒業式、入学式
  を行い、記念祭はその後。


┌─────┐
│1月27日│ 校長先生の「たくさんの生徒と話したい」という要望にそって
└─────┘ 視聴覚室で生徒で話したい人を募って話し合いをした。

┌────────┐
│2月16、17日│ しかし! いくら話しても話しは平行線のまま。これ以上は
└────────┘ どう考えても校長先生を説得できそうにない。そこで、当日
     校内で混乱が起こらないようにあえて校長先生の主張する卒業式に記念祭
     をぶつけることはせず、時間をずらして記念祭を気持ちよく行なって大成
     功させちゃおう、と所実全体会で話し合った。

┌─────┐
│2月18日│ 統一LHR(ロングホームルーム)。実務をするとともに、みんな
└─────┘ に昨日卒実が話し合ったことについて意見を聞いた。大多数が賛成
     だった。又、校長先生が職員会議で「3年生は8:30には登校し、卒業
     式は9:00〜10:00。記念祭に迷惑をかけたくない」と発言。

┌─────┐
│2月19日│ 18日の話の内容を受けて実際の時間を討議。
└─────┘ 式直後の方が保護者を待たせることもなくいい。3年生がスムーズ
     に並んでくれれば可能ということで時間を10:30で決めた。
  3.8. 10:30 〜 1:10
     ‘98年度 卒業記念祭   
┌──────────┐ │2月23日、3月3日│ 校長先生に卒業式をやるなら、記念祭の準備期間確保の └──────────┘ ためなるべく早く終わらせてほしいと伝える。返答は、      なるべくそうするとのこと。また、あくまで卒実は卒業式をやることには      反対と念押し。 ┌────┐ │3月5日│ 「生徒に卒業式に出るように指導すること」と教員 職務命令が出る。 └────┘ ┌────┐ │3月6日│ 3年生リハーサル、3年生へ経過説明、会場装飾。 └────┘         そして今日… いよいよ本番!  “卒実”とは、卒業記念祭実行委員会(1、2年生各クラス2名選出)の略です。
(Web管理者記)  この資料は、1999年3月6日(土)発行の「卒実おたより(仮) 3年生用」とほとんど 同じですが、最初と最後が少し違っていましたので、全文掲載いたしました。
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